ポリカ波板とは?
ポリカ波板(ポリカーボネート波板)は、ポリカーボネートにできており断面が波型になっている板です。ポリカ波板は日常生活の中で、どのように活用されているのでしょうか。
施工性が高く丈夫な屋根材
ポリカ波板の大きな特徴として、加工しやすく耐衝撃性に優れているという点が挙げられます。塩化ビニールのおよそ20倍・ガラスの約200倍という強度を持ちながらも、軽量で施工しやすい素材です。
透明度を保ちたい場所に使われるアクリル板は軽く扱いやすいものの、衝撃には強くありません。
落雪したり飛来物が当たったりすると、簡単に割れてしまうのが難点です。DIYで加工している過程で割れてしまうケースもあります。
ポリカ波板は一定の透明度と優れた強度を持つのが強みです。中身の様子が気になる小屋にも、問題なく使えるでしょう。
活用の用途は幅広い
ポリカ波板は庭に作る自作の小屋や、DIYで作る物置に活用されています。価格が安く大量にそろえやすいのも、DIYでポリカ波板が人気の理由でしょう。
頑丈さが欲しい屋根だけでなく、壁面にも利用できます。小屋や物置を作る予定があるなら、加工しやすく強度が高いポリカ波板を選択肢に入れるとよいでしょう。ある程度の透明度があるため、採光性も確保できます。
ポリカ波板は一から小屋・物置などを作るときだけでなく、テラスやカーポートといった設備の修繕にも活用される素材です。
塩化ビニールでできた部分が劣化したり破損したりといったトラブルが起きたとき、頑丈で施工しやすいポリカ波板が役立ちます。うまく加工できれば耐候性や強度が上がるでしょう。
ポリカ波板の切断方法
ポリカ波板は加工しやすい素材のため、自力で切ることも可能です。DIYで切断する場合の道具と切り方・仕上がりをキレイにしたいときの方法を見ていきましょう。
使用する場所や求める仕上がりによって切る方法を決めると、失敗が減ります。
表・裏を確認してノコギリで切る
ポリカ波板の切断にはノコギリが適しています。波板用のハサミも販売されているので、ノコギリを使うのが不安な人は波板用ハサミを利用してもよいでしょう。
ポリカ波板を切断するときは、まず表・裏を確認するのがポイントです。片面は太陽に当ててはいけないため、表・裏を正しく把握した上で取り付ける必要があります。
片面に注意書きが書かれている部分があるため、切断してしまわないように注意しましょう。注意書きがある部分を切ると、後でどちらが表なのか分からなくなってしまいます。
キレイに仕上げたいなら業者に依頼する
「自分でキレイにポリカ波板を切断できる自信がない…」という場合は、業者に依頼するのも一つの手段です。業者に依頼すればDIYより格段に仕上がりが良く、キレイにカットできます。
仕上げにヤスリを使用して見た目を改善する方法もありますが、やはりプロに任せた方が期待する仕上がりに近づけられるでしょう。
ノコギリで怪我をするリスクもなくなるため、作業に不安があるなら業者への依頼も検討するのが賢明です。
ポリカ波板の切断を頼める業者はほとんどが他の樹脂素材も扱えるため、加工を頼みたい素材が複数ある人にも役立ちます。
ハサミや電動ノコギリで切る波板もある
波板の中にはハサミだけでしか切れないものや、電動ノコギリでないと切断できないものもあります。
ポリカーボネートよりも強度が低い塩化ビニール波板であれば、ハサミで簡単に切れます。衝撃には弱いものの、ポリカ波板よりも手軽に扱えるでしょう。
逆にガルバリウム鋼板でできた波板は、手動ノコギリでは切断できません。金属でありポリカーボネートより強度が高い分、切るときのパワーも必要になるのです。
DIYでの作成や修繕を行うときは、複数の素材を使う場合があるでしょう。切断に使う道具もいくつか種類をそろえておけば、いざ作業をするときに切れないという心配がありません。
切断するときのポイント
自分でポリカ波板をキレイに切断するためには、コツを押さえておく必要があります。安全かつキレイに切断するためにも、重要なポイントを把握しておきましょう。
切断の前にカッターで溝を作る
ポリカ波板を切断する前にカッターやキリを使って溝を作っておくと、簡単に切断できるようになります。切るべき部分のみ薄くすることで、刃を入りやすくできるのです。
また溝を作らずに切断を開始してしまうと、切断すべきラインを正確に把握できません。まっすぐに切断するという意味でも、切り始める前に溝を付けるようにしましょう。
