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ガルバリウム外壁とは?特徴やメリット、メンテナンス方法などを解説

最終更新日: 2023年03月31日

ガルバリウム外壁とは?

ガルバリウム外壁とは、アルミニウムと亜鉛合金で作られたメッキ鋼板です。耐震性・耐久性が高いことから、外壁材として人気があります。

ガルバリウムの外壁が向いているケースとは?

「コストパフォーマンスの高い外壁材を使用したい」・「耐震性を高くしたい」・「寒い地域で起こる凍害を起こしたくない」という方におすすめです。記事内で、詳しいガルバリウム外壁のメリット・デメリットについて紹介しています。

ガルバリウム外壁の費用相場

ガルバリウム外壁の建物

メンテナンス方法 費用相場
張り替え 150万~260万円
重ね張り 120万~240万円
塗装 60万~100万円

ガルバリウム外壁の材料費は1㎡当たり4,300円~5,300円です。他の外壁材と比べると耐用年数が長いため、多くの住宅で使用されています。(20~25年)。

以下で、ガルバリウム外壁の施工やメンテナンスにかかる費用を紹介していきます。

【張り替え】150万~260万円

張り替えとは、既存の外壁材をはがして新しい外壁材を張り直すメンテナンス方法の事です。費用相場は150万~260万円程度です。

外壁材の内側の劣化・ひび割れが進行している場合に取られるメンテナンス方法です。費用は高いですが、既存の劣化症状をすべて無くすことができます。

【重ね張り】120万~240万円

重ね張りとは、既存の外壁材の上から新しい外壁材を重ねて張るメンテナンス方法です。費用相場は120万~140万円程度です。

塗装では外壁の補修が難しい場合に、重ね張りの工法をとります。張り替えよりも値段は安く済みますが、既存の外壁材の劣化が進んでいる場合には重ね張りを行うことができません。

重ね張りが行えるかの判断を自分で行うのは難しいことも多いため、業者と相談しながらどの工法を取るのか決めるようにしましょう。

【塗装】60万~100万円

塗装とは既存の塗膜をはがしてから再度、塗装を行うメンテナンス方法です。費用相場は60万~100万円程度です。

ガルバリウム外壁がサビてきたり、塗装が剥げてきたりした場合に取られる工法です。劣化が進んでいる場合には、塗装メンテナンスを行うことができません。

10~15年を目安にして外壁塗装を定期的に行い、劣化を防ぐことが大切です。

関連記事:外壁塗装の坪数ごとの費用相場は?単価・内訳や怪しい業者の見分け方も解説|ミツモア

ガルバリウム外壁のメリット

ガルバリウム外壁

メリット
  1. 耐用年数が長い
  2. 耐震性に優れている
  3. 丈夫で汚れにくい
  4. 断熱性が高い
  5. 遮音性に優れている
  6. 改修時にかかる費用が安い
  7. デザインがおしゃれ

耐用年数が長い 

ガルバリウム外壁の耐用年数は長く、20~25年とされています。外壁材としてはトップクラスの耐用年数です。定期的なメンテナンスを行っていれば、40年以上持つともいわれています。

耐震性に優れている

ガルバリウム鋼板は鉄でできた建材の中でも極めて軽量です。そのため建物の骨格へかかる負担を抑えることができます。

地震が起こった際、モルタルやセメントなど重量の重い建材を使用していると、建物にかかる負担が大きくなり、住宅へ被害が深刻化してしまうことも。

世界の中でも特に地震が多い日本では、耐震性を高めるためガルバリウム外壁に張り替える住宅が増えています。

さびにくく、汚れにくい 

ガルバリウム鋼板は金属素材であるため、さびにくい特性を備えています。また、モルタルや窯業系サイディングのようにひび割れを起こすことがありません。

汚れが付きにくいことも大きなメリットの1つです。ガルバリウム外壁は湿気や雨水を吸収しないため綺麗な状態を長く保つことができます。

しかし、丈夫で汚れにくいガルバリウム外壁であってもメンテナンスを怠ってしまうと、内部の鉄がさびてしまいます。どの外壁材であっても定期的にメンテナンスを行うことで長く使える状態にしておきましょう。

断熱性が高い 

ガルバリウム外壁を選ぶ場合、断熱材が入っているガルバリウム鋼板を使ったり、ガルバリウム外壁と断熱材を併用したりする必要があります。

ガルバリウム鋼板自体の断熱性は高くありませんが、断熱材を使用することにより高い断熱性を持つことができます。窯業系サイディングやALC外壁と比較しても高い断熱性を持ちます。

遮音性に優れている 

ガルバリウム鋼板だけだと音が響きやすいですが、ガルバリウム外壁では断熱材と一緒に取り付けを行うため、遮音性を高く保つことができます。

金属の屋根や外壁材は雨音が響きやすいと言われることがありますが、それはガルバリウム鋼板のみを外壁に使用した場合のみです。現在主流となっている、断熱材入りのガルバリウム外壁は遮音性に優れています。

