ミツモア

洗濯機に防水パンは必要?掃除がしにくい場合はかさ上げすれば便利

ぴったりの洗濯機の設置・取り外し業者をさがす
最終更新日: 2024年01月17日

防水パンとは?

洗面所に置かれたドラム式洗濯機
洗濯機による漏水を防ぐ防水パン

防水パンは洗濯機による漏水を防ぐためには欠かせないアイテムです。しかし、洗濯機は年々進化しており、排水に関しても安全で便利になりつつあるため、本当に必要なのか疑問を持っている方もいることでしょう。

そこでまずは、防水パンの概要をご紹介しつつ、必要性を解説していきます。

洗濯機の漏水を防ぐアイテム

防水パンは洗濯機の下に設置するプラスチック製の土台で、床の漏水を防ぐためのアイテムです。正しい名称はなく、メーカーによっては「洗濯パン」「洗濯機パン」と呼ばれてます。

全自動式やドラム式など、洗濯機の多様化によって防水パンにもさまざまなサイズ・種類が開発されてきました。そのため、防水パンの設置を検討している方は、洗濯機の大きさや種類、設置場所のスペースを考慮して選ばなければなりません。

防水パンの必要性

洗濯機は不要になった水を排水ホースを通して排水口に流しますが、排水の過程でホースから水が漏れ、床が水浸しになってしまう可能性があります。

そのため、使用している洗濯機の種類や設置場所によっては防水パンの設置が必要不可欠です。

賃貸マンションなどの多くに備え付けられていますが、中には設置されていない物件もあります。キッチンの隣や洗面所に洗濯機を設置する際は、業者と相談しながら最適な防水パンを置いてもらいましょう。

しかし、ベランダなどの屋外に洗濯機を設置する場合は、床の漏水を心配する必要がないため、場所によっては防水パンの設置は不要です。

また最近では、排水ホースと排水口を接続する工事を行ってくれる工務店もあります。この場合、防水パンの代わりにキャスター付きの土台に洗濯機を設置するので、見た目がすっきり仕上がるのがメリットです。

防水パンの種類

横並びになったドラム式洗濯機
防水パンにはさまざまな種類がある

一口に防水パンといっても、種類は多種多様です。洗濯機の設置を検討しているスペースにきっちり収まるサイズを選ぶ必要がありますし、「フラットタイプ」「かさ上げタイプ」で機能に違いがあります。

ここからは防水パンを選ぶ前に知っておきたい、防水パンのサイズ種類をチェックしましょう。

サイズは必ずチェック

防水パンを選ぶ際は「設置場所に入るサイズかどうか」を必ずチェックしましょう。

防水パンが設置できない所には、基本的に洗濯機の設置もできません。また、防水パンのサイズと洗濯機のサイズが合わなければ、洗濯機を置くことができないためです。

防水パンのサイズを調べる際は、外寸内寸の両方を計測しましょう。

外寸は防水パンの外側の端から端までの長さです。正方形タイプなら一辺の計測だけでよいですが、長方形タイプの場合は横幅と奥行の2辺を忘れずに計測しましょう。外寸は防水パンを置く場所を選ぶ際の参考になる数字です。

内寸は防水パンの内側を占めるフラット部分の、縦と横の長さです。防水パンの種類によっては出っ張りのあるタイプもありますので、計測時には注意しましょう。

内寸は洗濯機を選ぶ際の参考になる数字ですので、サイズの大きい洗濯機を購入する際は特に意識しましょう。

フラットタイプとかさ上げタイプ

防水パンは「フラットタイプ」「かさ上げタイプ」の2種類に大きく分けられ、それぞれ特徴が異なります。

フラットタイプは文字通り凸凹が少なく、シンプルなトレー状の防水パンです。どのような洗濯機でも置ける点がメリットですが、洗濯機の下の隙間の掃除がしにくいため、詰まりなどの問題が起きやすいデメリットがあります。

かさ上げタイプは四隅に設けられた出っ張りに洗濯機を置くことで、下にスペースを確保しているのが特徴です。洗濯機とサイズがフィットしないとガタつきの原因となる場合があるので注意が必要ですが、洗濯機下の掃除がしやすい点はフラットタイプに勝ります。

かさ上げのメリット

防水パンで洗濯機をかさ上げするとどのようなメリットがあるのか、いまいちイメージがつかめない方も多いかもしれません。

洗濯機の排水口まわりは掃除しにくい場所ですが、意外と汚れが溜まりやすい場所です。汚れが原因で漏水したり、洗濯機が壊れてしまったりするのを防ぐには、定期的な掃除が必要といえます。

