蜂の巣の駆除費用は、蜂の種類や巣の大きさ、場所、数、時期によって決まります。スズメバチは危険度・駆除の難易度ともに高いため、高額になることが多いです。
この記事では、費用全体の相場や蜂の巣駆除の料金が決まる仕組み、費用を抑える方法について詳しく解説していきます。
蜂の巣駆除の費用相場
蜂の巣駆除の費用相場は、ざっくり巣1個あたり10,000〜50,000円前後です。蜂の巣駆除を依頼すると、最低でも1万円はかかると見ておくのが無難でしょう。
蜂の巣駆除にかかる費用は「基本料金+追加料金」で決まります。どの業者も基本的には、蜂の種類ごとに基本料金を設定している場合が多いです。巣の大きさや場所などによって追加料金が発生するため、料金相場には幅があります。
ミツバチ | 10,000〜40,000円 |
アシナガバチ | 6,000〜30,000円 |
スズメバチ | 10,000〜50,000円 |
オオスズメバチ | 20,000〜50,000円 |
蜂の巣駆除の費用はどう決まる?
蜂の巣駆除の料金は、主に以下の要素で大きく変わってきます。
基本料金 | 追加料金 |
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蜂の巣駆除の費用には、作業費の他にも事前調査などの出張費が加味されることがあります。業者によって出張費発生の条件は異なるので、事前にチェックしておくと安心です。
ここからは上記の項目ごとに、追加料金の相場について確認していきましょう。
蜂の種類
蜂の種類によって駆除の料金は変わります。
ミツバチ | 10,000〜40,000円 |
アシナガバチ | 6,000〜30,000円 |
スズメバチ | 10,000〜50,000円 |
オオスズメバチ | 20,000〜50,000円 |
駆除業者はある程度の追加料金が発生することを見越して、「20,000〜50,000円」ほどの料金を提示していることが多いです。あくまで参考までにとどめてください。
ミツバチの巣の駆除料金が高いのは、作業が大変だからです。巣に住んでいる個体の数が多いうえ、ハチミツがぎっしり詰まっていて重みがあります。
アシナガバチの場合、危険性は高いものの駆除が比較的カンタンなので安く済むことが多いです。
最も料金が高くなるのはオオスズメバチです。危険性・難易度ともに高いので、50,000円前後になることも往々にしてあります。
巣の大きさ
巣の大きさに応じて、追加料金が設定されているのがメジャーです。巣が大きいほど中に住んでいる蜂の数が増えるため、蜂の巣駆除の難易度が上がります。
巣の大きさ | 追加料金 |
10cm未満 | なし |
10~20cm | 4,000~5,000円 |
20~30cm | 8,000~9,000円 |
30~40cm | 10,000~15,000円 |
40cm以上 | 15,000円以上 |
上記のように、巣の大きさによって追加料金が値上がりするのが一般的です。10cm未満の小さな巣なら、基本料金だけで対応してくれる可能性が高いでしょう。
ちなみに蜂の巣の大きさは、蜂の種類にも依存します。普通のスズメバチの巣は「バレーボール程度」まで大きくなりますが、アシナガバチの巣は「手のひら大程度」である場合が多いです。
巣の場所
駆除したい蜂の巣の場所によって追加料金が発生します。高所作業や屋根裏などの狭い場所での作業は駆除の難易度が上がるため、料金の上乗せ額が大きくなることが多いです。
巣の場所 | 追加料金 |
屋根裏、床下 | 6,000~8,000円 |
地面から3m以上の高所 | 4,000~6,000円 |
土中、室外機、給湯器などの閉鎖空間 | 3,000~5,000円 |
高所作業をするときには、ハシゴなど機材の使用分が追加料金として加算されます。屋根裏や床下をはじめとする「屋内の狭い場所」では、壁板・床板の除去をともなう大掛かりな作業になることが多いです。
巣の数
蜂の巣が作られやすい環境には、複数の巣が乱立しているケースが多いです。
蜂の巣1個につき2,000〜10,000円ほどが目安です。駆除する蜂の巣が増えれば増えるほど危険性や難易度は上がるため、その分の追加料金が発生します。
蜂の巣駆除をするときは「戻りバチ(駆除を撤去した後に帰ってくる蜂)」も多いため、そもそも完全に除去する難易度が高いのです。蜂の巣が多いほど、このリスクも高まります。
時期
全国的に駆除の依頼が増えるシーズンは蜂の攻撃性が増している時期に当たるため、追加料金が発生します。
1〜6月はかからないことがほとんどですが、繁忙期に当たる7〜12月は4,000〜5,000円ほどの追加料金がかかることが多いです。
蜂のライフサイクルで言えば、1〜6月は巣作りや子育てに忙しい時期。そのため他の動物を襲うよりも巣作りに集中していることが多く、攻撃性はさほど強くありません。
反対に7〜12月にかけてはエサ不足や越冬の準備などが要因で、蜂の気性が荒くなります。蜂に刺される被害も増え始める時期となるため、危険度に準じて料金が上乗せされるのです。
業者からの高額請求を防ぐには?
