「カーペットやラグを重曹で掃除できるって本当?」
「重曹を使って臭いや汚れを取る方法を知りたい」
このようなお悩みにお応えするために、本記事をまとめました。カーペットやラグの汚れや嫌な臭いを取るのは、なかなか手間がかかるものです。洗濯機で丸洗いできるタイプもありますが、大きなラグや素材によっては自宅での洗濯が難しい場合もあります。そんなときに重宝するのが「重曹」です。
重曹は環境にも優しく、身近な場所で手軽に手に入る掃除アイテム。本記事でご紹介する重曹を使った掃除方法を覚えて、自宅で簡単にカーペットやラグの掃除を行いましょう!
カーペットやラグの掃除に重曹を使うメリット
カーペットやラグの掃除は何かと面倒に感じるものですが、重曹を使えば手軽に汚れや臭いのケアを行えます。
重曹を使う主なメリットは以下の通り。
- 嫌な臭いを除去できる
- 油汚れを落とす効果が期待できる
- 人体やペットにやさしい
それぞれ1つずつ見ていきましょう。
嫌な臭いを除去できる
重曹の強みの一つが、優れた中和作用です。重曹を溶かした溶液は弱アルカリ性となり、生活の中で発生する酸性物質による臭いを中和してくれます。
例えば汗やペットの臭いなどもしっかりと吸収し、酸性の嫌な臭いを自然な状態に戻してくれるのです。特にカーペットやラグは長時間使用していると、どうしても生活臭が蓄積されやすいものです。そこで重曹を使うことで酸性の臭いを中和し、清潔な状態を保てるようになります。
油汚れを落とす効果が期待できる
重曹の弱アルカリ性の特性を活かすことで、油汚れを落とす効果も期待できます。たとえば油を含む調味料をこぼしてしまったときや、油性ペンのインク汚れがついてしまった場合でも、重曹を使用することで除去できることがあります。
重曹の働きで汚れが浮かび上がり、分解されるため、頑固な汚れにも効果があるのが魅力です。
人体やペットにやさしい
重曹は化学薬品と異なり自然由来の成分から作られているため、人体やペットにやさしいことも嬉しいポイントです。強い刺激臭がなく、掃除をする際に鼻を刺激することもありません。
ペットや小さな子どもがいる家庭でも使用しやすく、万が一誤飲してしまっても、少量であれば大きな影響はないとされています。特にカーペットやラグは床に近いため体が直接触れる機会も多いですが、重曹を使えば安心して掃除ができます。
カーペットやラグの臭いを重曹で除去する手順
以下では、カーペットやラグの臭いを重曹で除去する具体的な手順を解説します。用意するのは、掃除機とコロコロクリーナ、重曹、手袋など、いずれも手軽に入手できるものばかりです。
- 掃除機とコロコロクリーナーでほこりを取る
- カーペットやラグ全体に重曹を振りかける
- 重曹をなじませる
- 数時間〜半日程度放置する
- 掃除機で重曹を吸い取る
それぞれのステップを見ていきましょう。
1. 掃除機とコロコロクリーナーでほこりを取る
まず、カーペットやラグに溜まったほこりや髪の毛、ペットの毛などを掃除機やコロコロクリーナーを使って取り除きます。表面のゴミを取り除くことで、重曹が効率よく働く準備が整います。特に、カーペットの奥に入り込んでいるホコリは見逃されがちなので、念入りに掃除機をかけましょう。
なお、強い吸引力の掃除機や強力な粘着力のコロコロクリーナーを使うとカーペットが傷む可能性があります。掃除機の吸引力は弱にして、コロコロクリーナーも程よい粘着力のものを使うように注意してください。
2. カーペットやラグ全体に重曹を振りかける
大きなほこりを取り除いたら、次にカーペットやラグの表面全体に重曹を均等になるように振りかけます。この際、重曹が一箇所に偏らないように注意しましょう。重曹の量は薄く均等に広げるようにします。
3. 重曹をなじませる
重曹を振りかけた後は、軽く手でカーペットに馴染ませていきます。できれば手袋を使うと良いでしょう。
ただし、毛足の長いラグの場合は、粉末のまま振りかけると毛の奥に汚れが蓄積しやすいです。そのため、毛足の長いラグに重曹を使用する場合は、水に溶かして重曹水にして使用することをおすすめします。
カーペットに重曹水を染み込ませて拭き取って乾かす方法もありますが、水分で雑菌が繁してかえって匂いがつくケースもあるので、心配な方は、雑巾やタオルに染み込ませて叩くように拭き取るのがよいでしょう。
4. 数時間〜半日程度放置する
重曹を馴染ませたら、数時間から半日ほど放置します。重曹が臭いや汚れを吸収する時間を確保するために、十分な時間を確保しましょう。
