「嘔吐してしまったカーペットの応急処置が知りたい!」
「洗濯表示がNGのカーペットに嘔吐してしまった…」
「クリーニングに出してしまいたいけれど、この状態のまま受け付けてもらえるだろうか…」
カーペットに嘔吐物が付いてしまった場合、どのように対処すればよいのか戸惑うことも多いでしょう。そこで今回は、嘔吐してしまったカーペットを洗えない場合の対処法や、臭いを除去する方法について解説します。クリーニングへ依頼するときに押さえておきたいポイントや、クリーニングを受け付けてもらえる指定洗濯物取扱施設の探し方も解説するので、ぜひ最後までお読みください。
洗えないカーペットに嘔吐してしまったときの応急措置
洗えないカーペットに嘔吐してしまった場合、臭いや汚れがひどくなる前に応急措置を行いましょう。具体的には、以下の手順で対処します。
- まずは嘔吐物を処理する
- 重曹水で消臭する
- 霧吹きをしてアイロンを当てる
- 日陰干しでしっかり乾かす
感染症の可能性があるため、他の人の嘔吐物を処理する場合は、直接触れることを避けるために必ずマスクや手袋を使いましょう。
1. まずは嘔吐物を処理する
まずは嘔吐物を処理します。自分以外の嘔吐物を処理する場合は、マスクと手袋を必ず着用しましょう。嘔吐した人が感染症にかかっている可能性もあるため、感染対策が重要です。
ペーパータオルやティッシュなどを用いて、カーペットに付着した嘔吐物を取り除いていきます。トイレにそのまま流すことができるため、トイレットペーパーを使うと便利です。大量の場合はトイレが詰まらないように、少しずつ処理しながら流すようにしましょう。
2. 重曹水で消臭する
次に、カーペットのラベルにある洗濯表示を確認します。洗濯機を使える場合は、弱コースで洗うか手洗いをすると汚れが確実にきれいになります。大型の場合はコインランドリーなどを利用しましょう。
洗えないカーペットの場合でも、重曹水を使用して消臭することが可能です。水500mlに対して、重曹を小さじ1杯程度加えます。この重曹水をスプレー式のボトルに入れて、嘔吐した箇所にスプレーします。アルカリ性の重曹は消臭効果が高く、酸性の汚れを中和して吸収してくれます。まんべんなくスプレーしたら、キッチンペーパーで水分を吸い取りましょう。この作業を、部屋やカーペットの臭いが気にならなくなるまで何度か繰り返します。
3. 霧吹きをしてアイロンを当てる
重曹水での消臭を終えたら、霧吹きをしてアイロンを当てていきます。直接当ててしまうとカーペットが傷むので、嘔吐した場所に霧吹きで水を噴霧し、その上からアイロンを少し浮かせた状態でスチームを当てるようにしてください。
アイロンの熱で消毒するとともに、臭いを軽減する効果もあります。スチームを当てる時間の目安は1分以上で、スチームアイロンを使うのも便利です。
4. 日陰干しでしっかり乾かす
応急処置が済んだら、カーペットをしっかりと乾かすことが大切です。特に湿った状態が続くとカビの原因になってしまうため、くれぐれも注意しましょう。また、直射日光を当てると毛足が傷んでしまう可能性があるので、風通しの良い場所で陰干しをするようにします。
裏面からも空気が通るように、裏返した状態で干すのがおすすめです。冬場には温風機を、夏場にはサーキュレーターを使うとより早く乾燥させることができておすすめです。
洗えないカーペットの臭いを取る方法
洗えないカーペットの場合、応急処置をしてもしばらく経つと臭いが気になる場合があります。ここでは、洗えないカーペットの臭いを取る方法について解説します。
- 重曹を使って臭いのもとを除去する
- 中性洗剤で頑固な汚れを落とす
- 市販のカーペットシャンプーを使う
それぞれ詳しく見ていきましょう。
重曹を使って臭いのもとを除去する
重曹は消臭効果が高いことで知られています。まず、カーペット全体に弱モードで掃除機をかけて、表面のホコリをやさしく取り除きます。その後、重曹を粉状のまま、カーペット全体にまんべんなくふりかけます。
手袋を着用して、カーペットと重曹を優しくなじませていきましょう。少なくとも2〜3時間、できれば6時間以上放置し、しっかりと重曹が浸透したら再度掃除機を使って重曹を吸い取ります。このとき、毛並みに逆らう方向で掃除機をかけると残留を防げます。
中性洗剤で頑固な汚れを落とす
臭いが気になる場合、中性洗剤を使用する方法もあります。ただし、カーペットの素材によっては変色や色落ちの可能性があるため、必ず目立たない場所で使用前のテストをしてから使うようにしましょう。
汚れた部分にぬるま湯で薄めた中性洗剤を浸したタオルを当てて、固く絞った状態で臭いが気になる部分をトントンと叩きます。洗剤を使った後は、別の雑巾やタオルで水拭きをして、しっかりと中性洗剤を落としましょう。
臭いが取れたら、湿気がこもらないように陰干しを行います。
市販のカーペットシャンプーを使う
市販のカーペットシャンプーを使うのも1つの方法です。香り付きのものや天然由来の成分のものなど、様々な種類が出ています。それぞれメリットや効果が異なるため、好みに応じて選ぶと良いでしょう。ペットやお子さんのいる家庭の場合は、やさしい成分でできたものを使用すると安心です。
