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サンゴミズキってなに?植物の特徴や正しい育て方まで紹介

最終更新日: 2024年06月28日

一般的に花が枯れる季節である冬に、キレイな赤い枝が楽しめる植物がサンゴミズキです。他の植物と美しいコントラストを築くこともあれば、単体だけでも季節を感じられるなどさまざまな表情を見せます。サンゴミズキの特徴や正しい育て方などを紹介します。

サンゴミズキの生態

サンゴミズキ

花だけでなく葉や枝まで楽しめるのがサンゴミズキです。年中さまざまな表情を見せてくれるため人気のある植物です。サンゴミズキの生態を紹介します。

サンゴミズキの特徴

サンゴミズキは高さ3m程度の落葉低木で、赤い枝がサンゴ礁のように見えるミズキ科の仲間です。枝は年中赤いわけでなく落葉後徐々に赤く染まり始めます。

真っ赤に染まったサンゴミズキは枝を切り落とされ、生け花の素材に使用されることも多いです。

またサンゴミズキは赤い枝だけでなく、時期によっては緑の葉や白い花を付けるなど、見どころの多い植物といえるでしょう。

花は大きく華やかなものを付けることはなく、代わりに小さく可愛らしい花を咲かせます。

サンゴミズキは耐寒性に優れており成長が早いので、比較的育てやすい植物のひとつです。ただし暑さには弱いため夏は対策が必要となるでしょう。

サンゴミズキの1年と花言葉

一般的な植物と同様に、サンゴミズキの開花時期も春です。夏になると緑の葉が茂り秋には紅葉もしくは落葉が楽しめます。冬になると枝が赤くなるので四季が感じられる植物のひとつといえるでしょう。

サンゴミズキは白く小さな花を咲かせますが、花言葉は「耐久」「洗脳」「成熟した精神」です。

「洗脳」というとあまり聞こえはよくありませんが、赤い幻想的な枝が人々を魅了する様を浮かべると納得のいく花言葉でしょう。

サンゴミズキの種類

サンゴミズキ

サンゴミズキには枝や葉の色などが異なるさまざまな種類があります。主にウィンターガーデンで活躍しますが枝の色だけでなく、葉の色も特徴的です。サンゴミズキの種類を紹介します。

コルヌス アルバ オーレア

サンゴミズキは冬こそ鮮やかな赤い枝が美しく映えますが、春から秋にかけては緑色の葉が茂り他の園芸植物と比べ鑑賞価値が下がってしまいます。

しかしコルヌスアルバオーレアの葉は明るい黄金色の葉であるため、他の園芸植物を引き立てる役割があります。ピンクなどの花を咲かせる植物と合わせると美しいコントラストを描くでしょう。

