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屋根瓦の葺き替え工事の費用!内訳や単価・相場を知って必要な金額を把握しよう

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最終更新日: 2022年07月15日

屋根瓦の葺き替えにかかる費用相場はいくら?

屋根瓦の葺き替えにかかる費用相場は70万円~250万円です。30坪の住宅で、瓦屋根からガルバリウム鋼板へ葺き替え工事を行う場合の費用相場は、70万円~100万円です。記事内では坪数別の費用相場について紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

屋根瓦の葺き替えに使える補助金はある?

火災保険で、葺き替えにかかる費用を安くすることができます。また、自治体によっては葺き替えに補助金制度が設けられていることもあります。自治体で補助金があるかどうかわからない方は、自治体のHPや電話で確認してみましょう。

屋根瓦の葺き替え工事にかかる費用相場

屋根

屋根材 費用相場
瓦→ガルバリウム鋼板 70万円~200万円
瓦→アスファルトシングル 70万円~170万円
瓦→スレート 70万円~180万円
瓦→瓦 110万円~250万円

瓦屋根の葺き替え工事にかかる費用相場は、70万円~250万円です。

しかし、使用する屋根材や自宅の屋根の形状によっても費用相場は大きく異なります。例えば、屋根の面数が多い家は工事にかかる費用も高くなりがちです。

以下では「坪数別の葺き替え工事費用」や「各工程の費用内訳」についても紹介しています。参考にしてみてください。

【坪数別】葺き替え工事にかかる費用相場

建坪 費用
30坪 70万円~110万円
40坪 90万円~150万円
50坪 110万円~190万円

上記は瓦屋根からガルバリウム鋼板へ葺き替えをする際に必要なおおよその費用相場です。30坪の住宅は屋根面積54.79㎡、40坪は屋根面積73.06㎡、50坪は91.32㎡として計算しています。

ただし、あくまで概算なので、施工業者や屋根の状態によって費用が異なることがあります。費用相場を自分で正確に出すことは難しいため、詳しく知りたい方は、業者に見積もりを依頼するようにしましょう。

各工程の費用内訳

工事・作業内容 単価(1㎡あたりの金額)
足場の設置 800~1,200円
既存の屋根の解体・処分 3,000~4,000円
内部の下地補修 2,000~4,000円
防水シートの貼りつけ 500~1,500円
新しい屋根材の施工 屋根材によって異なる
合計(目安) 6,300~1万700円+屋根材費(↓)

業者は屋根面積(㎡)に応じて見積もりを出します。そのため、自分の住宅の屋根面積がわかっていれば、葺き替え工事のおおよその概算を出すことが出来るのです。以下で計算方法を紹介するので、葺き替え工事にいくらかかるか気になる方は参考にしてみてください。

計算方法
  1. 1階の床面積×1.15=屋根面積
    ※1階の床面積がわからない方
    (1階の坪数×3.3㎡=1階の床面積)

1階の床面積もわからないという場合には、「瓦の枚数を数える方法」でも屋根面積を求めることが出来ます。計算式は瓦の総枚数÷16=屋根面積」です。

葺き替えに使う定番の屋根材4種類の特徴と費用相場

屋根

㎡単価 耐用年数
ガルバリウム鋼板 6,000円~10,000円 20~35年
スレート 4,000円~8,000円 10~25年
アスファルトシングル 5,000円~8,500円 15~30年
日本瓦 8,000円~1万5,000円 20~50年

現在の瓦を剥がして葺き替えリフォームを行う場合、新しい屋根材についても考えておく必要があります。瓦を含む定番の屋根材について、それぞれの性質や耐用年数を把握しておきましょう。

ガルバリウム鋼板:1㎡あたり6,000円~10,000円

ガルバリウム鋼板の屋根

メリット デメリット
  • 耐震性が高い
  • さびにくい
  • 耐用年数が長い
  • 雨音が室内に響くことがある

ガルバリウム鋼板はシンプルかつモダンな見た目で、近代的な住宅にも合わせやすい屋根材です。耐震性が高いほか、さびにくいというメリットもあります。

本体価格は1㎡あたり6,000~10,000円のものが多く、比較的手ごろな価格です。耐用年数が20~35年ほどと長いため、メンテナンスを行う回数が少なくて済みます。スレート屋根よりも費用は高いですが、長い目で考えればコストパフォーマンスの高い屋根といえるでしょう。

また、ガルバリウム鋼板のデメリットは雨音が響きやすいことですが、断熱入りの屋根材を選べば、雨音が響きにくくなるので、雨音が気になる方は断熱材入りのガルバリウム鋼板を選ぶのがおすすめです。

スレート屋根:1㎡あたり4,000円~8,000円

スレート屋根

メリット デメリット
  • 値段が安い
  • 耐震性が高い
  • 種類が豊富にある
  • 塗装がはがれやすい
  • 耐用年数が短い

スレート屋根は一般住宅に使われる屋根材として、もっとも広く普及しています。薄くて軽量なため建物にかかる負荷が少なく、耐震性に優れているのが大きな強みです。また色や質感の種類が豊富でデザイン性が高いことも魅力の1つです。

