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家族葬に適した服装を紹介。知っておきたい身だしなみのマナーも

最終更新日: 2022年11月30日

家族葬に参列することになった場合は、どのような服装で行くべきか迷いがちです。マナーを理解して参列すれば、故人を気持ちよく見送れるでしょう。家族葬に適した服装や、知っておくべき身だしなみのマナーを紹介します。

この記事を監修した専門家

HIROKO MANNER Group 代表/一般社団法人 マナー&プロトコル・日本伝統文化普及協会 代表理事
西出ひろ子

身内だけの家族葬に適した服装は?

喪服を着た人たち

家族葬は遺族や親族のみで執り行われることが多い葬儀ですが、一般的には、普段着で参列しても良いというわけではありません。まずは服装に関する基本的なマナーを押さえておきましょう。

家族葬でも一般的な喪服を着用

家族葬で着用すべき服装の種類は、一般葬と同じです。喪主やご遺族は正喪服か準喪服を着用します。喪服は、故人に対する気持ちを表す配慮であるためです。

参列者の場合、遺族から服装についての通知を受けていない際には準喪服を着用します。普段着で構わないとの連絡を受けている場合も、落ち着いたトーンの服装を選びましょう。

たとえ故人やご遺族と気を許せる関係であったとしても、華美な服装は避けるのがマナーです。

【喪服には正喪服・準喪服・略喪服がある】

正喪服・準喪服・略喪服

喪服の種類は格の違いにより、正喪服・準喪服・略喪服の3つに分けられます。喪服の中で最も格の高い服装が、正喪服です。男性ならモーニングや紋付羽織袴、女性の場合は黒のワンピースや、五つ紋の黒無地の着物が該当します。

正喪服から格が一段下がった服装が準喪服です。男性はダブルやシングルのブラックスーツ、女性であれば黒のワンピースやアンサンブルを着用しましょう。

最も格の低い喪服が略喪服です。準喪服は光沢のない漆黒を選ぶ必要がある一方で、略喪服は男女とも黒に近い色味で構いません。服装の種類は準喪服と一緒です。略喪服は平服とも呼ばれます。

家族葬での参列者・ご遺族・子供の服装

喪服

家族葬で着用すべき服装は立場により異なります。参列者・喪主・子どものそれぞれに適した喪服を理解し、参列する際の参考にしましょう。

参列者は準喪服もしくは略喪服

家族葬の参列者は、男女ともに準喪服を着ると安心です。男性はシングルまたはダブルのブラックスーツ、女性は黒のワンピースやアンサンブルスーツを着ていきましょう。

平服でも構わないと伝えられている場合は、略喪服を着用します。男性の略喪服は黒に近い色のスーツ、女性の場合は目立たない色のワンピースやスーツです。

お通夜の服装は「突然の訃報に急遽駆けつける」といった意味合いで略喪服でも構いませんが、近年では準喪服が無難でしょう。

お通夜で喪服を着ていくことは、故人が近々亡くなることを予想していたと思われ、失礼と捉えていました。しかし現代では亡くなったその日にお通夜を行うことが少なく、数日後が一般的のため、ほとんどの参列者がお通夜に正喪服や準喪服で参列しています。

喪主や親族は正喪服もしくは準喪服

喪主・遺族・親族は、正喪服または準喪服を着用しましょう。参列者より格が高い喪服を着用するのが一般的です。

ただし近年は一般葬の場合も、遺族や親族は正喪服を着用しない傾向もあります。和装・モーニングの準備が難しいことや、葬儀の簡略化が進んでいることが主な理由です。

家族葬でも、喪主や親族は洋装の準喪服を着るケースが増えています。そのため無理に正喪服を用意する必要はありません。10名程度の小規模な家族葬では、遺族や親族が略喪服を着るケースもあります。親族間で話し合って、喪服の種類を決めておくのがおすすめです。

子どもが参列する場合

小学生・中学生・高校生が家族葬に参列する場合、学校の制服があるなら制服で参列します。正式な制服であれば派手でも基本的には問題ありませんが、気になるのであれば変更しても良いです。

制服がない場合は、黒に近い服を着用すれば問題ありません。黒い服を持っていないのなら、白と黒を組み合わせてモノトーンの色調になるように選びます。派手な色やキャラクターや柄が入った服は避けましょう。

乳幼児の服装も黒を基調にするのがベストですが、グレーや紺などの落ち着いた色でも構いません。派手なアイテムは使わずに、控えめな雰囲気をを意識しましょう。

家族葬の男性・女性別身だしなみマナー

マスクをした喪服姿の男性

家族葬に参列する際に意識しておきたい身だしなみのマナーを、男女別に解説します。宗教によるマナーの違いも覚えておきましょう。

男性の身だしなみマナー

男性の準喪服は光沢のないブラックスーツか、ダークスーツを選びましょう。スリーピースの場合はベストも黒にしなければなりません。

なお仕事で使用している黒のビジネススーツを着用できるのは、略喪服でもマナー違反にならないシーンのみです。

スーツの下には白のワイシャツを着用し、ネクタイ・靴下・靴は黒のものを揃えましょう。金属製のタイピンや腕時計、金のバックルのベルトなど、光るアイテムを身に着けるのはNGです。

靴は内羽根式のストレートチップシューズがフォーマルなシーンに適しています。冠婚葬祭全般で重宝するため、持っていない場合は1足用意しておくと、いざというときに慌てずにすみます。

