パワーボードは耐久性や断熱性に優れていて、耐用年数も長い頑丈な外壁材です。正しい手入れで60年以上持つといわれていますが、外壁は時間の経過とともに必ず劣化します。塗装が必要なタイミングやメンテナンスのポイントに関する情報をまとめました。
パワーボードとは?
パワーボード塗装のメンテナンスを検討するためには、そもそもパワーボードが何かを理解する必要があります。
ALCという外壁材の一つ
パワーボードは軽いコンクリートのような材料を使用した、ALC(Autoclaved Lightweight Concrete、軽量気泡コンクリートパネル)という部類に当てはまる外壁材です。断熱性や遮音性に優れ、内部に気泡が均一に入っているのでほかの外壁材よりも軽く、耐震性が高いという特徴があります。
パワーボードの代名詞的な商品である旭化成建材「ヘーベルパワーボード」は、ALCの優れた性能を引き継いだ外壁材になります。ほかの木造用外壁材に比べて厚く、高い耐久性や防火性を発揮しながら外観の高級感を演出します。
塗装によるメンテナンスが必要
パワーボードは耐久性と合わせ、吸水性も高いという特徴があります。雨などで劣化しないように防水塗装を施しますが、年数が経過するとはがれてしまいます。
そのため、パワーボードは定期的な塗装によるメンテナンスが必要です。再塗装により、耐用年数を下げずに重厚感のある仕上がりを維持できます。
塗装が必要なタイミング
パワーボードは劣化のサインが出たタイミングで塗装が必要です。主な劣化のサインを解説します。
コーキング部分の劣化
コーキングとはボードのつなぎ目部分や窓サッシ周りにあるゴム製の樹脂です。コーキングが割れたり痩せたりしていると、劣化しているので塗装のタイミングになります。
ひび割れが大きいほど劣化が進行していて、厚さがあるコーキングが硬くしぼんでいれば痩せた状態です。コーキングが劣化すると、割れた隙間から雨水が侵入するので注意しましょう。
劣化のサインを見つけたら、塗装と同時にコーキングの修復も行う必要があります。
表面に粉が出るチョーキング現象
パワーボードは元から表面を保護するために塗装されていますが、塗装が劣化することで表面に白い粉が浮き出ます。これがチョーキング現象で、パワーボードの表面を指でなぞって白い粉が付着した場合は、塗装が劣化しているサインです。
チョーキング現象が起きている状態はパワーボードが水分を吸収しやすくなっているので、速やかにメンテナンスしましょう。
変色やカビなどの症状
パワーボードが明らかに変色している場合は、表面を保護する塗装が剥がれて紫外線の影響を受けているので、メンテナンスするタイミングです。
また、黒や緑の汚れが目立っている状態はカビが繁殖している可能性あります。カビはパワーボードが水分を多分に含んでいるときに繁殖するので、塗装によるメンテナンスを検討しましょう。
メンテナンスのポイント
パワーボードをメンテナンスする場合、まずは費用を把握して予算を考える必要があります。また、業者選びに失敗しないためのポイントも解説します。
メンテナンスに掛かる費用
パワーボード外壁を塗装してメンテナンスする際は、使用する塗料によって費用が変わります。費用相場(30坪当たり)の目安は以下の通りになります。
耐用年数 | 費用相場 | |
アクリル塗料 | 3〜8年 | 500,000〜1,000,000円 |
ウレタン塗料 | 8〜10年 | 800,000〜1,250,000円 |
シリコン塗料 | 10〜15年 | 1,000,000〜1,400,000円 |
フッ素塗料 | 15〜20年 | 1,200,000〜1,650,000円 |
無機塗料 | 20〜25年 | 1,250,000〜2,000,000円 |
アクリル塗料は低価格ですが、耐久年数は他の塗料と比べて最も短いです。アクリル塗料は汚れがつきやすいので、頻繁に塗り替えて結局コストが高くなる可能性があります。長く暮らす自宅の外壁には向いておらず、一時的な修復などに使用しましょう。
ウレタン塗料は最も一般的な塗料で、耐用年数はそこまで長くないですが低価格です。30坪程度の住宅では約1,000,000円の塗装費用が必要になります。
シリコン塗料も比較的に多く使用される外壁塗料です。耐用年数も10〜15年程度と、スタンダードな料金で長期間保護できます。
フッ素塗料はコストが高い外壁塗料ですが、メンテナンス後の光沢が長続きします。
無機塗料は最も高額な外壁塗料で、紫外線による劣化を防ぎます。初期費用が高いですが、耐用年数が長いので将来的なメンテナンスコストは安くなります。
業者を選ぶときのポイント
塗装を業者に依頼する場合は、費用だけでなく業者の対応や塗装実績などで総合的に判断する必要があります。塗装の専門業者であればホームページなどに塗装例などが掲載されているので、依頼する前に確認するのがポイントです。
さらに、業者に依頼する際は複数の見積もりを取って比較しましょう。複数業者の見積もりを取ることで、相場よりも大幅に高い業者への依頼を防げます。
ミツモアであれば、信頼できる実績と豊富な経験があるパワーボード塗装のプロに見積もりを依頼できます。まずはミツモアで見積もりを取り、複数の業者を比較して検討しましょう。
パワーボードは塗装が必要
パワーボードは耐久性の高い外壁材ですが、劣化のサインを見つけた場合は塗装によるメンテナンスが必要になります。
多少のひび割れ程度であればDIYで修復できますが、確実にクオリティの高い仕上がりにするためにも業者への依頼がおすすめです。
定期的にパワーボード外壁を塗装で保護して、美しい外観を保ちましょう。
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