そこで便利なのが、かさ上げできるタイプの防水パンです。かさ上げすることで、洗濯機下や排水口まわりの掃除がしやすくなります。

また、床との設置面積が少なくなることで、振動が抑えられ、騒音に悩まされなくなるのもメリットです。

防水パンの掃除方法

タライで雑巾を絞っている様子
防水パンは定期的に掃除しよう

洗濯機を衛生的に長く使うためには、防水パンの定期的な掃除が欠かせません。どのように手入れをすればよいのか紹介します。

洗濯機を動かさずに掃除する

防水パンを掃除するには重い洗濯機を動かす必要があるため、体力に自信のない方にとっては大変な作業です。また洗濯機を移動させるためのスペースが確保できない場合もあるでしょう。

しかし、洗濯機を動かさずとも、防水パンの掃除はある程度行うことはできます。

まずは枠の内側などの手の届く箇所を、雑巾などで綺麗に拭き取る作業からはじめていきましょう。掃除機などを使って、吸いとるのも効果的です。

防水パンと洗濯機の手が入らない隙間には、ハンディモップなどのお掃除グッズを活用しましょう。

ハンガーにストッキングを巻き付けたものは、代用品として非常に便利です。静電気が細かな髪の毛やホコリをキャッチしてくれます。

クイックルワイパー伸び縮みタイプ
クイックルワイパー ハンディ 伸び縮みタイプ 本体 

洗濯機を動かして掃除する

洗濯機を動かした本格的な掃除を行うのであれば、まずは水回りのチェックからはじめましょう。洗濯機の蛇口をしっかりと閉めるのはもちろん、排水・給水ホースを外し、洗濯機槽内の水も空っぽにしておきます。

またコンセントとアース線を抜いておくことも忘れないようにしましょう。繋がったまま洗濯機を動かしては故障の原因になりますし、感電の危険性もあります。

洗濯機を動かしたら、雑巾や洗濯機を用いて防水パンを綺麗にしていきましょう。設置場所によっては、防水パンと壁との間に僅かな隙間があるので、割り箸にティッシュや布を巻き付けたもので掃除していきます。

排水口の掃除も忘れずに

防水パンを掃除する際は排水口を綺麗にするのも忘れずに行いましょう。排水口の掃除を怠ってしまうと、洗濯カスや糸が溜まっていき、黒ずんだヘドロ状の汚れに変わります。

排水口に汚れが溜まってしまうと排水がスムーズに行われないようになり、防水パンから排水が溢れたり、洗濯機が故障したりして様々な問題を引き起こす原因になるのです。

排水口の掃除は簡単で、歯ブラシなどで磨くだけで綺麗にできます。磨き過ぎてしまうと細かな傷が付き、汚れが付着しやすい環境を作ってしまうので要注意です。タワシなどの毛先が硬いものは使わずに、優しく磨くようにしましょう。

また、排水口と排水ホースを接続する「排水トラップ」を使用している場合は、排水口から取り外して、洗剤などを使ってスポンジで汚れを洗い流します。

かさ上げの方法

ドラム式洗濯機を操作する男性
かさ上げの方法は?

さまざまな洗濯機に対応できるのがフラットタイプの防水パンのメリットですが、掃除のしやすさを考えると、かさ上げしたいところです。

ここからは、フラットタイプの防水パンを使用している人が洗濯機のかさ上げをするにはどうしたらいいのかを紹介します。

業者に依頼して設置する

防水パンの設置工事を請け負ってくれるプロの業者にお願いするのが、最も安全で確実な方法です。かさ上げタイプの防水パンを設置するには、給水・排水ホースも接続しなくてはいけないので、大きな手間がかかります。

業者に依頼すれば、洗濯機に合わせた最適な防水パンの提案から設置まで対応してくれるので、余計な心配をせずにすむでしょう。

ただし、業者に依頼すれば、防水パン以外に工事費用がかかってしまいます。2万円〜3万円が相場となっていますが、古い防水パンの撤去作業などを含めると3万円を超える可能性もあります。

「少しでも費用を抑えたい」と考えている方は、相見積もりを取るようにしましょう。

かさ上げ台を使って自分でかさ上げ

防水パンをそのまま交換するのではなく、フラットタイプの防水パンの上にかさ上げ台のみを設置するのも手です。

この方法であれば、防水パン全体を交換するよりも手間がかからないため、自分で行える場合も多いでしょう。自分で作業を行えば施工費用分を浮かせられます。

実際に作業する際は洗濯機の移動だけではなく、給排水まわりの設置も慎重に行いましょう。例えば、古い蛇口に給水ホースを取り付ける際は、ビスやネジが緩まないようしっかりと締めるのが大切です。

