カバー工法(重ね葺き)は屋根リフォームの方法の1つ。通常の葺き替えより費用が安く、早く仕上がる分、施工できる条件が限られリスクもあります。
今回はカバー工法のメリット・デメリットや葺き替えと悩んだときの判断基準をお伝えします。
屋根のカバー工法にかかる費用は?
カバー工法の標準的な費用相場は、「屋根面積(㎡) × 11,000円」に「足場代約20万円」を足した金額です。30坪の家だと約80万円~90万円ほどが相場になります。屋根材によっても費用が変動し、アスファルトシングルの方がガルバリウム鋼板より安いです。具体的な費用内訳や費用を抑える方法は記事内をご覧ください。
屋根のカバー工法でよくある失敗例は?
よくある失敗例は、耐震性をよく確認せずに施工してしまうケースです。カバー工法は屋根が二重になって重量が増すので、耐震性が低くなってしまうことがあります。事前に耐震性を確認してからでないと災害時に屋根が剝がれてしまう危険性も。他にもよくある失敗例を記事で解説しています。
屋根のカバー工法とは?
カバー工法(重ね葺き)とは、古い屋根の上に新しい屋根をかぶせる工事のことです。「ルーフィング」と呼ばれる防水シートを敷き、その上から軽量の屋根材を施工します。
メリット |
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デメリット |
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(詳しく知りたい方は「カバー工法のメリット・デメリット」へ)
一般的には屋根が平らな「スレート屋根」や「軽量金属屋根」の上にガルバリウム鋼板を重ねることが多いです。
既存の屋根を解体する「葺き替え(ふきかえ)」よりも手間がかからず、工事費用や施工期間などのコストを抑えられることから、近年は主流のリフォーム方法となっています。
またカバー工法でリフォームされた屋根の耐用年数は30年以上といわれています。ただしカバー工法は2回以上の施工には向きません。屋根材を3重にするのは技術的にも難しいため、30年ほど経ったら葺き替えが必要と考えるのが確実です。
屋根のカバー工法(重ね葺き)の費用相場
屋根をカバー工法でリフォームする際の費用相場は1㎡あたり8,000~11,000円です。
作業時には足場代として別途で約10~20万円かかります。
費用の計算方法
「屋根面積(㎡) × 11,000円」+「足場代約20万円」 |
以下は住宅の坪数ごとにカバー工法のリフォーム費用の目安をまとめたものです。(屋根材としてガルバリウム鋼板を用いた場合になります。)
坪数 | 費用目安 |
20坪 | 60~90万円 |
30坪 | 70~100万円 |
40坪 | 90~120万円 |
50坪 | 140~160万円 |
※上記はあくまでも目安なので正確な費用を把握したい方は1度業者に見積もりを依頼しましょう。
下地の傷みがひどい場合には、「野地板増し張りカバー工法」と呼ばれる特殊な施工が必要です。この場合はコンパネや野地板といった部品も必要になるため、1㎡当たり1,500〜2,000円プラスされます。
また屋根の状態によっては、棟板金(むねばんきん)の補修や交換も必要になるため、そのぶん費用は大きくなります。
工事の内訳ごとの費用相場
工事費用の内訳は以下のようになります。
新しい屋根材の設置 | 5,000円~11,000円(1㎡あたり) |
足場の組み立て | 700円~1,000円(1㎡あたり) |
古い棟板金の撤去 | 30,000円~55,000円(1棟あたり) |
防水シート設置 | 600円~1,500円(1㎡あたり) |
コンパネ・野地板
(下地の劣化がみられる場合) |
1,500円~2,500円(1㎡あたり) |
板金部分の取付 | 5,000円~8,000円(1㎡あたり) |
合計の工事費用は屋根面積と屋根材の単価によって大きく変わります。
屋根材の種類と費用
カバー工法に用いられる屋根材には以下のようなものがあります。
ガルバリウム鋼板 | アスファルトシングル | |
単価相場(㎡) | 5,000~10,000円 | 5,000~8,500円 |
耐用年数 | 20~30年 | 15~30年 |
特徴 |
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【ガルバリウム鋼板】
ガルバリウム鋼板は、錆びや腐食に強く、価格が安いため、金属屋根の中で最も使用されている屋根材です。また、軽量であるため住宅にかかる負担も少なく、耐震性や断熱性にも優れています。
【アスファルトシングル】
アスファルトシングルは、柔軟性のあるゴムシートから作られているため、複雑な形状を持つ屋根でも対応することができ、耐水性や耐久性に優れています。デメリットは、断熱性がない点や再塗装ができない点です。
ガルバリウム鋼板とアスファルトシングルについてさらに詳しく知りたい方は、以下の関連記事を参考にしてみてください。
カバー工法の費用が高くなるケースとは?
