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結婚式の写真撮影の極意!失敗しないためのコツ

最終更新日: 2022年12月09日

こんにちは。カメラマンの大野です。

仕事で結婚式の撮影をする機会が多く、そこでの経験から結婚式の撮影を頼まれて困っている方に読んでもらえたらと思いますのでぜひご覧ください。

結婚式の撮影はここが難しい!

結婚式の撮影はここが難しい!
結婚式の撮影はここが難しい!

まずは結婚式撮影の難しいポイントをご紹介しましょう。

コチラを理解することで、対処法が分かります!

結婚式はライティングが頻繁に変わる

雰囲気のいいチャペルから外に出てフラワーシャワー、演出で披露宴開始時に暗転する会場、2人にだけスポットが当たった披露宴入場など、結婚式ではライティングが頻繁に変化します。

このライティングの変化に対応できないと、結婚式撮影は難しいでしょう。

本番一発勝負

結婚式はやり直しができない、一発勝負のシーンしかありません。

「撮影できなかったからもう一回やって」など言えるシーンはないので、常に集中しなければなりません。

周りの協力がないと難しい

失敗せず撮影をするには、新郎新婦や列席者の協力は不可欠です。

ケーキ入刀やファーストバイトはほとんどの列席者が新郎新婦を囲むため、場所取りをするときは周りに協力をしてもらう必要があります。

 結婚式の撮影のカメラ・レンズ選びと設定

結婚式に必要なカメラとレンズは
結婚式に必要なカメラとレンズは

結婚式撮影に用意するカメラ・レンズはどんなものがいいのか、カメラの設定はどうしたらいいかをここからご紹介します。

当日のライティングや状況によって使い分けられるよう、事前のシュミレーションをきちんとしておきましょう。

カメラの選び方

カメラはレンズが変えられる一眼レフカメラが基本です。

一眼レフカメラにはフルサイズ(目で見たそのままの画角で撮影ができる)タイプと、APS-C(目でみた画角より一回り大きく写る)タイプがあります。

「フルサイズ」タイプのほうが、目で見たままの写真を撮ることができるのでオススメではありますが、カメラ本体の重量が重く長時間持ったまま撮影するのは至難の業です。

APS-Cタイプだと、目で見た画角より仕上がる写真は一回り程度大きくなりますが、カメラ本体が軽量で、新郎新婦から離れたところから撮影する機会が多くなることを想定すると、見たものより多少大きな写真になったとしても不自然にはならないので、自分に合うのはどちらのタイプか考えて選びましょう。

レンズの選び方

レンズは70-200mm程度の望遠系レンズを用意します。

望遠レンズがあれば、新郎新婦から離れた場所から撮影することになっても、新郎新婦が小さく写ることはありません。

しかし望遠レンズだけだと、集合写真や料理や新郎だけ新婦だけの写真を撮るときに不便です。

24-70mm程度の標準ズームタイプのレンズを一緒に持っていき、場面によってレンズを付け替えるようにできるのが理想です。

基本はマニュアルモード

結婚式はライティングが頻繁に変化しますし、新郎新婦が入場や退場などで動く場面が多いです。

その場で設定をこまめに変えて撮影するのが基本ですが、頻繁に変わるライティングで設定が間に合わないときは、絞り優先モードでF4〜F5.6程度に設定し、ISO感度を変え手ぶれしないシャッタースピート(1/200以上あれば手ぶれは防げると思います)を確保して撮影します。

F値

結婚式雑誌やSNSでプロが撮影した結婚式の写真は、背景がふわっとした雰囲気のある写真が多いです。

雰囲気のある写真はF値(絞り)をF2.8程度にして撮影するのですが、これはピントが合う面積が狭くなる特性があり、肝心の新郎新婦にピントが合わない写真になる可能性があります。

F4やF5.6程度で撮影するようにして、新郎新婦にしっかりとピントを合わせましょう。

ISO感度

光のあるところはISO感度は100や200と低めに設定してください。

披露宴会場は暗くシャッタースピードが遅くなりがちなので、1600〜2000程度に感度を上げ自分が手ぶれしないシャッタースピードを確保しましょう。

ストロボ

カメラの上に付けるフラッシュをストロボと言いますが、ストロボを使用するときは、発光面を真上に向ける天井バウンスという方法にしましょう。

新郎新婦にストロボを直接当てるより、天井に反射させた光を使って撮影するのでやわらかい雰囲気の写真が仕上がります。

基本連写で

失敗しないためには、同じシーンを連写で撮影しましょう。

きれいに撮れたのに新郎新婦のタイミング合わずまばたきだった、動いているときの写真がブレているなどが想定されます。

連写で撮影し、新郎新婦に写真を渡すときにベストショットを選んであげましょう。

良い写真よりも「失敗しないこと」を意識!

良い写真よりも「失敗しないこと」を意識!
良い写真よりも「失敗しないこと」を意識!

