庭を飛び回る蜂を自分で駆除したい場合、蜂に効く殺虫スプレーを使う方法が一般的です。
噴射力や成分といった観点から、おすすめのスプレーをまとめてみました。
ただしスプレーを使った駆除には危険が伴います。蜂の数が多い場合や、スズメバチなど気性の荒い蜂の場合は、無理せず駆除業者に依頼することをお勧めします。
おすすめの蜂駆除スプレー5選
1つの巣を駆除するのには2,3本のスプレーが必要です。蜂駆除スプレーは①噴射力②速効性③適用範囲を参考に選びましょう。ここではおすすめのスプレーを紹介します。
スズメバチにも効く【アース製薬 スズメバチマグナムジェット プロ】
スズメバチにも効果のある殺虫スプレーです。速効性や致死効果に優れた成分が使われているのが特徴です。
バズーカタイプなので強い力で大量に噴射することができます。45秒で1本全て噴射されるので、巣を駆除する際は多めに用意しておきましょう。
殺虫成分 | フタルスリン、モンフルオロトリン、イミプロトリン、ビフェントリン(ピレスロイド系)、植物由来成分 |
内容量 | 550mL |
予防効果持続期間 | 1ヵ月 |
対象害虫 | スズメバチ(オオスズメバチを除く)、ツマアカスズメバチ、アシナガバチ、クマバチ、アブ、ブユ、クモ、ケムシ、ムカデ、カメムシ |
予防もできて噴射力が強い【イカリ消毒 スーパーハチジェットプラス】
殺虫効果も予防効果もある噴射力の強いスプレーです。蜂だけでなく、アブやブヨなどの害虫駆除にも効果があります。
スズメバチやアシナガバチにも予防効果を発揮します。ただしスズメバチの巣の駆除には適していないので、スズメバチは襲われた時のみ一時的に使用するようにしてください。
殺虫成分 | シフェノトリン、フタルスリン、プラレトリン |
内容量 | 480mL |
予防効果持続期間 | 1.5ヵ月 |
予防効果持続期間が長い【フマキラー ハチ・アブ バズーカジェット】
殺虫効果も予防効果もあるスプレーです。最大の魅力は効果持続期間の長さ。巣ができそうな場所にスプレーしておけば4ヵ月間巣作りを防止することができます。
またバズーカ型のノズルなので、最大12mまで噴射することができます。
殺虫成分 | フタルスリン、トラロメトリン |
内容量 | 550mL |
予防効果持続期間 | 4ヵ月 |
対象害虫 | アブ、ムカデ、ケムシ、クモ、カメムシ、アシナガバチ、ミツバチ、スズメバチ、ツマアカスズメバチ、ガ、ゲジ、ヤスデ |
殺虫力の強い【ハチノックV】
住化エンバイロンメンタルサイエンス株式会社が出している殺虫剤です。アシナガバチのみならずスズメバチにも効果があり、殺虫力が高いのが特徴です。
ハチノックVやLは業務用なので、一般の方が使う場合は駆除専門業者の指導を受けて使用してください。屋外で携帯するためのハチノックSも販売しています。
殺虫成分 | d・d-T80-プラレトリン |
内容量 | 480mL |
植物への影響が少ない【住友化学園芸 ハチ・アブエアゾール】
ハチ・アブエアゾールは植物への影響が少ない殺虫スプレーなので、園芸好きな方におすすめの商品です。また速効性が高く、巣作り予防効果も3ヵ月持続するのも魅力です。
ただしスズメバチの駆除はできないので注意してください。
殺虫成分 | モンフルオロトリン、メトフルトリン、シラフルオフェン |
内容量 | 480mL |
予防効果持続期間 | 3ヵ月 |
対象害虫 | アシナガバチ、クマバチ、アブ、ブヨ、ガ、ケムシ、クモ、ムカデ、ヤスデ、ゲジ、カメムシ |
蜂駆除スプレーを選ぶポイント
蜂駆除スプレーは商品ごとに特徴が異なり、殺虫成分の内容や噴射力の強さなどさまざまです。蜂駆除スプレー選びのポイントを紹介します。
ピレスロイド系の成分が入っているものを選ぶ
ピレスロイド系の成分が入っている殺虫スプレーを選びましょう。ピレスロイド系の成分は害虫の皮膚や口などから体内に入り、神経に作用してマヒさせる効果があります。微量でも速効性があり、蜂にとっては猛毒です。
一方、人間や哺乳類など恒温動物には無害で、体内に入っても素早く分解されます。また天然殺虫成分ピレトリンに似た化合物であり、役目を終えるとすぐに消えるという環境に優しい特徴があります。
