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タイル調サイディングとは?メリットデメリット、補修時期も解説

最終更新日: 2023年03月31日

タイル調サイディングは外壁のリフォームに人気の建材です。どのような特徴があるのでしょうか?メリットやデメリット・補修する時期の目安を押さえ、リフォームの際に役立てましょう。メンテナンスにかかる相場も解説します。

サイディングとは?

そもそも「サイディング」とはどのような建材なのでしょうか?サイディングの主な4種類と、タイル調サイディングがどのタイプに分類されるのかも併せて解説します。

建物の外壁に貼るパネル

サイディングとは、主に建物の外壁に貼られる板状の建材です。外壁の施工方法には、表面の塗装などを行う「湿式」と、板材を貼り付けていく「乾式」の2種類があります。

サイディングは乾式の施工に使われる代表的なパネルです。工場で成型されたサイディングボードを外壁の広さに合わせてカットして貼り付け、最後につなぎ目を埋めて仕上げます。

日本では新築戸建て住宅の約9割にサイディングが採用されており、かなりポピュラーな外壁材といえるでしょう。

材質によって大きく四つに分けられる

サイディングの材質は大きく次の四つに分けられ、それぞれ特徴が異なります。

  • 金属系
  • 樹脂系
  • 木質系
  • 窯業(ようぎょう)系

「金属系」は断熱材の表面に金属メッキが施されており、断熱性の高いサイディングです。コストパフォーマンスが高いものの、表面に傷がつきやすく耐久性はそこまで強くありません。

「樹脂系」はプラスチック製の安価なサイディングで、耐候性に優れ色あせにくく作られています。

「木質系」のサイディングには天然木が使われており、高級感のあるデザインと耐熱性が特徴です。ただし高価な材質が多く小まめなメンテナンスが欠かせません。

「窯業系」は最も多く採用されているサイディングの材質で、木質系の成分にセメントが混合されています。

タイル調サイディングは窯業系の一種

窯業系は機能面にさまざまなメリットがあり、人気が高いサイディングの材質です。施工実績が豊富で、戸建住宅の外壁材としては約8割という圧倒的なシェアを誇ります。

レンガや石積・木目などを模したデザインがあり、見た目のバリエーションも豊富です。

タイル調サイディングは窯業系の一種で、その名の通りタイルを模したデザインに作られています。本物のタイルではないため、軽量で家全体にかかる負担が少ない外壁材です。

タイル調サイディングのメリットデメリット

タイル調サイディングにはさまざまなメリットがあります。一方で構造や材質の特性から弱い性能もありますので、外壁リフォームの選択肢に入れる際はどちらも考慮しましょう。

リーズナブルでデザイン性が高い

タイル調サイディングのメリットとして、リーズナブルな施工費用が挙げられます。材料費が安く、施工作業にも多くの人手を必要としません。

30坪の住宅であれば160〜280万円ほどで施工が可能です。本物のタイルと比べると、約半分から1/4ほどの金額で抑えられます。

木質系や金属系のサイディングより、重厚感がある見た目も魅力の一つです。色・デザインともに多くの選択肢があるため、好みの外壁に仕上げられます。優雅な雰囲気や近代的なデザインなど、こだわりを持って家の外観を整えたい人におすすめです。

耐震性、防火性に優れている

木質系の材質にセメントを混ぜて成型するタイル調サイディングは、耐震性・防火性に優れているのが特徴です。

タイルやモルタルなどの重たい材質は、地震などの揺れによって外壁に負荷がかかります。タイル調サイディングなら軽量な上に外壁から剥がれにくく、地震によるダメージが少ない点がメリットです。

耐火等級も最高レベルの「4等級」に対応しており、火事の被害を最小限に抑えてくれます。タイル調サイディングは安全性の観点からも、大きなメリットのある外壁材です。

防水や放熱の性能が低い

タイル調サイディングに限ったデメリットではありませんが、サイディング自体の弱みとして「防水性能の低さ」が挙げられます。パネル同士に継ぎ目があるため、すき間から水が入りやすくなります。

またセメントが含まれている窯業系のサイディングは、熱がこもりやすい材質です。外壁内部に断熱材が含まれていれば問題はないものの、雨漏りなどにより断熱材が腐食すると室温が高くなってしまいます。

セメントには水を吸収しやすい性質もあり、基本的に窯業系サイディング自体には防水性能がありません。雨風による劣化・破損を防ぐためには、定期的に外壁塗装の補修を行う必要があります。

メンテナンスのタイミングと相場

タイル調サイディングを長持ちさせるためには、定期的にメンテナンスが欠かせません。補修に必要な作業は主に、目地のすき間を埋める「シーリング」・防水加工のために施す「外壁塗装」の2種類です。

メンテナンスに適した時期やタイミング、相場をチェックしておきましょう。

補修時期の目安

タイル調サイディングを補する時期の目安は、シーリングが約7年に1度・塗装が約10年に1度です。両方をまとめて行うと足場代が余分にかからずに済むため、シーリングの時期に一緒に塗装をしてしまうのもよいでしょう。

目安の時期が来ていなくても外壁に以下のような劣化の兆候があるなら、早めのメンテナンスをおすすめします。

  • 外壁から白い粉が吹き出る
  • 外壁にひび割れがある
  • カビやコケが生じる

劣化したまま放置しておくと、負荷がかかって外壁の寿命を縮めてしまう可能性があるため注意が必要です。

サイディングの貼り付けから30年以上が経過すると、板材に歪み・反りが生じる場合もあります。形が変わっていると感じた場合は、新しいサイディングに張り替えましょう。

メンテナンスにかかる費用相場

タイル調サイディングをメンテナンスする際にかかる費用相場は次の通りです。

  • シーリング:1,500,000〜2,000,000万円
  • 外壁塗装:800,000〜1,000,000円
  • 張り替え:1,800,000〜2,800,000円

張り替えの場合、既存のサイディングを剥がさず新しいサイディングを重ねる「カバー工法」という方法もあります。通常の張り替えと比べて20万円ほど安く施工できますが、耐震性が下がってしまう可能性もあるため注意しましょう。

タイル調サイディングで外壁をおしゃれに

サイディングの中でもシェア率が高い「窯業系」に属するタイル調サイディングは、リーズナブルに導入できます。防熱性・耐震性が高いのもメリットです。またカラーバリエーションが豊富で、デザインに高級感があります。

放熱性・防水性はそこまで高くないため、施工を行う前には外壁の環境を考慮する必要があります。ただシーリング・塗装など定期的なメンテナンスをすれば、長い期間使うことも可能です。

おしゃれな外観にこだわってリフォームしたいなら、タイル調サイディングも選択肢に入れましょう。

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