結婚式のスナップ撮影を頼まれたとき、一番大切なことは「失敗をしない」ことです。

ドラマチックな写真を残してあげたいとテクニックを駆使したくなるところですが、その準備をしているうちに大事なシーンを取り逃がしたり、ピントが合わずブレブレの写真しか残せなかったということがないように準備をしましょう。

結婚式の流れを把握する

まずは結婚式がどのような順序で進んでいくか流れを把握しましょう。

何回か結婚式に列席している方だと挙式の大体の進行や披露宴の進行などなんとなく分かるかもしれませんが、会場によってスタイルはさまざまですし、進行の中でサプライズ演出があることは珍しくありません。

頼まれた結婚式を失敗しないで撮影したいと思うなら、必ず流れを把握してください。

撮影時の声掛けのセリフを考えておく

撮影を頼まれたからといって、カメラを構えれば必ずみんなが見てくれるとは限りません。

こういうときは「はい!撮りますよー!」などと、どう声掛けをするか決めておくといいでしょう。

事前に決めておけば、当日なんて声掛けようと自分が慌てることもありません。

新郎新婦に動作をゆっくりとお願いしておく

伝え方に工夫が必要ですが、新郎新婦には事前に「歩くときとか指輪交換するときはゆっくりやってね」とお願いしておきましょう。

結婚式当日、新郎新婦はとても緊張しているはずです。緊張したままだと、早歩きになったり慌てて行動してしまう可能性あるので、ベストショットを逃してしまいます。

コツは「いい写真をいっぱい撮りたいから、一個一個の動作をゆっくり心を込めてやってね」と、失敗してしまうかもという意味合いではなく、いろんな写真をいっぱい撮るからよろしくねという気持ちを伝えてお願いしましょう。

最難関ライティングを極める!

ライティングを極める!
ライティングを極める!

結婚式のライティングは頻繁に変化します。

頻繁に変化するライティングに落ち着いて対応ができれば、失敗しない結婚式撮影ができます。

どんなライティングがあるのかご紹介します。

基本のライティング

結婚式場は、挙式・披露宴は煌々とした明るい照明の会場はあまりません。

自然な光を取り入れたナチュラルな会場や、豪華な雰囲気を演出するために少し暗めの照明している会場など、自然光〜少し暗めが基本のライティングと覚えておくといいでしょう。

