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ムラサキシキブの剪定は12~2月に!増やす手順も紹介!

最終更新日: 2024年12月27日

ムラサキシキブは、コムラサキと同じクマツヅラ科に属する日本の在来種の落葉低木です。

樹高は1.5~3m程度まで成長し、夏に小さな白い花を咲かせ、秋には黄色く紅葉し、紫色の美しい実をつけます。

ムラサキシキブのキレイな花芽を楽しむためには、年に1回の剪定作業が欠かせません。

この記事では、ムラサキシキブの剪定時期やコツについて紹介します。

ムラサキシキブの剪定時期は冬の12~2月

ムラサキシキブ

ムラサキシキブの剪定は、休眠期に入る冬季12~2月に行うのが最適です。

6月に花を咲かせ、9~11月頃には小さな紫色の実を付けるので、それらの鑑賞を終えた時期が適しています。

間違って春~夏にかけて剪定を行うと、花や実を楽しめなくなるので、剪定時期には注意してください。

ムラサキシキブの剪定に必要な道具

剪定道具

ムラサキシキブの剪定に必要な道具を紹介します。

剪定用手袋

剪定用の手袋を準備しましょう。

普通の軍手ですと、剪定中に枝や葉が刺さってケガをする場合があります。

手のひら側が樹脂コーティングになっているものがおすすめです。

POTATOガーデニング手袋 | Amazon
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剪定バサミ

