シャギーラグをはじめ、毛足の長いラグは部屋全体を温かく豪華にしてくれるだけでなく、ふわふわとした手触りや足元の心地よさも魅力です。しかし一方で、「お手入れが大変!」と感じる方も多いのではないでしょうか。
シャギーラグの快適さを長く楽しむためには、日頃のお手入れが欠かせません。特に毛足が長い分、ラグに汚れやホコリが奥に入り込みやすいため、手入れを怠ると毛が絡まったり、ゴミが溜まって見た目が悪くなりやすいです。また、ダニやカビの原因にもなりかねません。
そこで本記事では、シャギーラグを清潔に保ち、きれいな状態を保つための掃除方法と汚れ別のケアについて詳しく紹介します。自宅での掃除やケアのコツを知って、お気に入りのシャギーラグを長く愛用しましょう。
毛足の長いシャギーラグは洗える?
「毛足の長いシャギーラグは洗えるの?」と不安になるかもしれませんが、自宅での洗濯が可能なものもあります。まず、シャギーラグの洗濯表示を確認し、洗えるかどうかを確認しましょう。洗濯機の使用がOKであれば、自宅での洗濯も可能です。
洗濯機を使用する際は、ネットに入れて弱水流で洗うか、手洗いコースをおすすめします。不安な場合は、手洗いも可能です。
自宅での洗濯が難しい素材や、サイズが大きすぎる場合などは、コインランドリーの大型洗濯機を使用したり、専門のクリーニング業者に依頼したりするのも一つの手段です。
目立つ汚れがなければ頻繁に洗う必要はありませんが、半年から1年に1回程度、定期的にケアすることで綺麗な状態を保つことができます。
毛足の長いシャギーラグの種類と特徴
毛足の長いシャギーラグの種類と特徴を見てみましょう。シャギーラグにはさまざまな素材があり、それぞれ手入れの方法も異なります。以下では、シャギーラグの代表的な素材である「ポリプロピレン(PP)」と「ナイロン」の特徴についてご紹介します。
ポリプロピレン(PP)
ポリプロピレンはリーズナブルで、非常に扱いやすい素材です。摩擦に強く、シワになりにくいため、綺麗な状態を保ちやすい特徴があります。また、カビや虫にも強く、比較的安価なので、コスパ重視の方にもおすすめです。
一方、耐久性が他の素材に比べて劣ることもあり、使用頻度の高さや使い方によってはへたってしまう可能性があります。
ナイロン
ナイロン製のシャギーラグは値段が高くなりやすいですが耐久性が高く、へたりにくい素材です。特に、オフィスや店舗でも使用されるほどの耐久性があり、長く愛用できるでしょう。また、遊び毛が出にくく、掃除がしやすいのも魅力です。
デメリットとしては、他の素材に比べて価格が高いことが挙げられますが、長く使用する場合には買い替えの頻度を減らせます。
毛足の長いシャギーラグのお手入れ方法
以下では、シャギーラグのお手入れ方法について解説します。シャギーラグは柔らかな手触りと華やかな見た目が魅力ですが、毛足が長いため汚れが絡まりやすく、定期的なケアが必要です。日頃から適切なお手入れをすることで、シャギーラグ特有のふわふわの毛足を綺麗な状態に保ちましょう。
シャギーラグの具体的なケア方法としては、以下の通りです。
- 掃除機は弱モードでかける
- コロコロクリーナーで表面のほこりを除去
- ゴム手袋で髪の毛を絡め取る
- 中性洗剤を薄めて汚れを除去
- ブラッシングで絡まりをほぐす
- スチームアイロンで毛並みを整える
- 年1~2回は陰干しする
それぞれ解説していきます
掃除機は弱モードでかける
ホコリやゴミの除去には、掃除機が効果的です。ただし、掃除機を使用する際の吸引力が強すぎると、毛足を傷めてしまう可能性があります。弱モードでゆっくりと丁寧に掃除機をかけ、回転ブラシも使わないように注意してください。
