自宅でリラックスするためには欠かせないソファー。しかし、そんなソファーに染みが付いていたら、思う存分気持ちよく休むことができませんよね。
そこで、今回はソファーの染み抜き方法についてご紹介します。大型家具であるソファーですが、実はソファーの染み抜きは自分で簡単に行うことが可能です。用意するものも身近なものなので、ぜひ今記事を参考にしながら綺麗なソファーを取り戻してみましょう。
布ソファーにつくシミは2種類
ソファーは家族全員が毎日座る場所なので、知らないうちに染みが付いてしまっていることも多いですよね。しかし、その染みが何が原因で付いてしまったのかを知ることにより、適切な染み抜き法を実践することができるのです。
実は、ソファーの染みはその原因によって「水溶性」と「油性」に分けられ、それによって汚れの程度も異なります。そこで、まずはソファーの染みの原因を知っていきましょう。
ジュースやコーヒー、ケチャップやソースといった水溶性の汚れ
ソファーに座りながら何かを口にしたりすると、ちょっとした拍子でこぼしてしまうこともありますよね。このように、飲食物が原因でソファーに染みが付いてしまうことはとても多くあるのですが、その飲食物の中でも以下のような「水溶性」のものが染みの原因となっていることが大半です。
【水溶性の染みの原因】
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このような食材はソファーに落ちてしまうとすぐに染みになってしまうため、できるだけ早い段階で適切な処理をするよう注意しましょう。
油性ペン、マヨネーズ、チョコレートなどの油性の汚れ
水溶性の汚れの他に、以下のような「油性」のものが原因となって染みになっていることもあります。
【油性の染みの原因】
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水溶性の汚れと同じようにソファーに座りながら飲食したり、お子さんがいるご家庭ではソファーに落書きをされてしまったり。また、ソファーに寝そべった際に付いた皮脂や油が原因で染みができてしまうこともあります。
油性の汚れは水溶性のものよりも取りにくいですが、正しい染み抜き方法を行えば自分でも綺麗なソファーを取り戻すことができますよ。
布ソファーについた染み抜きの方法
ソファーの染みの原因が分かったところで、いよいよ効果的なソファーの染み抜き法をご紹介します。
一見、ソファーの染みを落とすにはかなりの労力が必要な気がしますが、まったくそんなことはありません。落とし方もひとつではなくたくさんあるので、染みの原因などによって適切な方法を選んでいきましょう。
染み抜き前に準備する物
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ソファーの染みは、こちらの3つのアイテムがあればほとんどの場合落とすことができるでしょう。むしろ、これら3つがなければ染み抜きが困難となると言っても過言ではありません。
重曹は100均でも手に入れることができますし、タオルは古くなったものでも何でもOK。手軽に用意できるものばかりなので、ぜひ染み抜きを実践する前にすべてのアイテムを揃えてみましょう。
ソファーの染み抜きの前の下準備
ソファーの染み抜きを始める前に、ソファー表面の汚れを掃除機で吸い取る作業から始めていきましょう。実は、ソファー表面には意外とお菓子の食べこぼしやホコリなどが蓄積されています。それらの汚れがあると洗剤を使って染みを落とす時に邪魔となってしまうので、事前にしっかり取り除いておいてください。
また、ソファーに掃除機をかける際は、ブラシヘッドに付け替えて行うのがおすすめです。表面の汚れだけでなく、ダニも一緒に吸い込むようにゆっくりかけるとアレルギー対策にもなりますよ。
食器用の中性洗剤で染みを落とす
ソファーに染みが付いてしまった場合、まずは食器用の中性洗剤を含ませた布で叩くようにする方法を試してみましょう。
とても有効な方法なので、時間が経ってしまった染みでもある程度であれば落とすことができますよ。さらに、以下のように幅広い種類の原因に効果を発揮するので、「何が原因でできてしまったか分からない…」という場合にもおすすめです。
【中性洗剤で落ちる染みの種類】
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中性洗剤で染みを落とす方法
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ポイントは、タオルを左右に動かさず、必ず叩くようにして汚れを落とすことです。左右に動かしてしまうと生地が毛羽立ってしまうため注意しましょう。
また、洗剤が残っていると新たな染みの原因となってしまいます。洗剤水を使ったあとは、必ず濡れタオルできちんと洗剤を取りきるようにしてください。
スチームクリーナーで代用も可能
小さいお子さんがいらっしゃるなど、直接肌に触れるソファーに洗剤を使用するのは抵抗があるという方もいらっしゃいますよね。その場合は、「スチームクリーナー」を使って染みを落とすのがおすすめです。
スチームクリーナーは、水蒸気の力のみで染み付いた汚れを落とすので、中性洗剤や重曹などを用意することがありません。水溶性の汚れであれば、かなりの効果を発揮してくれますよ。
また、スチームクリーナーを使えばソファーに染み込んだ臭いも消すことができます。定期的にクリーナーをかければ、ソファーの綺麗さを保つことができますね。
ソファーの臭いが気になる場合は重曹やセスキを活用
