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遺品整理の費用相場は?安くするためにできること・業者の選び方を紹介

最終更新日: 2024年06月28日

身近な方が亡くなったときの遺品整理は、精神的にも肉体的にも負担の大きい作業です。

遺品の量が多い場合、遺品整理業者に依頼する手段もあります。プロに依頼するときに気になるのは料金設定。荷物量や家の広さに左右されるものの、料金の仕組みを理解しておけば、余分な出費を抑えることにつながります。

こちらの記事では、遺品整理にかかる費用の相場や料金システム、節約のポイントをご紹介します。

遺品整理業者に頼んだ時の費用相場

費用相場

身内の方が亡くなってしまった後、部屋や遺品の片付けが急遽必要となることがあります。

故人の家にたくさんの遺品が残っていたり、遠方に住んでいてなかなか片付けに行けなかったりと、自力で遺品整理するのが難しい場合も多いです。

そんな時に手助けをしてくれるのが「遺品整理業者」です。故人宅の片づけやハウスクリーニングなど、さまざまな作業を代行してくれます。

遺品整理の費用相場

遺品整理の一般的な料金は、1LDK(1~2人暮らし用マンション)で4万~8万円、4LDK以上(一軒家)だと23万円以上が目安です。

ただし家の状態によって大きく変動するので、正確な費用は見積もりをとってみないとわかりません。

あくまで一般的な料金の目安とはなりますが、部屋の間取りごとの費用を以下にまとめます。

間取り 費用相場 作業人数 作業時間
1K・1R 4万円~8万円 1~2名 1~3時間
1DK 7万円~12万円 2~3名 2~4時間
1LDK 9万円~18万円 2~4名 2~5時間
2DK 10万円~21万円 2~5名 2~6時間
2LDK 14万円~25万円 3~6名 3~8時間
3LDK 19万円~40万円 4~8名 5~10時間
4LDK以上 23万円~ 4~10名 6~15時間

特殊清掃をする場合にかかる費用の相場

故人の住居でたくさんのゴミが長期間放置されていたり、孤独死で時間が経ってしまっていた場合などは、「特殊清掃」が必要です。

特殊清掃では脱臭、除菌などの追加作業をおこなうため、作業内容に応じて費用が発生します。

こちらも決まった費用相場というものはありませんが、特殊清掃を含めた場合にかかる遺品整理のトータル費用の目安は以下の通りです。

間取り 費用相場 作業人数
1R・1K 4万円~12万円 1~2名
1DK 6万円~16万円 2~3名
1LDK 8万円~24万円 2~4名
2DK 10万円~30万円 2~5名
2LDK 13万円~35万円 3~6名
3DK 16万円~45万円 3~7名
3LDK 18万円~54万円 4~8名
4LDK以上 23万円~65万円 4~10名

同じ間取りだとしても、故人がどこで亡くなったか、死後どのくらいの日数が経っていたかなどによって作業方法が変わるため、金額に幅があります。

一軒家を解体する場合にかかる費用の相場

故人が住んでいたのが一軒家で、売却したり貸家にしたりしない場合は、家の解体が必要になることもあります。その場合の費用の目安は以下の通りです。

【一軒家を解体する場合の単価】
木造:3万円~5万円/坪
鉄骨造:5万円~7万円/坪
鉄筋コンクリート造:6万円~8万円/坪
関連記事:家の解体費用はいくら?坪単価・総額・工事内容ごとに大きく変動!安く抑える方法も紹介|ミツモア

遺品整理サービスの主な作業内容

遺品整理サービスの作業内容は多岐に渡り、業者によってさまざまです。住宅に残された荷物の仕分けから廃棄処分、遺品整理後の原状回復までを請け負う場合は、おもに次の作業が基本料金に含まれます。

  • 不用品の回収、処分
  • 必要な物と不用品の仕分け
  • 不用品の査定
  • 養生
  • 合同供養
  • 作業後の清掃

このほか、オプションで各種手続きの代行や司法書士の紹介、不動産の解体といった幅広いサービスを行っている業者もあります。具体的な作業内容は、契約前の説明や見積書でも確認しましょう。

遺品整理の料金はどうやって決まる?

