コレオプシスは明るい花をたくさん咲かせ、庭先を華やかに彩るキク科の植物です。
初心者にも育てやすく、品種も豊富なため愛好家が多いことも知られています。コレオプシスを上手に育てるためのポイントや主な品種を紹介します。
コレオプシスとはどんな植物?
多くの品種が存在し、どんな土でもよく育つコレオプシスは、庭先や花壇でよく見かける花の1つです。コレオプシストとはどんな花なのか、詳しく見ていきましょう。
コレオプシスの基本情報
植物名 | コレオプシス |
学名 | Coreopsis |
科名/属名 | キク科/ハルシャギク属(コレオプシス属) |
原産地 | 北米~中南米 |
開花期 | 5月~10月 |
花の色 | 黄色、白、赤など |
草丈 | 20~100㎝ |
特性 | 季節によって花の色が変化する |
コレオプシスは北米を中心に、約100種類が分布するキク科の植物です。日本の固有種であるハルシャギクやキンケイギクの仲間で、夏から秋にかけて長期にわたってビタミンカラーをはじめとする明るい色の花を咲かせます。
どんな土でもよく育ち、メンテナンスの手間も少なくて済むため、ガーデニングはもちろん公園や道路脇の寄せ植えにも利用されます。非常に種類が多いため、一年草のものもあれば宿根草として扱われる種類もあるなど、特徴もさまざまです。
コレオプシスの主な種類
多くの品種が存在するコレオプシスは、咲かせる花もバラエティに富んでいます。花の色や花びらの形を見比べ、好みのものを探してみるとよいでしょう。
白い小さな花が可憐「スタークラスター」
クリームホワイトの小さな花が可憐なスタークラスターは、夏の花壇でよく見かける品種です。40cmほどまでスッと伸び、風にそよぐ姿はマーガレットにも似ており、ナチュラルガーデンにとてもよく似合います。
夏と秋で花色が変わるのも特徴で、気温が下がるとピンクの縁取りと中央にブロッチが出現します。性質が丈夫でどこにでも植えることができますが、日当たりの良い場所に植え、花がら摘みを行えば、長い期間にわたってたくさんの花で楽しませてくれるでしょう。
花色の変化が楽しい「レッドシフト」
季節に合わせて色を変え、色々な表情を見せてくれるのがレッドシフトです。耐寒性、耐暑性を兼ね備えた多年草タイプで非常に丈夫なので、一度植えれば放っておいても毎年かわいらしい花を咲かせてくれます。痩せ気味の土でもよく育つので、花壇の寄せ植えにもおすすめです。
花期はとても長く、夏に咲き始めた時にはクリーム色、真夏には黄色、気温が下がるとともに赤い部分が多くなっていきます。気温が低いほど赤の色は濃くはっきりとしてくるため、毎年微妙に色が違うのも楽しみと言えます。
真紅の花が魅力「マーキュリーライジング」
鮮やかな真紅が美しいマーキュリーライジングは、花が枯れにくく、初めて育てるコレオプシスとしておすすめの品種です。緑の葉とのコントラストも美しく、どこか爽やかな印象を持っています。
コスモスと似た姿をしており、40cmほどの高さまでしなやかに伸び、コレオプシスとしては大きめの花を付けます。花期が長く、冬近くまで気温に合わせて花の色を変化させながら咲き続けるのも魅力的です。多湿を嫌うため、水のやり過ぎには注意しましょう。
育て方のポイント
コレオプシスを初めて栽培する際は、不安に思うかもしれません。安心してガーデニングを楽しむために、コレオプシスの育て方のポイントを紹介します。
コレオプシスが好む環境
コレオプシスは、日当たりと水はけの良い場所を好みます。この二つを満たしてさえいれば、荒れた土地や痩せた土でもよく育つでしょう。鉢植えの場合も、水はけさえ良ければ土質はあまり選びません。
一方で日陰やジメジメした場所を嫌うため、水のやり過ぎには注意しましょう。地植えの場合には基本的に水やりは不要です。鉢植えの場合は、土が乾いたらたっぷり水やりをすれば十分です。
ただし、寒さにやや弱いため、冬越し対策が必要になることもあります。
植え付け・植え替えの方法
植え付けに最適な時期は3〜4月と10月です。水はけの良い土を選び、ポットから根鉢を崩さないように植え付けましょう。根が詰まっていると花の付きが悪くなるため、十分に間隔を置いて植え付けるのがポイントです。
プランターや鉢で育てている場合には、成長に合わせて植え替えを行う必要があります。鉢底から根が出てきたら植え替えのタイミングです。伸び過ぎた根があれば少し切って、一回り大きなプランターや鉢へ植え替えを行いましょう。
日常のお手入れ
コレオプシスは手間のかからない花ですが、日常的に手入れをすればより長い期間花を楽しむことができます。地植えの場合には必要ありませんが、鉢植えの場合には春から秋にかけて、月に3~4回英期待肥料を与えるとよいでしょう。
また日当たりや風通しが悪いと、害虫が発生する可能性があります。コレオプシスが繁ったら切り戻しや、透かし剪定を行い、風通しの良い環境を保ちましょう。
カビなどの菌が発生した場合には、薬剤の前に水で薄めた酢や重曹をスプレーすることで改善する場合もあります。
花を長く楽しむために
花がら摘みや切り戻しをすれば、コレオプシスの花を長く楽しむことができます。花の季節を楽しみながら、ポイントを抑えて試してみましょう。
花がら摘みや切り戻しをしよう
乾燥を好むコレオプシスにとって、梅雨時の蒸れは大敵です。そこで必要になるのが花がら摘みです。枯れてしまった花を取り除けば、他の花に養分を回すことができ、風通しも良くなります。花がらとともに、余分な葉を摘むのもよいでしょう。
花が落ち着いたら、切り戻しもおすすめです。半分程度まで思い切って切れば、新芽が出て株が新しくなります。切った花は切り花として家の中で楽しめるのも魅力的です。必須ではありませんが、ぜひ試してみてください。
コレオプシスで庭を華やかに彩ろう
コレオプシスにはさまざまな品種があり、単体でも違う種類を組み合わせても楽しめる花です。ポイントさえ押さえておけば、誰にでも簡単に育てることができ、庭先を華やかに彩ることができます。
放っておいてもどんどん増え、毎年忘れずに顔を出してくれる品種も少なくありません。まずは日当たりと水はけの良い場所に、コレオプシスの苗を植えてみましょう。きっと、たくさんの明るい花が季節に色を添えてくれるはずです。