水道の蛇口に不具合が起きたときには、交換が必要になるケースがあります。しかしいざ交換するにしても、作業をどこに依頼すべきか迷うこともあるでしょう。蛇口交換の作業の依頼先・費用の目安や業者の選び方を紹介します。
蛇口交換を依頼できる業者
蛇口交換の作業を依頼できる業者はいくつかあり、それぞれに特徴が異なります。蛇口の不具合の状況や個人の事情に合わせて、適切な業者を選びましょう。蛇口交換を依頼できる業者をタイプ別に紹介します。
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水栓蛇口製造メーカー
蛇口に不具合が起きたとき、メーカーの保証期間内であれば、無料で交換してもらえる可能性があります。保証内容や期間はメーカーによって異なりますが、購入から1~3年で設定されているのが一般的です。
保証内容によっては交換作業だけでなく、故障した部品も無料で提供してくれる場合もあります。蛇口の不具合に気付いたら、まずは保証書で、商品の品番・購入時期・保証期間を確認しましょう。
ただし緊急の場合には、すぐに対応してもらえない場合もあるので注意が必要です。また不具合の原因が配管である場合には、水栓蛇口製造メーカーでは対応してもらえません。水栓蛇口製造メーカーに依頼できるのは、あくまでもメーカーの商品である蛇口のみです。
水道工事業者
水道工事の専門業者は地元密着型が多いので、家の近所の業者であれば、最短で即日など迅速に対応してもらえる可能性があります。24時間・年中無休の業者であれば、水漏れなど緊急を要するときには、夜中などでも対応してもらえるでしょう。
ただし深夜・早朝・年末年始などは、割増料金になる場合もあるので確認が必要です。また水道工事業者であれば、最新の蛇口や高機能のものなど、元の蛇口とは違うものに交換ができます。
水道工事業者に交換を依頼する際に注意したいのが、業者によってサービスや料金が大きく異なる点です。中には見積もりを大幅に上回る金額を交換作業後に請求されたり、トラブルになるケースもあるため、最低でも3社程度から相見積もりを取るのがおすすめです。
ホームセンター
大手のホームセンターであれば、ほとんどの場合、蛇口の購入時に交換作業を依頼できます。ホームセンターではさまざまな蛇口をディスプレイしているところも多く、実際に触れてみたり、店員に詳しい説明を聞けるのがメリットです。さらに割引やポイント還元がある場合には、お得に購入・交換作業の依頼ができます。
ただし希望の商品の在庫がなく、取り寄せになる場合には、定価での購入になるケースもあります。またホームセンターで交換作業を依頼すると、実際の作業は外注の業者になることが多く、業者を選べません。
リフォーム業者
リフォーム業者の中には、水回り工事も対応しているところが多くあります。リフォームを専門にしている業者なので、単純な蛇口交換だけでなく、よりよい蛇口の提案や、自宅の環境に合わせた大がかりな工事、使いやすい蛇口の種類などを相談できるのがメリットです。
ただし作業者の費用は日当計算であることが多いため、蛇口交換のみの短時間で終わるような作業だけの場合は、料金が割高になる可能性があります。またリフォーム業者によっては、全面工事を専門にしているところもあり、蛇口単体の工事は対応してもらえないケースもあります。
蛇口交換で失敗しない業者の選び方
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蛇口交換において、納得のいくサービスを受けるには、業者選びが重要です。失敗しない業者選びのポイントを紹介します。
商品の選択肢がある
希望の商品や機能がある場合には、求める蛇口の条件を満たすものの取り扱いがあるかどうかを、確認しておきましょう。メーカーによって、さまざまなタイプの商品が展開されていますが、業者によっては取扱商品が限定されていることも考えられます。選べる商品の選択肢や在庫状況は、業者を選ぶ際に確認しましょう。
商品の選択肢が多く、実積の豊富な業者であれば、商品選びの際にも詳しく説明してもらえたり、環境に合うものを提案してもらえる可能性が高いといえます。特にデザインや機能性にこだわりがある人は、業者選びの際に取扱商品について、事前に問い合わせておくとよいでしょう。
