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コンストラクションキーとは?仕組みや注意点など基本知識を解説

最終更新日: 2023年03月31日

リフォーム工事中はさまざまな人が玄関の出入りをします。工事期間中の防犯・安全確保は「コンストラクションキー」を使うと便利です。聞きなれないコンストラクションキーとはどのような鍵なのか、基礎知識や仕組みを紹介します。

コンストラクションキーとは

通常の鍵と「コンストラクションキー」は何が違うのでしょうか。使用する場面についても紹介します。

リフォーム工事の期間中に使う鍵のこと

「コンストラクションキー」とはキーシステムの一種で、一般住宅の建築やリフォーム工事期間中のみに使用される鍵です。工事に携わる関係者が使用する鍵であるため「工事キー」と呼ばれることもあれば、「コンスキー」と縮めて呼ぶこともあります。

コンストラクションキーを使用できるのは工事関係者だけです。マンションの場合は1本の鍵だけで、全ての部屋の管理をすることもあります。

工事終了後は錠の交換をしなくても、1度でも純正キーを使えば工事関係者が持つコンストラクションキーでは鍵の開け閉めができません。工事中の建築物の防犯性と安全性を高めるためのみ、コンストラクションキーは有効なのです。

なぜコンストラクションキーを使用するのか

コンストラクションキーは工事中の住宅や建造物の「セキュリティ強化」のために使用します。まだ出来上がっていない状態でも、施錠をしなければ外部から侵入される恐れがあるためです。

工事中はさまざまな業者がそれぞれのタイミングで出入りします。各関係者が出入りするたびに管理者が鍵を開け閉めするわけにはいきません。関係者に鍵を渡せば管理上の問題もあり、キーを複製される可能性がないとも言い切れないでしょう。

各関係者がそれぞれのコンストラクションキーを持つと、各自のタイミングでの出入りが可能です。コンストラクションキーを複製されても、マスターキーを使用すれば使えなくなるため、安全が確保できます。

純正キーを差し込まないように注意

純正キーを差し込んでしまうとシリンダー内部の形状が変わり、コンストラクションキーでの解錠・施錠はできなくなります。そのため工事終了後に入居者へ引き渡すまでは、シリンダーに純正キーを差し込まないようにしましょう。

コンストラクションキーは純正キーより短い作りになっています。工事中はコンストラクションキーの形にシリンダーが変化しており、開閉が可能です。

純正キーはコンストラクションキーよりも長さがあり、鍵穴に差し込むことでシリンダー奥にある「ボール」が押し込まれます。シリンダー内部にボールが落ち、これまでコンストラクションキーが合致していた鍵穴の構造は純正キーしか合わなくなるのです。

併用されることの多いキーシステム

ディンプルキー、鍵交換

コントラクションキー以外にも、建築物の管理や防犯対策としてさまざまなキーシステムがあります。併用されることの多いキーシステムを三つ見てみましょう。

マスターキー

「マスターキー」システムは1本の鍵で複数の部屋の鍵を解錠できるシステムです。集合住宅の管理者が所持しているケースが多く見られます。

通常の入居時に配布される「子鍵」は1本1本刻まれたくぼみの形が違います。同じマンション内でも鍵穴の形はそれぞれ異なるため、他の鍵は合致しません。しかしマスターキーはどの鍵穴にもはまるよう設計されています。

例えば3階の住民が鍵を紛失しスペアキーを室内に置いている場合、3階共通のマスターキーがあれば解錠が可能になります。災害時や緊急時にマスターキーがあることでリスクヘッジにつながるため、オーナーや管理人が所有していることが多いキーシステムです。

逆マスターキー

「逆マスターキー」システムは、複数の子鍵で「共通部分の鍵」を解錠できるシステムです。主に不特定多数の人が出入りする集合住宅の玄関や通用口の安全を守ったり、防犯性を高めたりするために採用されています。

集合住宅は誰がどこに住んでいるか特定しにくく、住民以外でも簡単に侵入が可能です。共有の玄関部分に逆マスターキーがあると、特定の人だけが玄関から先に進めます。

しかし必ずしも全ての集合住宅に備わっているわけではありません。

チェンジキー

「チェンジキー」システムを導入したシリンダーは、鍵を紛失しても鍵穴を交換せずに新しい鍵が使えます。古い鍵は使えなくなるため、紛失した鍵を第三者に悪用される心配がありません。

チェンジキーを錠前に差し込み決められた方向に回すと、シリンダー内部のかみ合わせの位置を変えられます。つまりチェンジキーであれば入居や引っ越し時にシリンダーを交換する必要がなく、集合住宅の管理者の手間もコスト削減も可能です。

コンストラクションキーが使えない場合も

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必ずしも全ての工事現場でコンストラクションキーが使用できるとは限りません。使えない場合はどのように対応すればよいのでしょうか?

