満天の星空こそ綺麗に撮影したい・・・!
旅行に出かけて満点の星空に出会ったとき、「キレイに写真に残したいのにiPhoneなどのスマホのカメラじゃ真っ暗で星が写らない!」「夜景撮影用や星空撮影用のアプリでも満足いくものがない!」と、悔しい思いをしたことがあるのではないでしょうか。
実は適切な機材と少しの撮影のコツや設定さえ覚えれば誰でも星空を撮影することができます。
オススメのカメラと設定をお届けします。
初心者でも撮れる!一番大事なのはフットワークの軽さ
星空の撮影は、カメラ初心者やこれからカメラを購入して始めようという方には少しハードルが高いように思われがちですが、実はそんなことはありません。
ある程度の機材、設定の知識と少しのコツさえつかめば面白いほどきれいに撮れるようになるはずです。
星空は入門機でも十分撮影可能
一眼レフカメラは高価で大きくて操作も難しそうというイメージから敬遠しがちな方も少なくないと思います。しかし近年、カメラメーカー各社ともお手頃な価格から設定もわかりやすく配慮されているカメラが沢山発売されています。
そういった入門機でも星空は十分撮影できます。オススメのカメラについても後述します。
星空撮影の一番のコツは「きれいな星空」を見に行くこと
カメラを持っていてもいい条件で星空が見られる時にその場所に行かなくては写真は撮れません。フットワーク軽く足を運ぶことが実は一番のコツかもしれませんが、これは初心者でも可能なのではないでしょうか。
星空撮影に適した場所と天候
星空を撮影するにあたって大事なことは「星がよく見えること」と「星以外の光源ができるだけ少ないこと」です。この2点について考えながら適した場所や天候について考えていきましょう。
撮影前にしっかり天気をチェック
当たり前のことですが、曇っていては星が見えませんのでしっかり事前にチェックをしておきましょう。
日本気象協会発表の星空指数でエリアごとの大まかな星の見え方が予想できます。
また「GPV気象予報」をチェックすると時間ごとの雲の動きも予測されているのでピンポイントで撮影したい時などに大変便利です。
空気が澄んでいる方がくっきり星が見える
冬は夏に比べて気温が低く空気中の水蒸気量が少ないため、星空撮影に適しているといえます。また、雨が降った直後は空気中のチリが洗い流されるため澄んだ空気で星空を撮影できるチャンスです。
星空撮影には光害が大敵
星が発する光量は大変少ないため、撮影の際はレンズを通して最大限その光を取り入れるように設定します。この時に星に対して街や月の灯りが強すぎると暗い星は灯りに負けて写らなくなってしまいます。
星空の撮影には街の灯りが届かない山奥や海が適しており、新月の時期が最も空が暗くなるため、きれいに星が写ります。
新月のタイミングを知るには月の満ち欠けのカレンダーアプリを使うことがおすすめです。現在以下のようなアプリが出ています。参考にしてみてください。
星空撮影にオススメのカメラ・レンズとその他アイテム
星空をきれいに撮影するには結局どんなカメラ・レンズが必要なのか、オススメなのかをご紹介します。
その他必ずほしい機材や、あるとより安心に撮影できるアイテムなども合わせてチェックしましょう。
程度や環境によって差はありますが、初心者でも手が出しやすいという視点でピックアップしました。
ミラーレスカメラでも大丈夫
意外と勘違いされているのが、「ミラーレスよりも一眼レフの方がいい写真が撮れる」というものです。
一昔前は確かにミラーレス一眼は小型軽量で操作系もカメラの工学系をあまり理解しなくてもお手軽に撮れるようにごくごく簡略されたものが多く、暗所での撮影にあまり有利とはいえない小さなセンサー(センサーについては次にもう少し詳しく説明します。)を積んだものが多かったのですが、最近はカメラメーカー各社ともセンサーサイズの大きいもの、マニュアル操作のしやすいものを発売しています。
また、ミラーレスの場合は一眼レフと違い、その設定でシャッターを切った時に撮れる写真があらかじめ確認できるので、むしろ初心者にこそ失敗が少なくなるともいわれています。
星空撮影にオススメのカメラ選びのポイント
星空撮影は暗所で少ない光量を捉えるという特殊な撮影方法です。
