屋根棟の修理費用はどれくらい?無理せず業者へ依頼がおすすめ

ぴったりの屋根葺き替え業者をさがす
最終更新日: 2021年01月04日

「屋根棟」の劣化や損傷は、雨漏りをはじめとする住宅のトラブルの原因になります。放置すると被害拡大のリスクもあるため、気付いたら早めの対処が必要です。そこで修理方法や費用の相場、業者選びのコツ等について解説します。

屋根棟とは?

屋根

屋根という言葉は馴染み深いものですが「屋根棟」と聞くといまひとつピンとこない人もいるようです。

屋根棟とはどの部分を指しているのかについて把握しておきましょう。

屋根の頂上にある水平な部分

あまり聞き慣れない「屋根棟」は、住宅の屋根の頂上に位置する、水平な部分です。傾斜のある2つの屋根面が合わさった、境界線となる場所でもあります。

粘土板岩を原料とする薄い板状の瓦を使用したスレート屋根では、屋根の棟に「棟板金」と呼ばれる金属の板が被さっており、この部分が屋根棟です。

対して瓦屋根の場合だと、屋根の天辺に屋根棟用の「棟瓦」を使います。このように使用する屋根材によって、屋根棟の形式が異なるのです。

屋根面の繋ぎ目でもある屋根棟は、屋根全体の中で傷みが生じやすい場所になります。比較的に修理・補修する機会の多い部分です。

雨水の侵入を防ぐ役割を持つ

屋根棟が持つ最も大切な役割は、雨水が屋内に侵入するのを防ぐことです。雨が降ると屋根面には多量の雨が降り注ぎます。その雨が住宅内部に入り込まないように守る役割があります。

屋根面の境界部分は、構造上、隙間が生まれやすい場所です。そのため繋ぎ目部分を屋根棟で覆い、しっかりと固定することで雨水の侵入を防止します。

もし屋根棟がなかったり強度が低かったりすると、傾斜が付いた2つの屋根面がしっかりと重なり合わず、そこから雨水が入り込んでしまいます。

また屋根全体の強度にも影響するため、2面の屋根の境目が適切に屋根棟で覆われていることが必要です。

なぜ屋根棟は修理が必要か

一軒家と空

屋根棟が万全な状態でなければ、住宅のトラブルにつながる可能性が生じます。安全な暮らしを送るために、どうして屋根棟の修理が必要なのか、その理由を理解しておくことが大切です。

雨風の影響を受ける

屋根の頂上は強風の影響を大きく受ける場所です。そのため変形や剥がれが生じやすく、被害が大きいときには飛散してしまうこともあります。

厳しい環境にさらされながらも雨水の侵入を食い止める屋根棟は、損傷を起こしやすい場所です。それだけに良好な状態を維持させておくことが大切になります。

住宅の中も最も高い場所にある屋根棟は、強い日射しや紫外線からの負荷も受け続けます。蓄積されるダメージも損傷や劣化を引き起こす要因です。

住宅を取り巻く環境には建材に負担を与える要素が数多く存在します。雨や風、日射しから住宅を守る屋根材だからこそ、定期的な修理が必要です。

スレート屋根は金属劣化が起こる

スレート屋根でよく起きる症状に、棟板金を止めている釘が浮いて抜けることがあります。新築あるいは屋根棟の前回の修理から、7~10年経つと生じるものです。

この症状が出たときに「工事不良だ」と考えてしまいがちですが、そうとは言い切れません。棟板金の釘の浮き上がりや抜け落ちは、年月とともに生じる経年劣化のひとつだといえるのです。

原因は棟板金が熱を帯びることによる膨張にあります。金属製の棟板金は、日中の日射しで熱をためると膨らみ、打たれた釘は緩くなっていくのです。

一方で夜になると冷却されるため収縮します。膨張と収縮を繰り返していくうちに、釘は徐々に緩さを増し、浮きあがり、時には抜け落ちてしまうのです。

平均気温が高く昼夜の寒暖差の大きな地方ほど、この現象が起きやすくなります。そのため棟板金の金属疲労は、7年程度を目安に点検することが必要です。

瓦屋根は漆喰の流出で劣化が進行

瓦屋根で注意が必要な点は、漆喰(しっくい)の剥がれです。屋根部分で最も大切な棟の漆喰が剥がれると、屋根全体の劣化の急速な進行につながります

屋根の境目に屋根棟を被せると、内側に空間が生じます。空気が入ったままだと不安定で強度も高まらないので、内側に棟土を詰めますが、この棟土がこぼれ出ないようにするものが漆喰です。

