アメリカカンザイシロアリは外来種であり、赤と黒に近い色をした、水分のない木材に巣を作るシロアリです。見つけたときには被害が進んでいる恐れがあるため、早めに対処しなくてはなりません。アメリカカンザイシロアリの特徴や特定方法、有効な対策について解説します。
アメリカカンザイシロアリの基本情報
アメリカカンザイシロアリは従来型シロアリの概念を、覆すタイプのシロアリです。生態や見た目の特徴、脅威と言われる理由について解説します。
乾燥に強い外来種
アメリカカンザイシロアリは日本の住宅に被害を及ぼす、シロアリの一種です。もともと日本にはいなかった外来種であり、アメリカからの輸入により、運び込まれたと考えられています。
日本の代表的なヤマトシロアリやイエシロアリと違い、水分の無い乾いた木材に巣を作ることが特徴です。名前の「カンザイ」は、「乾材」を好むことに由来しています。
アメリカカンザイシロアリは木材に含まれる、わずかな水分で生きていくことが可能です。水がなければ生きていけないヤマトシロアリやイエシロアリは、湿気の多い場所に発生しますが、アメリカカンザイシロアリの発生場所は、水回りに限定されません。
見た目の特徴と分布
アメリカカンザイシロアリは他のシロアリよりサイズがひと回り大きいのが特徴です。
兵アリは大きな四角い頭部を持ち、体長は8~11mmです。色は濃褐色です。
羽アリは羽を入れると長さが10mmを超えます。頭部は赤褐色、他の部分は黒褐色です。
アメリカカンザイシロアリの羽アリは毎年6~7月を中心に発生します。活動する時間帯は暖かい日の日中です。活動パターンがヤマトシロアリと似ていますが、ヤマトシロアリの羽アリの主な発生時期は、4~5月です。
アメリカカンザイシロアリは国内では本州・四国・九州に生息し、特に関東以西の被害が多い傾向にあります。今後も被害地域が拡大していくと予想されています。
「脅威のシロアリ」と言われる理由
アメリカカンザイシロアリは食害の進行が遅いため、初期段階での被害発見が困難です。最初の侵入から被害の兆候が現れるまでに、数年かかるとも言われています。
日本ではまだ駆除法が確立されていない点や、駆除後の再発率が高い点もポイントです。巣ごとの個体数は、他のシロアリに比べてとても少ないものの、巣が細かく分かれていることから、徹底駆除は困難を極めます。
アメリカやヨーロッパでは深刻な被害をもたらしており、地域によっては木造建築の際、アメリカカンザイシロアリ対策は必須です。
住宅の被害を見つけるには?
アメリカカンザイシロアリの被害に遭っているかどうか、確かめる方法を紹介します。ふんの特徴を調べて蹴り出し穴を探し、巣を特定するという流れです。
ふんの特徴を調べる
木材を食べながら移動するシロアリは、木くずやふんを下に落とします。玄関・床・階段などに、小さな砂山のようなものがあれば、シロアリがいるサインと考えることが可能です。
アメリカカンザイシロアリはふんの形状に特徴があります。「俵」や「ペレット」のような見た目で、大きさ1mm程度の粒が、1カ所にまとまっているなら、アメリカカンザイシロアリのふんである可能性が高いでしょう。
パラパラと乾燥していて、非常に硬いことも特徴です。侵入初期はふんを出さずに木くずのみ落とすため、近くに羽が落ちていないかも確認しましょう。
ふんの蹴り出し穴を探す
アメリカカンザイシロアリは巣の中にふんがたまりすぎると、ふんを外に蹴り出すため、ふんが集まっている場所から被害箇所を特定できます。
ふんの蹴り出し穴の直径は約1~3mmです。蹴り出し穴を見ただけで、シロアリの巣だと判断するのは難しいため、ふんの場所と併せて確かめる必要があります。
駆除や予防の際は、ふんの蹴り出し穴の特定が最も重要です。ただし巣の中にたまったふんが、外に出てくる時点で、既に侵入から数年経過している可能性が高いでしょう。
シロアリのふんに気づいたときには被害が深刻になっている可能性もあるので、心配な方はシロアリ調査をしてもらうことをおすすめします。
アメリカカンザイシロアリの駆除・予防方法
アメリカカンザイシロアリは従来のシロアリと、習性が異なるため、駆除や予防も困難です。自力では対処できないため、巣を見つけたら業者に相談しましょう。
従来のシロアリ防除は通用しない
ヤマトシロアリやイエシロアリは土の中に巣を作り、「蟻道(ぎどう)」と呼ばれる道から、木材へと侵入します。防除を行う場合も、地面からの侵入を意識して、対策を講じるのが一般的です。
アメリカカンザイシロアリは飛来してくるため、従来のシロアリ防除が通用しません。いきなり2階の屋根裏から侵入し、被害が広がるケースもあり得るのです。
乾いた木材を、平気で食い荒らす点もポイントです。水濡れや雨漏りといった湿気対策が通用せず、どのような状態であれ、木材なら食べられてしまいます。
液剤注入処理が一般的
アメリカカンザイシロアリの代表的な駆除方法には、「燻煙(くんえん)処理」と「液剤注入処理」の2種類があります。
建物をビニールで覆い、毒ガスを入れて、生物を死滅させる方法が燻煙処理です。本場アメリカでは燻蒸(くんじょう)処理が一般的ですが、日本では住宅事情を考えると、現実的ではありません。
日本で行われている一般的な方法は、被害箇所に液状の薬剤を注入して駆除する、液剤注入処理です。燻煙処理より安価で行える上、薬剤の残留効果も期待できます。
プロの駆除業者に相談するのがおすすめ
アメリカカンザイシロアリの駆除を、自力で行うのは困難です。液剤注入処理で対応する場合も、プロのシロアリ駆除業者に頼む必要があります。
駆除や予防を業者に頼む際は、複数の業者から相見積もりを取りましょう。見積もりの内訳や金額を比較すれば、適正価格を提示している優良業者を、見つけやすくなります。
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早期発見が被害拡大を抑えるポイント
アメリカカンザイシロアリは駆除が難しい、外来種のシロアリです。従来の駆除方法が通用しないため、発生や被害が疑われるなら、プロへ相談しなければなりません。
ふんの特徴を調べて蹴り出し穴を探せば、住宅の被害を見つけやすくなります。ミツモアで複数の業者から相見積もりを取り、適正価格で作業をしてくれる業者を、選びましょう。
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