また黄金色の葉は秋になると紅葉になり白い実も付けます。コルヌスアルバオーレア単体だけでも見て飽きぬ植物といえるでしょう。

コルヌス アルバ エレガンティッシマ

コルヌスアルバエレガンティッシマの最大の特徴は、春から秋に茂る葉が白覆輪葉であることです。

冬はキレイな赤い枝を見せますが、春以降は通常のサンゴミズキよりも装飾的なカラーリーフが楽しめます。

ただし葉の白覆輪部分は日焼けで変色しやすいので大きな葉陰がある場所に植えるとよいでしょう。

単体でも見どころが多いサンゴミズキの一種ですが、他の園芸植物も引き立てられるバランスの取れたミズキです。

また冬はクリスマスローズに合わせるなどウィンターガーデンに欠かせない素材になります。

コルヌス アルバ ケッセルリンギィ

サンゴミズキといえば枝や葉などの華やかな色彩を楽しめますが、コルヌスアルバケッセルリンギィはシックで落ち着いた表情を持つサンゴミズキです。

枝は赤く染まらず黒色であり、葉は赤黒く銅葉がかった色をしています。コルヌスアルバケッセルリンギィ単体だけでは、暗く寂しい雰囲気になってしまうでしょう。

またおしゃれというよりはかっこいい渋みのある存在感を演出できるため、他種のサンゴミズキなど異なる枝色と組み合わせると引き立て役になります。

赤や黄色などのカラフルな色彩を持つ植物や、白色もしくは銀色などの銀葉とコントラストを組み合わせても絶妙です。

コルヌス サンギネア ミッドウィンターファイアー

枝元がオレンジ色で枝先が赤色になるコルヌスサンギネアミッドウィンターファイアーは、ウィンターガーデンにおいて鮮やかな色彩をプラスする素材です。

ひとつの植物で2色のグラデーションが演出できるため、大変魅力的なサンゴミズキといえるでしょう。国内市場にあまり流通しないレアな素材としても知られています。

冬場の枝だけでなく春から秋にかけたカラーリーフ品種としても活用され、黄緑色のカラフルな葉を付けてくれます。これひとつで年中明るい雰囲気が楽しめるでしょう。

サンゴミズキの育て方

サンゴミズキ ミッドウインターファイヤー

植物を育てるには、水やりや肥料などのメンテナンスが必要です。場合によっては植える用土も重要な要素になります。サンゴミズキの育て方について紹介していきましょう。

基本的に水は不要

サンゴミズキは庭園や室内など育てる環境によって、水やりの頻度が異なります。基本的にあまり水は必要なく庭園に植えていれば雨水だけでも育てられます。

しかし日照りが続いて地表が乾燥していれば水をやりましょう。室内で鉢植えをしている場合も、基本的に水やりをしてください。ただし頻繁にやる必要はなく、土が乾燥していれば適宜水を与える程度にします。

サンゴミズキは水やりに気をかけ過ぎないでよいため、比較的育てやすい植物といえるでしょう。

肥料は少なくてOK

水と同様に肥料も多く与える必要はありません。やりすぎには注意しましょう。肥料は栄養が少しずつ土に溶け出す緩効性肥料を使うことをおすすめします。

これは効き目が長く続くので2カ月に1回程度与えるだけで十分です。1度与えれば効果は継続的に発揮します。

なおサンゴミズキの様子を見ながら使用しますが、あくまで与えすぎは禁物です。

用土はこだわり方次第

サンゴミズキは用土を選びません。非常に適応力が高くどのような土でもしっかり育ちます。市販の安い腐葉土を使用してもまったく問題はありません。

サンゴミズキに適した土を強いてあげるのであれば、通気性や水はけのよい肥沃な適湿地です。これに近いものを作る場合は赤玉土4割と腐葉土6割の割合で混ぜた土がおすすめです。

赤玉土を使用すると土の通気性や水はけが非常によくなり、根にほどよい水分を保ってくれます。

ちなみに用土にはpHと呼ばれる土の性質があり、酸性とアルカリ性に分かれています。植物によって適するpHは異なり、赤玉土はpHが6.0程度なのでサンゴミズキに適した弱酸性の土です。

植え替えや植え付けを行う

植え替えや植え付けに適切な時期は落葉が始まる秋ごろです。植え替えであれば、根から古い土を落とし新しい用土に植えて水を与えます。他の植物と同様の手順で大丈夫でしょう。

植え付けは植える用土を根の2倍の深さに堀り、掘り出した土に3~4割の腐葉土または堆肥を混ぜ半分穴に戻します。そこにサンゴミズキの苗を植え付け、残りの土をかぶせれば植え付け完了です。

植え付け後は水をたっぷりとやりましょう。

サンゴミズキを剪定する時期と方法

サンゴミズキ

どの植物にも剪定は必要ですが、成長の早いサンゴミズキを育てるうえでも必須のメンテナンスです。サンゴミズキを剪定する時期と方法を紹介します。

剪定におすすめの時期

サンゴミズキの剪定は一般的に年2回行います。時期は初夏と冬に行い樹形を整えましょう。

樹木は2~3mほど伸びるので、絡み合った枝や不要な枝が多くあるはずです。伸びすぎた枝などをしっかり切り落とし調整しましょう。樹形を小さく整えるコツは、枝を剪定するタイミングで整えることです。

ただし初夏に伸びてきた枝を、伸びが止まる前に剪定すると、たくさんの枝葉が出てきてしまいます。うっとうしく伸びた枝は思わず切り落としたくなりますが、芽の伸びが止まるまで待ちましょう。

枝が伸びきったら枝を剪定して葉の数を調整します。冬は1年でどれくらい伸びるのかを予測して大きく剪定しましょう。

剪定方法

サンゴミズキの剪定は、思い切ってバッサリ切り落とすと上手くいくでしょう。

横に張り出す太い枝がありますが、その中でも低い位置から主幹に伸びる枝はいくつか残します。それ以外の絡み合った枝や伸びすぎた枝、弱っている枝などを剪定しましょう。

ただし伸びすぎた枝を全て剪定しまうと、来年の花を咲かす芽がなくなってしまいます。このことを念頭に置き、ほどよく剪定しましょう。また剪定を怠ると他の枝にも悪影響を及ぼしてしまうので、注意が必要です。

ちなみに剪定に使うはさみは、自分の体形に合ったものを選びます。使用後は汚れを必ず拭き取りましょう。

サンゴミズキを自宅で育てる場合は?