小さいお子さんやペットがいるご家庭などでは、肌に刺激を与える洗剤は極力使用を控えたいですよね。そんな時は、ナチュラルクリーニングでソファーの染み抜きを行うのがおすすめです。
ナチュラルクリーニングとは、刺激のある洗剤は使わず、自然由来の安心素材を使って掃除をすることです。自然由来の素材は色々ありますが、ソファーの染み抜きでは「重曹」か「セスキ炭酸ソーダ」が効果的。それぞれアルカリ性の洗剤なので、酸性の汚れである皮脂汚れや食品による染みなどにしっかり力を発揮してくれますよ。
【重曹・セスキで落ちる染みの種類】
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重曹で染みを落とす方法
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重曹を使った掃除方法は、長めの時間放置することが肝心です。重曹を振りかけたまま放置しておくことで、重曹がソファーの汚れや湿気などを取り除いてくれますよ。
また、粉のまま重曹を振りかけることに不安を感じる方もいらっしゃるかと思いますが、放置後に掃除機でしっかり吸い込めば特に跡が残ることはありません。念の為、2回ほど丁寧に掃除機をかけて吸い残しがないようにすると尚安心できますね。
セスキで染みを落とす方法
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セスキ水を含ませたタオルで汚れを取る時は、ポンポンと叩くようにしてタオルに汚れを移すようにするのがポイントです。ゴシゴシと擦りたくなってしまうかもしれませんが、それでは生地を痛めたり汚れを広げたりしてしまうので注意しましょう。
また、セスキは自然由来の素材ではありますが、アルカリ性が強いため素手で触ると手肌が荒れてしまう恐れがあります。セスキでソファーの染み抜きをする際は、ゴム手袋を着用して作業してください。
ソファーの臭いを重曹やセスキを用いて取る方法
ソファーには、汗のにおいや料理のにおいなど、汚れの他にも様々な臭いが染み付いています。しかし、これらの臭いも酸性のものであるため、アルカリ性である重曹やセスキで臭いを打ち消すことができるのです。
やり方は、重曹もセスキも水に溶かしてスプレーするだけ。割合は、それぞれ以下を参考にしてください。
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どちらもスプレーボトルに常備しておけば、気になった時にいつでも使用することができますよ。
重曹とセスキの違い
重曹とセスキはどちらもアルカリ性の素材ですが、それぞれ以下のような違いがあります。
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まず、アルカリ性の強さです。アルカリ性の強さはpH(ペーハー)という0~14までの数値で表されますが、重曹はpH8.2、セスキはpH9.8とされています。そのため、セスキの方がアルカリ性が強いので、ひどい汚れならセスキを用いるのがおすすめです。
そうなると、pHが低い重曹よりもセスキを使った方が良さそうに思いますよね。しかし、重曹は水に溶けにくいという性質を持っているのがポイントです。振りかけるだけで掃除ができるので楽ですし、吸湿効果もあるのでソファーをさらりとした触り心地にしてくれます。
このことから、日頃の手入れには重曹を、ひどい汚れにはセスキをと、うまく使い分けるとそれぞれの効果を十分に感じることができるでしょう。
なかなか落ちない染みの対処法
染みの程度によっては、中性洗剤や重曹、セスキなどでは落としきることができないかもしれません。しかし、その場合も諦めることはありません。なかなか落ちない厄介な染みでも、しっかり対処できる方法があるんです。
方法もまったく難しくはなく、基本的にはタオルで叩くように汚れを取るだけ。大切なソファーを長く愛用するため、ぜひすぐにでも実践してみましょう。
しつこい染みにはオキシクリーン
なかなか取れない厄介な染みには、「オキシクリーン」が有効です。
酸素系漂白剤であるオキシクリーンは、酸素の力で汚れを剥がし落としてくれるので、素材を痛めにくく、ツンとしたキツい臭いもないのが特徴です。これなら丸洗いできないソファーにも安心して使用できますよね。
また、すべての色素を漂白する塩素系漂白剤とは違って汚れのみを洗浄するため、色柄物にも使用することができますよ。ただし、初めてソファーにオキシクリーンを使用する際は、目立たない部分に試してみて、問題ないことを確認してから使用するのがおすすめです。
【オキシクリーンで落ちる染みの種類】
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〈オキシクリーンで染みを落とす方法〉
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オキシクリーンを使用する際の注意点
オキシクリーンは、塩素系漂白剤とは違って独特のツンとした臭いがないため使いやすい洗剤です。しかし、漂白剤であることに変わりはないため、使用時は必ず換気をしながら行うようにしましょう。
また、アルカリ性が強いのも特徴なので、直接素手で触ると手肌が荒れる恐れがあります。ゴム手袋などを着用し、安全に使用するようにしてください。
さらに、オキシクリーンは水洗い不可のウール、シルク、麻、天然木などの天然素材や革などには使用できません。例えば、天然木にオキシ溶液がかかるとシミになってしまうため、使用前はソファーの材質をよく確認するようにしましょう。
