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屋根棟の修理費用はどれくらい?無理せず業者へ依頼がおすすめ

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最終更新日: 2022年07月20日

屋根棟の修理にかかる費用はいくら?

金属・スレート屋根の場合の費用相場は30万円です。屋根瓦の場合には20万円~45万円が費用相場です。記事内では修理費用を安くするための方法についても紹介しています。

屋根棟が浮いていると言われたけど修理は必要?

屋根棟が浮いている場合は、修理が必要です。屋根棟が浮いていると、雨漏りが起きる可能性が高まり、放置しておくと屋根自体の強度が低下してしまいます。

屋根棟の修理にかかる費用相場

家のリフォーム費用

「屋根棟」は、住宅の屋根の頂上に位置する、水平な部分です。傾斜のある2つの屋根面が合わさった、境界線となる場所でもあります。屋根棟により、雨水が屋内に侵入するのを防ぐことができます。

また、屋根棟は屋根材の種類ごとに、2つの素材に分かれています。屋根が金属やスレートであれば、金属製の「棟板金(棟包み板金)」です。和風の瓦敷き屋根には、同じ材質を用いた「棟瓦」を使用します。

屋根材
屋根棟
  • スレート屋根
  • ガルバリウム鋼板
  • アスファルトシングル

棟板金
棟板金
 

  • 和瓦
  • 洋瓦
  • セメント瓦

棟瓦
棟瓦

【金属・スレート屋根】棟板金の修理にかかる費用

スレート屋根

症状 取るべき工法 費用相場
  • 釘が浮いている
釘の打ち直し 1万5,000円~4万円
  • 棟板金が飛ばされている
  • 棟板金が歪んでいる
棟板金交換 5,000円~1万円(m)

釘の打ち直しだけで済む場合には、安く済みますが、棟板金の交換を行うことが多いです。棟板金の修理にかかる費用の相場は30万円です。

工事内容には、「足場代」「養生代」などの費用も含まれます。足場代は高所で作業するために組むもので、屋根の修理には不可欠です。周囲を汚さず、保護するための養生代も欠かせません。

以下は実際の施工例(12mの棟)をもとに算出した費用内訳です。

項目 単価 数量 金額
足場代 750 200平米 150,000
養生代 200 200平米 40,000
棟板金代 5,000 12m 60,000
諸費用     30,000
合計     280,000

【瓦屋根】棟瓦の修理にかかる費用

瓦屋根

症状 取るべき工法 費用
  • 漆喰の経年劣化
漆喰補修 4,000円~7,000円
  • 棟瓦が歪んだ
  • 棟瓦が破損した
  • 棟瓦が飛ばされた
  • 棟土の流出
棟積み直し 1万円~1万6,000円(m)

漆喰の経年劣化の場合は、費用が安く済みますが、棟瓦が歪んでしまったり、吹き飛んでしまった場合には、棟積み直しが必要になります。また、このほかにも「足場代」「養生代」が必要です。棟瓦の修理にかかる総費用の相場は25万円~40万円です。

漆喰の塗り直し・棟の取り直しともに、5mまでの施行に基本料金が設定され、それを超えると1mごとに料金が加算する料金設定が一般的です。

以下は実際の施工例(12mの棟)をもとに算出した費用内訳です。

項目 単価 数量 金額
足場代 750 200平米 150,000
養生代 200 200平米 40,000
漆喰の塗り直し(片面)基本料金 30,000 1 30,000
漆喰の塗り直し(片面)6m以降 3,000 7m 21,000
諸費用     30,000
合計     271,000円
項目 単価 数量 金額
足場代 750 200平米 150,000
養生代 200 200平米 40,000
漆喰の塗り直し(両面)基本料金 60,000 1 60,000
漆喰の塗り直し6m以降 6,000 7m 42,000
棟の積み直し 基本料金 40,000 1 40,000
棟の積み直し 6m以降 8,000 7m 56,000
諸費用     40,000
合計     428,000円

屋根棟の修理を行うタイミングは?

タブレットを手にして悩む女性

屋根棟の修理を行うタイミングは、棟板金か棟瓦によって違います。自宅の屋根がどちらなのか確認し、適切な修理のタイミングを知っておくようにしましょう。

棟板金の修理のタイミング

  • 耐用年数である15年を過ぎている
  • 棟板金が色褪せたり、さびついている
  • 釘が浮いている
  • 棟板金が飛ばされている
  • 棟板金が歪んでいる

上記のような症状を発見したら早めに業者に修理を依頼する必要があります。また、台風などの自然災害により板金自体がめくれていたり、飛んでしまった場合には、すぐに業者に修理を依頼しましょう。

そのままにしておくと、葺き替え工事が必要になり200万円以上かかることも

棟瓦の修理のタイミング

  • 耐用年数である20~30年を過ぎている
  • 瓦がずれている
  • 漆喰が剥がれ中の土がむき出しになっている
  • 棟瓦が歪んでいる
  • 棟瓦が飛ばされた