工事前に対応シリンダーに交換する

例えば対象住宅の玄関ドアが古い引き戸の場合は、コンストラクションキーが付けられない場合があります。工事中の安全や防犯のためにも施錠は欠かせないため、対応シリンダーへの交換を事前にしておくと楽です。

古い鍵のままでは簡単に解錠されやすいですが、家のリフォームとともにピッキングされにくいシリンダーにしておくと、防犯性だけでなく安全性も高まります。また施工後の鍵交換も不要で、手間が省ける利点があります。

工事中は補助錠を使用する

工事の期間だけ玄関に補助錠を使用するのも一つの方法です。リフォーム工事中は家屋に住んでいる人や家財がなくとも、施錠をしないと誰かが勝手に侵入する危険性が高まります。

補助錠は簡単に取り付けられるものが多くあり、シリンダー交換よりも手軽です。ドアに穴を開けずに設置できるものなら、工事後に取り外してもドアの見た目を損ないません。

補助錠は鍵をさすタイプだけではなく、暗証番号やダイヤルを合わせるタイプなどさまざまな種類があります。簡易的ではあるものの補助錠はセキュリティ対策に役立ち便利です。

工事後に鍵を交換する

工事関係者がコンストラクションキーを使用できないシリンダーだった場合は、引き渡される際に新しい鍵への交換が必要になります。

工事関係者が使用していた鍵を紛失した場合、その鍵を別の誰かが複製・悪用してしまう危険があるためです。鍵自体を新しいものに交換してしまえば、そのような心配はありません。

防犯性を高めるために鍵の交換を検討していた場合は、リフォーム工事後のタイミングで取り換えてしまうと手間も省けます。

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リフォーム工事で鍵のトラブルを防ぐコツ

リフォーム工事イメージ

リフォーム工事ではさまざまな人が住居へ出入りするための鍵を持っています。鍵のトラブルが発生する可能性もあるため、未然に防ぐためのコツを見てみましょう。

リフォーム前に「鍵の預かり証」を作成

信頼できる業者にリフォームを頼んだとしても、玄関のドアが解錠できる鍵を家族以外の人が持っているというのはリスクが伴います。そのためリフォーム前には「鍵の預かり証」を作成すると安心です。

書面に書く必要事項は以下の5つです。家主と業者間で署名捺印を行い、2部作成しましょう。

  • 鍵をいつまで預けるかの期間
  • 鍵を預けた日時
  • 鍵の個数
  • 鍵の管理フロー
  • 複製をしないという約束

工事終了後に鍵を返却する際は再度互いに返却されたことを確認する印を押します。そうすれば鍵を返したかどうかが明確になりトラブルが防げるのです。

業者の顔の確認や貴重品の保管も忘れずに

信頼している業者とはいえ、いつ何が起こるか分かりません。リフォーム開始時には現場に出入りする関係者にはどのような人がいるのか、顔や全体の人数を把握しておきましょう。

工事中は不特定多数の人が出入りします。あらかじめ業者の顔を把握しておけば、もし見たことがない人が現場に立ち入っても、関係者でないことがすぐに分かるはずです。

また貴重品を現場に置かない心掛けも必要です。大切な物が置かれていては、何かあった際に業者側は責任が取れません。貴重品の紛失を防ぐためにも、現場で働く人への配慮のためにも、貴重品は現場ではない鍵がかかる場所に保管しましょう。

コンストラクションキーは工事にのみ使用する鍵

コンストラクションキーは工事中の現場の安全や防犯のために使用します。工事終了後は家主以外の人が立ち入れないよう、鍵を交換せずとも純正キーが使用できるため非常に便利なキーシステムです。

玄関ドアの仕様によってはコンストラクションキーが使用できないものもあります。施錠しないと不用心なため、シリンダーをあらかじめコンストラクションキー対応のものに交換するか、補助錠を取り付けるなどして工事中の自宅の安全を守りましょう。

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