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料理写真の撮影に使える!プロのライティングテクニックをご紹介!

最終更新日: 2020年11月25日

グルメサイトで掲載されているような料理写真が撮影できたら…飲食店のオーナーや、趣味でご自身の料理をweb上に公開されている方にとって、とても魅力的なスキルですよね。

この記事では、美味しそうな料理写真を室内で撮影する場合のライティングのテクニックをお伝えします。

料理写真においてライティングは超重要!

お刺身
写真で料理の魅力は大きく左右される

ライティングはストロボを使ったり、電球や自然光を使ったり、いろいろな方法があります。

美味しさを表現するためにふさわしいライティングとは?

料理のつや、素材のディテール、ふわっと立ち上る湯気、プロのようなシズル感たっぷりの思わずこれ食べたい!と言ってしまう料理撮影で差をつけちゃいましょう。

料理撮影では「シズル感」を伝えることが大切

美味しそうな料理が運ばれて来たとき、携帯やコンパクトカメラでパチリ!撮影してみたけど何だかイマイチ。

プロの写真と何が違うのだろう?そんな経験が誰でもあると思います。せっかく商品を撮影しようと思って一眼レフを買ってみたものの、お店の室内の照明で撮ってみたけれど、色もキレイじゃないんですけど?ハイ、やっぱりライティングをがんばってみましょう。プロも常にライティングを工夫しながら料理を撮影していますよ。

シズル感って何でしょう?大まかに言うと「美味しそう」と思わせる写真の写り方、ということになります。

料理に対してどんな「シズル感」を表現するか、撮影のテクニックの見せ所です!

巧みなライティングは料理のシズル感を引き出す

料理のライティングはシンプルな機材でも充分良い写真が撮れます。一度に撮影するお皿の枚数や料理内容によっても違ってきますが、シンプルなライティングによる巧みなテクニックによって料理の表情を引き出す、商品写真にも使える基本をここではお伝えしますね。

料理のつや、ボリューム感、立ち上る湯気、キレイな色、柔らかそうな質感などを表現して、今にも目の前にある料理に手を伸ばして食べたくなってしまう写真が撮影できたら大成功!

お店の日々のインスタへのアップやホームページのための商品写真にも生かして、いいねを沢山もらって集客増やアクセス数増につなげましょう。写真見てたらポチッと押しちゃった、こんなキッカケを作りたいですね。

料理撮影では「逆光」「半逆光」のライティングがおすすめ

マスカット
素材に立体感が生まれます

「逆光」といえば、屋外で太陽を背に人物を撮影したら、何だか顔が暗くて…といったあまりよくないイメージがあるかもしれません。料理の撮影ではライティングによって「逆光」を作り出し、料理の立体感を演出します。明るい箇所、暗い箇所があるから立体感が表現できることを覚えておきましょう!また、極端な明暗の差が出ないように「柔らかな逆光・半逆光」を作ることが基本なのです。

自然光と人工光

自然光は室内での撮影の場合、窓から入ってくる太陽から来る光、ということになります。

太陽の光は1日の中でも光の方向性や色、差し込む角度、お天気による光の強さ、周りの自然環境や建物にも影響を受け、様々に変化します。この太陽光を巧みに利用した撮影方法もありますよ。

太陽からの自然光をそのまま使うこともありますし、カーテン越しの柔らかな光を利用したオシャレな表現や、窓にトレーシングペーパーを貼って拡散光を作って柔らかい表現をねらうこともあります。上手に使えばライティング機材がなくても素敵な写真が撮れますよ。

人工光は料理の撮影のライティングで、多いのはストロボの光です。また、最近多いのは使いやすい電球の形のLEDの光です。

LEDは定常光として光の当たり具合を見ながら撮影できる利点があります。また、白く見える光、赤く見える光など、色温度や光の強さを自在に変えたりといった機能もあります。

ストロボはとても強い光を一瞬で放出し、対象の色を正しく見せるキレイな光でライティングをすることができます。料理写真につやを与えシズル感を表現できる光です。光の色も太陽光の晴天時に近い色とされています。