スーツの遺品整理業者

遺品整理にかかる費用は大きく分けて以下のような内訳になっています。

【遺品整理費用の内訳】

  • 人件費:1人あたり2~3万円/終日
  • 2tトラック車両費用:1台あたり1.5~2万円
  • 不用品仕分け費用:1室あたり4,000~8,000円
  • そのほか粗大ごみの処分費用、家電のリサイクル料金など

このほかにも、遺品の内容や家の状態などによって作業料金は大きく変わります。

遺品整理の料金を決める要因を解説します。

①遺品の量

料金に最も影響を与えるのは、処分する荷物の量です。部屋の面積が小さくても物が多いと料金は高くなります。

これは廃棄業者に支払う処分料金が高額になるからです。また作業人数や作業時間が多くなり人件費が高くつくのも原因です。

②遺品の種類

遺品の種類によっても料金が変わります。

美術品やブランド製品、使用可能な家電など、高価で売れる遺品があればその分を作業料金から差し引いてくれる業者が多いです。

反対にリサイクル家電を廃棄する必要がある場合などは、リサイクル料金の分だけ費用が増えるため注意しましょう。

③建物周辺の状況

集合住宅の高層階やエレベーターのない建物での作業は、荷物の運搬が大変なので料金が高くなる傾向にあります。

また家の周辺にトラックを駐車するスペースがない場合も、作業効率に影響が出て料金が上がるかもしれません。

④作業完了までの期間

いつまでに作業を完了させれば良いかによっても料金は変動します。

期限が短いとそれだけ多くの作業員を動員する必要があるため、人件費が高くなりやすいです。

業者に依頼する時は、時間的余裕を持って依頼するのをおすすめします。

⑤オプションの有無

多くの遺品整理業者では有料でオプションサービスを提供しています。

オプションの例は以下の通りです。

  • 女性スタッフの指名
  • 遺品の供養やお焚き上げ
  • エアコンの取り外し
  • 水回りのハウスクリーニング
  • 原状回復リフォーム
  • 消臭・除菌作業といった特殊清掃
  • 害虫の駆除
  • 廃車手続き代行
  • 相続の専門家紹介
  • 家屋の解体
  • 孤独死などの立会いなしの作業

オプションサービスの内容と料金はしっかりと確認しておきましょう。

費用を安くおさえるためにできること

清掃業者

遺品整理を業者に依頼すると、想像以上にさまざまな費用がかかりますよね。

急な出来事で、金銭的に余裕がない方もいるかもしれません。

遺品整理の費用をおさえるポイントをいくつか紹介します。

自分で捨てられる荷物は捨てておく

処分するものを少なくすることが費用負担を下げるコツです。ゴミ捨て場に捨てられるものや粗大ごみに出せるものなどを分類して、先に捨てておきましょう。

また使用可能な家電や家具など値段が付きそうなものは、処分前にインターネットなどで買取り価格を調べてみることをオススメします。

業者に買取りをしてもらうか、フリマアプリやネットオークションで売るかを決める指標になりますよ。

残された親族が遺品整理を楽にできるよう、今のうちに生前整理を行うのも良いかもしれませんね。

家電や家具を売却する

まだ使用できる家具や家電は売却することを検討しましょう。最近では、店頭まで持ち込まなくても、訪問査定や電話査定をしてくれるリサイクルショップもあります。

またヤフオクなどのネットオークションやメルカリ・ラクマなどのフリマアプリを利用すると、リサイクルショップでは売れなかった物も売れるかもしれません。

もし自分で売却する手間を省きたいなら、買取りを行っている遺品整理業者を選ぶと良いでしょう。ただし、その場合は自力で売るよりも安価になってしまうことが多いです。

複数社から見積もりをとって比較する

遺品整理業者も実際に作業する家の状態が分からないと、最終的な費用を算出することができません。

見積もりを取らずに遺品整理業者に依頼をしてしまい、後日追加料金を請求されるようなことは防ぎたいものです。

事前に複数社から相見積もりをとるようにしましょう。料金とサービス内容を比較できれば、希望に近い内容で依頼しやすくなります。

費用相場を知ることが、不当な請求をしてくる悪徳業者も避けるうえで有効です。

遺品整理の見積もりを依頼する

業者に頼まず自分で遺品整理をするときの費用目安

遺品整理業者に依頼すればスピーディーに片付くものの、費用がかかるのがデメリットです。それでは、ご家庭で遺品整理する場合と、どれぐらい費用に違いがあるのでしょうか。

業者に頼まず、自分で遺品整理をする場合は、おもに次の費用がかかります。

  • 1枚あたりのごみ袋代:無料~100円程度
  • 粗大ごみ手数料:300~3,000円程度
  • 家電リサイクル料:990~5,000円程度

ご家庭で遺品整理をする場合も、処分する荷物量や種類によって料金が左右されます。ゴミとして処分する荷物の量が多ければゴミ袋も必要で、その分費用がかかると考えましょう。

粗大ゴミの処分費用は、自治体ごとに異なります。遺品として残された家電も、それぞれの種類やメーカーごとに家電リサイクル料がかかるので、費用が高額化しやすい要因です。家庭で遺品整理をする場合は、粗大ごみや家電を下取りに出したほうが節約できるでしょう。

