「e-Taxで申告するときはカードリーダーが必要?」「カードリーダーなしでも確定申告できる?」
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このような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
e-Taxでの確定申告にはID・パスワード方式とマイナンバーカード方式の2つがあり、ID・パスワード方式であればカードリーダーは必要ありません。
さらに最近では、マイナンバーカード方式でスマホをカードリーダーの代用にする方法もあるんです。
本記事では、カードリーダーなしでも確定申告をする方法、おすすめの機種、さらに確定申告以外でも活用できる使い道を解説します。
この記事を監修した税理士
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安田亮公認会計士・税理士事務所 - 兵庫県神戸市中央区元町通
e-Taxで自宅から確定申告をしよう
確定申告は、その年1月1日から12月31日までを課税期間として「納めるべき税金」の金額を決めるために国へ申告する制度です。
そこで、e-Taxなら自宅で簡単に確定申告を実施することができるんです。
e-Taxは別名「国税電子申告・納税システム」と呼ばれるサービスで、インターネットを通じて国税に関する申告・申請・届出・納税の手続きを行なうことができる、とても便利なシステムです。
確定申告のために税務署を訪れ、長蛇の列に並ぶ必要も無く、自分のパソコンで決算報告書や確定申告書が作成できます。
またWindowsとMacいずれの場合でもOSやブラウザのバージョンさえ適合すれば、問題なく利用可能です。
e-Taxでは自身の希望に合わせて次の2つの利用方式を選んで申告を進めていきます。
- マイナンバーカード方式
- ID・パスワード方式
マイナンバーカード方式ではカードリーダーが必要ですが、一方でID・パスワード方式を利用する場合はマイナンバーカードなしでも手続きが可能です。
自分に合った方法で自宅からラクに確定申告をしていきましょう。
ID・パスワード方式で申告する流れ【カードリーダー不要】
ID・パスワード方式を用いれば、確定申告においてカードリーダーは不要です。次の3ステップで確定申告を進めていきます。
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①税務署で本人確認
IDとパスワード方式を用いた確定申告では事前に税務署へ行き、対面での本人確認が求められます。
その際、以下のような本人確認のための書類の持参が必須です。
【本人確認書類の例】
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顔写真が掲載されていない本人確認書類は同時に2種類以上提出する必要があるので、できるだけ顔写真付きのものを用意するとよいでしょう。
また、本人確認において書類を郵送するなどの方法は認められていないので、必ず税務署に出向いて職員による本人確認をしなければなりません。
②ID・パスワードの取得
本人確認が取れた場合は即日でe-Taxに必要なIDとパスワードが発行されます。
この際「ID・パスワード方式の届出完了通知」という書類を取得できます。これはe-Taxによる確定申告を進めるうえで必要になるので大事に保管しておきましょう。
③確定申告書等作成コーナーから確定申告
「確定申告書等作成コーナー」から確定申告を実施します。
これはインターネット上で電子的に申告内容を入力できる国税庁のサービスで、本来手書きで作成する確定申告書を同コーナーにてパソコン入力できるシステムです。
ただし、確定申告書等作成コーナーには推奨利用環境が設定されています。
利用環境が推奨されているものに該当するかどうかはe-Tax公式サイトに説明があるので、まずはパソコンでの環境が整っているか確認してみましょう。
確定申告等作成コーナーでは以下の手順で操作を進めて申告を完了させます。
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マイナンバーカード方式で申告する流れ【カードリーダー必要】
マイナンバーカード方式では、マイナンバーカードとICカードリーダライタを用意する必要があります。
マイナンバーカードがあれば、e-Taxに必要な税務署でのID・パスワード取得なしで確定申告が可能で、以下の流れで進められます。
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なお確定申告で用いるカードリーダーの購入について補助金制度はないので自費で購入するか、確定申告において消耗品費の名目で経費計上する必要があります。
①マイナンバーカードを取得する
マイナンバーカードを持っていない場合はまずこれを申請の上で取得する必要があります。
マイナンバーカードは申請から交付まで1ヶ月程度かかるので、すなわち確定申告の法定期限に間に合わせるなら早めに申請しなければいけません。
確定申告の法定期限は毎年2月16日から3月15日が原則です。つまり、遅くても1月末から2月上旬にはマイナンバーカードの発行を申請する必要があります。
