車のスマートキーを紛失した場合、ディーラー、鍵屋、自動車整備工場のいずれかに再作成を依頼しましょう。


再作成の費用は依頼先によって変動します。
スマートキーを紛失したときの作成費用や探し方をチェックしましょう。
車のスマートキーの再作成はどこに頼む?
車のスマートキーの再作成は、ディーラー、鍵屋、自動車整備工場に依頼できます。
※費用相場について、ミツモア調べ(2025年7月時点)
① ディーラー
ディーラーに依頼する場合は、純正キーを手に入れられます。そのため作成後に動作に不具合があるなどのリスクが少ないです。
- 純正キーを手に入れられる
- 高品質で保証も充実している
ディーラーにスマートキーの再作成を頼むデメリット
- 再作成に時間がかかる
ディーラーにスマートキーの再作成を依頼する場合の費用相場は、30,000円~100,000円です。車種やスマートキーがすべてないなどの条件によっては、100,000円を超えることもある点にご注意ください。
② 鍵屋
鍵の専門業者も車のスマートキーの再作成に対応できます。鍵屋であれば比較的迅速にスマートキーを再作成できます。出先でスマートキーを紛失し、とりあえず車を動かして家に帰りたいという場合などにおすすめです。
- 納期が短い
鍵屋にスマートキーの再作成を頼むデメリット
- 料金が高額になるケースが多い
鍵屋にスマートキーの再作成を依頼した場合、費用相場は30,000円~100,000円です。イモビライザー搭載車は対応できる業者が限られているため、必ず見積もり時にイモビライザーキーに対応しているかをチェックしましょう。
③ 自動車整備工場
自動車整備工場は比較的安価にスマートキーの再作成できる可能性があります。
- 安価にキーを作成してもらえる
- 納期が短い
自動車整備工場にスマートキーの再作成を頼むデメリット
- 工場によっては対応ができない
自動車整備工場にスマートキーの再作成を依頼する場合の費用相場は、20,000円~50,000円です。ただし、自動車整備工場によってはスマートキーの再作成に対応していないことがあります。
また車種によってはキーの再作成ができないこともあるため、事前の確認が重要です。
車のスマートキーを無くしたときにかかる費用
車のスマートキーを無くしてしまった場合、3種類の費用がかかる可能性があります。
それぞれの費用の内訳についてチェックしましょう。
① 車の鍵開けにかかる費用相場
車の鍵開けの費用相場は車の種類と鍵の形状によって変動します。
| 車種・鍵の形状 | 費用相場 |
|---|---|
| 国産車(ウェーブ鍵) | 14,300円~16,500円 |
| 国産車(ギザギザ鍵) | 8,800円~11,000円 |
| 輸入車 | 12,000円~17,330円 |
※ミツモアにおける「鍵開け・鍵屋」サービスの成約価格より算出。(2024年1月1日~12月31日)
② スマートキーの再作成にかかる費用相場
スマートキーの再作成にかかる費用は車種や持っている機能によって異なります。費用の目安は以下の通りです。
| 依頼先 | 鍵の種類 | 費用相場 |
|---|---|---|
| ディーラー(※1) | 一般的なスマートキー | 30,000円ほど |
| イモビライザー付きスマートキー | 60,000円~100,000円 | |
| 鍵専門業者(※1) | 一般的なスマートキー | 30,000円~40,000円 |
| イモビライザー付きスマートキー | 60,000円~120,000円 | |
| ミツモア(※2) | イモビライザーキー(ウェーブ鍵) | 44,000円~47,250円 |
| イモビライザーキー(ギザギザ鍵) | 33,000円~40,000円 |
※1ミツモア調べ(2025年6月時点)
※2ミツモアにおける「鍵開け・鍵屋」サービスの成約価格より算出。(2024年1月1日~12月31日)
③ 車のレッカー移動にかかる費用相場
レッカー移動をJAFに依頼した場合の費用相場は以下の通りです。
JAF会員の場合
レッカー移動の費用は一般道と高速道路・専用道路によって変動します。以下は一般道での価格です。
| 作業内容 | 費用 |
|---|---|
| 基本料 | 無料 |
| 作業量 | 30分以内無料(工数0.5まで無料) |
| けん引料金 | 20kmまで無料 |
| けん引料金(20km以上) | 1kmごとに830円 |
| 部品・油脂・燃料代 | 実費 |
高速道路・専用道路での価格は以下の通りです。
| 作業内容 | 費用 |
|---|---|
| 基本料 | 無料 |
| 作業量 | 30分以内無料(工数0.5まで無料) |
| けん引料金 | 20kmまで無料 |
| けん引料金(20km以上) | 1kmごとに830円 |
| 部品・油脂・燃料代 | 実費 |
| ロードサービス車両の高速道路料金 | 無料 |