上記のような症状を発見したら棟瓦の修理を業者に依頼することが大切です。また、台風などの自然災害で、瓦が割れてしまった・飛んでしまったという場合には、雨漏りが起きる可能性が高いので、すぐに業者を呼びましょう。

瓦の割れやずれを放置していると、屋根全体の工事が必要になり、200万円以上かかってしまいます。

火災保険を利用する

火災保険

保証範囲 保証範囲外
住宅火災保険
  • 台風
  • 豪雨
  • 大雪
  • 地震
  • 噴火
  • 津波

台風などの自然災害が原因で屋根棟が壊れてしまった場合には、火災保険を適用することができます。100万円の屋根補修工事を行った場合には、平均で70万円~80万円の保険金が下りることが多いです。

適用される保険の種類は大きく分けて、「住宅火災保険」と「住宅総合保険」・「オールリスクタイプ」の保険です。自宅がこれらの火災保険に加入しているかどうかわからない場合には、保証会社に問い合わせて確認してみましょう。

強風や落雹・雪災は火災保険の適用範囲内ですが、地震によって屋根が破損した場合は火災保険の適用外です。地震に関する保険に入りたい方は、「地震保険」にご自分で加入する必要があります。火災保険とは別の保険となるため注意しましょう。

なぜ屋根棟の修理は必要?しなくてもよい?

屋根修理業者

修理が必要な理由
  1. 雨漏りが起きるから
  2. 台風などの自然災害で屋根が剥がれてしまうから
  3. 【金属・スレート屋根】金属が劣化し、屋根の強度が低下するから
  4. 【瓦屋根】漆喰が経年劣化し、屋根の強度が低下するから

屋根の修理は必ず必要です。表面上、問題がなくても屋根内部で劣化している可能性があります。耐用年数が過ぎたら必ず屋根材を交換し、定期的な業者の点検も忘れないようにしましょう。

理由①雨漏りが起きるから

棟の修理を怠って放置していると、雨漏りが起きやすくなります。雨漏りが室内で起きるようになると、住宅の強度が低下するだけでなく、シロアリ被害を受けることも。

住宅の中も最も高い場所にある屋根棟は、強い日射しや紫外線からの負荷も受け続けます。蓄積されるダメージも損傷や劣化を引き起こす原因です。雨や風、日射しから住宅を守る屋根材を定期的に修理しておくことで、劣化を防ぎましょう。

スレート屋根で雨漏りが起きる原因

スレート屋根は金属でできているため、金属製の屋根棟が、気温の寒暖差によって膨張・収縮を繰り返します。すると止めている釘が緩くなり抜け落ちてしまうのです。抜け落ちた隙間からは雨水が侵入し、雨漏りを起こす原因になります。

瓦屋根で雨漏りが起きる原因

瓦屋根で雨漏りが起きるのは、漆喰の劣化が原因です。漆喰が劣化すると、雨水が棟土に浸透し、棟土が流出しやすくなって、屋根に隙間ができてしまうのです。

理由②台風などの自然災害で屋根が剥がれてしまうから

強風を伴う台風は、建物に強烈なダメージを与えます。屋根材を修理していないと、劣化を直すことができず、自然災害で欠損することがあります。最悪のケースでは屋根が吹き飛ばされることも。

地震も屋根棟の破損につながる災害です。震度が大きいほど住宅を激しく揺らし、揺れが屋根棟に負荷を与え、損傷させてしまいます。

屋根棟は住宅を守る大切な部分である一方で、強度が強い箇所ではありません。そのため普段から定期的に修理を行っておくことで自然災害が起きても影響を最小限に抑えられるようにしましょう。また、自然災害が発生した後は、屋根棟に不具合が生じていないか確かめることも大切です。

理由③【金属・スレート屋根】金属が劣化し、屋根の強度が低下するから

新築あるいは、屋根棟の前回の修理から7年から10年ほど経つと、棟板金を止めている釘が浮いて抜けてしまうことがあります。棟板金の釘の浮き上がりや抜け落ちは、年月とともに生じる経年劣化の1つです。

特に、平均気温が高く昼夜の寒暖差の大きな地方ほど、この現象が起きやすくなります。そのため棟板金の金属疲労は、7年程度を目安に点検することが必要です。

釘が抜けてしまうと、屋根を固定する道具がなくなり、屋根全体の強度が低下します。定期的に修理やメンテナンスを行うことで、経年劣化による不測の事態にも備えることが大切です。

関連記事:棟板金(むねばんきん)とは?「飛散した」「釘が抜けた」その原因と対処法、費用相場は【DIYで補修できる?】 | ミツモア

理由④【瓦屋根】漆喰が経年劣化し、屋根の強度が低下するから

瓦屋根で注意が必要な点は、漆喰(しっくい)の剥がれです。漆喰が剥がれると、屋根全体の劣化の急速な進行につながります。

漆喰とは、屋根棟を被せた際にできる隙間を埋めるために使用される材料です。漆喰があることにより強度も高まったり雨漏りを防ぐことができるようになります。

屋根棟の漆喰の耐用年数はそこまで長くなく、20年前後です。耐用年数を過ぎてしまうと、雨漏りや屋根全体の強度が低下してしまうため、新築から20年たった場合には漆喰の補修が必要です。

