ドブネズミはどう猛で、主に床下や水辺を中心に生息するネズミです。
この記事ではドブネズミの特徴や駆除方法、家に入れないための予防方法について詳しく解説していきます。
ドブネズミとクマネズミとの見分け方は?
見た目や出現場所で見分けることができます。体が大きく、尻尾の長さが体より短いのがドブネズミ、体よりも尻尾が長く、耳が顔に対して大きいのがクマネズミです。またドブネズミは床下や水回りに生息するのに対し、クマネズミは天井裏など乾燥した高い場所に棲みつきます。
ドブネズミはどこで発生する?
湿気が多く、低い場所に多く発生します。下水道や河原、床下、台所、ゴミ捨て場、倉庫などが主な生息場所です。
ドブネズミとは?
家ネズミの中で最も体長が大きく狂暴なドブネズミ。
ここではドブネズミの特徴や生態、生息場所について詳しく見ていきます。
ドブネズミの特徴・生態
ドブネズミの特徴・生態 |
|
ドブネズミは北海道から沖縄まで日本全国に広く分布している動物です。家ネズミの中で一番大きく、成獣の体長は22〜26cmです。背中は褐色がかった灰色、お腹は黄色がかった白色をしています。
性格はどう猛で、夜になると活発に活動します。寒さに強い上に泳ぎも得意なので、下水管やコンクリートの破損部分や土堤の斜面に巣を作り生活します。
雑食性ですが、特に動物の肉や魚を好んで食べます。人間が食べられるものは何でも食べることができ、食欲は旺盛。そのため体長が巨大化する傾向があります。
ドブネズミは1年に5〜6回繁殖して、一度に9頭前後の子を産みます。繁殖のピークは春と秋で、多く発生する時期は気温が下がる10〜3月です。寿命は約3年と言われています。
ドブネズミは粘着トラップを用いた駆除が効きません。湿った場所での生活で体が濡れているため、簡単に脱出することができるのです。
ドブネズミの生息場所
生息場所 | 侵入経路 |
|
|
泳ぎが得意で高いところが苦手なドブネズミは、地面に近く湿った場所を好んですみかとします。特に下水やゴミ捨て場、公園、地下など人家の近くに多く出没する傾向があります。ビルやマンションの高層階では見られません。
ドブネズミは家の隙間や通風孔のほか、排水管やトイレの配管からも建物に侵入してきます。500円玉程度のわずかな隙間でも簡単に通り抜けることが可能です。隙間がなくても石膏(せっこう)などの柔らかい壁であれば、かじって開けた穴から侵入します。
クマネズミと見分けるときのポイント
ドブネズミと見分けるのが難しいとされるのがクマネズミ。見分けるときは、見た目や出現場所、フンに着目するのがポイントです。
見た目 |
|
|
出現場所 |
|
|
フン |
|
|
見た目で判断するときは、耳としっぽを見ると簡単に区別することができます。ドブネズミは小さな耳、短いしっぽが特徴です。クマネズミはその反対で、耳が大きくしっぽは体よりも長いです。
腹部の色と体型も異なります。クマネズミは腹部が灰色でスリムな体をしているのに対し、ドブネズミは黒褐色でボテッと大きな体です。
出現場所からも見分けることができます。湿気が多く低い場所を好むドブネズミは、ビルの下層階や地下室、台所、床下、下水道が出没スポットです。運動能力が高いクマネズミは高所を好むので、天井裏や屋根裏、ビルの高層階に生息しています。
フンの大きさや形にも注目してみましょう。ドブネズミのフンは太く先端が尖っているのが特徴です。クマネズミは動きながらフンを落とすため、大きさはバラバラです。
ドブネズミがもたらす被害
ドブネズミが発生した場合、主に2つの被害を受けることが考えられます。
- 建物やコードがかじられる
- 感染症や食中毒になる
以下でそれぞれについて解説していきます。
感染症や食中毒になる
ドブネズミは病原菌を媒介する動物です。感染症には以下の4つがあげられます。
- 鼠咬(そこう)症
- レプトスピラ症
- サルモネラ症
- ツツガムシ病
ドブネズミに噛まれた場合、病原菌に感染して鼠咬(そこう)症にかかる恐れがあります。発熱や頭痛、嘔吐、全身の発疹が主な症状です。特に抵抗できない赤ちゃんは注意。ネズミを発見したからといって、直接手で触れるような行為は避けましょう。