蜂の巣の駆除業者の中には、不当に高額な費用を請求してくる悪徳業者も存在するのも事実。
ここではぼったくり業者に騙されないための注意点、そして優良業者を選ぶときのポイントを紹介します。
悪徳業者に要注意
高額な費用を請求してくる悪徳業者の特徴として、以下の2つがあげられます。
- 低料金もしくは料金が不明確
- 大幅な値引き
3,000円など格安料金を提示してくる業者には要注意です。蜂の巣駆除は最低でも10,000円はかかるので、あとから必ず高額な上乗せ料金が予想されます。見積もり時に出された料金の項目に不明確な部分がある場合も、信用できない可能性が高いです。
大幅な値引きをしてくる業者も疑いましょう。見積もりで高額請求をしてきたのに、依頼を断ろうとすると大幅に値引きされた金額を提示するケースが見られます。このような業者は、蜂の巣の状況を考慮せずに金額を提示している可能性が高いです。
もし高額な駆除料金を請求されたら、不明確な料金部分の説明をお願いしましょう。それでも納得できなければ、きっぱりと契約を断るのが最善です。またトラブルになってしまったときは、消費生活センターに相談することをオススメします。消費者ホットライン「188番」に繋げば、蜂の巣駆除の料金はもちろん、消費生活全般に関するトラブルに相談員が対応してくれますよ。
優良業者を選ぶときのポイント
ぼったくり業者に引っかからないためには、以下のポイントに気をつけましょう。
- 見積もりは無料か
- 作業内容と料金は明確か
- 保証やアフターフォローはあるか
まずは、見積もり無料の業者に見積もりをとってもらいます。作業内容や料金が明確に提示されている業者は信頼して問題ありません。逆に明確に説明されない業者であれば、余分な作業や高額請求を勝手に行う可能性が高いです。
保証やアフターフォローが充実しているかどうかもチェックしましょう。巣を駆除しても戻りバチ(駆除を撤去した後に帰ってくる蜂)が残っている可能性があります。このような場合に備えて、再び駆除に対応してくれる業者を選ぶと安心です。
蜂の巣駆除を無料で駆除する方法はある?
状況に合わせて適切な機関に依頼すれば、駆除料金が無料になるケースがあります。
巣の駆除料金が無料になるケース |
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それぞれ以下で詳しく解説していきます。
【巣が公共の場所にある場合】役所に依頼する
蜂の巣が家の面している道路や公園など「公共の場所」であれば、無料で駆除してもらえる可能性が高いです。
また巣の場所を問わずスズメバチの巣であれば、無料で駆除に対応している自治体もあります。
自治体によって無料での対応の有無は異なるため、一度確認してみることをオススメします。
【巣が集合住宅にある場合】管理会社に依頼する
玄関ポーチやバルコニー、室外機置き場など集合住宅の共用部分に蜂の巣ができた場合、管理会社に依頼しましょう。管理会社は蜂の巣駆除の責任を負っているため、無料で対応してもらえることが多いです。
ただし住戸の専有部分に関しては、管理会社の管轄にありません。そのためほとんどは自分で対処しなければならない点に注意です。
蜂の巣駆除の費用を抑える方法は?