カメラに求められるのは
- 暗所でのノイズ耐性が高いこと
- 長秒露光と呼ばれる設定をマニュアルで、自分で行えること
の二点です。
まず暗所でのノイズについてですが、ISO感度というものを高めれば高めるほど撮影した写真はガサガサと荒れた印象になります。
そして一般的にセンサーサイズが大きいほどノイズが少なくなる傾向にあります。
また、画素数が高ければ高いほどきれいな写真が撮れると思いがちですが、暗所での撮影には高画素はかえってノイズを増やす原因になります。
ですので、センサーサイズはAPS-C以上のもので画素数は2400万画素程度のものが手に取りやすく、バランスが良いとされています。
ほとんどのレンズ交換式カメラでマニュアルでの長秒露光の設定が可能ですので、どのクラス以上のもの、という指定はありませんが、これは自分で実際にカメラを手に取った時に操作の感覚がしっくりくるものを選ぶのがよいでしょう。
星空撮影にオススメのレンズ選びのポイント
次にレンズに求められることは
- できるだけ最小F値が小さいこと
- (好みにもよるが)広角域で撮影できること
の二点があげられるかと思われますが、結論から言うとレンズ交換式カメラを買ったときにはじめてついているキットレンズでも十分撮影が可能です。
各社標準ズームレンズと呼ばれるやや広角からやや中望遠域までの画角をカバーしたレンズ(例. NIKONの場合は18-55mm F3.5-5.6)をボディとセットで格安で販売していますが、問題なく写ります。
もっと迫力のある景色が撮りたい場合は焦点距離10-24mmくらいの超広角のもの、更に天の川のような小さい星まで写したい場合は最小F値が4を下回る明るいレンズを選ぶとよいでしょう。(ズームレンズでF2.8、単焦点レンズF1.8や1.4というのがいわゆる明るいレンズと呼ばれるものです)
その他の周辺機材
星空の撮影で必ず用意しなくてはならないのが「三脚」です。今回紹介したAPS-Cのカメラに広角目のレンズですと、それほどの重量にはならないので比較的お手頃な三脚で問題ありません。
そして、カメラに直接触れずにリモート操作ができるレリーズがあるととても便利です。カメラのシャッターボタンを直接押すとどうしても揺れてしまうので星空のブレを引き起こします。2秒セルフタイマーや、携帯アプリでも代用可能ですが、レリーズがあるとサクサク撮影が可能です。
また、少し特殊なケースですが、寒い時期や、周りに湖がある等湿気の多い条件下では結露によりレンズが曇って写真が撮れなくなるばかりか、電気系統をショートさせる場合もあります。これを防ぐためにレンズヒーターや、使い捨てカイロをレンズに固定するなどして結露対策が必要な場合がありますので、事前に撮影スポットの状況をある程度予測しておきましょう。
星空の撮り方−ピント合わせ編
星空撮影の一番の難関がピント合わせかもしれませんが、仕上がりに大きい影響が出るポイントですので、ゆっくり丁寧に作業が必要です。具体的に星へのピントの合わせ方と、うっかり陥りやすい失敗等をご紹介いたします。
確実に星にピントを合わせるには背面液晶で確認しよう
ミラーレス一眼の場合は普通ですが、一眼レフカメラの場合もライブビューモードに切り替えて背面液晶で星を確認しましょう。普段あまり使わないかもしれませんが、星へのピント合わせではこちらの方がミスを少なくすることができます。
まずはよく見える明るい星を液晶の中央付近に来るようにフレーミングし、背面液晶で拡大して確認しましょう。この時ピントリングはマニュアル操作で無限遠に合わせます。
そして、狙いを定めた星を見つめながらゆっくりとピントリングを最短撮影距離側に回していくと少しずつ星が小さくシャープに見えるようになります。ある所をこえると、またぼやけて大きくなります。その一番星が小さく見える点がピントの合ったところですので、行ったり来たりしながら丁寧にポイントに合わせてください。
フォーカスモードは必ずマニュアルに設定
この時、撮影モードがAFモードになっていたりするとシャッターボタン半押しでピントが動いてしまって一からやり直し、ということになってしまうこともありますのでマニュアルフォーカスモードに設定していることを確認し、以後ピントリングが動いてしまわないようにテープで固定したりするとより安全安心です。