切妻屋根 | 複合屋根 |
屋根にカバー工法をするとき、費用に影響を与えるポイントとして屋根の形状があります。
屋根の種類は大きくわけて、屋根の面が2面である「切妻(きりづま)」と、外壁の形状にあわせて5面や6面に分かれる「複合屋根」があります。
屋根の面が少ない「切妻屋根」は比較的施工費用が安く、屋根の面が多い「複合屋根」は費用が高額になります。複合屋根は、屋根を固定する板金部分が多く、その分の補修費用もかかるためです。
ダメージが軽度なら修理で済むことも
築年数が比較的新しく、屋根のダメージも軽度であれば部分補修や屋根塗装などでメンテナンスすることも可能です。一般的にカバー工法は屋根材が寿命を迎えた場合に行う工事になります。
屋根材の表面に少しコケやカビが発生しているだけであれば屋根の塗装を行えば十分でしょう。また雨漏りの場合は程度にもよりますが防水シートの交換や雨樋の修理などで済む場合もあります。
以下の記事では屋根の修理費用や雨漏りした場合の修理・自分でできる対処法についても詳しく解説しているので参考にしてみてください。
カバー工法のメリット
「カバー工法」と良く比べられる工法に「葺き替え」があります。葺き替えとは古い屋根を処分して新しい屋根を取り付ける工法です。ここでは葺き替えと比較しながらカバー工法のメリットについて紹介していきます。
カバー工法のメリット |
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「カバー工法と葺き替えはどちらを選ぶべきか」についても記事内で紹介しているので、参考にしてみてください。
①断熱性・防水性・遮音性がアップする
カバー工法では新しい屋根材を施工する前に、防水シートを敷きます。さらに上から防水性のある金属を重ねることで、雨漏りのリスクを減らせるのが特徴です。
また屋根材が2つ重なると屋根の厚みが増すだけでなく、空気の層ができるため断熱効果が高まります。重ねる金属材に「断熱材」がついているものを選べば、さらに効果的です。
遮音性が向上するのもメリットです。トタンなどの金属でできた屋根は雨音が大きく聞こえるのが難点ですが、カバー工法で屋根材を重ねると吸音効果が発揮されます。
②施工費用が安い
古い屋根を解体・撤去する葺き替えでは、解体にかかる人件費だけでなく廃材を処分するための費用もかかります。とくに既存の屋根材がアスベストを含むスレートだと、処分費用は高くなってしまいます。
古い屋根を土台として利用するカバー工法であれば、解体・処分にかかる費用はゼロです。トータルの費用は葺き替え工事の3分の2程度で済みます。
葺き替えが必要ない状態の屋根であれば、カバー工法を採用することでコスパのよいリフォームができるでしょう。
③短期間で施工が終わる
カバー工法は葺き替えに比べ工程が少ない為、工期が短くなります。葺き替えだと最長で30日ほどかかりますが、カバー工法の場合は長くても7~10日程度が目安です。
葺き替えの場合は古い屋根を解体して撤去する必要があるため、手間や時間がかかってしまいます。しかし、カバー工法であれば既存の屋根の上にかぶせるだけでリフォームが終わるので、施工の期間を短縮できます。
また葺き替えだと屋根をまるごと撤去することになるため、リフォームが終わるまで生活に支障が出てしまいます。カバー工法なら撤去するのは棟板金だけで済み、期間も短いので暮らしに影響が出にくい点もメリットです。
④建材にダメージを与えにくい
屋根材の下には「野地板(のじいた)」という木製の部材が敷かれています。この野地板は気温や湿度の影響を受けやすく、急な雨や日差しの熱によって傷んでしまうのです。野地板が傷み始めると屋根材にもダメージを与えてしまうことに。
断熱効果の高い金属屋根をうえから重ねることで、野地板に与える気温や湿度の影響を軽減することができます。
また工事の際、屋根を支える垂木(たるき)などの柱にも負荷をかけないので、住宅にダメージを与えにくいのもカバー工法のメリットです。
⑤騒音やホコリが出にくい