女性の身だしなみマナー

女性の準喪服も男性と同様に、無地で光沢のない黒を選びましょう。スカートを着用する場合は、座った時に膝が隠れる程度のスカート丈を選びます。

指輪は、結婚指輪以外を着用しないのがマナーです。また殺生を連想させる革製品や、華美なアクセサリーは避けます。

ネックレスを着用する場合は、イヤリング(ピアス)とセットで着用するのが正式なファッションのマナーです。日本では真珠(パール)を合わせる人が多くいますが、英国王室などでは、ジェット(黒玉)を喪服時の正式なアクセサリーとしています。日本の皇室の方々も、ジェットを身につけていらっしゃる場合が多く見受けられます。

靴は正式には、黒の布地のパンプスを着用します。靴とともに、バックも黒い布地です。布地のパンプスを用意できない場合は、光沢のない黒のパンプスで構いません。ヒールの高さは5cm以内のものだと安定感があり、足も疲れないでしょう。

メイクは「片化粧」といって赤などの色味を使用しない、ファンデーションだけの薄いメイクにするのが正式と言われています。髪型はすっきりとまとめ、お辞儀をするときに、髪の毛が顔にかからない配慮を。派手な色のネイルやデザインは控え、香水はつけない方が良いでしょう。

宗教によって服装は違う?

家族葬が仏式で執り行われる場合は、一般的な喪服の服装マナーを守っていれば問題ありません。無宗教の葬儀の場合も、指定がない限り喪服を着用しましょう。

神式の葬儀の場合、数珠は必要ありません。数珠は仏具の1つであるためです。その他の基本的な服装のマナーは、仏式と変わりありません。

キリスト教式の家族葬に女性のキリスト教信者が参列する場合は、肌を隠すために黒や白の帽子・ベール・手袋を着用するとされています。キリスト教信者でなければ着用は不要です。

夏・冬の喪服マナー

葬儀社の女性スタッフ

暑い時期や寒い時期に着る喪服のマナーについて解説します。暑さ・寒さ対策をしながら、失礼な印象を与えない服装にするのがポイントです。

夏の喪服マナー

基本的に、夏でも長袖のジャケットを着用するのがマナーとされています。

ただし女性の場合は、シースルーなど涼しい生地のもので長袖であれば問題ありません。ジャケットの下に着用する服は半袖でもOKです。二の腕が露出するノースリーブは避け、袖付きのワンピースやアンサンブルを着用するとファーマル感が崩れません。基本的に肌を露出しないと心得ておくと良いでしょう。

男性は、ジャケットの下に着用するシャツも長袖の場合が多いです。どんなに暑いと感じても、お通夜や葬儀の間は、夏でもジャケットを着用するのがマナーと言われています。しかし、あまりにも暑いときや食事をするとき、火葬が終わるのを待っているときなどは、ジャケットを脱いでも構いません

冬の喪服マナー

寒い時期はスーツの上にアウターを着用することになります。アウターは受付で預かってもらえるため、色に特別こだわる必要はありません。

ただし火葬場や会食場所へ移動する際はアウターを羽織るため、黒以外ならグレーや紺といった、色味を抑えたダークな色を選ぶのが無難です

雪が降る地域で家族葬が行われる場合は、ブーツを履かざるを得ないケースもあります。葬儀会場用の靴やパンプスを持参する配慮があると、敬意とお悔やみの気持ちがいっそう伝わることでしょう。

家族葬の服装でもマナーを守ろう

焼香をする女の子

家族葬に呼ばれたら準喪服で参列するのが、一般的なマナーです。遺族から平服で構わないと伝えられた場合や、お通夜に参列する場合は略喪服でも構いません。

身内だけで執り行う家族葬といえども、一般葬と同様に服装のマナーを心得ておくことは、故人やご遺族に対する配慮です。葬儀に適した服装を理解し、きちんと身だしなみを整えて参列しましょう。

葬儀を家族葬で行いたいと考えている場合は、家族葬に詳しい葬儀社に依頼するとスムーズです。葬儀社選びにお急ぎの方は、最大5社から一括で見積もりが届くミツモアがおすすめです。見積内容や葬儀社の対応を比較すれば、信頼できる葬儀社を見つけられるでしょう。

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監修者:西出 ひろ子

HIROKO MANNER Group 代表
ウイズ株式会社 代表取締役会長
HIROKO ROSE株式会社 代表取締役社長
一般社団法人 マナー&プロトコル・日本伝統文化普及協会 代表理事

葬儀会社などの企業にて、お客様の心に寄り添う営業接客・接遇研修や、マナーコンサルティング、マナー研修を行う。「めざせ!会社の星」 (Eテレ)、「芸能人品格チェックスペシャル」 (ABC朝日)、「なないろ日和」(テレビ東京)などのテレビ番組にてお葬式や喪服のマナーについての出演、監修など多数。NHK大河ドラマや映画、CMなどでは超一流俳優や女優へのマナー所作指導実績数日本NO.1。

著書・監修
国内外でマナー本100冊以上。著者累計100万部以上のマナーの専門家。
  • 『お悔やみのマナー』 (アドレナライズ) 2013/9/24発行
  • 『知らないと恥をかく 50歳からのマナー』(ワニブックス) 2020/8/25発行
  • 『気くばりにいいこと超大全』(宝島社)2022/6/15発行

など多数

コメント
葬儀は、故人と今世における最後のお別れの場です。大切な最後の場に故人とご遺族に失礼のないよう、家族葬であっても礼を尽くす配慮は大切です。ただし、故人の希望で服装は普段と同様にして見送ってほしいなどのリクエストが生前にある場合は、それに従うことがマナーと言えます。
本来マナーにはこれが正解という答えはありません。一般的な知識を知っていることは大事なことですが、マナーの本質は相手が求めていることをおこなって差し上げることです。時代の変化とともに、葬儀の形態も変わります。
マナーの本質として大切なことは、故人の気持ちを尊重して差し上げることです。それにマッチした服装で臨むことが一番のマナーと言えましょう。