ただし昆虫類・魚類・両生類・爬虫類にとっては猛毒なので、それらを飼育している人は使用しないようにしましょう。
ピレスロイド系の成分は以下のようなものがあります。
ピレスロイド系の成分 |
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噴射力を重視する
噴射力が強い蜂駆除スプレーを選びましょう。噴射力の弱い商品では蜂に近づかないと殺虫成分が十分に届かないため、作業中に刺されてしまう危険性が高くなります。
噴射力が強い蜂駆除スプレーを使用すれば、離れたところからでも攻撃できるので、比較的安全に駆除できるでしょう。
一般的に蜂駆除スプレーには噴射距離が記載されており、目安として3m以上の商品を選ぶと安心です。高い場所にいる蜂にも届くので、仮に蜂が飛び回っていても簡単に仕留められます。
適用対象を確認しよう!スズメバチには効かないことも
スプレーの適用対象を確認しましょう。蜂駆除スプレーといっても、どの蜂にも効果があるわけではありません。
例えばスズメバチには効果があっても、オオスズメバチは適用外という商品が多いのです。オオスズメバチは毒が強く他の蜂より気性も荒いです。オオスズメバチの駆除は業者に依頼することをおすすめします。
またミツバチには効果があり、スズメバチには効かない蜂駆除スプレーもあります。
植物やペットへの影響を考慮する
殺虫スプレーによっては、動物や植物に害がある場合があります。ペットを飼っている方や園芸を楽しんでいる方は、殺虫スプレーに使われている成分とその毒性を調べてから使用しましょう。
たとえばピレスロイド系は魚類・両生類・爬虫類にとって毒です。それらを飼育している場合は、ペットを別の部屋に移動させてからスプレーを使用してください。
また植物にとって害となる殺虫スプレーもあります。植物を別の場所に移動させたり、ハチ・アブエアゾールなど、植物に害のないスプレーを使用したりしましょう。
蜂駆除スプレーの効果的な使い方
蜂駆除スプレーは、ドアのすき間から使用すると効果的に使うことができます。スプレーに向かって攻撃してくる蜂がいたらドアを閉め、攻撃を防御することができるからです。
また蜂駆除スプレーの中には巣や蜂の駆除のみならず、予防グッズとして使えるものもあります。蜂の巣が作られそうな場所にスプレーを吹きかけておくと忌避剤として作用し、蜂が巣を作らなくなります。
蜂駆除スプレーを使用するときの注意点
蜂駆除スプレーは使用上のルールを守らないと、人体に影響を及ぼす危険性があります。殺虫剤を使用する際の注意点を紹介します。
無理なく駆除できる範囲か確認する
蜂の巣を駆除する際は業者に依頼するのがおすすめです。以下の条件に当てはまっている場合のみ、自力でも駆除することができます。
自力で駆除できる条件 |
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スズメバチは毒性・攻撃性が高いので自力で駆除するのは困難です。また大きな巣には沢山の働き蜂が暮らしていて危険なので、自力で駆除する場合は作り始めの小さな巣に限定してください。
蜂の巣が作られている場所も大事な判断基準です。狭い場所や高い場所は蜂に襲われたときに危険なので、自力で駆除するなら広くて狭い場所にある巣のみにしましょう。
また公共の場にあるスズメバチの巣は自治体が駆除してくれることがあるので、無理して自力で駆除する必要はありません。
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室内や密閉空間での使用は控える
蜂駆除スプレーは主に屋外で使用する目的で作られています。屋内で使用すると引火の恐れがあるため気を付けましょう。また噴射液で家中が汚れてしまう可能性があります。
仮に家の中に蜂が侵入してきた時でも、屋内の使用は避けた方が無難です。スプレーに含まれる薬品の臭いが家中に残るため、おすすめできません。ピレスロイド系の成分は人体に大きな影響を与えませんが、部屋中に充満すれば中毒症状を起こす可能性があります。
家に蜂が入ってきた際は部屋を暗くして窓を開け、逃がすようにしましょう。蜂は明るいところに向かう習性があるので勝手に外に出ていきます。
