パイプクリーナーでお風呂の排水口を掃除しよう！使い方と注意点も

排水口が詰まると水が流れなくなり、汚水があふれ返ることもあります。そうならないためにも、定期的な排水口の掃除をしましょう。

この記事では、排水口が詰まる原因や対策、予防方法、パイプクリーナーの使用方法を詳しく解説します。

お風呂の排水口・パイプ汚れの原因は？

排水口の詰まりをそのままにしておくと、どんどん悪化してしまいます。掃除をしても繰り返す場合は何かしらの原因があるはずです。ここではお風呂の排水口・パイプが汚れる原因について説明します。

毛髪

風呂場で多く出るゴミといえば毛髪です。毛髪が排水口のにたまることで、詰まりの原因のひとつになります。

一般的に人の毛髪は1日に50～100本ほど抜けるといわれています。風呂場で髪を洗う際はより抜け毛が多くなり、排水口が詰まりやすくなるのです。

排水口にネットを付けても、すべての髪をキャッチすることはできません。毎日ネットにかかった髪を処分しても、流れてきた髪が詰まりを起こす原因になる場合があります。

女性の髪のように長い毛髪が排水口に流れるだけで、複雑に絡まってしまうでしょう。

皮脂や石けんカス

シャンプーやボディソープは、排水口の内部に付着する場合があります。特に粘度の高いシャンプーなどは流れにくいため、髪の毛やゴミに絡んでドロドロとした塊となるのです。

この塊が蓄積していくと、排水口が詰まってしまいます。一度詰まると水だけでは流すことが難しく、どんどん悪化してしまうでしょう。そうなる前に、早めに除去することが大切です。

ヘアトリートメントやメイク落とし、オイルなども流れにくい液体に分類されます。

ゴミなどの固形物

ゴミなどの固形物が排水口に流れ、詰まりを起こしている場合もあります。例えば以下のようなものです。

• 誤って流れてしまったカミソリの刃
• ボディソープなどの詰め替え袋の切れ端
• シャンプーボトルのキャップ

これらは排水口の穴を大きく塞ぐため、その上から毛髪や石けんカスがたまりやすくなってしまいます。そうすると水の流れが悪くなり、排水の逆流や臭いの発生にもつながるでしょう。

固形物が原因である場合は、早めに取り除くようにしましょう。

汚れの原因ごとの対処法

排水口の汚れには、どのような種類があるのでしょうか。汚れの原因と種類を知ることで、対処法も立てやすくなるはずです。ここでは排水口の汚れの原因ごとに、対処方法を説明します。

毛髪詰まりにはパイプクリーナーが効果的

排水口に毛髪が詰まってしまったら、1本ずつ取り除くのは困難です。複雑に絡み合っているため、引っ張ってもうまく取れません。

そんなときはパイプクリーナーを使った掃除がおすすめです。パイプクリーナーは次亜塩素酸ナトリウムや水酸化ナトリウムを含む薬品で、これらの成分が毛髪のタンパク質に作用して溶かします。

髪の毛だけでなく石けんカスも溶かすため、毛髪に絡まった石けんカスもまとめてすっきりと掃除できます。排水口が詰まってしまった場合は、まずパイプクリーナーを使ってみましょう。

皮脂や石けんカスには重曹とクエン酸

パイプクリーナーがない場合、身近なもので役立つアイテムといえば重曹とクエン酸です。どれもホームセンターや100円均一ショップで購入でき、入手しやすいものになります。

詰まりの原因には皮脂や石けんカスがありますが、これらはそれぞれ酸性とアルカリ性の性質を持っています。アルカリ性の重曹と、酸性のクエン酸を使えば中和して汚れを流し落としやすくなるのです。

皮脂や石けんカスは、そのままにしておくと汚れの塊になってしまいます。それぞれの性質に合わせた対処法で定期的に洗い流しましょう。

固形物はラバーカップで取り除く

固形物が詰まってしまった場合は、ラバーカップを利用するとよいでしょう。これは「すっぽん」とも呼ばれる器具で、トイレの詰まりなどに利用されています。

ラバーカップを使えば、強力な吸引力で排水口内部に詰まった固形物も取り除いてくれるでしょう。またヘドロになった汚れの塊も吸い上げるため、とても便利です。

パイプクリーナーや重曹のように数時間待つ必要がないため、短時間で詰まりを解消できる方法だといえます。全ての詰まりを解消できるわけではありませんが、時間がないときや自宅にパイプクリーナーを備えていない場合はおすすめです。