葺き替え工事の場合は、古い屋根の撤去作業によって騒音やホコリが発生します。これによって近隣住民が不快に感じてしまうことは珍しくありません。
カバー工法であれば騒音やホコリが出にくいため、近隣住民とのトラブルを避けながら工事しやすいというメリットがあります。
カバー工法のデメリット
これまではカバー工法のメリットについて解説してきました。一方で以下のようなデメリットもあります。
カバー工法のデメリット |
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①火災保険の適用外になる可能性も
カバー工法は基本的に火災保険の適用外になる可能性が高いです。
台風などの災害によって屋根が被害を受けた場合は、火災保険が適用されることがありますが、被害の原因が下地の経年劣化であれば、適用外になってしまいます。
火災保険が適用されるかどうかは保険会社の判断次第であるため、まずは1度保険会社に状況を確認してもらいましょう。
②修理費用やリフォーム費用が高くなる
カバー工法後に雨漏りが起こって屋根の工事が再び必要になると、修理やリフォーム費用が高額になってしまいます。カバー工法では屋根の上に1枚新しい屋根材をかぶせているため、その分修理箇所までの距離が遠くなり、施工が大変になるからです。
カバー工法後の雨漏りなどによる再修理を防ぐには、施工前に屋根の状況をきちんと見てもらう必要があります。
③耐震性が低下する
カバー工法では屋根材が二重になるため重量が増えます。その影響で、若干ではありますが耐震性が悪くなってしまうのです。
耐震性に不安を覚える方は、リフォーム業者に葺き替えを行うべきか相談してみましょう。
④下地の劣化を治すことはできない
カバー工法は古い屋根を下地として再利用します。外観は新築の屋根のようになりますが、下地の状態は古いままです。そのためもし屋根の経年劣化が進んでしまっている状態でカバー工法をしてしまうと、屋根の耐久性が落ちる可能性があります。
とくに築30年~40年以上が経過している建物や下地が傷んでいる屋根は、耐久性に不安があるためカバー工法を避けたほうがよいでしょう。
すでに雨漏りしている場合は、下地や屋根裏の木材が雨水によって腐食している恐れがあるため、カバー工法は難しいです。
カバー工法で後悔するケースとは?よくある失敗事例
屋根のカバー工法のよくある失敗事例は大きく分けて上記の3つです。いずれも業者が屋根を下見する際に、しっかり確認しておけば失敗を防ぐことが出来ます。
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事例①下地の傷みに気づかず施工してしまった
下地が傷んでいる屋根は、雨漏りが起きています。雨漏りをしている屋根は、野地板という板が傷んでいるのでカバー工法を行うことが出来ません。
強引にカバー工法をしてしまうと、新しい屋根が固定できず、最悪の場合すぐに屋根材がはがれてしまいます。
雨漏りは見えないところで起きていることもあるため、点検の際に業者にしっかりと確認してもらうことが大切です。雨漏りに気づいた場合には、カバー工法ではなく、葺き替えを検討しましょう。
事例②耐震性をよく確認せず施工してしまった
耐震性の低下は自分では気づきにくいため、業者に点検を依頼して確認してもらいましょう。耐震性が低下している場合には、カバー工法で新しい屋根をかぶせてしまうと、地震などの災害時に屋根が剥がれてしまうことも。
業者に耐震性を確認した後、カバー工法を行っても大丈夫と判断してもらえた場合には、カバー工法を検討するようにしましょう。
事例③既にカバー工法を行ったことがあった
カバー工法を既に行った屋根の上にもう1度カバー工法を施工することは出来ません。葺き替え工事を検討するようにしましょう。
親などから引き継いだ家で、カバー工法を行ったかわからない場合には、業者の点検時にカバー工法済みかどうかを確認してもらうことができます。
カバー工法(重ね葺き)と葺き替え、どちらにすべき?