また室外機に直接スプレーをするのもNGです。電気系統の部品がショートし、エアコンが壊れてしまう危険性があるからです。室外機にできた蜂の巣を駆除する際は、くん煙タイプの殺虫剤を使用したり、業者に依頼したりしましょう。
ペットや植物にスプレーがかからないようにする
蜂駆除スプレーによく使用されるピレスロイド系の成分は、蜂だけでなく他の昆虫や魚類・両生類・爬虫類にも作用します。使用する際はそれらのペットにスプレーがかからないように注意しましょう。
熱帯魚や金魚などの魚類を飼っている場合は、水槽にカバーをかけて保護してください。水の中にいるとはいえ、薬剤が水に溶けて作用してしまう恐れがあるからです。
駆除スプレーを使った蜂の巣の駆除方法
ここでは自力で駆除したい方向けに道具や手順を紹介します。ただ、蜂の巣の駆除は危険なので、基本的にはプロに依頼しましょう。
準備するもの
蜂の巣を駆除する際は以下の道具を用意してください。
道具 |
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防護服がない場合は蜂を刺激しづらい白い服を準備しましょう。長袖はもちろんのこと、スキーウエアのような厚手のナイロン素材が安心です。
巣を取り除く作業は、蜂が巣に戻って休んでいる日没後に行うのがおすすめです。懐中電灯の点灯部に赤いセロファンを貼ることで、蜂を刺激せずに巣を照らすことができます。
蜂の巣が高い場所にある場合は、エアロングがおすすめです。これを使うと届きにくい場所にもスプレーを噴射することができます。
スプレーを使った駆除の手順
蜂を駆除する際の手順は以下の通りです。
手順 |
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蜂の巣を駆除するときは、日没から2~3時間経過してあたりが一面暗くなった時間帯に作業しましょう。事前準備が終わったら巣から3m離れたところで待機します。噴射した蜂駆除スプレーが自分にかからないよう、風上から近づきましょう。
巣の出入り口となる穴や巣の周りにスプレーを吹きかけます。こまめに噴射するのではなく長く吹きかけてください。アシナガバチの場合は巣の全体、スズメバチの場合は巣の出入口の穴に向けて噴射すると良いです。
巣の周りを飛び回る蜂がいなくなったら、巣を棒などで地面に落とします。巣や蜂の残骸を集めてゴミ袋に入れたら、袋の中にスプレーを再度噴射しておきましょう。そうすることで確実に駆除できます。回収時に素手で蜂を触ると刺される危険性があるのでやめてください。
最後に、巣があった場所に忌避剤にもなるスプレーをかけて戻り蜂対策をしましょう。
蜂に襲われたり刺されたりした場合は?
蜂に襲われた場合は静かにその場を離れましょう。大きな声を出したり激しく動くと蜂を刺激してしまい、刺される可能性が高まります。蜂は黒い服や甘い香りに敏感なので、それらを日常的に避けることで襲われにくくすることもできます。
蜂に刺されてしまった場合はその場を離れた後に傷口を水で洗い流しましょう。針が残っていたら抜いて、1時間ほど安静にしていてください。口で毒液を吸い出すのは逆効果なのでNGです。また少しでも体調に異変を感じたら病院へ向かいましょう。
殺虫スプレーがない時の対処法
ここでは殺虫スプレーがない場合の代用品や、殺虫スプレー以外の駆除・予防グッズを紹介します。
オイルスプレーで代用することが可能
殺虫スプレーがない場合は、オイルスプレーで代用することができます。殺虫効果は低いですが、オイルが蜂の羽根の動きを静止して動けないようにできます。
ただしオイルスプレーは家を汚しやすいほか、噴射距離や範囲が狭いというデメリットがあるので注意が必要です。そのため、殺虫スプレーが用意できない場合は業者に駆除を依頼した方が安心で安全でしょう。
また蜂専用でない家庭用殺虫剤でも一定の効果があるとされています。
他にもさまざまな駆除・予防グッズが!
殺虫スプレー以外にも駆除・予防グッズがあります。捕虫器で女王蜂を捕まえたり、置き型の殺虫剤を使用したりすれば、簡単に駆除することができます。
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