パイプクリーナーの使い方と注意点

パイプクリーナーを適切に使用するためには、正しい知識が必要です。使い方と注意点を説明します。

パイプクリーナーの使い方

パイプクリーナーを風呂場の排水口に使う場合、注意すべき点が3つあります。

• その①：排水口のフタを取り外す
• その②：小さな子どもが触らないよう気を付ける
• その③：風呂場の窓を開ける／換気扇を回した状態で作業する

パイプクリーナーの使用手順は以下の通りです。

量の目安や放置時間は容器に記載されているため、必ず確認してから使用してください。

【注意点①】放置時間を守る

パイプクリーナーの放置時間は長ければよいというわけではありません。時間が長いほど汚れが溶けて効果があると思いがちですが、それは逆効果です。

薬剤で溶かした汚れは時間が経つと固まり、さらに詰ってしまいます。必ず放置時間は守りましょう。

タイマーをセットするか、スマートフォンでお知らせ機能を使うなど工夫し、そのまま忘れないようにしてください。

【注意点②】洗い流しに熱湯を使わない

パイプクリーナーを洗い流す際は、熱湯を使ってはいけません。40〜50℃のお湯か水を使いましょう。

熱湯で洗い流すと、薬剤が高熱で分解されて有害な塩素ガスを発生することがあります。粉末タイプのパイプクリーナーも同じです。熱湯は使わず、水で流してください。

またほかの洗剤と混ざると、同様に有毒ガスを発生する場合があるので注意しましょう。使用する際は念のため窓を開けるなど、換気しながら使用してください。

他にもある排水口・パイプ詰まりの掃除方法

パイプクリーナーを利用しなくても、排水口やパイプ詰まりに効果的な方法があります。身近なものを使用した解決法をみていきましょう。

重曹・クエン酸の使い方

パイプクリーナーの使用に不安を感じる人は、人や環境に優しい重曹とクエン酸を使用してみてはいかがでしょうか。

用意するものは以下の通りです。

使用手順は以下の通りです。

重曹と反応すると泡が発生しますが、この泡が汚れを落としてくれます。

ワイヤーブラシの使い方

ワイヤーブラシは、物理的に排水口の詰まりを解決する道具です。細長いブラシでこすり、詰まった部分を細かく砕きます。5mもあれば風呂場の排水管は掃除できるでしょう。

手順は以下の通りです。

押し込んでいくと、途中でブラシが止まる部分があります。それは汚れが詰まった場所かもしれません。

ラバーカップの使い方

ラバーカップを使えば、大きな固形物だけでなく詰まりも取り除いてくれる可能性があります。使い方は非常に簡単です。

ゴボゴボという音がしたら、詰まりが解消された可能性があります。一度引き抜いて何も反応がなかったら、繰り返し押して引き抜く動作を繰り返しましょう。

他にも真空式パイプクリーナーという、ラバーカップを強化した商品もあります。頑固な詰まりに効果的なので、1つは手元にあると心強いでしょう。

お風呂の排水口掃除におすすめの商品

各メーカーから、排水口の詰まり取りや掃除に便利な商品が発売されています。その中でも、おすすめの商品を紹介します。

小林製薬 「髪の毛集めてポイ 16枚」

• 値段：330円(2021年12月現在)
• 枚数：16枚

排水口が丸く直径が70～120mmであれば使用できる、貼る網タイプの商品です。

毛髪や石けんカスなど風呂場で出るゴミを、排水口に詰まらせる前に引っかけられます。網が汚れたら剥がして捨てるだけなので、ほとんど手を汚すことなく、お手入れも簡単です。