波板用のハサミを使って切断する場合は、根元の方でカットするのがポイントです。ハサミの先でカットしようとすると力が刃に伝わりにくくなるため、余計な労力がかかってしまいます。
安全に配慮する
ポリカ波板を加工するとき最も重要なポイントといっても過言ではないのが、安全に配慮して行う意識です。怪我を負ってしまっては、せっかくのDIYも台無しになってしまいます。
特に波板の切り口は鋭くなっていて危険です。必ず作業用の手袋を装着してから波板の加工を開始しましょう。切断した破片が目に飛んでくる可能性も否めません。
眼鏡やゴーグルを装着しながら切断すれば、万が一破片が目の方に飛んできても大きなケガをせずに済みます。
ポリカ波板を取り付ける前に
ポリカ波板の切断を終えたら、次は取り付けの作業です。取り付けるときに必要な道具や注意したい失敗のリスクをあらかじめ押さえて、キレイな仕上がりを目指しましょう。
必要な道具をそろえよう
切断したポリカ波板を目的の場所に取り付けるには、以下の道具が必要です。
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ポリカ波板を固定する際に留め具を使います。木材への取り付けであればネジのような形のもの、ステンレスへの取り付けであればL字のものが最適です。
電動ドリルも手元にあると下穴を開けるときに効率的です。
シーリング材は波板を取り付ける場所の防水性や、気密性を高めたいときに役立ちます。シリコン系やアクリル系など複数の種類があるため、用途に合わせて選びましょう。
失敗のリスクを避けたいなら業者へ依頼
ポリカ波板の取り付けに失敗すると、さまざまなリスクが生じる恐れがあります。場所にもよりますが、例えば屋根への取り付けに失敗した場合は雨漏りを引き起こしかねません。
また切断時に最適な工具を使用していないと、波板にヒビが入ってしまうのも大きなリスクです。素材に合った道具がない・作業に不安があるという場合は、業者に切断から取り付けまで依頼するのも一つの手段です。
業者選びの際は複数社から見積もりを取って、サービス内容や料金を比較しましょう。プロと利用者のマッチングプラットフォーム「ミツモア」では、簡単な情報入力だけで最大5社から見積もりを取れます。
各業者の口コミも掲載されているため、対応の良さや作業品質の見極めも効率的です。
取り付け方の2ステップ
DIYでポリカ波板を取り付けるときは、大きく2ステップに分けて作業を進めていきます。せっかく用意した波板を無駄にしないためにも、正しい手順で取り付けを行いましょう。
位置を決めて並べる
小屋や物置といった建物を雨漏りや風圧から守るには、適切な位置を決めてポリカ波板を並べていく工夫が大切です。
切断したポリカ波板を下地に並べたとき、まず波板が下地のサイズにフィットしているかをチェックしましょう。
波板を2枚以上使用する場合は、重なる部分を「2.5山以上」にするのがポイントです。重ねる山を少なくすると雨や風に耐えられなくなる可能性があります。
ポリカ波板を2枚以上縦に重ねて設置するときは、「雨水が流れる方の部材を下に重ねる」のが基本です。
穴を開けて固定する
電動ドリルやキリを使用して穴を開けるとき、取り付けに使用する留め具の直径+1~2mmほどの穴を開けましょう。穴を開ける場所は山の部分です。
谷側に留め具を付けてしまうと、雨水が流れ込みやすくなってしまうため注意が必要です。雨漏りを避けるためにも山側に穴を開けて留め具を付けましょう。
ポリカ波板を裏返して谷側から穴を開けるように作業すると、簡単に穴を開けられます。
穴を開ける間隔は5山が目安です。風が強い・雪が多いなど加わる衝撃が多い状況なら、5山より狭めても問題はありません。
ポリカ波板の扱いを知って活用しよう
強度の高さや加工のしやすさが魅力のポリカ波板は、さまざまな場所に活用できる屋根材です。
ただし切断方法や取り付け方を誤ると、ケガを負う・工作物の強度が弱まるなどのトラブルを招きかねません。ポリカ波板は正しい扱い方を知った上で加工しましょう。
DIYで切断・取り付けを行うのが不安なときは、業者に依頼するのも一つの手段です。自分に合った手段でポリカ波板を加工し、上手に活用してみてはいかがでしょうか。
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