ストロボもLEDもライティング用の傘やデュフーザーと呼ばれる光を拡散させる幕などを使って料理の撮影に向く柔らかな光を作り出して撮影に使います。料理の撮影ではふんわりした優しい光作りが大切なんですよね。

光についての注意点

光についての注意点は「室内にはいろいろな光源がある」ということです。赤っぽい室内灯や窓から入る太陽光、ストロボや壁に色がついていて、色つきのレフ板のような効果になっていたり。

プロは撮影する室内をぐるっと見渡して、どんな撮影が可能か考えます。基本的に違う色(色温度)の光は混ざらない方がいいということ。料理の色が濁ってしまいやすいのです。

ちなみに私は、室内を暗室状態にできない場合は夜間に撮影したりしています。外部からの光が入らず、ストロボのみのクリーンなライティングで撮影したりしていますよ。

逆光で撮影した場合

逆光は撮影する対象物の真後ろからの光、ということになります。対象物の後ろ側はライトにより白く飛んでいる場合もあります。背景を白く飛ばしたい場合になどにいいですね。

グラスに入った飲み物を撮影する場合には光が透過光となって美しい表現をすることもできます。ホールのケーキなど円柱型など整った左右対称の形を持つ商品の場合、立体感が増す撮影ができます。

半逆光で撮影した場合

料理の撮影の場合、半逆光で撮影することがとても多いです。

半逆光とは斜め後ろ、真上から見た場合、商品の斜め45度などの角度で後ろから当てる光、ということになります。

この光は料理の立体感を作り、適度な明るさや柔らかな影を作り出します。

料理の写真を観察するとこの半逆光になっていることがよくあります。逆光も半逆光もライトを上下に動かしてみたり、近づけたり、遠くに離してみたり、光の角度によって商品のつやが強く出る場所や、エッジがしっかり出る場合など商品に対する最適なライティングを探し出して撮影します。

また、逆光も半逆光もそのままでは明るいところと暗いところの差が大きく、極端なライティングとなってしまい、柔らかい美味しそうな立体感になりにくいのでレフ版等で影になっているところを明るく起こすことが大切になってきます。明暗がはっきりしている状態をカタイ光、なんて言ったりしていますよ。

順光での撮影は料理写真には向かない

順光は料理の正面から当てるライティングです。カメラの内臓ストロボは基本的に角度を変えることはできず、前方の対象物に向かって真っ直ぐに光を放ちます。

例えば白いご飯を撮影する場合、順光で撮影すると光が強すぎれば白く色調が飛んでしまい、ご飯の粒の形が見えにくく、美味しそうには感じられません。光が弱すぎれば、立体感もなく沈んだイメージになってしまいます。

白いご飯のようなデリケートな造形を撮影する場合、半逆光で光の反対側からレフ板を使い、柔らかな立体感を作るテクニックがおすすめです。

順光での撮影の例外編

真正面ではなく、少し斜め前方からのライティングで撮影する場合があります。背景が暗く商品を浮かび上がらせるような場合です。

暗い背景の中、湯気を写し出すといった場合も使えます。商品や料理の大きさにより、光が当たる範囲を調節します。スポットライトを追加して撮影する場合もあります。

理想的な画像が作れるまでいろいろ試してみるとよいと思います。

俯瞰での撮影

俯瞰での撮影の場合、光の方向性を考えて逆光、半逆光で撮影する場合もありますが、画面全体で平均したライティングをしたい場合もあります。

通常の撮影で料理1点~2、3点を撮影する場合はライトは1灯のみで撮影する場合も多いですが、全体に光を回して撮影したい場合はライトを増やすことになります。

カメラマンの意図や写真が使用されるデザインにより、ライティングを工夫することになります。トップライトを使用したり、左右から同じ強さで光を当てることもありますし、俯瞰の撮影であっても逆光や半逆光のライティングによる立体感は求めたい場合もあります。