直接ドブネズミに触れていなくても安心とはいえません。ドブネズミの糞尿中にある菌が口や傷口から体内に入ると、レプトスピラ症やサルモネラ症を引き起こす可能性があります。食中毒や高熱、ひどい場合は視力に影響が出ることも。
またドブネズミに寄生しているツツガムシというダニにも注意が必要です。刺されると細菌が媒介されて、ツツガムシ病という病気にかかることもあります。高熱や発疹が出るほか、さいあく死亡するリスクも高まります。
関連記事:ネズミは汚い以外にもリスクあり。すぐに駆除が必要な理由とは|ミツモア |
関連記事:ネズミが赤ちゃんを食べる?危険性と安全な駆除方法を解説 |ミツモア |
関連記事:食べ物を使ったネズミの駆除方法。やり方と注意点を詳しく解説|ミツモア |
建物やコードがかじられる
ドブネズミは伸びてくる歯を削るために、食材以外にも床や壁などをかじることがあります。建物に穴が空き、別のネズミの侵入口となってしまうケースも珍しくありません。また電気やガスの配線をかじられると、回線の切断や停電、火事が起きる原因にもなります。
ドブネズミの駆除方法と侵入対策
ドブネズミは体長が大きく水に濡れているため、粘着トラップを使った捕獲罠で捕らえることは困難です。ドブネズミの駆除と侵入対策には、以下の方法をオススメします。
- 毒餌で駆除する
- 忌避剤で追い払う
- 侵入経路をふさぐ
- 清潔な環境を保つ
- 専門業者に依頼する
毒エサで駆除する
警戒心が低く食欲旺盛なドブネズミには、殺鼠剤(さっそざい)と呼ばれる毒エサが効果的です。「エサを巣に持って帰って食べる」という習性を利用したもので、ドブネズミが大量に発生してしまっている場合に特に効果を発揮します。
殺鼠剤を用いて駆除するときは以下の4つのポイントを意識しましょう。
- ラットサインを探す
- できるだけ複数の場所に仕掛ける
- 被害が出ている場所を重点的に置く
- 効果が出ないときは肉や魚を置いておく
侵入口や餌場を特定するために、ラットサインを探します。ラットサインとは、フンやかじり痕などのネズミがいた痕跡です。
殺鼠剤を仕掛けるときは、特に被害が出ているところを中心に複数箇所に置くのがポイントです。
なかなか効果が出ない場合、普通の肉や魚で警戒心を解いてから殺鼠剤に置き換えましょう。ドブネズミの警戒心はクマネズミと比べて低いですが、警戒してエサを食べてくれないこともあります。
殺鼠剤を用いた駆除方法のデメリットは、効果が出るまでに時間がかかることです。殺鼠剤入りのエサを食べるかどうかはネズミ次第なので、しばらく待つ必要があります。
ペットを飼っている家庭では、ペットが殺鼠剤を誤って口にしてしまわないように注意が必要です。状況に応じて別の駆除方法や業者への依頼も考慮に入れましょう。
忌避剤や超音波で追い払う
ドブネズミの死骸を処理することに抵抗がある方は忌避剤を使って追い払うとよいでしょう。
忌避剤はネズミが苦手な臭いを発生させて追い払う方法です。
忌避剤を使用するときのポイントは以下の3つです。
- 持続時間に気をつける
- 同じ成分の忌避剤を長期間使用しない
- 家の隙間など侵入経路に設置する
忌避剤の有効期間は短いのが一般的です。期限を迎える前に、新しい忌避剤と交換するのを忘れないようにしましょう。
ドブネズミが忌避剤に慣れてしまうのを防ぐために、忌避剤の成分はこまめに変えることをオススメします。忌避剤に慣れると、有効期間であっても効果が出ないこともあるのです。
また設置場所は、ドブネズミの侵入経路になりやすい家の隙間や通風孔が効果的です。
侵入経路をふさぐ
ドブネズミの駆除と再発防止において最も重要なのは、侵入経路をふさぐことです。
壁の隙間
ひび割れ |
パテでふさぐ |
通風孔
換気扇 |
金網を設置する |
エアコンの室外機 | カバーをかける |
窓 | 開けっ放しにしない |
お風呂や台所の排水口 | フタを閉めて重しを乗せる |