1㎡あたりの本体単価は4,000~8,000円ほどと安いので、ほかの屋根材よりも初期費用を抑えられます。葺き替え費用をできる限り抑えたい方におすすめです。

しかし、欠けやすかったり塗装が剥がれてしまったりするため、定期的に点検することが大切です。耐用年数も10~20年ほどと短いので、比較的早めに葺き替えが必要になります。

アスファルトシングル:5,000円~8,500円

メリット デメリット
  • 耐震性が強い
  • 色褪せしにくい
  • さびにくい
  • 表面の石つぶが落ちてくる
  • 再塗装ができない

アスファルトシングルはシート状の屋根材です。非常に軽量であることから耐震性に優れています。また金属を使用していないため、さびることがありません。値段は1㎡あたり5,000円~8,500円です。

デメリットは、強風がふくとアスファルトシングルに圧着している表面の石つぶ落ちてくることです。放っておくと見た目が悪くなり、劣化も早まってしまいます。5年~10年ごとに定期点検を行うことが大切です。

日本瓦:1㎡あたり8,000円~1万5,000円

瓦屋根

メリット デメリット
  • 屋根材の中で、耐用年数が長い
  • メンテナンス回数が少ない
  • 値段が高い
  • 耐震性が低下する
  • 屋根の形状によっては施工できない

瓦は日本家屋などの和風建築に欠かせない、一般にも広く知られた屋根材です。粘土製の日本瓦は耐久性がが非常に優れているため、最大で50年メンテナンスをする必要がありません

デメリットは値段が高いことです。1㎡あたりの本体単価は8,000~1万5,000円ほどかかってしまいます。また、日本瓦はかなり重いため、他の屋根材と比較すると耐震性が劣っています。

高くても良いから長く使える屋根材を使用したいという方に最もおすすめです。

屋根瓦の葺き替え工事を安くする方法

費用

火災保険や自治体の補助金生徒を利用することにより屋根の葺き替え工事を安くすることができます。火災保険を利用すると、70万円ほどの保険金が出ることも。以下で、詳しく紹介します。

火災保険を利用する

台風や豪雨などが原因で屋根を葺き替える必要が出てきた場合、火災保険の保険金が下りることがあります。保険会社との契約内容によって異なりますが、100万円の屋根工事を行った場合、平均して70万円~80万円の保険金が下ります

加入している保険会社に一度問い合わせて、屋根の状態や被害を伝えてみましょう。葺き替えの費用を抑えられるかもしれません。

自治体の補助金制度を活用する

屋根の葺き替えを行う場合、耐震性向上のための工事と捉えられ、「耐震補強工事」に分類されます。例えば耐震性の低い瓦屋根から、軽量のスレート屋根に変更する場合です。

「耐震補強工事」を行う場合、国や自治体が用意している「補助金制度」の対象となります。特に木造住宅の改修工事には数十万単位の補助を行っている地域も

業者の中には補助金制度に詳しい会社も存在するため、分からなければ見積もりの際に尋ねてみるのも1つの手です。

複数の業者から見積もりをとる

葺き替え工事にかかる費用を安くする場合、複数の業者から見積もりを取るのがおすすめです。同じ施工内容でも業者によって20万円~30万円の違いが生まれることもあります。1つの業者からしか見積もりを取っていないと適切な費用相場がわかりません。

ミツモアでは、無料で最大5件の屋根工事業者から見積もりを取ることができます。複数の業者から見積もりを取るのがめんどくさいという方は、ミツモアを利用してみてください。

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屋根瓦の葺き替えを行った施工例

屋根補修

実際の工事にかかる費用内訳を事例別に計算しました。目安としてぜひ参考にしてみてください。(工事費用や屋根材の単価は中央値を設定しています)

① 平均的な80㎡の瓦屋根をスレート屋根に
項目 金額
工事費用 8,000円×80㎡=64万円
屋根材費:スレート 6,000円×80㎡=48万円
合計(目安) 112万円
② 少し広めの130㎡の屋根をガルバリウム鋼板に
項目 金額
工事費用 8,000円×130㎡=104万円
屋根材費:ガルバリウム鋼板 8,000円×130㎡=104万円
合計(目安) 208万円

③ 100㎡の瓦屋根を新しい瓦に新調

項目 金額
工事費用 8,000円×100㎡=80万円
屋根材費:日本瓦 1万2,000円×100㎡=120万円
合計(目安) 200万円

すべての作業が完了するまでに必要な期間は約1~2週間ですが、屋根の広さによって変わることがあります。

例えば、屋根の勾配(角度)が急であったり、内部の劣化が激しかったりする場合は、工期が1カ月程度に延びることも。工事にどのくらいかかるかを知りたい方は、事前に業者に確認しておきましょう。

屋根瓦の葺き替えを行うタイミングは?

