バルサンでシロアリは倒せる？効果的な使い方と注意点を解説

害虫駆除で活躍するバルサンですが、シロアリにも効果はあるのでしょうか。バルサンのシロアリに対する効き目や、正しい使い方を紹介します。シロアリに悩む人は、参考にしてみてはいかがでしょうか。

バルサンのシロアリへの効果

バルサンはゴキブリやダニなどの害虫駆除に使用され、部屋の隅々にまで効果が期待できる殺虫剤です。シロアリに対するバルサンの効き目を紹介します。

バルサンはくん煙剤の代表格

 バルサンはくん煙剤の中でも歴史の長い商品であり、日本で多く使用されている商品です。

殺虫スプレーなどの殺虫剤は害虫を見つけなければ利用しづらいものですが、くん煙剤であれば隠れている害虫や巣に対し効果が期待できます。

しかも一度使用すれば、一定期間家に害虫を寄せ付けない効果も含まれているのです。そのため新しく家に住む際は、防虫目的でよく利用されることがあります。

ゴキブリやムカデなどが発生しやすい夏は効果的であり、私たちの衛生的な環境を守ってくれる商品といえるでしょう。

一定の効果は期待できる

実はシロアリはアリの仲間ではなく、ゴキブリの種類に分類される昆虫です。そのためゴキブリを駆除できるバルサンを使えば、シロアリでも一定の効果に期待が持てます。

またバルサンには「フェノトリン」と呼ばれる殺虫成分が含まれています。ピレスロイド系の成分であり、シロアリ駆除にも使われているものです。

ただしバルサンにはシロアリにも効くと明記されていません。シロアリはゴキブリと同じ分類であること、含まれている成分がシロアリに効果があることからバルサンが効くといわれているのです。

バルサンが効かないケースも

シロアリはゴキブリよりも体が小さく、目に見えないところで生活しています。そのため通常通りバルサンを使うだけでは、効果が得られない場合もあるでしょう。

例えば家の木材の中にシロアリがいる場合は、バルサンの煙は届きません。この場合、害虫駆除の業者は一般的にバルサンではなくベイト剤を使用します。

またシロアリが床下や天井など家全体に侵入している場合も、バルサンの効果は薄いといえます。煙が家の隅々まで行き渡る保証はないため、シロアリを駆除しきれないことがあるのです。

シロアリを発見する方法

バルサンの効果を得るためには、シロアリがどこまで侵入しているのか把握する必要があります。シロアリを発見する方法を紹介します。

床下などに蟻道がないか探す

シロアリを探す際は、まず床下を確認しましょう。シロアリは日光に弱いため、地中から家の床下に入り建物内に侵入してきます。

床下に「蟻道(ぎどう)」と呼ばれるシロアリの通り道があれば、シロアリの被害に遭っている可能性が高いでしょう。

蟻道とは細かい土や木材に、シロアリの排せつ物などを練りこんで作られた細い管状の通り道です。家の土台や基礎に蟻道が作られていないか確認しましょう。

シロアリは湿気を好むため、風呂場や台所に侵入する場合が多いです。これらの床下を先に確認するのもひとつの手段です。

床や壁をたたいて音を聞く

家の中でシロアリの存在を確認する方法のひとつに、壁や床をたたき音を聞く方法があります。

シロアリは木材の中心にある柔らかい部分を好んで食べ、外側の硬い部分は残します。そのため浸食された壁をたたくと、空洞音が返ってくるのです。

ハンマーなど道具でたたくとより正確に音が返ってきます。

また床下の木材が被害に遭っていれば、床がへこんだりきしむ音がします。壁や床に異常を感じたら、シロアリの被害を疑ってみるとよいでしょう。

羽アリの種類を確認する

クロアリやシロアリの中には、羽を持った羽アリがいます。羽アリを見つけた際に、シロアリなのかどうかを見分けるとよいでしょう。それぞれの特徴は以下の通りです。

日本で家の浸食被害を及ぼすシロアリは、ほとんどがヤマトシロアリかイエシロアリです。特にヤマトシロアリによる被害が目立ちます。

バルサンを使ったシロアリ駆除方法

バルサンは正しく使用しないと、うまく効果を発揮できません。シロアリを駆除する際の、バルサンの使い方を紹介します。

バルサンの基本的な使い方

まずはバルサンの正しい使い方を押さえましょう。

くん煙剤は煙が外に出てしまっては効果が薄くなってしまいます。そのためドアや窓は閉めた状態で使用しましょう。窓には養生テープなどで目張りすると効果的です。

逆に部屋の扉や押し入れは開けた状態にします。薬剤が付いて欲しくないものにはビニールを被せるなど、養生しておきます。

子どもやペットが肌に触れるものは特に注意が必要です。布団は収納袋に入れて保護するとよいでしょう。

使用後にシロアリ専用の薬剤を散布

バルサンを使った後は、シロアリ専用の薬剤を柱など木材の表面に塗布すると効果的です。バルサンで駆除しきれなかったシロアリも撃退できるでしょう。

この専用薬剤は、シロアリを寄せ付けない防虫効果も期待できます。ネットやホームセンターなどで購入できるため、入手しやすい代物です。

薬剤には木材に塗布するものだけでなく、地面に散布するタイプもあります。商品の使い方をよく読み、間違えないようにしましょう。

商品によっては臭いがキツいものもあります。強力な薬品は健康に害を与える可能性があるため、慣れないうちは強い商品は避けましょう。

シロアリ駆除は素人では困難

バルサンはシロアリに効果が期待できますが、完璧に駆除するのは困難です。徹底的に撃退するために、業者に依頼する方法などを紹介します。

知識がないと完全な駆除は難しい

シロアリは目に見えるものを駆除すればよいものではありません。一時的にシロアリを退治しても、巣を破壊しない限り戻ってきてしまう可能性が高いのです。

シロアリの巣を見つけるには専門的な知識が必要です。素人が知らずに対処すると、かえって巣を見つけづらくなる可能性もあります。

場合によっては、床下に潜り込み調査しなければなりません。素人にとっては不慣れで危険な行為であるため、業者に依頼するのが無難でしょう。

専門業者に頼むと安心

シロアリは何万匹ものアリが蟻道や巣を作っている場合があります。これらを確実に駆除するためにも、業者に依頼することをおすすめします。

巣の位置を正確に把握したり、シロアリの種類によって使用する薬剤を変えたりするなど、効率よく駆除してくれるでしょう。

信頼できる駆除業者の選び方や、駆除費用の相場に関しては以下の記事も参考にしてみてください。

どのように業者を探せばよいかわからないときは、ミツモアのサービスを利用すれば、複数の業者に一括で見積依頼を出せます。1社ごとに説明や現場調査をさせる必要もなく、素早く相見積もりを取得できます。

ミツモアでシロアリ駆除業者を探す

シロアリを発見したら早急に対処を

バルサンにはシロアリの駆除に対して、一定の効果が期待できます。商品自体にはシロアリに効くといった明記はされていませんが、薬剤にはシロアリを撃退できる成分が含まれているからです。

しかし必ずしも効果があるとはいえません。木材の中に潜んでいたり、家の至るところに侵入してたりすると煙が行き渡らない可能性があります。

またシロアリは駆除するだけでなく、巣ごと破壊しなければ被害が収まりません。業者に依頼すれば、専門的な知識と経験によりしっかり駆除してくれます。

蟻道やシロアリを見かけたら、早急に対処するようにしましょう。