改修時にかかる費用が安い 

ガルバリウム外壁は、軽量で扱いやすい外壁材です。さらに、廃材はリサイクルできるため、処分費用がかかりません。例えば、張り替えを行う場合、窯業系サイディングよりも安く行うことができます。

デザインがおしゃれ

住宅の外壁をガルバリウム外壁にすると、建物の外観をモダンやスタイリッシュな見た目にすることができます。

黒を選べばスタイリッシュかつシックなイメージを出せます。室内を白にすることで、ガラス窓から見えるホワイトカラーと対峙色になり、すっきりとしたフォルムに見せられるでしょう。

白を選ぶと、住宅地でも明るく、開放感のある印象を与えることができます。。青い空とのコントラストを楽しんだり、木材を使用してナチュラルさを強調したりできることも魅力です。

また、金属特有の質感を出せるだけでなく、木目調・レンガ調・石積調といったデザインも選べます。

ガルバリウム外壁のデメリット

ガルバリウム鋼板の外壁

デメリット
  • 費用が高い
  • へこみやすく、補修も難しい
  • 周囲の環境を受けやすい
  • 電波障害が起きることがある
  • ガルバリウム外壁の取り付け依頼を断られることがある

費用が高い

外壁材の種類 単価相場
窯業系サイディング 5,000円/㎡
ガルバリウム鋼板(断熱材入り) 7,000円/㎡

ガルバリウム鋼板は優秀な建材であるため、他の建材に比べ取り付け費用が高めです。

ただ、他の建材の方が安いからという理由だけで選んでしまうと、外壁選びに失敗する可能性があります。たとえば、トタン外壁だと初期費用は安いものの、耐用年数が短いため、すぐに新しい外壁材への張り換えが必要になってしまいます。

外壁選びの際は、初期費用だけでなく、耐用年数も優れた外壁材を選ぶようにしましょう。

へこみやすく、補修も難しい 

ガルバリウム鋼板はさびにくく、汚れにくいというメリットを持っている一方で、衝撃によりへこみやすい建材です。近所の公園から勢いよくボールが飛んできたり、強風にあおられた石が当たったりすると、へこんでしまうことがあります。

しかし、今では新築を建てる際に断熱材入りのガルバリウム外壁を使用することがほとんどなため、へこみやすいというデメリットは解消されつつあります。

もう一つのデメリットとして、補修が難しいことが挙げられます。ガルバリウム外壁では、部分的な張り替えや重ね張りができないため、特定の部分だけを補修することは不可能です。補修を行う際は、全体的な張り替えや重ね張りが必要です。

周囲の環境を受けやすい 

海岸・工場・森林がが家の近くにある場合は、サビやすくなってしまうことがあります。海からくる潮風や工場の排気ガス・落ち葉はガルバリウム鋼板をサビさせる原因です。

ただ、上記のような場所の近くにあるからと言って、ガルバリウム外壁の設置できないわけではありません。どの外壁材を取り付けるかは業者と相談しながら決めるようにしましょう。

電波障害が起きることがある 

ガルバリウム外壁を使用した住宅では電波障害が起きることがあります。ガルバリウム外壁は、携帯電波を遮断してしまい、連絡が取りづらくしてしまうのです。

しかし、ガルバリウム外壁を設置した家のすべてが電波障害に見舞われるわけではありません。電波の通り口である窓を工夫することによって、電波障害を無くすことができます。

電波障害の対策
  • 大きい窓を設置し、電波の通り道を広くする
  • 電波の通りやすい窓を設置する

ガルバリウム外壁の取り付け依頼を断られることがある

ガルバリウム外壁の取り付けをできる業者は全国どこにでもいるわけではありません。業者によっては、窯業系サイディングの取り付けしか受け付けていないことも。

ガルバリウム外壁へリフォームする場合は、板金業者へ依頼するようにしましょう。

板金業者への依頼がおすすめ

板金業者とは、ガルバリウム鋼板などの板金の工事を専門的に行っている業者です。技術力も高く、ガルバリウム外壁の取り付け実績も豊富であることが高いため、おすすめの業者です。