星空の撮り方ー各種設定の決め方
いよいよ星空撮影時の設定についてご説明いたします。上でも何度か述べているように、少ない光をいかにカメラ(=センサー)に取り込むかということを念頭に置いてF値、シャッタースピード(=以下SS)、ISO感度、それぞれの設定を決めていきましょう。
F値の決め方
F値については基本的に最小F値に設定し、一番明るく撮れる状態にすると覚えましょう。レンズによっては星の形がゆがむ「コマ収差」や、画面の4隅の明るさが落ちる「周辺減光」がおこってしまいます。
そしてそれはある程度F値を上げることで解消されることが多いのですが、引き換えに取り入れられる光量が減り、星がはっきり写らない、あるいはISO感度を上げることでノイズが多い写真になってしましますので、まずは「F値は最小」で撮影しましょう。
シャッタースピード(SS)の決め方
SSは、長くすればするほど捉える光量が増加します。が、地球の自転によって星が少しずつ流れます。広角レンズで撮影する場合でも30秒程シャッターを開いていると少し星が線状に流れて写るのが確認できますが、携帯やPC上で見る程度ならあまり気にならないでしょう。
しかし、撮影してみてその場で拡大して確認し、気になるようでしたらSSを15秒まで落としてISO感度を1段上げて対処しましょう。
ISO感度の決め方
SSは、長くすればするほど捉える光量が増加します。が、地球の自転によって星が少しずつ流れます。広角レンズで撮影する場合でも30秒程シャッターを開いていると少し星が線状に流れて写るのが確認できますが、携帯やPC上で見る程度ならあまり気にならないでしょう。
しかし、撮影してみてその場で拡大して確認し、気になるようでしたらSSを15秒まで落としてISO感度を1段上げて対処しましょう。
星空の撮り方ーまとめ
ここまでF値、SS、ISO感度、それぞれについての決め方をご紹介してきましたが最後に簡潔におさらいしましょう。星空撮影の設定に迷ったらとにかくこの数値を思い出してください。この範囲で設定すれば大体の目安になる写真が撮れるはずです。
星空撮影の設定をおさらい
- ピント合わせは背面液晶で確認しながら丁寧に。一度決めたら動かないようにする。
- F値は最小に設定。収差や周辺減光が気になる場合は明るいレンズを手に入れるのもアリ。
- SSは15~30秒程度がオススメ。レンズの最小F値やISO感度によって多少前後する。
- ISO感度は800~1600。できるだけ低い値に収めたいところですが、ノイズをあまり気にせず大胆に上下させて何枚も撮影するのがオススメ。
とにかくその場でシャッターを切って微調整
以上4点を目安に、すこしずつバランスを見て調整していきましょう。
一回の撮影で数十枚や数百枚撮って納得がいく写真は数枚なんてこともザラですので、深く考えずに沢山トライアンドエラーを繰り返すのが一番のコツかもしれません。
星空、夜間の写真撮影をプロに依頼
これまで星空や夜間、光量の少ないシビアな状況での写真撮影の知識やコツをお伝え出来たかと思います。自分で撮影するのもいいけど、クオリティを上げるために機材をそろえるのも技術を身に着けるのも大変。とお考えの方はプロのカメラマンに撮影を依頼してみてはいかがでしょうか。
プロカメラマンの写真のクオリティ
プロのカメラマンは撮影機材、技術や知識はもちろん、経験に裏付けられたクオリティの高い写真を撮影することができます。自分で楽しみながらそれらをそろえるのもよいですが、自分のスキルが上がれば上がるほど日々プロとして撮影しているカメラマンの写真のクオリティの高さに気づかされます。
プロカメラマンに撮影依頼した方が安上がり?
機材などをそろえる以外にも移動や、遠出する必要があるときはかなりの経費と時間がかかります。撮影を楽しみたいという場合でない限り、きれいな写真が欲しい場合はプロに依頼した方が満足できる可能性は高いです。
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