下記の表でカバー工法と葺き替えの大きな違いをまとめてみました。
特徴 | 費用目安(30坪) | |
カバー工法(重ね葺き) |
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70~100万円 |
葺き替え |
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90~250万円 |
【カバー工法(重ね葺き)】
カバー工法(重ね葺き)がおすすめなのは、「費用を安く、手軽に済ませたい」という方です。大きな特徴として、施工費用が安く、工期も短く抑えられる点が挙げられます。しかし、屋根の上から新しい屋根をかぶせているため、耐震性は低下してしまいます。
【葺き替え】
葺き替えがおすすめなのは、「屋根の耐震性を強化し、不安を無くしたい」という方です。葺き替えは古い屋根を処分して新しい屋根を取り付ける工法のため、以前よりも耐震性が強化されます。デメリットは、費用が高い点です。
自分では判断がつかない場合、見積もりをとるときにどちらの工法がおすすめか、業者に相談しておきましょう。
カバー工法ができる屋根材
カバー工法をするときには、既存の屋根の影響を受けてしまいます。そのため住宅の屋根材の種類によっては施工が難しい場合もあるので注意してください。
おもに以下のような屋根材であれば、カバー工法でリフォームすることができます。
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しかし上記のような屋根材でも屋根全体や下地が劣化している場合は「葺き替え」を行うことが必要になります。
【スレート屋根の場合は「差し込み葺き」という工法もできる】
差し込み葺きとは、古いスレートに板状の金属を接着剤で貼りつけていくだけの工法です。メリットは、スレート自体の強度を高めることができる点です。しかし、古い防水シートをそのまま使用するため、屋根の防水性を高めることができません。施工する業者と話し合いながらどの工法をとるか決めるようにしましょう。
本来の「カバー工法」は古い屋根の上に新しい屋根をかぶせる工法ですが、近年では差し込み葺きを「カバー工法」と呼ぶことが多くなってきています。
葺き替えが適している屋根
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カバー工法では下地の劣化を治すことができないため葺き替えを行う必要があります。また、新築から30年~40年以上経っている場合は、カバー工法をできない可能性が高いです。とくにトタン屋根はサビなどの傷みが広がりやすく、カバー工法では対処しきれないことが多くなります。
瓦屋根の場合も、カバー工法ではなく「葺き替え(ふきかえ)」をするのが一般的です。瓦は厚みがあって波型の形状なので、カバー工法を施工するのに向いていません。
カバー工法を行うタイミングは?
カバー工事を検討するのに向いている時期は「築20年~30年の場合」です。
築30年を超えると、屋根の劣化が進み、カバー工法ではなく葺き替えをとることが多いです。築10年未満の場合には、カバー工法を行う必要はありませんが、屋根の塗膜の剥がれなどが目立つようであれば塗り替えを検討しましょう。一部のスレートでは築10年ほどで不具合が出ることもあります、不具合を感じたら業者に点検をしてもらいましょう。
【2004年以前のスレート屋根にはアスベストが含まれていることも】
2004年以前に製造されたスレート屋根には有害物質である「アスベスト」が含まれている可能性があります。アスベストは、スレート屋根よりも耐久性が劣っていて、20年を待たずして割れ・剥がれなどの不具合が出てくることもあります。
葺き替えの際にはアスベストが飛散する可能性があるため、対策を行いながら工事をすすめます。一方でカバー工法で屋根のメンテナンスを行えばアスベスト飛散のリスクをおさえられるでしょう。
しかしいずれは葺き替えや屋根の解体が必要になり、アスベストを撤去することになるので、あくまで先延ばしになるだけという点に注意しましょう。
屋根修理の施工費用を安くおさえるコツ!DIYはできる?