5. 掃除機で重曹を吸い取る
最後に、掃除機を使って重曹をしっかり吸い取ります。このとき、重曹の残りがないように丁寧に掃除機をかけるようにしましょう。毛足の長いカーペットでは重曹の粉が奥に残りやすいので、念入りに吸い取るようにしてください。
以上の手順を踏めば、重曹を使って簡単にカーペットの臭いを除去できます。湿気が気になる場合は、晴れた日に陰干しも行いましょう。
カーペットやラグの汚れを重曹で掃除する手順
カーペットやラグの汚れが気になる場合、重曹をふりかけるだけでなく、「重曹ペースト」を作って直接湿布する方法がおすすめです。ここでは、酸素系漂白剤を使った重曹掃除の手順を紹介します。
用意するのは、重曹に加えて酸素系漂白剤、雑巾(2枚)、ゴム手袋です。重曹ペーストを作るための空き容器も準備しましょう。
- 湿らせた雑巾を温める
- 重曹ペーストを作ってカーペットやラグに塗る
- 少し放置してから雑巾でたたく
- 水を垂らして乾拭きでたたく
- 水拭きをして重曹ペーストを拭き取る
1. 湿らせた雑巾を温める
まず、雑巾を湿らせて軽く絞り、電子レンジなどで温めておきます。やけどの恐れやカーペットを痛めるリスクがあるため、雑巾は熱くなりすぎない程度に温めることがポイントです。適温にすることで、カーペットの汚れを浮かび上がらせやすくします。
2. 重曹ペーストを作ってカーペットやラグに塗る
次にゴム手袋をはめて、空き容器に重曹と酸素系漂白剤を混ぜ合わせます。酸素系漂白剤20mlに対して、重曹を大さじ1杯入れるようにしてください。この重曹ペーストを、カーペットの汚れが気になる箇所に塗りつけていきます。
3. 少し放置してから雑巾でたたく
重曹ペーストを塗った後、しばらく放置します。馴染んできたら、温めた雑巾で「トントン」と軽くたたいて、汚れを浮かせましょう。この作業を行うことで、汚れがしっかりと取れやすくなります。
4. 水を垂らして乾拭きでたたく
次に、汚れの部分に水を垂らし、もう一枚の乾いた雑巾を使って軽くたたいていきます。汚れが取り除けるまで、2〜4の作業を何度か繰り返しましょう。汚れが気にならなくなったら、次のステップに進みます。
5. 水拭きをして重曹ペーストを拭き取る
汚れがしっかり落ちたことを確認したら、最後に水拭きをして重曹ペーストを拭き取ります。水を含ませた雑巾でペーストを取り除き、カーペットの表面を清潔な状態に戻しましょう。重曹ペーストが残ると臭いやカビの原因となるため、しっかりと拭き取ることが大切です。
作業が完了したら、水分がしっかり乾き切るまで陰干ししておきます。
重曹を用いてカーペットやラグを掃除するときのコツ
カーペットやラグに重曹を使用した掃除は手軽で効果的です。しかし、いくつかのポイントを押さえておかないと、かえって汚れが残ったり、カーペットの風合いが損なわれることもあります。ここでは、重曹を使ってカーペットやラグを清潔に保つためのコツをいくつかご紹介します。
- 重曹をしっかり拭き取る
- 毛足が長い場合は重曹水を使う
- 洗濯表示を確認する
- 重曹を使う量に注意する
それぞれ見ていきましょう。
重曹をしっかり拭き取る
重曹をカーペット掃除に使用する場合、重曹の残留に注意が必要です。掃除後に粉が残ってしまうとカーペットの肌触りが悪くなり、見た目も良くありません。特に毛足の長いカーペットでは重曹が残りやすいので、掃除機をかけても取れない場合は水拭きするのもおすすめです。重曹水を使用する際も同じく、重曹の成分が繊維に残らないように何度も水拭きを繰り返しましょう。
毛足が長い場合は重曹水を使う
毛足が長いカーペットや、毛が細いタイプのカーペットの場合、重曹の粒子が奥に入り込みやすくなります。こういった場合は、重曹水を作る方法も検討しましょう。重曹を水に溶かし、スプレーボトルに入れてカーペットに噴霧し、しばらく置いてから柔らかいブラシやスポンジで優しく擦ります。
洗濯表示を確認する
カーペットやラグの掃除に重曹を使用する際は、必ず事前に洗濯表示を確認しましょう。素材によっては、デリケートな素材や「水洗い不可」と表示されているものもあります。こういったカーペットに重曹水を使用すると生地にダメージを与えたり、変色を引き起こしたりする可能性があるため、注意しましょう。
また、重曹や中性洗剤を使用する際は、最初にカーペットの目立たない部分で色落ちしないかどうかのテストを行うと安心です。
重曹を使う量に注意する