| 後方警戒車両の高速道路料金 | 無料 |
JAF非会員の場合
JAF非会員の場合は、作業内容のほかに時間帯によっても費用が変動します。
まずは一般道の費用表です。
| 作業内容 | 8時~20時 | 20時~8時 |
|---|---|---|
| 基本料 | 15,700円 | 19,630円 |
| 作業量 | ロードサービス工数表によって異なる | |
| けん引料金 | 1kmごとに830円 | |
| 部品・油脂・燃料代 | 実費 | |
続いて、高速道路・専用道路での作業費用表です。
| 作業内容 | 8時~20時 | 20時~8時 |
|---|---|---|
| 基本料金(A料金) | 31,410円 | 37,270円 |
| 基本料金(B料金) | 19,630円 | 23,540円 |
| 作業量 | ロードサービス工数表によって異なる | |
| けん引料金 | 1kmごとに830円 | |
| 部品・油脂・燃料代 | 実費 | |
| ロードサービス車両の高速道路料金 | 実費 | |
| 後方警戒車両の高速道路料金 | 実費 | |
基本料金の「A料金」「B料金」は、高速道路等のどの場所で作業を行うかによって料金が変わります。
A料金の対象範囲
- 本線上
- 加速・減速車線
- バスストップ
- B料金以外の場所
B料金の対象範囲
- サービスエリア内(加速・減速車線を除く)
- パーキングエリア内(加速・減速車線を除く)
車のスマートキーを紛失したときの対処法
車のスマートキーを無くしてしまったときは焦ってしまいがちですが、冷静に対処することが大切です。
対処法を4つ紹介します。
① 鍵屋に依頼して解錠・鍵作成を依頼する
すぐに車を使いたい場合やスペアキーが手元になく対処が難しい場合は、鍵屋に車の鍵の解錠とスペアキーの作成を依頼しましょう。
複製元の鍵がなくても鍵の作成はできます。
首都圏などでは鍵屋が多いため、鍵の解錠を依頼してから30分以内で鍵屋が到着することも珍しくありません。一方、車があまり通らない地域で近くに鍵屋が少ない場合は、依頼後30分以上経過してから到着することもあります。
鍵開けと鍵の複製作業は両方合わせて1時間~2時間程度で終わるケースが多いです。
② ディーラーに新しい鍵を作成してもらう
正規ディーラー店に依頼すれば、メーカー純正のスマートキーを確実に作成できます。品質や保証の面で安心感が高いのがメリットです。
ただし、ディーラーではその場で鍵を作成することはできません。通常はメーカーからキーを取り寄せるため、数日から数週間程度の時間がかかります。
また原則として車をディーラーの工場まで持ち込む必要があるため、スペアキーが1本もない場合はレッカーでの移動が必須となります。
スペアキーがある場合やしばらく車に乗る予定がない場合におすすめの方法です。
ディーラーに新しい鍵を作成してもらうときは以下の流れで手続きが進むことが多いです。
- 最寄りのディーラーまたは購入した店舗に連絡
- 車検証や運転免許証など、必要なものを確認する
- 必要書類を準備する
- ディーラーで手続きをする
- 鍵が作成されたら受け取りに行く
まずはディーラーに直接連絡し、指示を仰ぐことをおすすめします。
③ ロードサービスを利用し車を移動してもらう
JAFの会員や自動車保険にロードサービスが付帯しているのであれば、自宅まで車をレッカー移動してもらうことも検討しましょう。
ロードサービスでは鍵の作成は行えないものの、自宅など指定の場所まで無料や会員限定の特別価格で車を運んでもらえます。自宅にスペアキーがある場合は自宅まで、ディーラーに鍵作成を依頼する場合はそのディーラーまで運んでもらうなど、臨機応変な対応ができます。
保険会社によって無料レッカーの距離や利用条件が異なるため、利用する際は事前に契約内容を確認しておきましょう。
JAFにレッカー移動をしてもらう場合は、アプリや電話などで依頼ができます。
電話番号は全国共通で24時間365日つながります。連絡先を以下の表にまとめました。
| 電話番号 | 備考 |
|---|---|
| 0570-00-8139 | 通話料は有料 |
| #8139 | 通話料は有料 |
IP電話等で上記の電話番号が利用できない場合は、以下のコールセンターに連絡しましょう。
| 電話番号 | コールセンター名 | 対象地域 |
|---|---|---|
| 03-5730-0111 | 関東コールセンター | 北海道、青森県、岩手県、宮城県、福島県、秋田県、山形県、新潟県、長野県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県 |
| 052-889-5300 | 中部コールセンター | 富山県、石川県、福井県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県 |