漆喰によって屋根棟を頑丈に設置しておくと、屋根の強度を保ち、耐久年数を延ばせます。屋根の強度は、住宅そのものの寿命に関連するほど、とても大切な要素です。

瓦の寿命は35〜60年程です。しかし屋根棟の漆喰の耐用年数はそこまで長くなく、20年前後といわれています。

「瓦屋根は丈夫で長持ち」という評価は間違いではありませんが、瓦の寿命だけを見るのではなく、漆喰の経年劣化について理解しておくことも必要です。

劣化を放置するリスク

水が流れる屋根

住宅内への雨水の侵入を防止してくれる屋根棟ですが、劣化に気付いても、そのままにしておくとリスクは拡大します。

屋根棟の不具合を放置してしまうと、どのような被害が想定されるか考えてみましょう。

雨漏りが起こる

スレート屋根では屋根棟の内側に「貫板(ぬきいた)」が備えられています。屋根の境に貫板をかまし、それを屋根棟で覆うイメージです。

金属製の屋根棟が熱と冷却で膨張・収縮を繰り返すことで、止めている釘が緩くなったり抜け落ちたりしますが、その隙間から雨水が侵入し、貫板に浸み込みます。

湿気を帯びた貫板は、とても劣化しやすい状態です。屋根棟の内側で貫板の腐食が進み、ひいては雨漏りを引き起こします。

瓦屋根は屋根棟内側の棟土を支えている漆喰の劣化が、雨漏りの原因のひとつです。漆喰が損傷すると、雨水が棟土に浸透し、強度を低下させてしまいます。

漆喰が破損すると、そこから水を含んだ棟土が流出してしまう場合もあるでしょう。強度が低下した屋根の頂上から、雨水が侵入してきてしまうのです。

自然災害などで被害が出やすい

突然人々の暮らしを襲う自然災害も、屋根棟への被害をもたらします。

強風を伴う台風は、建物に強烈なダメージを与えます。住宅の頂上にある屋根棟が、暴風で欠損したり、最悪のケースでは吹き飛ばされたりするのです。

地震も屋根棟の破損につながる災害です。震度が大きいほど住宅を激しく揺らし、揺れが屋根棟に負荷を与え、損傷させてしまいます。

屋根棟は住宅を守る大切な部分である一方で、特に強度が強い箇所ではありません。そのため自然災害が発生した後は、屋根棟に不具合が生じていないか確かめることも大切です。

屋根棟修理の方法は?

屋根工事

屋根棟に劣化や損傷が生じた際の修理方法は、劣化の状態や屋根の形式等、ケースによって異なります。

修理を依頼する前に、屋根棟の種類や修理方法について知識を備えておきましょう。

屋根棟は2種類


一口に屋根棟と言っても、大きく2種類に大別されます。屋根に使用されている材質の種類ごとに、2つの素材に分かれているのです。

屋根が金属やスレートであれば、金属製の「棟板金(棟包み板金)」と呼ばれるタイプを使用します。薄い金属製で、コストも安く施工も比較的簡単な点が特徴です。

和風の瓦敷き屋根には、同じ材質を用いた「棟瓦」を屋根棟とします。棟瓦の修理は、割れたりズレたりしたものを積み直して行うことが基本的な方法です。

状態により修理内容は異なる

修理の内容はスレート屋根・瓦屋根ともに、劣化や破損の状態によって異なるものです。点検してみて、軽微な不具合であれば、応急処置の範囲で対処可能なケースもあります。

DIYが得意な人であれば、作業そのものは自分で対応できることも少なくありません。ただし高所での作業は常に落下の危険が伴いますので、無理をしないことが肝心です。

屋根棟の棟板金が大きく破損していたり、屋根棟の内側にまで変化が現れ被害が及んでいたりする場合は、専門業者による修理を検討しましょう。

貫板の劣化や棟土の流出、漆喰の損傷などは、素人では不具合の程度を判断できません。適切に補修するためには、専門家のチェックを依頼することが賢明です。

棟板金の修理方法

棟板金の表面にチョーキングや色褪せが起こってしまい、気になることがあるものです。しかしそれは損傷とまではいえず、安全性には問題ないこともあります。しばらく様子を見て、気になるようなら専門業者に見てもらいましょう。