【コツ①】地元のリフォーム業者に依頼する
屋根のカバー工事を安く済ませるためには、地元で屋根リフォームの専門業者(板金工事会社)に依頼するのがおすすめです。
大手リフォーム会社やハウスメーカーに依頼すると、下請けの業者に仲介するため仲介手数料が発生します。仲介手数料は施工費用の20~30%ほどで決して安くありません。
地元のリフォーム業者に依頼するのであれば、仲介手数料がかからず、安くカバー工法を施工してもらうことが出来ます。
【コツ②】外壁塗装と同じタイミングで施工する
外壁塗装とカバー工法を同時に行うメリットは、足場の組み立て費用を1回分削減できる点です。
工事をする際には足場の建設が必要になり、1回につき10~20万円ほどかかります。もし、外壁塗装とカバー工法を別々で行うと、足場の建設を2回することになり、足場代が2倍かかってしまうのです。
カバー工法を行う際は外壁塗装も同時に行うことで、足場代を浮かせるようにしましょう。
ちなみに外壁塗装にかかる費用の目安は以下の通りです。
坪数(延坪数) | 費用相場 |
10坪 | 20~40万円 |
20坪 | 50~70万円 |
30坪 | 60~100万円 |
40坪 | 90~120万円 |
50坪 | 120~150万円 |
60坪 | 150~180万円 |
費用は塗装面積と使用する塗料などによっても変わります。
関連記事:外壁塗装の費用相場は?単価&坪数でカンタンに計算してみよう!|ミツモア |
自分でDIYを行うのはおすすめできない
DIYでクオリティを保って屋根を仕上げるのは難しいため、個人で行うカバー工法は失敗する可能性があります。また屋根のリフォームは高所での作業になるため、非常に危険です。足場があったとしても、慣れていない素人では落下のリスクがあります。
失敗や事故を防ぐためにも、自力で屋根にカバー工法を施すのはやめましょう。
【カバー工法は業者に依頼しよう】
屋根の工事を依頼すればプロが複数人で作業を終わらせるため、短期間でリフォームが完了します。雨漏りが起きそうな場所も見逃されず、施工後に建物内部まで修繕が必要になることもありません。
屋根のカバー工法の施工例
それでは屋根をカバー工法でリフォームする場合の事例をいくつかみていきましょう。
①ガルバリウム鋼板を用いたカバー工法
建物 | 戸建て住宅 |
屋根面積 | 約80㎡ |
費用 | 約98万円 |
工期 | 7日程度 |
屋根に防水シートを敷き、その上からガルバリウム鋼板を重ねた場合の工事例です。ガルバリウム鋼板は軽量で張替えも簡単なので工期が短くすむでしょう。
②ジンカリウム鋼板+断熱材
建物 | 戸建て住宅 |
屋根面積 | 約40㎡ |
費用 | 約50万円 |
工期 | 5日程度 |
断熱性の高いジンカリウム鋼板と断熱材を用いてカバー工法を行った事例です。屋根全体に断熱材を敷いて家の中の温度を下げることで、夏でも快適に過ごすことができます。
カバー工法におすすめの屋根材とメーカー
以下では屋根材を販売しているおすすめメーカーを3つ紹介します。業者と相談しながら使用する屋根材を決めるようにしましょう。
アイジー工業「スーパーガルテクト」
アイジー工業が販売するガルバリウム合板で、10年以上の販売実績を誇っています。屋根材の表面には遮熱をする塗装が施されており、通常のガルバリウム鋼板よりも太陽の夏を反射しやすいです。
保証内容 |
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ニチハ「横暖ルーフa プレミアムS」
高い気密性と遮熱性を誇るガルバリウム鋼板で、特に断熱性の高い商品がほしい方におすすめです。横断ルーフが出しているシリーズの中でも最も断熱性の高い商品です。
保証内容 |
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ケイミュー「スマートメタル」
スレート屋根を販売してきた実績があるケイミューが出したガルバリウム鋼板です。日光を反射する遮熱性が高く、風速60m/sの風にも耐える耐久性も持っています。
保証内容 |