スポットライトが当たっている時

披露宴入場時や退場時は、新郎新婦にだけスポットライトが当たっています。

スポットライトの光はとても明るいため、入場や退場のときはカメラの露出を暗く設定してください。

自然光が入っている時

自然光が入っているところでは、ISO感度は低め(100〜400)に設定し、自然の明るさを利用した写真を撮りましょう。

集合写真撮影時

室内での集合写真はみんなの顔がしっかり見えるよう、ストロボを天井バウンスさせ光が全体的に回るようにしてください。

外での集合写真は、自然光を利用して撮影するか、ストロボを直接新郎新婦や列席者に向けて使用すると写っている人の表情に影がかからず撮影できます。

結婚式で必ず撮影したい7つのシーン

いろんな写真を撮影しましょう
いろんな写真を撮影しましょう

結婚式にはたくさんのシャッターチャンスがあります。

その中でも外してはいけない撮影シーンをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

①ヘアメイク中の花嫁

支度中の新婦のカットは、いろいろ撮影できるシャッターチャンスです。

リップシーンやベールをつけているシーン、イヤリングを直すシーンなどたくさん撮影しましょう。

②花嫁入場

挙式、披露宴と花嫁の入場シーンはしっかりと撮影しましょう。

挙式の入場シーンは特にですが、列席者の正面に顔をむける唯一のシーンの一つです。

ここはシャッタチャンスなので逃さず撮影してください。

③ケーキ入刀・ファーストバイト

ケーキ入刀やファーストバイトは、真正面からしっかり狙いましょう。

真正面にいると「目線こっちにお願いします!」「あーん」などと新郎新婦に声がかけやすいです。

④キャンドルサービス

点火のシーンを真正面や横から、点火後は列席者と話す様子を引き気味に撮影すると、雰囲気をしっかり残せます。

⑤花嫁からの手紙・友人の祝辞

花嫁の手紙や、友人の祝辞は新郎新婦の他にも列席者を撮影しましょう。

真剣に聞いている様子や涙ぐんでいる様子、列席者もさまざまな表情をしているのでシャッターチャンスです。

⑥ブーケトス

新婦が列席者を見ず後ろ向きに投げる、列席者を見て投げるパターンがあります。

どちらも新婦の後方にポジションをとって、ブーケを取る列席者の様子も撮影します。

後ろ姿も忘れずに

ドレスは後ろのデザインもすてきなものが多いです。

長いベールと合わせて後ろ姿の忘れずに撮影していきましょう。

喜ばれるオフショット3つ

①花嫁のアクセサリー

新婦のセットアップされたヘアスタイルについているヘアアクセサリー、ネックレスやピアスも撮影します。

ドレスに合わせて準備しているものなので、新婦のこだわりのあるものが多いです。

②ウェルカムボード・飾り付け

ウェルカムボードやウェルカムグッズの飾り付けは、新郎新婦がこの日のために用意したものです。

思い出としてぜひ撮影しましょう。

③お料理

撮影してから食べましょう

きれいに盛り付けられた料理は、食べる前に一品ずつ撮影します。

結婚式当日、新郎新婦が落ち着いて料理を食べる時間はあまりないので、写真で残しておくと喜ばれます。

④会場全体

披露宴会場のコーディネートも、新郎新婦が一生懸命選んだものです。

披露宴前に会場に入り、誰もいない状態で撮影するには会場の人にお願いしてみましょう。

友人だからこそ撮れる結婚式のベストショット

あなたにしか撮れない写真を
あなたにしか撮れない写真を

結婚式撮影をしていると、最大のライバルは新郎新婦の友人だと思っています。

友人がカメラを構えたときの新郎新婦や列席者の表情は、私のように初めて会ったカメラマンには瞬時に見せてくれないケースも多いです。

友人だから撮影できるベストショットをいっぱい残してあげましょう。

笑顔こぼれる瞬間を引き出すコツ

笑顔こぼれる瞬間を引き出すコツは簡単です。

「こっち見て!はいニッコリ!」と、友人に言われると新郎新婦は自然と笑顔になります。

親しい友人に「ニッコリ!」と言われて硬くなる新郎新婦はいません。

披露宴の後半頃に言ってみましょう。すてきな笑顔が撮影できます。

ゲスト一人一人の表情

挙式が始まる前、披露宴が始まるにゲスト一人一人の表情を撮影しましょう。

友人のカメラだと、ゲストが警戒することがありません。

専属のカメラマンが撮影できないシーンを撮影する絶好のチャンスです。

友人と歓談中のリラックスした表情

お色直しで新郎新婦が中座している歓談のタイミングは、お酒も入り友人がとてもリラックスしている時間です。

警戒されない友人のカメラに、普段はしないような表情をしてくれるゲストがいるかもしれないのでシャッターチャンスをしっかり残していきましょう。

結婚式撮影では周囲の協力が不可欠

周りの協力は不可欠!
周りの協力は不可欠!

結婚式撮影は、新郎新婦や列席者に協力をお願いすると、より思い出に残る写真が撮れます。

カメラを持っているだけではカメラマンとして認識してもらえないので、周りへの協力を忘れずお願いしましょう。

会場のスタッフに挨拶をしておく

介添えさんや宴会場の責任者を見つけたら、カメラマンを頼まれてやっていると挨拶をしておきましょう。

会場によってさまざまですが、この人はカメラマンとして参加しているんだと分かると、いろいろと考慮してもらえる可能性があります。

式が始まる前に参加者にカメラマン宣言を!

「今日新郎新婦に頼まれてカメラマンをするのでよろしくお願いします!」と、式の参加者に始めに挨拶するのもオススメです。

列席者にカメラマンと認識して貰えば、さまざまなシーンで撮影に協力してくれるでしょう。

結婚式の撮影はやっぱりプロに頼もうと思ったら

結婚式撮影を友達に頼んでもいいのですが、結婚式の進行が分からない、天候に左右されるロケーションに対応できない、会場のライティングでうまく写真が撮れなかった…と、友達では難しい場面が多々あります。

友達も上手く撮れなかったことで罪悪感を抱く可能性があるので、結婚式をしっかり残したいのであればプロに頼みましょう。

結婚式撮影は経験豊富なプロに頼むのが安心

結婚式撮影はプロに頼むのが一番安心です。

プロはどのタイミングでどんなシーンがくるのか、ここはいいシーンが撮影できると先回りしながら動けるので、失敗することなく撮影します。

絶対に失敗できない結婚式撮影を、失敗することなく撮影できるプロに任せるのが一番安心できますよね。

結婚式の撮影をプロに頼んだ時の相場は?

会場専属のカメラマンやフリーランスのカメラマンと、頼むカメラマンによって相場は違ってきますが、3万〜15万円が相場のようです。

会場専属のカメラマンはその会場の特性を知っているので、新郎新婦の幸せの瞬間を逃さず撮影しますし、フリーランスカメラマンは新郎新婦のすてきな一瞬の他に列席者の様子を余すことなく撮影します。

どんな写真を残したいかで、頼むカメラマンを決めましょう。

結婚式の撮影の業者の選び方のコツ

基本的にその会場に専属しているカメラマンに依頼するのをおすすめします。

専属カメラマンは会場を熟知しているので、どんなライティングになっても新郎新婦をミスなく撮影しします。さらに、専属のカメラマンしか入れない場所で撮影できます。

しかし、新郎新婦につきっきりになるので、列席者もたくさん撮影してほしいとお考えであれば、フリーランスカメラマンに頼み、新郎新婦が列席者のそばにいない間の雰囲気を撮影してもらいましょう。

選び方のコツは「どんな写真を残したいか」という新郎新婦の思いで決めてください。

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