申請手続きは「マイナンバーカード総合サイト」から行なうことができます。
確定申告ではマイナンバーカードを取得した場合に得られる以下3つの番号を、パスワードとして利用します。
種類 | 番号・パスワードの様式 | 使用目的 |
利用者証明用電子証明書 | 数字4ケタ | e-Taxへのログイン |
署名用電子証明書 | 半角英数字6文字〜16文字 | 電子署名の記入 |
券面事項入力補助用 | 数字4ケタ | 利用開始時の本人確認 |
いずれの番号も、e-Taxによる確定申告の際に入力を求められます。番号を通知する書類はきちんと控えておき、保管するようにしましょう。
②ICカードリーダライタを用意する
![ICカードリーダライタ](https://meetsmore.imgix.net/wp/2022/01/pixta_65460848_M.jpg?auto=compress%2Cformat&fit=scale&h=400&ixlib=php-1.2.1&w=600&wpsize=large)
マイナンバーカードを取得でき次第、ICカードリーダライタを用意します。
ICチップのついたカードを読み込んでパソコンに認識させるための機器で、マイナンバーカードのICチップを読み取り電子証明書として認識します。
ICカードリーダライタは家電量販店やネットショッピングで1,000円~2,000円程度で購入できるので、大きな出費にはならないでしょう。
ただしICカードリーダライタの中でも「マイナンバーカードに対応している機種」でなければならないので、購入する際には注意が必要です。
パッケージに「マイナンバーカード対応」の表記がある商品を選んでください。
所有するICカードリーダライタが対応しているかは「公的個人認証サービス」の公開資料にて確認することができます。
③確定申告書等作成コーナーから確定申告を実施する
ICカードリーダライタとマイナンバーカードが揃ったら、インターネット上で電子的に申告内容を入力できる「確定申告書等作成コーナー」から確定申告を進めます。
ただし、推奨利用環境が設定されているので現状が推奨される利用環境に該当するか、e-Tax公式サイトにて確認してみてください。
マイナンバーカード方式では以下の手順で進めて、確定申告を完了させます。
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スマホがカードリーダーの代わりになる!
実は、カードリーダーを買わなくてもスマートフォンさえがあれば、e-Taxによる確定申告を実施できるんです。
マイナンバーカードの読み取りができる対応機種は公的個人認証サービスポータルサイトの公開資料に記載されています。
iPhoneを始めとして、その他Androidの機種も多く対応しているので確認してみましょう。
カードリーダーの代わりに、スマホでマイナンバーを読み取る方法は以下の通りです。
対応するスマートフォンがあれば、e-Taxでの確定申告でもカードリーダーを買わずに済むでしょう。
確定申告で利用するカードリーダーを選ぶ際の3つのポイント
カードリーダーであれば何でも確定申告に利用できるわけではありません。確定申告に対応していないものを買ってしまわないためにも、次の3つのポイントを押さえて購入を検討しましょう。
- 公的認証に対応しているか
- PCとOSに対応しているか
- 接触・非接触どちらにするか
公的認証に対応しているか
ICカードリーダーの中には、公的個人認証サービスに対応しているものと対応していないものがあります。確定申告で使うには、公的個人認証サービスに対応した機器を選ぶようにしてください。
公的認証(公的個人認証サービス)とは、インターネットを通じて安全・確実な行政手続き等を行なうためのものです。
他人によるなりすまし申請や電子データが改ざんされていないことを確認するための機能を、全国どこに住んでいる人に対しても安い費用で提供しています。
この公的個人認証サービスを利用することによって、ご自宅や職場などのパソコンから様々な行政手続き等を行なうことができるのです。
PCとOSに対応しているか
ICカードリーダーの中には、「Windowsだけ」「Macだけ」などに対応するものもあります。
自身の持っているパソコンに対応できるカードリーダーでなければ、マイナンバーカードを読み取ることができず、手続きを進められないので注意が必要です。
接触・非接触どちらにするか
接触型、非接触型どちらでもマイナンバーカードは読み取り可能です。しかし、確定申告以外でカードリーダーを使う際に読み取れるカードの種類が異なります。
接触型とは、カードをICカードリーダライタに差し込み、ICカードリーダーの内部でICチップと接触することで情報を読み取ります。ICチップが付いていないタイプのカードを読み取ることは出来ないので、注意が必要です。
非接触型とは、カードをICカードリーダライタにかざして読み込みます。上にカードを載せることで無線タグを使い交信することで情報を読み取ります。
コンビニなどで電子マネーを使用したり、駅の改札を通るときにかざすことで情報のやり取りをしている方式と同じものになります。
おすすめのICカードリーダライタ5選
マイナンバーカード方式でe-Taxによる確定申告を実施する際「どのICカードリーダライタを選べばよいかわからない」という人も多いのではないでしょうか。