遺品整理業者を選ぶ際のポイント

作業服の男女

数多く存在する遺品整理業者ですが、選ぶ際のポイントをしっかりと押さえれば、信頼できる業者を選ぶことができます。そこで、業者を選ぶ際のポイントを紹介します。

「遺品整理士」の資格を保有しているか

遺品整理士という資格があることをご存知でしょうか。この資格は「遺品整理士認定協会」が立ち上げた民間資格です。

遺品整理士の資格を持っている業者は他の業者に比べて信頼できます。ただし、この資格を持ってないからといって、遺品整理業ができないという訳ではありません。

不用品を適切に処分してくれるか

不用品回収には「一般廃棄物収集運搬許可証」という資格が必要です。この資格を持っていない業者に依頼すると、不法投棄などの犯罪に巻き込まれる可能性があるので注意しましょう。

とくに「無料回収」をうたう不用品回収業者は、無許可で行っている悪徳業者である可能性があります。

作業後に高額請求をされるリスクがあるため、そのような業者には依頼しないようにしましょう。

関連記事:優良な不用品回収業者の選び方|確認すべきポイントや悪徳業者の特徴|ミツモア

見積もり書が詳細に書かれているか

悪質な遺品整理業者の多くは、最初に安い見積もりを提出し、後から多額の請求をします。このような事態を避けるために、料金設定と見積もり内容をしっかりと確認しましょう。

また不要なオプションの追加を避けるためには、訪問見積もりをしてもらうのがおすすめです。電話では伝わらない物の量や部屋の広さなども一目で分かるため、より正確な見積もりができます。

自身の状況に合ったサービスを提供してくれる業者か

遺品整理業者の中には、買取り業者・不用品回収業者・清掃業者と提携しているものもあります。それぞれの特徴は以下の通りです。複数サービスを提供している業者もあるので、自分の状況に合った業者に依頼しましょう。

買取業者

まだ使える家電や家具がある場合は、買取業者と提携している遺品整理業者に依頼しましょう。わざわざリサイクルショップに持っていかなくても、遺品整理と同じタイミングで売ることができ、片付けが一気に進みます。

不用品回収業者

ゴミが沢山出る場合は不用品回収業者と提携している遺品整理業者に依頼しましょう。壊れた家電の処分も、自力で行うより安く済ませることができます。

清掃業者

消臭や除菌などといった特殊清掃が必要な場合は、清掃業者と提携している遺品整理業者に依頼しましょう。「家を売りに出すから綺麗にしたい!」という方にもオススメです。

不当な高額請求も?悪徳な遺品整理業者に要注意!

遺品整理サービスを提供している業者のなかには、作業内容に見合わない高額な請求をする悪質な業者もいます。ここからは、注意すべき悪質業者の特徴と、万が一の対処法をみていきましょう。

悪徳な遺品整理業者の特徴

悪質な遺品整理業者の特徴は、次のとおりです。高額な請求を受けるだけでなく、のちのちトラブルに巻き込まれるリスクもあるため、業者は慎重に選んでください。

営業許可を得ていない

遺品整理業者のサービスのなかには、行政からの許可が必要なものがいくつかあります。例えば、遺品整理にともなうゴミを廃棄する場合は「一般廃棄物収集運搬許可」、不用品を買い取る場合は「古物商許可」がないとできません。

許可を受けずにサービスを請け負っているのは違法な業者なので注意しましょう。許可の有無については、契約する前に業者や自治体のホームページ、許可証で確認してください。

なお、一般廃棄物収集運搬許可においては、取得するための要件が厳しく持っていない業者も多いです。そのため、依頼先の業者が一般廃棄物収集運搬許可を取得している事業者に処理を委託しているかも確認してください。

遺品の買取・処分を強引に迫ってくる

遺品を強引に買い取ろうとしたり、処分依頼を強引に迫ったりする業者にも注意してください。遺品の高額転売が目的の悪質業者の可能性があります。

遺品整理サービスは、人の死をともなうデリケートな仕事です。遺族の気持ちに寄り添ってくれる業者を選びましょう。

正確な見積もりを出さない

正確な見積書を出さない業者、そもそも見積書の提示をしない業者も悪質です。あとになって高額な請求をしてくる可能性は否定できません。

見積書の内訳もしっかり確認してください。作業後にオプション料や追加費用を請求してくる悪質業者もいるので、不明な点は必ず質問しましょう。

悪徳な業者に遺品整理を頼んでしまったときの対処法

遺品整理サービスに依頼したものの、あとになって評判の悪い業者だと気がつくケースもよくあります。不安なら、クーリングオフ制度を利用して契約を解除しましょう。遺品整理サービスはクーリングオフ制度の対象業務で、契約から8日以内なら無条件で解約が可能です。

解約できるか判断が難しい場合は、消費者庁の「消費者ホットライン」に相談してください。局番なしの電話番号「188」で最寄りの消費者センターにつながり、対処法をアドバイスしてもらえます。

参考:消費者ホットライン|消費者庁

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