バックカメラがない車でも追加で購入して取り付け、カーナビに接続することが可能です。
できるなら自分で取り付けたいと考える人もいるでしょう。しかし「どんな商品でも取り付けが可能なのか?」「取り付けや配線のやり方がよく分からない」などで悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
こちらではバックカメラを取り付けるための作業手順や、注意点を説明しています。
自分で取り付けるのはなかなか難易度が高いといえるでしょう。自分では無理そうだと感じた場合に、業者に依頼したらどのくらいの費用がかかるのかについても解説します。
愛車にバックカメラをなるべく簡単に・安く導入したい人は、ぜひ参考にしてください。
バックカメラの取り付けはどうすればいい?自分でできる?
バックカメラの取り付けは自分で行うことができますが、難易度は高いでしょう。理由は以下の通りです。
- カメラ本体とカーナビまでの距離が離れているため、車の前から後ろにかけて長い配線を通す必要がある
- カメラの電源とアースの配線を接続するので、電気系統の知識がいる
- 車の内装やバンパーなどを外さなければいけない
ただし車によってカメラの取り付け位置・内装の分解方法が違うので、難易度は車種によって変わってきます。例えば以下のような車だと難易度がアップするため、自分で取り付けを行うときは注意してください。
- カメラ本体をリヤバンパーに付ける(バックドアに付ける方が比較的簡単)
- サイドエアバッグが付いている
取り付け方法や注意点については後ほど詳しく解説します。
自分でできるバックカメラの取り付け・接続方法を解説
車種やバックカメラの種類によって細かな違いはあるものの、基本的な手順は以下の通りです。
①バックカメラを車の後部に取り付ける
②カメラの配線を室内に引き込む
③配線を車の前側まで通す
④バックカメラの電源とアースを接続する
⑤映像の出力端子をカーナビに接続する
⑥カーナビの設定とカメラの調整をする
それぞれ詳しく解説していきます。
手順①:バックカメラの取り付け位置を決める
カメラ本体を車の後部に取り付けるために、まずは取り付け位置を確認します。ナンバープレートの上のスペース(ライセンスランプの横)に取り付けることが多いので、仮合わせをしてください。
カメラは両面テープで貼り付けるか、ネジで固定するタイプがあります。指定の方法で固定しましょう。ただし完全に固定すると後から角度調整ができなくなるため、この段階では仮止めにしておいてくださいね。
手順②:バックカメラの配線を室内に引き込む
バックカメラは車の外に取り付けますが、配線は室内を通るのでカメラの配線を引き込む必要があります。
バックカメラを取り付ける位置は、車種によってバックドアになる場合とリヤバンパーになる場合があります。それぞれの手順は以下の通り。
カメラがバックドアに付く場合の取り付け位置
バックドアの内張りを外すと、仮止めしたカメラ本体の近くに配線を通せる穴(ライセンスランプ取り付け部分など)が見つかります。その穴を使って配線をバックドアの内側へ引き込みましょう。元から付いている配線に沿わせて、バックドアの上側まで通していきます。
バックドアと車体の間には車両配線が通っている「ゴムブッシュ」という蛇腹状の部品があります。バックカメラの配線もゴムブッシュを通せば、きれいに隠しながら車両側へ通せるでしょう。ゴムブッシュは黒いゴム部分を手で引っ張って外すと、内部に樹脂製の部品同士がはまり合っている箇所があります。ツメを起こしながら外してください。
カメラがリヤバンパーに付く場合の取り付け位置
まずはリヤバンパーを外し(少し浮かせるだけでも作業可能)、バンパー裏のボディーに配線を沿わせてテールランプの裏まで通していきます。テールランプを外すと裏側に配線を室内へ通す穴があるので、同じ場所を通せばバックカメラの配線を引き込めます。
リヤバンパーやテールランプを外すのが難しい場合は、ボディーのウェザーストリップ(バックドアと当たる部分のゴム部品)を浮かせて配線をくぐらせるという方法も。ただし配線が折れたり雨漏りしたりする恐れがあるので、慎重に行ってください。
手順③:配線を車の前側まで通す
配線を車内に引き込めたら、車の前側まで通していきます。助手席側の前後のドアを開け、ウェザーストリップの上側を外します。ウェザーストリップは手で引っ張ると外れますが、無理に引っ張るとちぎれることがあるため注意してください。
ウェザーストリップを外すと、天張り(天井に張ってある布地の部分)とルーフパネルの間にすき間があるので、配線を押し込んでいきましょう。そうすれば簡単に配線を隠せます。フロントピラー(フロントガラスの横の柱)まで通したら、今度はダッシュパネルのすき間に配線を通してください。グローブボックスの裏からカーナビまで配線できます。
手順④:バックカメラの電源とアースを接続する
バックカメラの配線に電源とアースを取る線が付いているので、それぞれ車両に接続します。
電源線はアクセサリー電源(車のエンジンスイッチをACCの位置にしたときに、電源が供給される配線)に接続します。エレクトロタップというツールを使って配線に噛み込ませれば簡単に接続できますよ。
アースは車の金属部分にネジを使って固定します。ナビの横に付いている金属ステーの固定ネジでアースを取ると簡単です。
手順⑤:映像の出力端子をカーナビに接続する
バックカメラの映像出力端子を、カーナビの入力端子に接続します。多くの後付けバックカメラは映像出力線がRCAという黄色のピン端子になっており、カーナビの裏側にある入力端子に接続できます。
カーナビ周りのパネルを外し、ドライバーを使ってネジを外しましょう。カーナビが取れるので映像線を接続できます。カーナビによっては入力端子の形状が異なる場合がありますが、詳しくは後ほど解説します。
手順⑥:カーナビの設定とカメラの調整をする