工事に必要な許認可を取得している
蛇口交換を依頼する業者選びの際に、優良業者を見極めるポイントとなるのが、工事に必要な許認可を取得しているかどうかという点です。「水道局指定工事店」とホームページやチラシなどに記載してあれば、信頼できる業者だという判断材料にもなり得るでしょう。
水道局の指定工事業者に認定されるには「給水装置工事主任技術者(国家資格)」を保持する従業員が必要なため、きちんとした業者であると判断できます。蛇口交換自体は許認可がなくても作業はできますが、認定されていることで、信頼だけでなく豊富な知識があることを示し、誠実な対応が期待できます。
業者選びの際には「水道局指定工事店」と、居住地域の地名を入力して検索するのがおすすめです。
商品の料金や工事費用が明示されている
商品の料金や、工事費用が明確に示されていることも、優良な業者を選ぶ際に重要なポイントです。中には交換作業後に、見積もりを大幅に上回る高額な料金を請求され、トラブルになるケースもあります。そのため見積もりの依頼時に、作業や商品の料金など、料金が細かく明示されている業者を選ぶのが重要です。
見積もり時点で丁寧に内容と料金を説明してくれるかどうかも、優良業者を見極めるポイントといえます。さらに出張料・キャンセル料の有無や、深夜・早朝の割増料金の有無も、事前に確認しておきましょう。
また相場よりも格安な料金をうたっている業者には、注意が必要です。見積もりのときにはなかった追加料金などを、後から請求されるケースもあります。トラブルを避けるためにも、あまりにも安すぎる業者は避ける方が賢明です。
豊富な実績がある
実績が豊富にあるということは、それだけ多くの経験をしているということであり、幅広い知識・技術力があることの指針にもなり得ます。
また口コミの数が多いことも、それだけ利用者が豊富ということになるので、重要な判断材料となるでしょう。高評価が多いほど、適切な施工をしてもらえる可能性が高く、満足度の高い対応が期待できます。
【蛇口のタイプ別】蛇口交換の費用の相場
蛇口にはいくつかの種類があり、それぞれ交換費用の相場も異なります。蛇口本体の料金の相場と併せて、交換費用の相場を蛇口のタイプ別に見ていきましょう。
単水栓の交換費用の相場
単水栓の交換作業の費用の相場は、約1万3,000円で、蛇口本体の費用の相場は約3,000円です。目安として、本体と作業代金が2万円程度で収まるケースがほとんどです。
単水栓とは1つの蛇口から、お湯または水のどちらかのみが出るタイプの蛇口のことをいいます。温度調節機能がなく、シンプルな作りであることが特徴です。他のタイプの蛇口に比べると、作業も簡単で費用が安い傾向にあります。
シングルレバー混合栓の交換費用の相場
シングルレバー混合栓の交換作業の費用の相場は約1万7,000円、蛇口本体の費用の相場は約7,000円です。単水栓に比べると、本体は倍以上かかります。シングルレバー混合栓には、さまざまな種類があり、高機能・最新のものでは10万円近くする製品もあります。
総額の目安として、最低でも2万4,000円程度はかかるでしょう。
シングルレバー混合栓とは、レバーを左右に動かすと温度調整でき、上下に動かすと水量調整ができるタイプのことで、主にキッチンでよく使われています。
ツーハンドル混合栓の交換費用の相場
ツーハンドル混合栓の、交換作業の費用の相場は約1万6,000円、蛇口本体の費用の相場は約6,000円です。ツーハンドル混合栓とは、お湯用と水用の2つのハンドルで温度と水量を調節するタイプの蛇口のことで、種類や機能によって料金が大きく変わります。
交換作業の総額の目安は、2万~3万円程度です。蛇口本体を選ぶ際には、費用と機能のバランスを考える必要があります。
サーモスタット混合栓の交換費用の相場
サーモスタット混合栓の交換作業の費用の相場は、約2万5,000円と高額な傾向にあります。主に浴室で使われるタイプの蛇口のことで、温度調節のハンドルと、吐水・止水のハンドルを持つタイプです。
サーモスタットカートリッジが内蔵されており、自動で安定した温度に調節してくれる機能を備えていることから、本体価格も約1万5,000円と高額です。中にはハンドル操作だけでシャワーに切り替わるなど、高機能な製品もあります。