| 06-6455-0123 | 関西コールセンター | 滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県 |
| 092-841-5000 | 九州コールセンター | 福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県 |
こちらの番号も通話料は有料です。
また、一般的な地方の振り分けと異なる部分があるため、自分の現在地からではどのコールセンターにかけるべきなのか、きちんと確認してから電話をしましょう。
④ 警察署に遺失届を出す
車を動かせたことに安心して、スマートキーの遺失届を出すことを忘れてしまう人は少なくありません。警察に遺失届を出すと、落としたスマートキーが警察に届けられたときに手元に返ってくる可能性が高くなります。
遺失届は警察署や交番だけでなく、警察庁の「警察国民向けポータル」や各都道府県警察のウェブサイトでも届け出ができます。
ただし以下の府県ではオンラインでの届け出ができないため、最寄りの警察署や交番に直接遺失届の届け出を行ってください。
オンラインでの遺失届の届出を受け付けてない府県
- 岩手県
- 福島県
- 栃木県
- 千葉県
- 富山県
- 岐阜県
- 静岡県
- 愛知県
- 大阪府
- 香川県
- 愛媛県
- 佐賀県
- 熊本県
車のスマートキーを紛失したと思ったら確認すること
車のスマートキーを無くしたと思ったときは、まず落ち着くことが大切です。
① スマートキーを落としやすい場所を探す
車のスマートキーは小さいので、意外なところに入り込んでいる可能性があります。
- 車内の座席ポケット
- シートの下
- 座席の隙間
- ドアポケット
- 洋服の内ポケット
- バッグのポケット
- 車体の下や周辺
まずは上記に挙げたような場所をチェックしてみて、スマートキーが見当たらないか確認しましょう。
② ドアが開くかを確認する
スマートキーは、車のドアに搭載されているボタンを押すことで鍵を操作できます。そのためまずは一度ドアのボタンを押してみましょう。
鍵の操作を行ったりエンジンを起動したりすることができる場合は、車の近くにスマートキーがあると考えられます。
車のドア付近や車の下、フロアマットの隙間などを探してみると見つかることがあります。
車の外でスマートキーが落ちていることが多い場所
- 運転席のドアの近く
- 運転席のドア付近の車体下
- 助手席のドア付近
③ エンジンが起動するか確認する
ドアが開いている状態であれば、車内にスマートキーがないかを確認しましょう。エンジンが起動するかを試してみて、エンジンがかかるようならば車内にスマートキーがある可能性が高いです。
多くの車では、スマートキーが車内にないとエンジンのスタートボタンを押してもエンジンがかかりません。
ブレーキペダルをしっかりと踏みながら、エンジンのスタートボタンを押してみてください。エンジンが正常に起動するのなら、スマートキーが車内にある確率が高いです。
車内でスマートキーが入り込みやすい場所
- シートの下・隙間
- グローブボックス
- ドアポケット
- コンソールボックス
- ダッシュボードの端
④ スペアキー(メカニカルキー)があるか確認する

多くのスマートキーには、キーの電池切れに備えて物理鍵の「メカニカルキー」があります。メカニカルキーがあれば、ひとまずドアを開けることができるので、スマートキーを閉じ込めてしまった場合もすぐに対処できます。
メカニカルキーはエンジンのイモビライザーを解除できず、運転はできないケースが多い点にご注意ください。
もしスペアのスマートキーがある場合はスペアキーを使って対処しましょう。スペアキーを使って対処したあとは鍵穴ごと鍵を交換することを忘れないようにしましょう。落としたスマートキーを悪意ある第三者に取得された場合、鍵を変えないままでは盗難のリスクが高くなるためです。
⑤ 同行者の荷物に紛れていないかチェックする
同行者がいる場合は、同行者の荷物にスマートキーが紛れ込んでいないかを念のためチェックしておきましょう。
特に家族全員で買い物に行った際に、「ちょっと持っていて」とスマートキーを渡したまま忘れてしまうケースがあります。小さな子供がいる場合は、知らないうちに子供が手に取って遊んでしまうケースもあるので、念入りに探しましょう。
車のスマートキーを紛失したときの注意点
車のスマートキーを無くしたときには注意点が3つあります。
車の鍵開けには免許証・車検証が必要
鍵屋やディーラーに鍵の解錠や作成を依頼するときには必ず本人確認が行われます。車両の盗難を防ぐために必要な手続きなので、本人確認を拒否することはできません。
依頼者がその車の正当な所有者または使用者であることを証明するために、「運転免許証」と「車検証」の提示を求められます。