動物の毛もしっかりキャッチしてくれるため、室内でペットを飼っている家庭にもおすすめですよ。

ジョンソン 「パイプユニッシュ プロ」

• 値段：301円(2021年12月現在)
•  内容量：400g

パイプユニッシュ プロは、頑固な排水口の詰まりにも対応できる強力なパイプクリーナーです。水が流れない事象だけでなく、臭いの発生も解決してくれるでしょう。

粘度の高い液体が排水管にしっかり密着するため、ヘドロ状になった汚れや石けんカスの塊などをしっかり溶かして詰まりを除きます。

オマヒット 「ワイヤーブラシ」

• 値段：3,280円(2021年12月現在)
• 長さ：10m

オマヒット社のワイヤーブラシは、4段階構造で汚れをしっかりキャッチします。ワイヤーの強度も高いので、詰まった汚れも貫通して取り除いてくれるでしょう。

排水口であれば、どこでも利用できます。例えば風呂場だけでなくキッチンの排水口や、トイレの中まで使用可能です。付属品に手袋やトイレに使用するスポンジシートなどもあるため、大変お得です。

日頃からできる予防策は3つ

排水口が詰まったときは、風呂場などが汚水だらけになることがあります。そうなる前に、日頃から詰まりを予防する方法を解説します。

その①：排水口用のゴミ取りシートを利用する

毛髪や石けんカスなどの詰まりを防ぐためには、排水口のゴミを取りやすくする対策が必要です。

たとえば排水口用のゴミ取りシートは、細い髪もしっかりとキャッチできる上に、汚れても剥がして捨てるだけなのでとても便利です。ホームセンターなどで手軽に入手でき、複数枚入っているため長く利用できるでしょう。

取り付けも吸盤などで付けるのではなく、両面テープで貼り付けるだけなので手軽に設置できます。「いつの間にか排水口からずれていた」ということも起こりません。

その②：詰まらせる前にパイプクリーナーを使う

パイプクリーナーは、詰まったときにだけ使用するものではありません。詰まり予防としても活用でき、定期的に排水口に垂らすだけで詰まりの原因になりそうな汚れを分解してくれます。

使い方は通常通りです。適量を排水口に流し、指定された時間だけ放置します。その後大量の水で流し、パイプクリーナーを落としましょう。

定期的にお風呂やシンクを掃除する人は、同じタイミングでパイプクリーナーを使用するとよいでしょう。

その③：小まめに掃除する

小まめに排水口を掃除することで、髪の毛やゴミが詰まる前に取り除けます。少なくとも月に2〜3回ほど実施するとよいでしょう。

詰まった排水口は汚れもひどいケースが多く、掃除には時間がかかります。定期的にゴミなどを取り出しておけば、1度の掃除にかかる時間は短くなるでしょう。

重曹やクエン酸は手軽に利用できるため、これらを用いて掃除するのもひとつの手段です。時間がない人は、見える部分をブラシなどでこするだけでもいいでしょう。

自分で解消できない場合は業者に依頼しよう

どうしても自力で排水口の詰まりを除去できない場合は、業者に依頼するのがおすすめです。プロに任せた場合の費用相場について見ていきましょう。

プロの力を借りよう

業者は、適切な知識と経験を身につけているため安心です。業務用薬品などを用いてあっという間に詰まりを取り除いてくれます。

業者を選ぶ際には相見積もりの取得をおすすめします。それぞれの見積もり書をしっかり確認して、金額やサービス内容を比較検討しましょう。

複数の見積もりを簡単に取得したい場合は、ミツモアの利用が便利です。いくつかの設問に答えていくだけで、簡単に複数の見積もり書を取得できます。

ミツモアでお風呂の詰まりを解決する

排水口掃除費用の目安

排水口の掃除を依頼した場合にかかる費用の相場は、8,000〜20,000円程です。しかしこれはあくまでも目安であり、実際の価格は見積もり書を取得してみないとわかりません。

一般的に依頼する時期によっても価格帯は異なり、繁忙期であれば通常よりも高くなっている場合があります。

業者によっては遠方から来ることもあるため、清掃費用だけでなく交通費も価格が変動するポイントのひとつです。なるべく自宅から近い業者に依頼すると、交通費を安く抑えられます。

排水口の詰まりは自力で解消できることも

排水口の詰まりの原因は、体を洗った際に出る皮脂や毛髪、石けんカスなどです。これらが詰まった場合は、パイプクリーナー・重曹・クエン酸などを使って早めに解消しましょう。

パイプクリーナーは頑固な詰まりに効果的ですが、使い方を間違うと有毒ガスを発生させる可能性があります。使用方法をよく読んで、注意事項を守って使用しましょう。

排水口を詰まらせないためには、日頃から小まめな掃除を行うことが大切です。定期的に排水口のゴミを取り除けば、清潔な排水口を保つことができますよ。