業者に蜂の巣の駆除を依頼すると、自分で対処する場合に比べて費用がかさみがちです。
以下のポイントを押さえると費用を安く済ませることができます。
- 巣が小さいうちに駆除を依頼する
- 自治体の補助金を利用する
- 見積もりを比較する
- 自分で駆除する
巣が小さいうちに駆除を依頼する
蜂の巣を発見したら素早く対処することが肝心です。蜂の巣駆除の料金は、蜂の巣のサイズに比例して上乗せされていきます。
働き蜂が活発になる6月以降は、巣のサイズは急激に巨大化します。「気づいたらあっという間に大きくなっていた」というケースもよく見られます。高額な料金に悩まされないためにも、日頃から巣が作られやすい場所をチェックしておくことが大切です。
巣ができやすいポイント |
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特に春先ごろに、念入りに家の周辺をチェックしましょう。蜂の営巣が盛んになり始めるのは3〜6月くらいです。この時期から定期的に確認しておくと、巣の早期発見と速やかな駆除で費用を安く済ませることができますよ。
自治体の補助金を利用する
業者に蜂の巣の駆除を依頼する場合、市町村が補助金を出してくれることがあります。ただし対応する蜂の「種類」や「上限額」が決まっている場合がほとんど。スズメバチ以外は対象外となるケースが多いので注意が必要です。
地域によって規定が異なるので、住んでいる地域の市役所のホームページを確認してみましょう。市町村によって管轄する部署は違いますが、自治体の「環境対策課」や「環境保全課」で受け付けているのが一般的です。
補助金制度以外にも、自力で駆除する人を対象に防護服の貸し出しを行っている自治体もあります。
見積もりを比較する
蜂の巣駆除業者に依頼するときは、3社以上の業者から見積もりをもらって、費用や施工内容などを比較しましょう。おおよその費用相場がつかめるので、ぼったくりの心配が減ります。その際、以下の内容を伝えられるようにしておくと見積もりがスムーズにいきます。
- 蜂の種類
- 巣の大きさ
- 巣の数
- 巣を作っている場所
大体のわかる範囲で構わないので、できるだけ詳細な情報を伝えるのがポイントです。
料金が安いかどうかを判断基準にするのは避けた方が無難です。駆除作業が雑であったり、アフターサービスが保証されていなかったりと、トラブルに繋がりやすくなります。見積もりと事前の確認を行った上で業者を決めるのがベストな方法です。
自分で駆除する
蜂の巣の大きさが15cm未満である場合、自力で駆除することができます。この時期はまだ蜂の数が少ないため、危険度は低めです。
防護服は自治体から調達できる場合もあるので、業者に依頼するよりも費用を抑えることができます。
駆除に必要な道具 |
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以下の条件が当てはまる場合は、無理せず業者に依頼するのがベストです。
業者に依頼すべきケース |
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9〜10月頃に自力で駆除を行うのは絶対に避けてください。蜂の攻撃性は9〜10月にかけて増していきます。
また最も危険度の高い蜂であるスズメバチも、自力での駆除は避けるべきです。毒性・攻撃性ともにトップレベルなので、刺されると激しい痛みを伴います。さいあく死にいたるケースも見られるほどです。
優良業者に早期に依頼しよう
蜂の巣駆除の相場が分からなければ、適切な料金で業者に依頼できないため後悔につながります。料金の安さだけで決めてしまうと、失敗してしまうでしょう。
費用は蜂の種類や巣の大きさなどの条件によって異なりますが、それぞれのケースによって状態は異なるので相場を知ることは簡単ではありません。
早い段階で依頼した方が、巣が小さく費用がかからずに済みます。複数の業者から見積もりを取って、優良な業者に駆除を依頼しましょう。
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