瓦の寿命(35~60年)で修理を検討するのではなく、漆喰の耐用年数も踏まえて屋根の修理を検討するようにしましょう。

関連記事:瓦屋根の漆喰(しっくい)、その寿命は?おもな劣化症状と補修方法、費用相場まで徹底解説|ミツモア

屋根棟の修理をDIYはおすすめできない

DIY

DIYをおすすめできない理由
  • 適切に施工できない可能性が高い
  • 高所での作業は転落する可能性がある

基本的に屋根棟の修理をDIYするのはおすすめできないため、業者に依頼するようにしましょう。

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適切に施工できない可能性が高い

屋根棟の不具合は、棟板金や棟瓦の表面にだけ現れるものではありません。目で見て分かるひび割れや剥がれ以外にも、住宅に重大な被害をもたらす可能性のある欠陥が生じている場合があるのです。

屋根棟の内側の状態は、素人では分かりにくいです。たとえ目で見ることができても、修理の必要があるのかを判断することは難しいでしょう。

素人では対処すべき不具合を見落とす可能性もあります。的確にジャッジするためにも専門家の見識に頼ることがおすすめです。

高所での作業は転落する可能性がある

屋根棟の修理は、高所での作業になるため、転落や転送のリスクがあり大変危険です。

専門業者は安全性を確保するための道具や設備をしっかりと備えています。それでも、転落事故などをゼロにすることはできません。初心者で初めて屋根に登るという方は、DIYは避けるのが無難です。

また、高い場所が平気だとはいえ、不安定な場所で急に突風が吹く、にわか雨に見舞われるといった可能性もあります。

優良業者を見つける3つのポイント

ポイント

悪徳な業者の特徴
  • 現場を見ずに見積もりを出す
  • 依頼者と決めた約束の時間に遅刻する
  • 名刺や企業パンフレットに、HPが掲載されていない
  • 施工実績が少ない
  • 保証内容が全くない
  • 保証書の発行を渋る

どれが悪徳業者可を見抜くのは非常に難しく、手抜き工事をされてしまったという例も多くあります。ここでは、悪徳業者を見抜き、優良業者に依頼するためのコツを紹介します。

①経験と実績を確認する

屋根棟の修理や補修をきちんと行うには、専門業者としての知識や経験が必要です。技術の浅い業者では対処しきれないことがあったり、すぐにまた不具合が生じたりすることもあるでしょう。そのため、豊かな経験と実績を備えた業者を選ぶことが大切です。

過去の施行を確認する方法として、インターネットの活用が便利です。ホームページやSNSで実例を画像付きで紹介している業者がたくさんあります。

②現場確認後、見積もりを作成してもらう

見積もりを作成してもらう前に、必ず現場確認をしてもらいましょう。現場確認は適正な修理内容を組み立てるためには不可欠です。

現場確認をせずに見積もりを提示するような業者であれば、依頼を避けるのが無難です。

良い業者は、修理内容の必要性を説明するために、気になる部分を写真に撮影し、画像を盛り込んだ見積もりを作成してくれることもあります。

③複数の業者から見積もりを取る

住宅の補修や修理は、同じ内容であっても業者によって金額が違うことがあります。金額や方法がひとつではないため、できるだけ複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。いわゆる「相見積もり」は、自分が納得する工事を発注するためにとても有効です。

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状態が悪い屋根は葺き替えという選択肢も

屋根葺き替え

  • 広い範囲でひび割れや欠けが見られる
  • コケが繁殖している
  • 屋根を歩くとフカフカしている
  • 雨漏りしている

上記のような症状が確認される場合には、葺き替えを検討するようにしましょう。また、屋根に登るのは危険であるため、屋根がフカフカしているかどうかの確認は業者に確認してもらうことをおすすめします。葺き替えの費用相場は40万円~200万円です。

雨漏りしている屋根は原因調査が必要

調査方法 費用相場
目視調査 0円
散水調査 5万円~30万円
紫外線投射発光調査(発光液調査) 10万円~20万円
ガス調査 10万円~30万円
解体調査 0円~10万円
サーモグラフィー調査 15万円~40万

目視調査は、無料で行うことができますが、目だけで雨漏りの原因を特定することは難しく、多くの場合は、調査費用がかかってしまいます。

以下の関連記事では、各調査の内容を詳細に記述しています。雨漏りをしていて原因調査が必要な場合にはぜひ参考にしてみてください。

関連記事:【場所別】雨漏り修理の費用相場・工事内容!依頼~完了までの流れや業者の選び方も|ミツモア

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屋根棟は雨水の室内への侵入を防ぎ、住宅の安全性を保つためにも大切です。それだけに良好な状態を維持しておく必要があります。

もしも屋根棟に劣化や損傷が見つかったら、早めの対処が求められます。トラブルを未然に防ぎ、また最小限に止めて、安心感のある暮らしへとつなげましょう。

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