サーモスタット混合栓も、機能性の高さに加え、デザインなどによって本体の価格は大きく異なります。予算とのバランスを考慮して選びましょう。
蛇口の交換は自分でも可能
蛇口の交換作業は自分でもできます。しかし自分で行う際には、いくつか注意しておきたいポイントがあります。メリット・デメリットも併せて知っておきましょう。
自分で交換する際に確認すべきポイント
自分で蛇口交換を行う前に、まずは蛇口の種類を確認します。基本的には交換前と同じタイプの製品と、交換することになるでしょう。
もしもより高機能なものへと交換を希望するようであれば、単純な蛇口交換では済まない可能性があるので、業者に依頼するのが無難です。蛇口やパッキンなどの交換だけであれば問題ありません。しかし給水・排水に関わる部分の工事には資格が必要になるので、自分では交換できないと認識しておきましょう。
同じタイプのものに交換する場合には、蛇口の口径サイズが間違っていなければ、失敗するリスクは少ないといえます。
また交換作業に必要な、ドライバー・レンチなどの工具類があるかも確認しておきましょう。
自分で交換するメリット・デメリット
蛇口を自分で交換するメリットは、コストを抑えられる点です。工具などを持っていれば、蛇口本体の購入費用だけで済みます。
デメリットとしては交換する蛇口や作業に必要な工具を、自分でそろえる必要がある点です。DIYに慣れている人であれば、交換作業自体は難しいものではありません。しかし慣れていない人の場合、作業中に蛇口周囲を傷つけてしまう可能性もあります。
また自分で交換するには、部品の故障なのか、経年劣化なのかなど、故障の原因を正しく特定するのは難しいものです。劣化具合や不具合の原因によっては、専門的な知識や技術が必要になり、交換作業に失敗すると、水漏れなどが起こり得る可能性もあります。少しでも不安がある場合には、業者に依頼する方が無難です。
賃貸物件の蛇口の不具合は管理会社へ連絡する
賃貸住宅の場合には、蛇口の不具合に気が付いたら、勝手に自分で判断して蛇口交換をする前に、まずは管理会社へ連絡しましょう。場合によっては、自己負担費を抑えられるケースもあります。
不具合の原因によっては費用がかからない場合も
蛇口の不具合の原因が経年劣化である場合には、管理会社が費用を負担してくれるケースがあります。どちらが費用を負担するのかは、賃貸契約書に記載しているはずなので、チェックしてみましょう。
賃貸契約書の修理に関する項目に、管理会社負担と書かれていれば、経年劣化が原因の場合は費用を負担してもらえる可能性が高いといえます。不具合の原因が、入居者の過失による場合には、入居者が負担することになり得るので、注意が必要です。
不具合の原因を特定するためにも、故障かもしれないと思ったら、自分で判断して業者に依頼するのではなく、まずは管理会社に相談しましょう。
提携する水道業者を手配してもらえることも
管理会社によっては、修理業者と提携している場合があります。提携先の業者を手配してくれるケースもあれば、その業者の紹介を受け、自分で連絡する場合もあるでしょう。
例えば深夜の水漏れなど、緊急を要する場合には、自分で業者に依頼する必要があります。そのようなときには、業者に故障原因などを特定してもらい、後日または翌日に、管理会社に提出できるよう、書面に示してもらいましょう。
急な水漏れの場合には、止水することで収まるケースがあるので、ひとまず止めておいて、翌日管理会社に連絡するのも1つの方法です。
蛇口交換を依頼するなら相見積もりをしよう
蛇口交換には作業代金と蛇口本体の料金がかかります。自分で作業をすれば費用は安く抑えられますが、プロに依頼することで品質はもちろん、失敗するリスクもありません。少しでも不安があれば、業者に依頼するのが無難です。
まずは実績のある複数の業者から相見積もりを取りましょう。各社の見積もりを比較すると、不明点にも気付きやすくなるだけでなく、事前に確認することで、トラブル回避にもつながり、優良業者を見付けやすくなるのも大きなメリットといえます。
ミツモアでは簡単なアンケートに答えるだけで、条件に合う複数の業者から相見積もりが取れます。効率的に、蛇口交換を行ってくれる業者を選べるはずです。
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