釘が緩くなっている場合や、それとともに棟板金自体も浮いている場合は、釘の打ち直しで対応可能です。

台風の際に飛来物の衝撃やアンテナの転倒を受けて、棟板金が割れたり剥がれたりすることもあります。そのような場合は部分的な交換で済むこともあれば、全面的な交換が必要な場合があります。

棟瓦の修理方法

棟瓦については、並び方が一直線ではなく歪んでいるけれど、棟瓦自体に損傷が見られなければ、並び方を整えて対処します。

部分的に抜け落ちていることもありますが、その際は新たな棟瓦を積み直すことで補修可能です。破損している場合も、新しい棟瓦に交換します。

棟土の流出や漆喰の劣化・損傷が見られる場合は、少し大がかりな作業が必要です。古い棟土や漆喰を除去し、改めて塗り固め直す必要があります。

屋根棟修理のDIYは避けるべき

トンカチ

手先が器用な人や日曜大工が得意という向きの中には「屋根棟の修理も自分でできるのではないか」と考える人もいるようです。

しかしDIYでの修理は避けることが無難です。その理由について解説します。

高所での作業はリスクが高い

屋根棟の修理は、当然高所での作業です。そのためとても高いリスクの中で行う必要があります。

専門業者は安全性を確保するための道具や設備をしっかりと備えています。それでも、転落事故などをゼロにすることはできません。

高い場所が平気だとはいえ、不安定な場所で急に突風が吹く、にわか雨に見舞われるといった可能性もあります。屋根の上の作業は、極力控えるべきです。

破損や他のトラブルを見落とすリスクも

屋根棟の不具合は、棟板金や棟瓦の表面にだけ現れるものではありません。目で見て分かるひび割れや剥がれ以外にも、住宅に重大な被害をもたらす可能性のある欠陥が生じている場合もあるのです。

屋根棟の内側の状態は、素人では分かりにくいものです。たとえ目で見ることができても、その状態が修理の必要があるのかを判断することは難しいでしょう。

それゆえ対処すべきその他の不具合を見落とす可能性もあります。的確にジャッジするためにも専門家の見識に頼ることがベターです。

業者に依頼する費用はどれくらい?

電卓

屋根棟を修理するにあたって、費用面は大いに気になります。頻繁に手直しする箇所ではないだけに、費用の相場も分かりにくいものです。

そこで作業方法ごとの相場を知ることと合わせて、見積書の確認の仕方についても見てみましょう。

棟板金の修理費用相場

棟板金の修理にあたっては「足場代」「養生代」「交換する棟板金代」「諸費用」が掛かります。

足場代は高所で作業するために組むもので、屋根の修理には不可欠です。周囲を汚さず、保護するための養生代も欠かせません。

棟板金の交換が必要か否か、交換するにしてもその範囲によって金額は異なります。1mあたり5,000円がひとつの目安です。そして、それらに営業経費等の諸費用が加わります。

ケースによって金額の変動はありますが、総費用の相場は30万円程だと考えられます。

項目 単価 数量 金額
足場代 750 200平米 150,000
養生代 200 200平米 40,000
棟板金代 5,000 12m 60,000
諸費用     30,000
合計     280,000

棟瓦の修理費用相場

棟瓦の修理でも「足場代」「養生代」は棟板金と同様に必要です。そして「漆喰の塗り直し」だけで済む場合と、「棟の積み直し」が必要な場合で費用は大きく変わります。

漆喰の塗り直し・棟の取り直しともに、5mまでの施行に基本料金が設定され、それを超えると1mごとに料金が加算する料金設定が一般的です。

以下に棟板金と同じく、12mの棟を基準に算出しています。

項目 単価 数量 金額
足場代 750 200平米 150,000
養生代 200 200平米 40,000
漆喰の塗り直し(片面)基本料金 30,000 1 30,000
漆喰の塗り直し(片面)6m以降 3,000 7m 21,000
諸費用     30,000
合計     271,000円
項目 単価 数量 金額
足場代 750 200平米 150,000
養生代 200 200平米 40,000
漆喰の塗り直し(両面)基本料金 60,000 1 60,000
漆喰の塗り直し6m以降 6,000 7m 42,000
棟の積み直し 基本料金 40,000 1 40,000
棟の積み直し 6m以降 8,000 7m 56,000
諸費用     40,000
合計     428,000円