「重曹をたくさん使えばその分効果が高まるのでは?」と考えがちですが、実際には少量でも十分な効果を発揮できます。重曹は空気に触れる面積が広いほど効果を発揮しやすくなるため、カーペット全体に薄く均等に振りかけるだけで十分です。
過剰な量の重曹を使うと、掃除後に粉が残りやすくなり、再度掃除機をかけたり水拭きする手間が増えます。消臭や汚れをしっかり取り除きたい場合は、量ではなく時間を意識しましょう。昼間に十分な時間を確保することが難しい場合には、夜寝る前に重曹をカーペットに振りかけておき、翌朝掃除機で吸い取ると効率的でおすすめです。
カーペット・ラグの掃除をプロへ依頼するメリット
カーペットやラグは重曹で手軽に掃除できますが、洗えないタイプのものやひどい汚れがついてしまっている場合は、プロへ依頼することもおすすめです。以下では、カーペット・ラグの掃除をプロへ依頼するメリットをご紹介します。
- 着実に汚れを除去してくれる
- 時間や手間がかからない
- 自己流の掃除でカーペットやラグを傷めるリスクが少ない
着実に汚れを除去してくれる
プロに依頼する最大のメリットは、頑固な汚れも的確に取り除いてくれる点です。自宅での掃除では見逃しがちな奥深くの汚れやしつこいシミも、専門のクリーニング技術を持つ業者ならしっかりと処理してくれます。また、専用の洗剤や機器を使うことで、カーペットやラグの繊維に負担をかけることなく汚れを効果的に取り除けます。
特に、手入れが難しい毛足の長いカーペットやデリケートな素材を使用したラグ、大気なサイズのものなどは、プロへの依頼がおすすめです。
時間や手間がかからない
忙しい方にとては、掃除にかかる時間や手間を削減できるのも大きなメリットです。広範囲のカーペットの場合、非常に労力と時間がかかります。プロに依頼すれば、自分で掃除道具を揃えたり、洗剤を用意する手間も不要。短時間でカーペットを効率的に綺麗にできます。
自己流の掃除でカーペットやラグを傷めるリスクが少ない
自己流の掃除では、カーペットやラグを傷めてしまうことがあります。例えば、間違った洗剤を使うことで変色や繊維の傷みが生じることも。このようなリスクを避けるためにも、専門業者に依頼するのはおすすめです。
プロは素材に合わせた適切な方法でクリーニングを行うため、大切なカーペットを長持ちさせることができます。
カーペット・ラグのクリーニングの費用相場
以下では、カーペットとラグのクリーニングの費用相場を解説します。基本のクリーニング料金とオプション料金に分けておおよその相場をまとめたので、クリーニングの利用を検討している方は参考にしてみてください。
基本のクリーニング料金
カーペットや絨毯、ラグのクリーニング料金は、面積と素材によって変動します。
一般的な素材(レーヨン、ポリエステル、アクリル、ウールなど)の場合、1㎡あたり1,700~2,300円の価格帯が一般的。一方、シルクなどの高級素材や、ウィルトン、中国段通、ペルシャなどの高級素材を使用したものの場合、1㎡あたり4,000円以上と高価格になることもあります。
また、エリアや依頼業者によっても料金設定は異なるため、クリーニングを依頼する際は、素材と大きさを明確に伝えて、事前に見積もりを取ることをおすすめします。相見積もりを取得すれば、複数の業者を検討しながら適正価格で依頼できます。
代表的なオプション料金
多くのクリーニング業者は、基本サービスに加えてオプションも提供しています。
主なオプションとして、防虫・防ダニ加工、防カビ加工、消臭加工、抗菌加工、撥水加工などがあります。オプション料金も、カーペットやラグの大きさに応じて変わります。例えば、防ダニ加工の相場は1㎡あたり約500円が目安となります。消臭や除菌加工も多くの業者が同程度の価格帯で提供しているので、気になる場合は見積もり時に基本のクリーニング料金と合わせて総額を確認するとよいでしょう。
重曹で落ちないカーペットの汚れはクリーニングに出そう!
カーペットやラグの汚れを重曹を使って掃除する方法について解説しました。重曹は臭いや油汚れに効果があり、天然の成分であることから人体やペットにもやさしい点が魅力です。
使用時はほこりを除去してからそのままふりかけるか、汚れがひどい場合は重曹ペーストを使用して馴染ませましょう。掃除を終えた後は、重曹が残らないようにしっかりと水拭きをして陰干しすることがポイントです。
重曹を使っても汚れが上手く落ちない場合、プロへの依頼も検討しましょう。