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信頼できる業者選びのポイント!施工手順も解説
カバー工法は専門的な技術が必要になり、費用も高額なので信頼できる業者を選ぶことが大切です。
ここでは実際の施工手順と業者の選び方のポイントを解説していきます。
カバー工法の手順
カバー工法は大まかに以下の手順で行われます。
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屋根のリフォームは高所での作業であり、危険が伴います。1日目は安全を確保するために、足場の組み立てと屋根の洗浄を行うのが一般的です。カバー工法では屋根材をはがす必要がないため、2日目に棟板金だけ取り外し防水シートを設置します。
3〜4日目には新しい屋根材を設置していき、5日目で屋根材を固定できるように再度棟板金を取り付けます。最終日となる6日目に足場の解体・掃除をすれば、作業は完了です。
日程は業者によって変わる場合もありますので、リフォームが始まる前にどの程度の日数が必要かを確認しておきましょう。
ポイント①:経験や知識が豊富であるか
カバー工法は外壁リフォームの専門業者である板金工事会社に依頼しましょう。板金工事会社とは準備から管理までを担当する施工管理者と、板金工の職人がいる会社です。知識や経験が豊富な板金工事会社を選べば、確かな技術で屋根のリフォームをしてもらえます。
複数の業者に見積もりを頼む「相見積もり」で工事内容や価格を比べれば、優良業者を見分けられます。業者の中には下請けに工事を任せるケースもありますが、可能な限り自社で工事対応を行っている会社を選ぶのがポイントです。
ミツモアでは無料で最大5件の業者から見積もりを取ることができます。業者選びが大変という方はぜひミツモアを活用してみてください。
ポイント②:カバー工法の実績があるか
これまでカバー工法の実績があるか、使用したい屋根材での実績があるかを確認するとよいです。施工実績が少ない業者では、施工に失敗する可能性があります。
ポイント③:資格保有者が在籍しているか
「建設営業許可」はもちろん、カバー工法に直接関わりのある「建築板金」や「施工管理技士」の資格保有者が在籍していると安心して依頼することが出来ます。必ず、資格保有者が在籍しているかどうかを確認してから依頼するようにしましょう。
ポイント④:見積もり、工事についての説明が十分にあるか
リフォームの施工直後は問題がなくても、徐々に工事の不備が目立ってくることがあります。そのため、あらかじめ工事後の保証内容が充実している業者を選ぶことが大切です。
施工後いつまで保証が効くのか、無料で補修の対応をしてもらえるか、といった保証内容がしっかり明記されている業者は、優良業者の可能性が高いです。
ポイント⑤:保証内容が充実しているか
リフォームの施工直後は問題がなくても、徐々に工事の不備が目立ってくることがあります。そのため、あらかじめ工事後の保証内容が充実している業者を選ぶことが大切です。
施工後いつまで保証が効くのか、無料で補修の対応をしてもらえるか、といった保証内容がしっかり明記されている業者は、優良業者の可能性が高いです。
台風による屋根の破損はカバー工法でメンテナンスできる?
カバー工法は屋根材の寿命で経年劣化してしまった際に用いられることが多いメンテナンス方法です。このような場合には火災保険を適用することはできません。
しかし台風や雪などで住宅が破損してしまった場合であれば、カバー工法を行う際も補償の対象です。具体的に以下のような事例があげられます。
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火災保険の請求は事故発生から3年以内に行わなければならないことが多いので注意が必要です。契約書を読んでも適用できるかわからない方は保険会社に問い合わせることをおすすめします。
ミツモアで屋根修理業者に見積もりを依頼しよう
屋根のカバー工法は高所の作業であり、確実な工事の為には専門的な技術が必要になります。
ミツモアで屋根の葺き替えのプロに見積もり依頼をしてみましょう。
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