ラグの表面を傷つけないように、方向を変えながらゆっくりと吸引するのがポイントです。掃除機をかけることで、毛足の奥に入り込んだホコリやダニのフン、死骸などを効果的に取り除けます。
コロコロクリーナーで表面のほこりを除去
表面の小さなゴミや髪の毛などは、コロコロクリーナーで除去しましょう。強力すぎる粘着テープを使うとラグを傷めてしまうため、適度な粘着力のものを選ぶのがポイントです。ラグの表面を優しく撫でるようにクリーナーを転がして、毛を巻き込まないように丁寧にほこりを取り除きましょう。
ゴム手袋で髪の毛を絡め取る
ペットを飼っている場合や髪の毛が気になる場合は、ゴム手袋を使う方法も効果的です。ゴム手袋を使ってラグの表面を撫でると、静電気で髪の毛やペットの毛が絡みつきやすくなります。
特に毛足の長いラグにはおすすめの方法で、手軽に髪の毛を取り除くことができます。細かい毛が多く付着している場合に便利です。
中性洗剤を薄めて汚れを除去
汚れが目立ってきたら、中性洗剤を水で薄めて汚れを除去しましょう。タオルや柔らかいブラシに洗剤を含ませて優しく拭き取ります。希釈は洗剤ごとの指示に従ってください。
また、ラグの素材によっては色落ちする可能性もあるため、事前に目立たない場所で1時間ほど放置し、色落ちしないことを確認してから使うようにしましょう。
ブラッシングで絡まりをほぐす
毛の絡まりが目立つ場合は、専用のブラシで優しくとかしてあげましょう。力を入れすぎると抜け毛の原因になるので、毛足の根本を押さえながら、撫でるように軽くブラッシングしてください。毛の流れに逆らわないように注意することもポイントです。
スチームアイロンで毛並みを整える
毛先のへたりが気になる場合は、スチームアイロンで蒸気をあててふわふわの状態を復活させましょう。スチームアイロンの蒸気をラグに軽くかけながら、手で毛並みを立て直すことで、ふんわりとした感触に戻ります。見た目や手触りが気になるようになったら、ぜひ試してみてください。
年1~2回は陰干しする
シャギーラグは毛足が長いため、奥にホコリが溜まりやすいです。定期的に陰干しして、湿気やホコリを取り除きましょう。直射日光に当ててしまうと毛が傷むことがあるので、晴れた日に風通しの良い日陰で乾燥させるのがおすすめです。
陰干しの際はラグを裏返しにして湿気を逃しつつ、トントンと叩くことでホコリも除去できます。
【汚れ別】毛足の長いシャギーラグの掃除方法
シャギーラグを長く使っていると、汚れがついてしまうこともあるでしょう。以下では、汚れの種類に応じて適切な掃除方法を解説します。
汚れの種類 | 掃除方法 |
インク汚れ | 中性洗剤 |
酒類 | 水拭き |
タバコ跡 | オキシドール |
コーヒー・紅茶 | 水拭き+中性洗剤 |
【インク汚れ】中性洗剤
シャギーラグにインクや墨の汚れがついてしまった場合は、できるだけ早くキッチンペーパーで水分を吸い取りましょう。その後、中性洗剤をぬるま湯に溶かして雑巾に浸し、トントンと軽く叩くようにしながら汚れを拭き取ります。汚れが薄まったら水拭きで洗剤を取り除き、乾いたタオルで水分を拭き取ってから陰干しして乾かします。汚れが落ちない場合は、同様の手順を2〜3回繰り返して行いましょう。
【酒類】水拭き
ワインやお酒をこぼしてしまった際にも、すぐに対処することが大切です。液体が繊維に深く染み込む前に、できるだけ素早く乾いたタオルやキッチンペーパーで水分を吸収します。
その後、水でぬらした布を使って表面を優しく拭き取りましょう。アルコール成分を含む液体は、時間が経つとシミになりやすいため、汚れが落ちない場合は中性洗剤を薄めて垂らし、水拭きをして汚れを拭き取ります。