あごに手を当てて考える女性

瓦屋根の種類 耐用年数
日本瓦 20年~50年
セメント瓦 20年~40年
釉薬瓦(陶器瓦) 50年~60年
いぶし瓦 30年~60年
素焼き瓦 40年~50年

上記の耐用年数が過ぎているのに、家を建ててから1回も葺き替えを行っていないという方はすぐに業者に依頼して葺き替えるようにしましょう

また、耐用年数が来ていないにもかかわらず、以下の状況に当てはまるという方も屋根瓦の葺き替えをした方が良いです。1度業者に点検に来てもらいましょう。

葺き替えをした方が良い屋根
  • 雨漏りが起きている
  • 屋根瓦がずれている
  • 屋根瓦が欠けている・壊れている

以下の関連記事では、雨漏りしている屋根の修理費用や対処法について詳しく紹介しています。自宅で雨漏りが起きているという方は、参考にしてみてください。

関連記事:【場所別】雨漏り修理の費用相場・工事内容!依頼~完了までの流れや業者の選び方も|ミツモア

屋根瓦の葺き替えで注意したいポイント!

屋根の葺き替え

費用の安さで工法を選択しない

屋根瓦の葺き替え費用は、他の工法と比べると少し高く見えてしまいます。しかし、葺き替えにより、耐久性が向上し、屋根材の劣化も直すことができます。

安さを重視して工法を選択すると、すぐに再工事が必要になり必要以上に費用がかかってしまうこともあるため、屋根の状況に合わせた工法を選択するようにしましょう

ミツモアで屋根瓦の葺き替え工事を依頼する

内部の補修費は削らない

安くしたいがために内部の補修費を削るのもNGです。

屋根の下地や防水シートには、表面の屋根材以上に雨漏りを防ぐ効果があります。「手頃だから」という理由で葺き替えではなく重ね葺きを選んでも、あとから雨漏りしてさらに費用がかかることに。

内部の補修は、削ってはいけない工事のため、必ず行うようにしましょう。

屋根の形状によって施工費用が変わる

主に屋根の葺き替え工事の費用を決めるのは、屋根材の単価や屋根の面積です。しかし工事を施す面積は同じでも、屋根の形状が特殊であると、相場より施工費用がかかることがあります。

例えば勾配(角度)が急な屋根や、小さな面が複雑に重なり合っている屋根などです。このような屋根をリフォームする場合、通常よりも多くの足場を設置する必要があり、高額になりがちです。

状態が良い屋根瓦は葺き直しという選択肢も

屋根補修

葺き直しができる屋根
  • 耐用年数が過ぎていない
  • 内部の劣化が進んでいる
  • 瓦が劣化していない

葺き直しは瓦屋根だけが行えるリフォーム方法です。屋根の瓦をいったん剥がして内部を修繕した後、また同じ瓦を貼っていきます。瓦屋根の耐用年数の長さを生かして、内部だけを補修する工法です。

新しく瓦をつける必要がない分、葺き替えより費用を安く抑えることができます。外見を変更せずに耐久性を上げられる点もメリットの1つです。

工法 費用相場
葺き替え 70~250万円
葺き直し 100万円~200万円

屋根瓦はカバー工法(重ね葺き)できない

よく屋根材の工事を行う際に、葺き替えの代替案として「カバー工法(重ね葺き)」が挙げられます。カバー工法とは、現在の屋根は剥がさず、防水シートと軽量な屋根材を上から取りつける工事のことです。

しかし、他の屋根材(ガルバリウム鋼板・スレート・アスファルトシングル)であればカバー工法ができますが、屋根瓦はカバー工法ができません。瓦屋根は波のような形状で厚みがあるため、新しい屋根材を上に固定することが難しいからです。

優良な業者を選ぶコツ

ポイントを説明する男性

悪徳な業者に葺き替え工事を依頼すると、手抜き工事されて、費用が無駄になってしまうことがあります。業者選びのコツを知っておくことで優良な業者に依頼するようにしましょう。

見積もり内容について詳細に説明してくれる

見積もり内容について詳細に説明を行ってくれない業者であると、施工後に追加費用を請求させられたり、手抜き工事をされることがあります。

見積もり内容を分かりやすく説明してくれる業者であれば、業者と依頼者との間で施工内容に認識の違いが生まれにくく、後からトラブルになることも少ないです

実際に立ち会って見積もり書を出してくれる

屋根の状況を確認せず、適当に見積もり書を出してくる業者には注意が必要です。後から「追加の工事が必要になった」と言って費用を請求されることがあります。

現場に点検に来て見積もり書を出してくれる業者であれば、追加工事が必要になることも少ないです。

保証内容が充実している

保証がない業者だと、施工後に不備が見つかっても追加で再修理費用が必要になってしまいます。しかし、保証内容が充実している業者であれば、施工後に不備があった場合、無料で対応してくれます。

「施工後から何年間であれば無料で修理してくれるのか」という保証内容があるかどうか確認するだけでも悪徳な業者に騙されないポイントです。

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