車検証が車内にあって提示できない場合は、まずドアを解錠してもらい、その後に車内から車検証を取り出して提示する流れになります。
これらの身分証明書がないと、いかなる理由があっても作業を依頼することはできません。
所有者名義と車検証名義が異なる場合は所有者との関係を証明できるものが必要
親名義の車を借りているときにスマートキーを紛失したなど、車検証に記載されている所有者と、実際に依頼した使用者が異なる場合は追加の書類が必要になることがあります。
親名義の車を子どもが使っている、法人名義の社用車を従業員が使っているといったケースでは、名義人との関係を証明する書類を求められることが多いです。
所有者がローン会社またはリース会社の場合は、使用者であることが分かる契約書の控えなどを用意しましょう。
イモビライザーキー再発行にはキーナンバーが必要
多くのスマートキーには盗難防止装置の「イモビライザー」が搭載されています。キーと車両本体が電子的なIDコードで照合され、一致しないとエンジンが始動しない仕組みです。
イモビライザー付きのスマートキーを再作成するには、キー固有の「キーナンバー」が必要です。
キーナンバーは通常、新車購入時にキーと一緒に渡される、数字が刻印された金属製のプレートに記載されています。このプレートを紛失してしまった場合は、ディーラーに車検証と身分証明書を持参して照会してもらう必要があります。
イモビライザーの有無は車内のセキュリティ表示灯でチェックできることが多いです。
多くのメーカーは、イモビライザーを表すセキュリティ表示灯として「車」と「鍵」が一緒になったマークをメーターに付けています。
ディーラーに連絡して紛失したキーを無効化してもらう
新しいスマートキーを作成したら、紛失した古いスマートキーの登録情報を車両のコンピューターから削除し無効化する手続きを行いましょう。
無効化をしないでいると、悪意のある第三者に紛失したスマートキーを取得された場合に車を盗難されるリスクがあります。
新しいキーを登録する際に、ディーラーや一部の鍵屋では、紛失したキーを無効化する作業も同時に行ってくれます。防犯のためにも、この手続きは必ず依頼してください。
車のスマートキーの紛失防止策
車のスマートキーは従来型のキーと比べると小さく、紛失するリスクが高いです。3つの紛失防止策を実行して、車のスマートキーを安全に管理しましょう。
① 紛失防止タグをつける
「Air Tag」などの紛失防止タグ(スマートタグ)をスマートキーにつけることで、紛失時にもスマートキーを見つけやすくなります。
紛失防止タグはスマートフォンアプリと連携して、紛失防止タグから音を鳴らしてどこにあるのか見つけやすくしたり、タグの現在地や最後に通信できた場所を地図上で確認できます。
1個当たり5,000円未満で購入できることが多く、無くしてはいけない大切なものの管理に向いています。
おすすめの紛失防止タグ
| 製品名 | 価格の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| Air Tag | 4,800円 | iPhoneユーザー向け、純正アクセサリ |
| SmartTrack Link (Android用) | 3,000円 | android端末対応、価格が安い |
※ミツモア調べ(2025年6月時点)
② いつも同じ場所にスマートキーを置く
出かけるときにいつもスマートキーが見当たらない、という場合はスマートキーの置き場所を決めることをおすすめします。置き場所を決めておくことで、スマートキーが見当たらないときも探すべき場所が少なくなるので見つかる確率も高くなります。
③ スペアキーを用意する
一般的に、スマートキーは納車時に2つ渡されます。1つを普段使いにし、もう1つはスペアとして保管しておくことが多いです。同じ車を2人以上が運転するなど、納車時にもらった数では足りない場合はディーラーや鍵屋に依頼すればスマートキーのスペアキーを作成できます。
スペアキーがあれば、車のスマートキーを紛失したときも車のロックを解除したり、運転したりすることができます。
スペアキーは家の中や信頼できる家族に預けることをおすすめします。メインキーとともに持ち歩いてしまうと、いっぺんに両方紛失するリスクがあるためご注意ください。
また車の中にスペアキーを保管する人もいますが、キー閉じ込みやロックがかからず警報が鳴るなどのリスクがあるため推奨できません。
車のスマートキーを紛失したときの鍵開けは鍵屋に依頼するのがおすすめ

車のスマートキーを紛失すると鍵開け費用やスマートキーの再作成費用、レッカー移動代など様々な出費が発生します。この中でも節約しやすいのが鍵開け費用です。
鍵開けを依頼する鍵屋を探すときは一括見積もりを活用しましょう。相見積もりを取って安い業者を探し、料金や作業内容、保証の有無や口コミを比較してコストパフォーマンスが高い業者に依頼しましょう。