【タバコ跡】オキシドール
タバコの跡は繊維に焼き付きやすく、一般的な汚れとは異なるため注意が必要です。オキシドール(過酸化水素)を使って、焦げ跡を目立たなくしましょう。柔らかい歯ブラシにオキシドールを付けて、汚れが広がらないようにやさしくブラッシングします。
その後、水拭きと乾拭きで汚れを拭き取り、最後に陰干しをして完了です。
【コーヒー・紅茶】水拭き+中性洗剤
コーヒーや紅茶のような飲み物をこぼした場合、液体が冷める前に対処しましょう。最初に液体をできるだけ布やペーパータオルで吸い取り、水で液体を薄めて流し出すように汚れを落とします。当て布を押し当てて、汚れをラグから当て布に移すように除去していきます。
汚れがひどく水拭きだけでは取りきれない場合、中性洗剤を薄めて叩き拭きを行いましょう。
毛足の長いシャギーラグはクリーニング業者への依頼がおすすめ
毛足の長いシャギーラグはお手入れが大変なため、汚れがひどい場合はプロに依頼することも検討しましょう。
プロのクリーニングなら、適切な方法で毛足の奥に詰まった汚れまで徹底的に除去してくれます。また、自己流の掃除によって毛羽立ってしまったり、毛が抜けたりしてしまう心配もありません。
カーペット・ラグのクリーニングの費用相場
カーペット・ラグのクリーニングの費用相場について解説します。大きく分けて、基本料金とオプション料金があります。
基本のクリーニング料金
カーペットや絨毯、ラグのクリーニングの費用相場は、素材や大きさによって異なります。毛足の長いシャギーラグの場合、1㎡あたりの費用は1,700円程度からが一般的。
自宅訪問に来てもらう場合は出張料金が発生したり、カーペットを業者に送る場合は郵送代がかかったりすることもあります。適切な料金で依頼するためにも、相場を押さえて必ず見積もりを取りましょう。
種類 | 特徴 | 1㎡あたりの費用 |
---|---|---|
ウィルトン | 毛足短め、耐久性も高い機械織りのラグ | 1,000円~ |
平織り | 薄めの編み込みで折り畳みが簡単 | 1,500円~ |
タフテッド | 安価で広く流通しているカーペット
裏地に麻やフェルトの生地が貼られている |
1,500円~ |
シャギー | ポリエステル等の化繊やコットン、ウール製 | 1,700円~ |
キリム | 遊牧民の必需品として愛用されてきた平織りの織物 | 1,500円~ |
中国段通 | ウール・シルクで織られた高級品 | 2,000~20,000円 |
ペルシャ絨毯 | ウール・シルクを織って作られる高級絨毯 | 2,500~20,000円 |
代表的なオプション料金
代表的なオプション料金としては、防虫・防ダニ・防カビ加工、消臭・抗菌・撥水加工などがあります。
オプション料金もクリーニング費用と同様に、カーペットや絨毯の大きさによって変動しますが、費用相場は1㎡あたりおよそ500円。業者によって価格帯は異なりますが、基本料金よりはリーズナブルに設定されていることが多いです。
毛足の長いシャギーラグの掃除はミツモアで業者を比較!
毛足の長いシャギーラグのお手入れについて解説しました。シャギーラグはインテリアとして人気ですが、通常のラグよりも注意してケアする必要があります。日常的には、掃除機の弱モードやコロコロクリーナー、ゴム手袋、中性洗剤での汚れ落としなどが効果的です。また、へたりが気になる場合はスチームアイロンで毛並みを整えてあげましょう。
定期的な陰干しも忘れずに行い、汚れや臭いが気になる場合は必要に応じてプロのクリーニングサービスの利用も検討してみてください。