ガルバリウム外壁のメンテナンス周期は10~15年

外壁の点検をする業者

ガルバリウム外壁の耐用年数は20~25年です。しかし、一般的に10~15年ごとに塗装メンテナンスを行う必要があります。

メンテナンスを行わず、劣化症状を放置していると耐用年数より早く張り替えが必要になってしまいます。メンテナンスは定期的に行うことが大切です。

以下で簡単に自分でできるメンテナンス方法を紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

自分で簡単にメンテナンスを行うことができる

ガルバリウム外壁の基本的なメンテナンスは、1年に1回水で洗い流すだけです。非常に強い雨が降り、外壁に泥はねをしている場合は、都度洗い流すようにしましょう。

海に近い沿岸部の家や酸性雨が降る地域の家なら、1~3カ月ごとに水洗いがおすすめです。

散水ホースの水圧で落ちない汚れは、柔らかいスポンジや布で拭き取ります。中性洗剤を水で薄め、優しく汚れを拭き落とした後、水で洗い流しておきましょう。

強くこすったり硬いブラシを使ったりすると、表面に傷が付きさびや腐食を招く恐れがあります。酸性・アルカリ性の洗剤やシンナーなどの有機溶剤も、塗膜を破壊する恐れがあるため柔らかいスポンジや布を使用するようにしましょう。

高圧洗浄機は使えない

頑固な汚れが付着していたり、外壁の面積が広くて、高圧洗浄機を使って一気に洗い流したいと思う人もいるでしょう。

しかし高圧洗浄機は水圧が強すぎるため、外壁に物理的なダメージを与える恐れがあります。建材へのダメージを防ぐために、高圧洗浄機は使わないようにしましょう。散水ホースで優しく洗い流すことで、漏水予防にもつながります。

ガルバリウム外壁の色の選び方 

悩む女性

【黒・グレー】モダンな印象になる 

ガルバリウム外壁

黒やグレーは比較的落ち着いた色であることに加え、高級感と重厚感を演出させることができます。

しかし、黒は汚れが目立ちやすく泥がつくと外観の印象を悪くしてしまいます。汚れが目立つのを避けたいという方は、ダークグレーという黒とグレーの中間色を選ぶのがおすすめです。

【シルバー】シンプルでスタイリッシュな印象になるシルバーのガルバリウム外壁

シルバーはメタリックな印象を与え、外観全体にスタイリッシュさを持たせることができます。

また、汚れが目立ちにくくいため、メンテナンスの手間を最小限にしたい方におすすめです。

【青】シックな印象になる 

青い家

青色の外観は、落ち着いた感じを再現し、シックな印象を持たせます。濃い青色を使えば、クールな印象になり、明るめの青色にすれば、さわやかな印象になります。

【モスグリーン】明るすぎず落ち着いた印象になる

モスグリーンの外壁

モスグリーンとは、緑に少し灰色を混ぜた色の事です。日本で使われることはあまり多くないですが、欧米では多くの住宅に使われています。

緑という明るい色に灰色を混ぜることにより、明るすぎず落ち着いた印象を持たせることができます。

ガルバリウム外壁に人気のメーカー・種類

スマホを操作する人

人気の外壁材
  • Danサイディング(旭トステム)
  • アイジーサイディング(アイジー工業)
  • センターサイディング(ニチハ)
  • はる・一番(ケイミュー)

旭トステム|Danサイディング 

旭トステムのDanサイディングは、耐久性や断熱性だけでなく、耐凍害性にも優れています。

重量が非常に軽く、窯業系サイディングの1/4の重さであるため、建物にかかる負担を最小限に抑えています。

関連記事:Danサイディング(旭トステム)

アイジー工業|アイジーサイディング 

アイジー工業のアイジーサイディングは、建材・設備メーカーランキングの金属サイディング部門で8年連続1位を取っています。

耐震性や断熱性に優れていることはもちろん、デザイン性が高いため、様々なデザインを表現することができます。

関連記事:アイジーサイディング(アイジー工業)

ニチハ|センターサイディング 

ニチハのセンターサイディングは、特注で長さ対応を行ってくれるためこだわりのある外壁づくりをすることができます。

デザイン性が非常に高く、選べる色の種類が11種と豊富にあります。

関連記事:センターサイディング(ニチハ)

ケイミュー|はる・一番 

ケイミューのはる・一番の最大の特徴はフッ素焼き付塗装がしてあるという事です。フッ素焼き付塗装とは、ガルバリウム鋼板の上にフッ素塗装を行い、塗装の色を汗にくくする工法です。

通常のガルバリウム外壁は、フッ素塗装よりもはるかに劣るアクリル塗装と呼ばれる施しているだけのため色褪せしやすいです。

関連記事:はる・一番(ケイミュー)

ガルバリウム外壁をDIYで施工することはできない

✕(バツ)のサインを持っている男性

ガルバリウム外壁をDIYで取り付けるのはおすすめ出来ません。外壁材の張り替えや重ね張りを売るには、高所で作業することが多く、落下の心配があります。

また、高い技術が必要なため素人では適切に施工することができないでしょう。業者であれば、素人では気づけないような箇所まで補修してくれます。外壁の張り替えや重ね張り・塗装を行う際は、DIYせずに業者に依頼することがおすすめです。

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