ここでは、公的認証対応済みでWindowsとMacどちらにも対応している機種5つを紹介します。
SONY 「PaSoRi RC-S300」
SONYの「PaSoRi RC-S300」はe-Taxの確定申告だけではなく、電子マネーや交通系ICカードにも対応しているICカードリーダライタです。
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非接触型なのでマイナンバーカードをかざすだけで読み取りが可能です。さらに、LEDライトアイコンの点灯・点滅によりパソコンとの接続状態や読み込み状況を知らせてくれます。
専用ホルダーが付属しており本体と付属ケーブルをきれいにまとめて保管することもできます。
NTTコミュニケーションズ 「ACR39-NTTCom」
e-Taxの確定申告に幅広く使われているICカードリーダライタです。マイナンバーカードだけではなく、住民基本台帳カードや法人カードにも対応しています。
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また、一部インターネットバンキングカードも利用することが可能です。
KENYA 「K-ICR-02」
K-ICR-02は非常にコンパクトなICカードリーダライタで、小型であることから取り回しが効きやすく、使い勝手がよいのがポイントです。
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マイナンバーカード以外でもICチップが埋め込まれたカードならほどんど読み込み対応しています。また、以下の規格にも対応しているのでとても便利なアイテムです。
- SDカード
- microSDカード
- simカード
WindowsとMac両方に対応していますが、Macの場合は最新のJava導入が求められる場合もあるので購入前に確認しておきましょう。
アイ・オー・データ 「USB-NFC3」
USB-NFC3は公的個人認証サービスの適合性検査をクリアした、信頼性の高いICカードリーダライタです。
やや奥側に傾斜したデザインとなっておりマイナンバーカードをかざしやすいように配慮されています。シンプルな構造かつコンパクトなので取り回しが効きやすいのも特徴です。
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接続状態や読み取り状況については「ステータスランプ」と「電源ランプ」によってわかりやすく通知してくれます。
ジェムアルト 「HWP119316」
HWP119316はマイナンバーだけではなくあらゆるスマートカードに対応しているカードです。
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あらゆる銀行や郵便局で発行されるカードはほとんど読み込むことができ、キャッシュカード決済に使用することもできます。
ICカードリーダライタとしては珍しくLinuxにも対応しているのも大きな特徴です。
確定申告以外のカードリーダーの使い道
カードリーダーはマイナンバーカードの読み取りやe-Taxでの確定申告以外にも、次のような使い道があるんです。
- 電子マネー決済・チャージ
- 交通系ICカードの履歴・残高確認
- その他行政手続き
確定申告が終わったあともカードリーダーを有効活用してみましょう。
電子マネー決済・チャージ
一部のカードリーダーは、楽天edyを始め、nanaco、WAONなどの電子マネー決済とチャージに対応しています。ネットショッピングでの会計を電子マネーで決済することができるんです。
そのうえ、コンビニに出向かなくても自宅で電子マネーをチャージしたり、プリペイド式の電子マネーであれば残高を確認したりすることもできます。
さらには電子マネーの種類によってはカードリーダーを通してクレジットカードからチャージできる場合もあるので、カードリーダーと電子マネーの組み合わせを便利に活用してみましょう。
交通系ICカードの履歴・残高確認
SuicaやPASMOなど交通系ICカードの乗車履歴や残高確認をすることもできます。
本来であれば交通系ICカードの情報を参照するには、駅やコンビニへ出向く必要があります。しかし、カードリーダーがあればパソコンに接続するだけで、移動履歴や残高を確認できるのです。
さらに、カードリーダーで交通系ICカードの情報をパソコンへインポートし、交通費精算用のエクセルシートを作成するといった使い道もあります。
ただし交通系ICカードは電子マネーと異なり、チャージはできないケースが多いので注意してください。
他の行政手続きにも利用可能
e-Tax以外にも、自動車保有関係手続きや、住民表写し等の交付請求等、国の機関から地方公共団体まで、さまざまな用途に使用することが可能です。
お住いの地域や地区町村によって制度が異なる場合があるので、事前にチェックしてから活用するのをおすすめします。
監修税理士からのコメント
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安田亮公認会計士・税理士事務所 - 兵庫県神戸市中央区元町通
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