枝を切断するための専用ハサミで、片刃が鋭利な刃物、もう片方の刃は平らな受け刃になっています。

植物の枝を傷つけることなく、きれいに切断することができ、高炭素鋼やステンレス鋼などで作られているので長期間、切れ味を保つことができます。

サイズは色々あるので手の大きさ、左手用など自分にあったものを選びましょう。

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ゴミ袋

切り落とした枝をまとめるのに使用します。

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ムラサキシキブの剪定方法

ムラサキシキブ

ムラサキシキブを健康に育て、美しい紫色の実を楽しむためには、適切な剪定が欠かせません。

ここでは、剪定の基本的な手順とそれぞれのポイントについて詳しく解説していきます。

1.混み合っている枝を間引く

まずは不要な混み合っている枝を間引きましょう。

枝の混み合いを解消することで、日光や風通しが内部まで十分に届くようになり、病害虫の発生予防してくれます。

樹木全体を観察し、特に混み合っている部分を見極め、内側に向かって伸びている枝を優先的に除去しましょう。

枝と枝の間隔が10cm程度になるように調整すると良いです。

2.枯れた枝を切る

次に、枯れ枝の除去を行いましょう。

病害虫の温床となることを防ぎ、樹勢の無駄な消耗を防いでくれます。

枯れ枝は健康な部分との境目まで完全に除去し、切り口は斜めにして水はけを良くすることを意識してください。

3.平行枝・立ち枝を切る

次に、平行に伸びる枝や立ち枝を整理しましょう。

そのまま放置しておくと、枝同士が擦れ合って傷つき、日光と通気性を妨げ、樹形を乱す原因となります。

剪定する基準としては、より太い方や位置の良い枝を残しておきましょう。

4.下り枝を切る

次に、下り枝を切りましょう。

下り枝は、地面に接触して傷むリスクがあり、見栄えが悪くなります。

地面から30cm以上の高さを確保し、切り戻し位置は上向きの芽の上部になるようにしましょう。

このとき、急激な切り戻しは避けてください。

5.ひこばえ(ヤゴ)を切る

次に、根元から急激に伸びるひこばえを除去しましょう。

ひこばえは、養分を奪い、樹形を乱して主幹の成長を妨げます。

発見次第、根元から完全に除去し、取り残しがないよう注意深く確認しておきましょう。

6.伸びすぎている枝を切り戻す

次に伸びすぎている枝を切り戻しましょう。

全体のバランスを整え、樹高の管理をすることで、充実した枝づくりの促進に繋がります。

主幹は樹高が1.5〜2m程度になるように切り戻し、横枝は樹冠全体のバランスを見て、切り戻す枝や長さを調整すると良いです。

ムラサキシキブを剪定するときの注意点

ムラサキシキブ

ここではムラサキシキブを剪定するときの注意点について紹介します。

自然樹形を生かす剪定をする

ムラサキシキブは、美しい紫色の実と自然な枝ぶりが特徴的な日本の庭木なので、自然樹形を活かした剪定を行いましょう。

自然樹形を活かす剪定は、ムラサキシキブ本来の成長パターンを尊重しながら、必要最小限の手入れを行うことです。

ムラサキシキブは、放射状に枝を伸ばす性質があるため、この特徴的な枝ぶりを生かしてあげるのがおすすめです。

剪定時は枝の根元から切り落とす

ムラサキシキブの枝を剪定する際は、必ず枝の根元から切り落とすことが重要です。

枝を中途半端な位置で切ると、切り残した枝が枯れて病害虫の温床となりやすいです。

また、根元から切ることで、エネルギーが無駄な部分に使われることなく、健康な枝の成長に活用されるでしょう。

ムラサキシキブのお手入れ方法

ムラサキシキブ

ムラサキシキブは比較的丈夫な日本の在来種ですが、より美しい花と実を楽しむためには適切なお手入れが欠かせません。ここでは、基本的な管理方法を詳しく解説します。

水やり

ムラサキシキブは乾燥に弱い植物なので、水やりが特に大事になります。

植え付け直後は土が乾かないよう毎日水やりを行い、根が活着するまでこまめに管理しましょう。

定着後の水やりは、土の表面が乾いてから与えるのが基本です。

特に気を付けたい時期は、梅雨明けから真夏にかけてです。

この時期は週2~3回程度、朝か夕方の涼しい時間帯に、根元にたっぷりと水を与えてください。

冬季は水やりの頻度を減らし、土の様子を見ながら行いましょう。

肥料

ムラサキシキブは、それほど肥料を必要としない植物です。

もし、肥料を与えたい場合は、冬の寒肥がわりに緩効性固形肥料を与えてください。

植え付け

ムラサキシキブの植え付けは春(3~4月)がおすすめですが、比較的丈夫なので、厳寒期や真夏を避ければ問題ないです。

植え付ける場所は日当たりの良い場所が良いです。

日当たりが悪い場所でも育ちますが、花つきが悪くなるため、花を楽しみたい場合は日当たりの良い場所を選びましょう。

また、乾燥に弱い植物なので、土壌はやや湿っている腐植質の多い土を準備しましょう。

ムラサキシキブを増やす方法

ムラサキシキブ

ムラサキシキブを増やす方法は、主に挿し木と種まきの2つです。