全ての配線の接続が終わったら実際にシフトを「R」に入れて、カーナビにバックカメラの映像が映るか確認します。
多くのカーナビは「バックカメラ設定」を行う必要があり、バックカメラの配線をつなげるだけでは映像が映りません。カーナビによって設定の操作方法は異なりますが、メニューの設定画面からバックカメラの接続設定を行うことができます。
実際にバックカメラの映像が映ったら、カメラ本体の取り付け角度を調整します。ボディーの端部が画面の下に少し映るように角度を調整したら、カメラ本体を固定してください。もし作動確認時にモニターの画面が上下逆さまに映っている場合は、カメラ本体の取り付け向きを間違えています。カメラ本体を一度外し、上下反対に取り付け直してください。
バックカメラを取り付けるときの注意点や失敗しやすいポイント
自分でバックカメラを取り付けるときに、失敗しやすいポイントを3つご紹介します。知っているだけで失敗を防げるのでぜひご覧ください。
バックカメラを買うときはカーナビとの適合を確認する
バックカメラとカーナビの適合を確認しないで購入すると、映像を出力する配線が合わない場合があります。
多くの後付け用バックカメラは、カーナビとつなぐ部分(映像出力線)がRCAという黄色いピンの端子になっています。カーナビ側のつなぐ部分(映像入力線)の形状はカーナビによってさまざまで、RCAの場合はそのまま差し込むだけで接続が可能。しかしカーナビの入力がRCAではなくコネクタの場合は、バックカメラの映像出力線と合わないのでそのままでは接続できません。
つまりカーナビの映像入力端子がRCAなのかコネクタなのかをあらかじめ確認し、バックカメラの映像出力端子を合わせる必要があります。
映像接続端子が合わなくても、変換ケーブル(コネクタとRCAを変換するケーブル)を使えば接続できることも。ただしカーナビ側のコネクタの形状は商品によって異なるので、変換ケーブルを購入する際もコネクタの形状に合うものを選ぶ必要があります。
バックカメラ本体の取り付け位置に注意する
カメラ本体はナンバープレートの上にあるスペースに取り付けることが多いのですが、取り付ける際には以下の注意点があります。
- ナンバープレートの文字を隠さないようにする
- ボディーの後端からはみ出ないようにする
ナンバープレートは全ての文字が判読できなければいけないので、カメラでナンバープレートの文字が隠れていると法令に引っかかってしまいます。また車の外装に鋭く突起した部分があってもいけません。そのためカメラを取り付けるステーが車のボディーの後端よりはみ出ないようにしましょう。
サイドエアバッグがある車は配線を通す場所に注意が必要
サイドエアバッグ装着車は、バックカメラの配線を通す場所に注意が必要です。
サイドエアバッグは事故が起きたときに、サイドガラス付近を覆うように展開します。展開前はピラー内に格納されているので、配線時はエアバッグの後ろに固定するか、ピラーを避けて車のフロアを通さなければいけません。
エアバッグに配線が巻き付いていると、事故が起きたときにエアバッグが正常に展開しなかったり、配線が飛び出て顔にぶつかったりする恐れがあります。
バックカメラの取り付けを依頼できる業者は大きく3種類
バックカメラの取り付けを自分で行うのは難しそうと思ったら、無理せず業者へ依頼しましょう。バックカメラの取り付けは以下の業者へ依頼できます。
①民間整備工場
②カーディーラー
③カー用品店
それぞれの業者の特徴を解説します。
業者①:民間整備工場
バックカメラの取り付けを依頼する業者は、民間整備工場がおすすめです。なぜなら費用が比較的安く、電装品の取り付けを専門にしている業者もいるからです。電装品の取り付けに詳しい業者なら、車種やカーナビに合うバックカメラの選別から取り付けまで安心してお任せできますよ。
対応も柔軟な業者が多く、持ち込み品でも取り付けしてもらえる場合があります。気軽に相談できるところも魅力です。
業者②:カーディーラー
「トヨタ」や「ダイハツ」といったカーディーラーでも、バックカメラの取り付けを依頼できます。
ただしカーディーラーが主に扱っているのは純正品。最近の純正品バックカメラは新車購入時にメーカーオプションで付けるかどうかを選択することが一般的です。そのため社外品のような後付けバックカメラの場合、ディーラーでは購入できない可能性があります。
工賃も高い傾向にあるので、後付けのバックカメラの取り付けをカーディーラーに依頼するメリットは少ないでしょう。
業者③:カー用品店
「オートバックス」のようなカー用品店は社外品をメインで扱っているため、後付けのバックカメラを依頼するのに向いています。
ただ商品の購入・取り付けをセットで行うと費用が安くなる傾向にありますが、持ち込み品だと工賃が高くなる可能性も。カー用品店で購入できない商品を取り付けてもらう場合は、工賃を確認してから依頼しましょう。
バックカメラの取り付け費用の相場を解説
バックカメラを取り付けるためにかかる費用は「本体代」と「工賃」です。
本体代
部品 | 金額 |
バックカメラ | 2,000~2万円 |
変換ケーブル | 500~1,000円 |
バックカメラは海外製の安いものだと2,000円程度ですが、有名メーカー(パナソニックやケンウッドなど)の商品は1万~2万円が相場です。
また映像線の変換ケーブルが必要な場合は500~1,000円程度で購入できます。
工賃
業者 | 金額 |
民間整備工場 | 1万~2万円 |
カーディーラー | 2万~3万円 |
カー用品店 | 1万~2万円(持ち込みの場合は変動する) |
車種によって取り付けの難易度や所要時間が変わります。そのため同じ業者へ依頼しても車種ごとに料金が変動する場合があります。所要時間は1時間~2時間程度。
工賃は業者へ取り付けを依頼する際の費用なので、自分で取り付けを行う場合はかかりません。
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