少しでも緩くなっていると、水漏れの原因になります。また、洗濯機はとても重いため、1人で行う際には十分に注意してください。

レンガなどで代用する

より費用も抑えたいという方は、レンガなどのブロックを代用するのも手段の一つです。レンガはホームセンターだけではなく、店舗によっては100円ショップでも販売しています。

またレンガだけではなく、セメントブロックや木材でもそこ上げはできますので、費用を比較しながら最適な種類を選んでみてはいかがでしょうか。

洗濯機の下に設置する際は、水平を保っているか確認をしましょう。多少の傾きでも、故障の原因になったり、騒音が大きくなったりする可能性があります。

作動時の振動で洗濯機がズレ落ちないよう、防振用の滑り止めシートを活用するのもおすすめです。

おすすめのかさ上げグッズ

かさ上げ用のレンガブロック
おすすめのかさ上げグッズを紹介!

レンガなどの代用品を使えば、費用をかけずに洗濯機のそこ上げは難しくありません。しかし設置状況が悪ければ、故障などの原因になりますので、できれば専用のアイテムを使いたいところです。

そこで最後に、おすすめのかさ上げグッズを3つご紹介します。

因幡電機産業 ふんばるマン

因幡電工のふんばるマン
因幡電工(INABA DENKO) 洗濯機用防振かさ上げ台 ふんばるマン OP-SG600 ホワイト 

因幡(いなば)電気産業から出ている「ふんばりマン」は、無駄な装飾のないシンプルなデザインのかさ上げ台です。

内部にはポリプロピレンでできた支柱が何本も配されているため、上からの荷重に強いのが特徴です。ポリプロピレンはプラスチック素材の一種で、熱に強く、他のプラスチック素材よりも硬い特性を持っています。

テクノテック イージースタンド

テクノテックの洗濯機設置台座
テクノテック[TECHNOTECH] 洗濯機設置台座【D77】 4個セット 157×157×77 (TP-640用) イージースタンド 
防水パンをはじめとする洗濯機の排水まわりの製品の製造・販売を行っているテクノテックの「イージースタンド」は、専門業者の製品ということもあって安心感のあるかさ上げ台です。

フラットタイプの防水パンに、粘着シートで貼り付けるだけで設置が完了する、お手軽さも嬉しいポイントといえるでしょう。

また上部には防振パットが貼られているため、洗濯中の気になる騒音を抑えてくれます。

山善 洗濯機台 キャスター付き

山善の底上げ洗濯機台キャスター付き
山善 洗濯機台 幅49-69×奥行49-69×高さ10cm 伸縮式 底上げ キャスター付き 耐荷重100kg 組立品 ホワイト STD-20 

常に洗濯機の下を綺麗な状態にキープしたいなら、山善(YAMAZEN)から出ている「洗濯機台キャスター付き」がおすすめです。

文字通り洗濯機台にキャスターが付いている商品で、上記の2商品のかさ上げ台グッズとは違った長所を持っています。

洗濯機の移動を簡単に行えるため、洗濯機下にゴミが溜まりにくく、見た目もすっきりとした印象になります。

古い防水パンが残っていると導入が難しいので、その点は注意しましょう。

防水パンはかさ上げタイプがおすすめ

洗濯機に洗剤を入れる女性
かさ上げタイプの防水パンがおすすめ! 

洗濯機を衛生的に長く愛用するなら、かさ上げタイプの防水パンがおすすめです。洗濯機の下に空間ができるので掃除が簡単になり、排水ホースが隠れるのですっきりとした見た目になります。

フラットタイプの防水パンでも、今回ご紹介したかさ上げ台を使えば余計な費用をかけずに洗濯機の下にスペースを作れます。

かさ上げにはレンガなども代用品として活用できますので、費用を抑えたい方は検討してはいかがでしょうか。

洗濯機の設置はプロに依頼するのがおすすめ

洗濯機はかなり重く、ホースの取り付けを失敗すると水漏れのリスクもあります。確実に設置するなら機器設置のプロに依頼するのがおすすめです。

ミツモアなら簡単な質問に答えるだけで、業者から最大5件の見積もりが届きます。チャットで依頼内容の相談もできるので、細かな掃除内容にも対応してもらえますよ。

防水パンを綺麗にして、洗濯機を長く使えるようにしましょう!

ミツモアで洗濯機クリーニングを依頼する

洗濯機の設置業者を探す