見積書確認のコツ

屋根の修理は頻繁に行うものではありません。そのため、提示された見積りが適正なのか不安を抱く人もいるでしょう。

そのようなときは自分が納得できるように、丁寧に説明してくれる業者を選ぶことが見積り確認のコツです。

「相手は素人なので、分かりやすく説明して理解してもらおう」という意識が伝わってくる業者だと、安心感があります。

複数の業者から相見積を取ろう

住宅の補修や修理は、同じ内容であっても業者によって金額が違うことがあります。金額や方法がひとつではないため、できるだけ複数の業者から見積りを取ることをおすすめします。いわゆる「相見積(あいみつもり)」は、自分が納得する工事を発注するためにとても有効です。

優良業者を見つける方法

しょっちゅう手直しや修繕をするわけではない屋根棟だけに、安心して任せられる業者と日頃付き合いがない人は多いものです。

一方で大切な住宅の修理なので、確実な作業を適切な価格で行ってくれる業者に依頼したいでしょう。

そこで、優良業者の見つけ方について紹介します。

経験と実績を確認する

屋根棟の修理や補修をきちんと行うには、専門業者としての知識や経験が必要です。技術の浅い業者では対処しきれないことがあったり、すぐにまた不具合が生じたりすることもあるでしょう。

そのため豊かな経験と実績を備えた業者を選ぶことが大切です。

過去の施行を確認する方法として、インターネットの活用が便利です。ホームページやSNSで実例を画像付きで紹介している業者がたくさんあります。

工事内容の提案で訪問する営業担当者が、アプローチブックを用意している業者もあります。過去の工事を見せてもらうことで、作業内容のチェックができるでしょう。

現場確認後見積りを作成してもらう

見積りを作成してもらう前に、必ず現場確認をしてもらいましょう。現場確認は適正な修理内容を組み立てるためには不可欠です。

現場確認をせずに見積りを提示するような業者であれば、その段階で信用できないと判断してよいでしょう。それくらい現場確認は大切です。

修理内容の必要性を説明するために、気になる部分を写真に撮影し、画像を盛り込んだ見積りを作成する業者もあります。細部にまで目を配り、親切な見積りを提示してくれる業者を選びたいものです。

悪徳業者の手口もチェック

悪徳業者や信頼性の低い業者を判断する方法について紹介します。以下の内容が当てはまったからといって、全てが悪徳業者とは言い切れません。とはいえ十分参考になるでしょう。

現場も見ずにまずお金の話を切り出すような業者は避けるべきです。約束の時間に無断で遅れるような、時間にルーズな業者も不安が生まれます。

現地確認にスーツで訪ねてくる業者も心配です。屋根に上っての調査は服が汚れるもので、真剣に確認する気がないと感じてしまいます。

名刺や企業パンフレットなど、書面を残さないような素振りが見られたら、要注意です。ホームページがなかったり、あってもその内容があいまいで具体的な実績等が記載されていなかったりする場合も、慎重さが求められます。

またアフターフォローについて明言しない、保証書の発行を渋るといった行動にも、注意深く対処しましょう。

ミツモアでプロに見積りを依頼しよう!

ミツモアでプロに見積りを依頼しよう!
気になる症状があったらまずはプロに見積もりを依頼しましょう。

屋根棟は雨水の室内への侵入を防ぎ、住宅の安全性を保つためにも大切です。それだけに良好な状態を維持しておく必要があります。

もしも屋根棟に劣化や損傷が見つかったら、早めの対処が求められます。トラブルを未然に防ぎ、また最小限に止めて、安心感のある暮らしへとつなげましょう。

ミツモアで簡単な質問に答えて見積もり依頼

ミツモアなら簡単な質問に答えていただくだけで見積もり依頼が完了です。パソコンやスマートフォンからお手軽に行うことが出来ます。

最大5件の見積りが届く

見積もり依頼をすると、プロから最大5件の見積もりが届きます。その見積もりから条件にあったプロを探してみましょう。プロによって料金や条件など異なるので、比較できるのもメリットです。

チャットで見積り内容の相談ができる

依頼内容に合うプロがみつかったら、依頼の詳細や見積もり内容などチャットで相談ができます。チャットなのでやり取りも簡単で、自分の要望もより伝えやすいでしょう。

ミツモアで見積もり依頼をしてみてはいかがでしょうか?

ミツモアで見積もってみる