ドブネズミを屋内で見かけるということは、どこかに侵入可能な穴があるはずです。屋根や壁の隙間、配線の導入口に穴がないか確かめましょう。わずかな隙間や穴があればパテでふさぐことで侵入を防ぐことができます。
穴が空いていなくても、ドブネズミはお風呂やキッチンの排水口からも侵入します。これらをふさぐことはできないので、使わないときはフタを閉めて重しを乗せるとよいでしょう。
侵入経路をふさぐだけでは、しばらくすると再びドブネズミが姿を現します。殺鼠剤を使って確実に処分した上で、侵入経路をふさぐことが効果を上げるポイントです。
清潔な環境を保つ
ドブネズミはエサを求めて屋内に侵入してきます。食べかすやゴミはそのまま放置しない、食後は食器をすぐに洗うといった心がけが大切です。
またドブネズミはゴミをあさる習性があります。家庭ゴミはフタ付きのゴミ箱で保管し、餌場となる環境を作らないようにしましょう。ゴミ出しは収集日当日の朝に行うことも効果的な予防策になります。
巣を作らせないよう、家全体を清潔に保つことも欠かせません。こまめな掃除はもちろんのこと、新聞紙やティッシュペーパーなどは散乱しないよう始末しましょう。放置しておくと、ドブネズミにとって格好の巣作りの材料になってしまいます。
専門業者に依頼する
ドブネズミが床下に棲みついてしまった場合は、必ずネズミ駆除業者に依頼しましょう。自力で駆除を行おうとすると、床下にダメージを与えてしまうことが考えられます。
また棲みつかれて長く個体数が多い場合も、業者に依頼した方が確実です。繁殖力が高いドブネズミは、発見が遅れるとあっという間に増えてしまいます。多くのドブネズミを駆除するとなると、毒餌や忌避剤では追いつきません。
安全にかつ確実に駆除したいのであれば、業者に依頼するのが一番です。
ドブネズミは飼える?
汚くてどう猛なイメージが強いドブネズミ。しかし「ファンシーラット」と呼ばれるドブネズミは、ペットとして飼うことができます。
ここでは、最近人気を集めているファンシーラットについて解説していきます。
ペットとして飼うことができるファンシーラット
「ファンシーラット」はペット用に改良されたドブネズミです。ドブネズミと聞くと、「不潔」「狂暴」というイメージを持つかもしれませんが、ファンシーラットはその心配は無用。水回りに出現する野生のドブネズミと違い、安全で清潔な環境で繁殖されています。
ファンシーラットはペット初心者にオススメです。
ファンシーラットがペットにオススメの理由 |
|
いったん人馴れすると、懐っこくなりやすいので飼いやすいペットとして人気があります。初期費用がそれほどかからないのも嬉しいポイント。ペットショップや爬虫類専門店などで、1,000〜2,000円程度で購入できます。あとはケージや水入れなど基本的なアイテムを揃えればOKです。
温度管理や餌やりはそれほど手間がかかりません。最適飼育温度は20〜26度と、人間が快適に過ごせる温度と同じです。また餌の食べる量を自分で調整をすることができるので、わざわざ飼い主が調節する必要がありません。
社交性が高いため、飼うときは複数飼いがオススメです。群れでの生活を基盤としているので、1匹だけで飼育すると寂しがりやすくなるでしょう。
ネズミ駆除のプロ探しはミツモアがおすすめ
地域のネズミ駆除のプロを探す際は、ミツモアの一括無料見積もりをご利用いただくと、手間なくご自身の希望通りの業者を見つけることが可能です。
ぜひミツモアを利用してみてはいかがでしょうか。
ミツモアで簡単な質問に答えて見積依頼
ミツモアならサイト上で予算、スケジュールなどの簡単な質問に答えるだけで見積もりを依頼できます。複数の業者に電話を掛ける手間がなくなります。
最大5件の見積もりが届く
無料で最大5件の見積もりを比較することが可能です。レビューや実績も確認して、自分に合った業者を選ぶことができますよ。
チャットで見積内容の相談ができる
気になった業者とはチャットで相談することができます。チャットなら時間や場所を気にせずに相談ができるので忙しい人にもぴったりです。