ペンのインクや化粧品などの油性染みにはベンジン
ソファーに付く染みの中でも、化粧品汚れや機械油が原因で付いたものはかなり厄介です。簡単には落とすことができないため、自力で落とすことを諦めてしまう方も多いかと思います。
しかし、そんな厄介な染みでも、「べンジン」という石油由来の有機溶剤なら太刀打ちできるかもしれません。ベンジンは油を多く含む汚れに強いため、油性汚れが原因の染み抜きに活用できるのです。
ベンジンは、ソファーの染み抜きの他にもシールを剥がした後のベタベタ汚れを落とす効果もあるので、1本常備しておくと便利ですよ。ただし、場合によっては色落ちしてしまうこともあるため、目立たない場所で試してから使用するようにしてください。
【ベンジンで落ちる染みの原因】
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〈ベンジンで染みを落とす方法〉
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ベンジンを使用する際の注意点
ベンジンは様々な汚れを取り除くのに重宝するアイテムですが、使用時はいくつかの注意点があります。
まず、火気の近くでは絶対に使用しないようにしましょう。ベンジンは石油から作られたものなので、燃え上がりやすいという性質があります。場合によっては火事に繋がることもあるので、保管場所などにも十分注意してください。
また、ベンジンは揮発性が高いため、放っておけば蒸発してなくなります。染み抜き後に水分を拭き取る手間は省かれますが、蒸発したベンジンは空気中に漂ってしまうため、使用時・使用後は必ず換気をしてくださいね。
意外と厄介な水シミ
染みは、食品や化粧品など色の付くものだけが原因でできるわけではありません。時には、水分によって染みになる「水シミ」ができることもあるのです。
水シミができる原因は、主に以下の2つ。
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そして、この水染みは厄介なことに、時間が経ちすぎてしまうと自分ではどうしても落とせなくなってしまうこともあります。特に、「絹」や「レーヨン」などの水に弱い素材は要注意。これらは水染みができやすいため、日頃から水染みの防止対策をしておくことが重要です。
水染みの対策法
水染みができないようにするには、撥水加工スプレーなどをソファーに吹きかけておくのがおすすめです。ただし、一度スプレーしても、撥水効果は永久に続くものではないため、ソファーを濡らさないようにしたり、万が一濡れてしまった場合もすぐに水分を拭き取ったりすることが大切ですよ。
また、水染みは基本的には水洗いすることで落とすことができますが、大型家具であるソファーは水洗いはできませんよね。そのため、水染みができてしまったらなるべく早いうちにプロに水染みの除去を依頼するのが賢明です。
ソファーの汚れ防止に効果的な方法
ソファーに染みが付いてしまっても、いくつかの方法で自力で落とせることが分かりました。しかし、染み抜きには時間も手間もかかりますし、正しい方法で行ったとしても落としきれなかったり色落ちしてしまったりということも考えられます。
そのため、やはりソファーには染みが付かないことが一番。そこで、ソファーの染みを防止する方法をご紹介します。
ソファーカバーを使う
ソファーは家族全員が座る場所です。人が多く集まり使用頻度も高いということは、どうしても汚れも付きやすくなってしまうもの。そのため、「ソファーは汚れる場所だ」と認識し、最初から汚れが付いてしまってもいいような対策を取っておきましょう。その対策とは、「ソファーカバーを使用すること」です。
カバーをかけておけば、ソファー自体に汚れが付くことはありません。また、もしカバーが汚れてしまっても、外して丸洗いするだけなのでとても簡単に汚れを落とせますよ。
さらに、カバーには様々な色柄があるので、自分好みのデザインにアレンジすることもできるのです。ソファーは存在感がある家具なので、ソファーのデザインをアレンジするだけで部屋全体の雰囲気も変えることができます。季節ごとにカバーを変えるなどの楽しみ方もできますね。
日頃から掃除機をかける
ソファーにできる染みは、多くの場合「食べこぼし」が原因です。ソファーに座りながらお菓子を食べたりすると、気付かぬうちにこぼれてしまっていた食べかすがが染みの原因になることもあるため、ソファーは常に綺麗な状態を保っておきましょう。
そのためには、日頃からソファーに掃除機をかけて小さなゴミも長く留めないようにしてください。こうすることで、ポテトチップスやチョコレートなどの食べかすによる細かい油じみを防ぐことができますよ。
プロテクトスプレーをかける
ソファー自体のデザインが気に入っている場合などは、カバーをかけるのに抵抗があることもありますよね。しかし、ソファーをそのまま使用していればいつ汚れが付いてしまうか分かりません。
そんな時は、布用のプロテクトスプレーを噴霧するのがおすすめです。プロテクトスプレーとは、撥水や汚れ防止の効果があるスプレーで、もし飲食物などをソファーにこぼしてしまっても染みを取りやすくしてくれます。
プロテクトスプレーには様々な商品がありますが、中でもおすすめなのが「テキスタイルプロテクターW」です。
こちらは一度スプレーすれば半年間は効果が持続しますし、内容量が多いのも嬉しい特徴。2人掛けソファーなら4回分使用できるため、1本で2年間ケアすることができますよ。
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