ライティングを工夫するために必要な小道具

料理撮影 ライティング
ライティングにはいくつかの必須アイテムがあります

料理を撮影する場合のライティングのための小道具はいたってシンプルです。

料理を明るく見せたり、自然な立体感を演出し、色合いも美しく伝えるために使う小道具です。

ライティングにより、様々な状況を作り出すことが可能です。そのために欠かせない小道具をご紹介します。

ストロボ・ライト

ストロボ・ライトを選ぶことにより、明るく快活なイメージ、やわらかい穏やかなイメージ、夕方のムードあるイメージ、夜にふさわしい照明のイメージなどのライティングを作り出すことができます。

料理の撮影の場合、ストロボやライトをそのまま使用することはほとんどありません。必ずディフュージングというテクニックが必要になります。ストロボやライトをトレーシングペーパーで覆う、傘を使った間接光を作る、ディフューザーが装着できるボックス状の傘やライトの前にトレーシングパーパーを垂らす、トレーシングペーパー状の布が取り付けられた板状のレフ板をライトの前に垂らして光を拡散するなどの光を拡散してカタイ影が出ないようにやわらかい光を作り出します。

ストロボはプロ用の機材で高価なものもありますが、一眼レフに装着するためのクリップオンストロボでも充分な場合があります。

レフ板

レフ板は主にストロボやライトの光を反射して、影になっているところに光を与え、視認性を与える、立体感の調整をする、などの役割があります。料理の撮影の基本となるライティングテクニックです。

ヨドバシカメラでも売っている、スチレンボードに銀のシートが貼ってあるレフ板はサイズもいろいろとあり、愛用していますよ。白い紙などもレフ板として使えます。急遽必要となった場合はボール紙にアルミホイルを貼ってレフ板として使ってもよいのです。

レフ板はストロボ・ライト1灯で撮影する場合、もう一つの光源といってもよく、ライトの位置を決めたら、レフ板を動かしてみて、最適な見え方を探してみましょう。レフ板の当て方は料理により異なります。レフ板によりどんな見せ方をするか、プロのカメラマンのテクニックの見せ所ですね!

適したレンズ

料理撮影に使うレンズは広角レンズは避けた方がいいでしょう。

できるだけ目で見たままが再現される自然な見え方が料理そのものの内容が伝わりやすいです。85mmくらいのレンズがおすすめですね。単焦点でも良いですが、沢山のメニューを撮影する場合、お皿の大きさなどがマチマチの場合などは、ズームレンズが使いやすいです。レンズの明るさも重要ですが、ストロボなど強い光を使う場合、レンズのF値をカバーしてくれます。

料理が美味しそうに見えるテクニックとして、ぐっとクローズアップで撮る、という場合がありますね。料理のどのくらい近づいて撮影できるか、というのもレンズ選びで重要なテクニックですね。レンズは球面状のため、画面の端が歪んで写る場合があります。カメラで歪みを修正できる場合がありますし、レンズ自体が歪みにくいレンズもあります。レンズを選ぶ場合に参考にしてみてくださいね。

三脚

料理撮影で重要な小道具が三脚です。

重たいレンズをつけたカメラを取り付けてもしっかりと支えてくれる、一眼レフを使用する場合は一眼レフ用の三脚を選びましょう。

雲台もいろいろな種類があります。雲台が水平に伸びるバーがついていて、俯瞰の撮影がしやすいものや、高さがどのくらいまで伸びるか、またはどのくらいまで低くなることができるか、撮影のスタイルによっても変わってきます。撮影のシュミレーションを考えてみて、いろいろなシュチュエーションに使える三脚があると良いですね。私は引っ越しの際に何個も三脚が出てきて引っ越し屋さんが面白がる、といったことがありましたが。

ストロボを装着するライト用の三脚も重要です。三脚に取り付けるライト、傘、レフ板など取り付けるものに必要なサードパーティなどのジョイントの部品なども小道具としてあります。このような小道具を揃えていくといろいろな撮影のテクニックが広がっていきます。

レタッチで仕上げは完璧

ステーキ
レタッチでシズル感が倍増!