どちらの方法も、適切な時期と手順を守ることで、高い成功率が期待できます。

挿し木の方法

挿し木は、親になる木から枝を採取し、その枝を新たに独立した木として生長させる方法です。

親木と同じ性質を持つ株を得られる利点があり、比較的簡単で初心者にも取り組みやすい方法です。

挿し木に最適な時期は、4~6月です。

4月ごろに挿し木を行う場合は冬に剪定した枝を使用し、6月ごろに行う場合はその年伸びた枝を使用しましょう。

その年伸びた枝には葉がついている場合があるので、いちばん下の節の葉を取り除いてください。

挿し木の手順

1.挿し穂の調整

  • 健康な新梢を15~20cm程度の長さで切り取る
  • 下部の葉を除去し、上部に2~3枚の葉を残す
  • 切り口は斜めにカットし、表面積を増やす

2.挿し穂を水に浸す

  • 切り口に発根促進剤を付ける(任意)
  • 2時間水に浸して吸水させる

3.鉢植えを準備する

  • 挿し木用土を鉢に入れる
  • 深さ5~7cm程度の穴を開ける

4.挿し穂を挿す

  • 挿し穂を静かに差し込み、土を軽く押さえる
  • 半日陰で管理し、十分な水やりを行う

種まきの方法

種まきは、種を採取してイチから育てる方法で、多くの個体を一度に増やせます。

ムラサキシキブの紫の実がなったら、種を採取しましょう。

種が乾燥していると発芽しにくくなるので、実から種を取り出したらすぐ、種まきを行ってください。

用意するもの

  • 完熟した果実
  • 育苗ポット
  • 赤玉土や種まき用の土

乾燥に弱いので、種まき後、表面の土が乾いていたらたっぷりと水を与えましょう。

種から育てたものが10㎝程度の大きさに育ったら、育苗ポットではなく、地植えか大きめの鉢に移つことをおすすめします。

ムラサキシキブの病気・害虫対策

ムラサキシキブ

ムラサキシキブを健康に育てるためには、病気や害虫への適切な対策が不可欠です。

特にうどんこ病、カイガラムシ、アブラムシによる被害は深刻な問題となることがあり、早期発見と迅速な対応が重要です。

ここでは、これらの病害虫への具体的な対策方法について解説します。

病気:うどんこ病

うどんこ病は、ムラサキシキブの葉に白い粉をふいたような症状が現れる代表的な病気です。

主に春から秋にかけて発生し、初期症状は葉の表面に小さな白い斑点として現れます。

そのまま放置していると、葉の光合成を妨げ、生育不良を引き起こしかねません。

うどんこ病の予防には風通しの改善が最も効果的です。

枝葉が混み合わないよう、定期的な剪定を行い、十分な通気性を確保しましょう。

また、株元は清潔に保ち、落ち葉はこまめに除去してください。

害虫:カイガラムシ

カイガラムシは、枝や葉に付着して植物の樹液を吸う害虫で、被害を受けた部分は生育が悪くなり、ひどい場合は枯死する場合もあります。

カイガラムシは一度発生すると駆除が困難なため、定期的な観察による早期発見がとても重要です。

予防には、定期的な剪定による風通しの確保、冬季の樹皮の清掃が効果的なので、意識して行いましょう。

少数の場合は、歯ブラシなどで物理的に除去するのもおすすめです。

害虫:アブラムシ

アブラムシは新芽や若葉に集中して発生し、吸汁による直接的な被害だけでなく、すす病の原因になります。

早春から秋にかけて発生し、特に新芽の生育期に被害が多くなるので、この時期は注意深く観察してください。

予防には、過度な施肥を避け、適切な栄養管理を行うことが重要です。

特に窒素過多は新芽を軟弱にし、アブラムシの発生を助長してしまいます。

発生初期は、水で洗い流すことも効果的ですが、被害が深刻な場合は、専用の殺虫剤散布を検討してください。

業者にムラサキシキブの剪定を依頼する場合の費用相場

剪定業者

ムラサキシキブの剪定を業者に依頼する場合、費用の算出方法は主に2つのパターンがあります。

樹木の状態や規模、地域によって大きく異なるため、事前に複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。

剪定金額の目安料金

高さ 料金
3m未満 3,000~5,000円
3m~5m未満 5,000~15,000円

作業時間別の目安料金

剪定に要する時間を基準に費用が決定されます。

時間 料金
30分未満 5,000円〜8,000円
1時間程度 8,000円〜15,000円
半日(4時間) 15,000円〜30,000円

剪定料金の詳細はこちらの記事を参考にしてください。

ムラサキシキブの剪定に困ったらプロに依頼を

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業者によっては1mの違いで料金が大幅にアップすることもあるため、早めに見積もりを取ることをオススメします。

もちろん、依頼するかまだ悩んでいる場合でも見積もりを取ってみて大丈夫です。

見積もりを出した業者の口コミも見ることができるので、安心して依頼を任せられますよ。

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