サンゴミズキ

サンゴミズキは一般的に庭園で育てますが、鉢植えなど自宅室内で育てることも可能です。ただしそれぞれ条件に適した環境に植える必要があります。

サンゴミズキを育てる環境や方法を紹介します。

涼しい環境下の場所で育てる

暑さに弱いサンゴミズキは関東以北で栽培するのが好ましいといわれています。しかし北海道や東北でも夏は気温が上昇する日もあるので、植える場所は選ばなければなりません。

特に直射日光が当たったり、1日中日が照り続けたりする場所はNGです。とはいえ日陰ばかりで育てては発達が遅く、冬の枝もうまく赤色に染まりません。

そのため日光が1日の間で数時間当たる、半日陰の場所などを選びましょう。さらに風通しがよく剪定しやすい場所であればベターです。

挿し木を利用してサンゴミズキを増やす

生命力の高いサンゴミズキは、切り取った枝に水を浸けておくだけでも根が生えてきます。この性質を利用して挿し木で増やす方法もあります。

まず挿し木となる枝を切りますが、いくつか条件を満たすものを選定しましょう。枝は丈夫で、切り取っても支障がない部分のものにします。さらに葉が付いているものを選びましょう。

切り取った枝の切り口を斜めにカットし、水の入った500mlのペットボトルに入れます。1時間ほど水に浸けておけば、枝が水不足で枯れてしまうのを防げるからです。

また消費する栄養素を最小限に抑えるため、枝に付いている不要な葉は取り除きます。最後に水はけのよい土に枝を挿せば、2カ月ほどで根が張るでしょう。半日陰で水をしっかり与えながら管理することが大切です。

サンゴミズキを自宅で楽しもう

剪定バサミを持つ女性

庭園で四季の表情を楽しむ以外にもサンゴミズキにはさまざまな楽しみ方があります。主に室内でできる方法を紹介していきましょう。

生花として楽しむ

サンゴミズキは枝の赤みがとてもキレイであるため、よく生花に利用されています。丈夫でしなやかな枝は自由に形を変えられるので、使い勝手のよい素材になるでしょう。

生花用に育てるのであれば鉢植えで栽培するのがおすすめです。管理しやすく質の高い素材が作れるでしょう。ただし庭で育てるのと違い根詰まりを起こす可能性があるので、定期的に植え替えが必要です。

落葉後の枝が赤く染まる頃が切り取り時期になります。刈り取る際は、根本から刃を入れるようにしましょう。そうすれば次に生えてくる枝も生花に適した真っ直ぐな軌道を描きます。

観賞用植物という手段も

自宅内での観賞用植物としてサンゴミズキ楽しむのもおすすめです。部屋に飾ればインテリアとしても活躍できます。

四季に合わせて新緑の葉や真紅の枝で部屋を彩ると、一年中さまざまな表情を楽しむことができます。スケルトンの鉢植えであれば根が生えてくる様子なども楽しめるでしょう。

「もう少し部屋に飾りが欲しい」といった場合のアクセントとして置くのもひとつの手です。

またガーデニングが好きな友人に贈答品としてプレゼントするのもひとつの楽しみ方です。あまり市場に流出しない種であるとより喜ばれるでしょう。

サンゴミズキを入れてフラワーアレンジも

サンゴミズキはフラワーアレンジメントに利用しても楽しめます。フラワーアレンジメントとは西洋で生まれた花を用いる装飾品です。

フラワーアレンジメントと生花との違いはさまざまにあります。花をすき間なく使い華やかさを演出した装飾がフラワーアレンジメントです。一方生花は、花の位置や色に加え空間も大切にした芸術です。

サンゴミズキはしなやかさがあり、自由に曲げたり切って長さを調整したりできます。そのためフラワーアレンジメントでも加工して取り入れやすいでしょう。

例えば花と花の間を、アーチ状のキレイな赤い枝で囲んだり、枝で輪を作りクリスマスリースの土台として利用したりできます。

色々と楽しむことができるサンゴミズキ

サンゴミズキとバラのフラワーアレンジメント

サンゴミズキは冬に染まる赤い枝だけでなく、春から夏にかけた青葉や小さな花を楽しめる低木です。種類によっては枝の色が黒やオレンジに染まるものもあり、庭園で他の植物とのコントラストやさまざまなアレンジが楽しめるでしょう。

水や肥料もあまりいらず用土もこだわる必要がないため、育てやすい植物です。ただし暑さには弱いので、直射日光が当たらない場所で栽培しましょう。

また成長が早いので枝が伸びすぎたり絡んだりすることが多くなります。そのため年に2回ほどの剪定は必要です。

さらに庭園で鑑賞するだけでなく、生花やフラワーアレンジメントにも活用できます。さまざまな楽しみ方ができるサンゴミズキを育ててみてはいかがでしょうか。

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