自然光や室内での料理撮影でライティングに工夫を凝らし、撮影したら、画像がレタッチできるソフトで仕上げをしましょう。

プロのカメラマンの場合、レタッチ無しにデータを印刷やWebで使える写真として納品することはありません。

よく撮れたと思われる画像でもレタッチで更に良い状態にすることができます。ライティングされた撮影で、できるだけカメラ内で理想の色合いに持っていきたいところですが、光の状態や、室内のインテリアの色味、カメラで設定した色温度等で商品の色が再現できていない場合があります。レタッチができるソフトでこのような色の状態も修正することができます。

レタッチに使えるソフト

代表的なソフトはAdobeのPhotoshopです。また、カメラのメーカーによるソフトもあります。

沢山のソフトがあるようなのですが、おすすめはCapture NX2というニコンのソフトです。TIFF、RAW、JPGが読み込めます。注意点としてRAWデータはメーカーのオリジナルのソフト以外では編集できないこともあるようです。

Capture NX2はゴミ消しの機能や水平などの角度を調整する機能、色温度の変更やレンズのゆがみの補正、明るさや彩度の調整などいろいろな機能が充実していますが、どれもとても精度が高く、画像が荒れないのでおすすめです。

Photoshopでも同じような機能があります。RAWデータをCapture NX2である程度まで修正してTIFFに落とし、Photoshopで仕上げをするのも良いですね。

料理写真をより素敵にするためのテクニック

料理写真は美味しそうに見えるようにライティングなどで効果を出しながら撮影しますが、更にライティングの効果を引き出すプロのテクニックとして、コントラストを調整して、料理表面のテカリをより引き出したり、湯気を強調したり、彩度を高くして野菜などの色を鮮やかにしたり、焼いてカットしたステーキ肉の断面の赤い色が時間が経って退色したものを、鮮やかにしたりすることなどがあります。

また、料理の撮影では湯気が出る様子はシャッタースピードを遅くして撮ると湯気がよく写ったりします。また鉄板で食材を焼くような料理は鉄板の油と食材の水分が熱で激しく泡立ったりする様子は何枚も撮影してよいカットを選んだり、理想的な部分を切り取って合成したりします。合成して違和感のない写真にするのもプロのテクニックです。

料理写真はプロに撮影を依頼することが一番おすすめ

プロカメラマン 料理 撮影
魅力的な写真はプロの手で!

プロのライティングのテクニックについてご説明しました。いかがでしたか?料理をシズル感たっぷりに撮影する、ということがライティングの工夫やその他の小道具や撮影後のレタッチで作り上げられていく、ということがおわかり頂けたでしょうか。

美味しく作った料理を美味しく自ら撮影にチャレンジすることもできますが、プロに依頼してみると、仕上がりの差に驚いていただけると思います。

これだけの道具やソフトを用意するのは大変ですね。機材を使っての撮影は慣れも必要です。是非プロに撮影をご依頼いただくことをおすすめします!

プロのカメラマンに依頼するメリット

プロのカメラマンは料理に対する機材を効率よくセットし、短時間で効果的な撮影をします。写真の仕上がりも豊富な経験から最適な状態のデータを作成することができます。

お店のメニューやポスターやWebなどに掲載されることの多い料理の写真ですが、シズル感たっぷりの写真で注目されるとアクセス数や来店数もアップします。集客は美味しそうな料理写真から!

料理の撮影に詳しいカメラマンは料理の盛り付けや角度などのアドバイスをしてくれることもありますよ。撮影内容を事前に相談できるのもプロのカメラマンならではですね。

プロのカメラマンに依頼した場合の費用相場

プロのカメラマンに依頼する場合に気になるのが、どのくらい費用がかかるのだろう?という点ですよね。

カメラマンにより価格の設定がまちまちで、受けることのできるサービスも違いが多少ある、というのも価格がわかりにくい原因です。

費用は下図の通り。データをそのまま渡す場合、レタッチが多く必要な場合は価格が大きく変わる場合もあります。ご希望の金額をあらかじめ、カメラマンに伝えて交渉するのもよいですね。

料理写真・飲食店撮影の相場

36,300

標準相場

23,600

リーズナブル

54,400

プレミアム

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