感染症による嘔吐でカーペットが汚れたときの注意点
感染症による嘔吐の場合、処理する際に感染しないように注意する必要があります。感染症による嘔吐でカーペットが汚れたときの注意点は以下の通りです。
- マスクと手袋を着用する
- 掃除後はアルコールスプレーで消毒する
マスクと手袋を着用する
感染症による嘔吐物の処理の際には、マスクと手袋を必ず着用しましょう。また、病気によるものかどうかわかっていない場合も感染対策が欠かせません。嘔吐物は他の場所に付着しないようにトイレに流してしまうことが理想ですが、難しい場合はビニール袋に入れて、密封してから廃棄します。
処理に使用した雑巾やタオルも同様にすぐにビニール袋に入れて、ウイルスや菌の飛沫を防ぎましょう。
掃除後はアルコールスプレーで消毒する
一連の掃除を終えた後は、アルコールスプレーを使ってカーペットを消毒しましょう。ただし、カーペットの素材や種類によっては手触りに影響が出ることもあるため、中性洗剤と同様に目立たない部分で試してから使用することをおすすめします。
嘔吐してしまったカーペットをクリーニング業者に出す場合
洗えないカーペットに嘔吐してしまった場合、「クリーニング業者に依頼したい」と考える方も多いことでしょう。嘔吐物が付着したカーペットでも専門業者にクリーニングを依頼することは可能ですが、指定の業者に依頼することが必要です。
嘔吐物が付着したカーペットでも受け付けてもらえる?
カーペットに嘔吐物が付着してしまった場合も、専門のクリーニング業者に依頼することは可能です。ただし、一般的なクリーニング店では法律上受け付けてもらえません。
感染症による嘔吐はもちろんのこと、お酒の飲み過ぎによる嘔吐でも通常のクリーニングでは洗うことができないため、持ち込みなどはしないように注意しましょう。
保健所に問い合わせて指定洗濯物取扱施設を探そう
嘔吐物の付いたカーペットをクリーニングに出す場合、感染症による嘔吐物の処理ができる「指定洗濯物取扱施設」に依頼しましょう。エリアごとの保健所に問い合わせることで、施設の場所や情報を知ることができます。
カーペットのクリーニングの費用相場
最後に、カーペットのクリーニングの費用相場を解説します。基本料金とオプション料金に分けて解説するので、臭いや汚れが気になる場合は参考にしてみてください。
基本のクリーニング料金
カーペットのクリーニング料金は、サイズや素材によって異なります。あくまで目安になりますが、以下は一般的な素材ごとの費用相場です。
なお、嘔吐物が付着している場合、特殊な処理が必要になることがあるため、これよりも料金が高くなる可能性があります。また、高級素材の場合は1㎡あたりの費用が高額になりやすいため、事前に見積もりをしっかり確認しましょう。
自宅に訪問してもらう場合、以下に加えて出張料金がかかる場合もあります。
種類 | 特徴 | 1㎡あたりの費用 |
---|---|---|
ウィルトン | 毛足短め、耐久性も高い機械織りのラグ | 1,000円~ |
平織り | 薄めの編み込みで折り畳みが簡単 | 1,500円~ |
タフテッド | 安価で広く流通しているカーペット
裏地に麻やフェルトの生地が貼られている |
1,500円~ |
シャギー | ポリエステル等の化繊やコットン、ウール製 | 1,700円~ |
キリム | 遊牧民の必需品として愛用されてきた平織りの織物 | 1,500円~ |
中国段通 | ウール・シルクで織られた高級品 | 2,000~20,000円 |
ペルシャ絨毯 | ウール・シルクを織って作られる高級絨毯 | 2,500~20,000円 |
代表的なオプション料金
多くの業者では、防虫加工や消臭加工といったオプションも提供しています。例えば防虫・防ダニ・防カビ加工、消臭・抗菌・撥水加工などがあり、1㎡あたり500円程度から対応してもらえます。
基本料金と同じくカーペットのサイズや素材によって価格が変わる可能性があるため、事前に確認しておきましょう。
まとめ
本記事では、洗えないカーペットに嘔吐してしまった場合の対処法について詳しく解説しました。応急措置としては嘔吐物の処理した後、重曹水での消臭とアイロンでのスチーム消毒が効果的です。処置のあとには、湿気を飛ばすために陰干しも行いましょう。臭いが残る場合は、重曹や中性洗剤、市販のカーペットシャンプーを活用することで対処できます。
感染症による嘔吐の場合は、マスクと手袋の着用、アルコール消毒など、感染対策のための配慮が必要です。また、クリーニング業者に依頼する場合は指定洗濯物取扱施設を利用する必要があるため、地域の保健所を通して情報を確認しましょう。自宅で処理をすることが難しい場合は、プロに任せるのが確実です。適切に対処することでカーペットを清潔に保つことはもちろん、感染を防ぐことにもつながります。嘔吐してしまった場合は早めに対処し、快適な生活環境を維持しましょう。