車のエアコンフィルターはカーエアコンが正常に機能するために、大きな役割を持つパーツです。フィルターの汚れをそのままにしておくと、快適な車内環境を保てません。フィルターの働きや交換のタイミング・付け替える方法を解説します。
最終更新日: 2024年06月28日
車のエアコンフィルターの役割と交換時期
室内用のエアコンと同じく多くのカーエアコンにもフィルターが付いています。どのような役割があるパーツなのでしょうか？フィルター交換の必要性やタイミングも解説します。
空気をきれいに保つ働きがある
元は一部外国産の車や高級車にのみ付いていたエアコンフィルターは、国産の乗用車でも20年ほど前から搭載されるようになりました。現在では通常装備として多くの車のエアコンに付いています。
車のエアコンは車内の空気を取り込み循環させたり、外気を導入して循環させたりして快適な温度を保ちます。フィルターは取り込んだ空気中に含まれるホコリやゴミ・花粉を除去し、きれいな状態で車内に送るパーツです。
近年は黄砂やPM2.5など、空気中に放出されている有害物質までも除去できるフィルターが登場しています。人体への健康被害を防ぐためにもフィルターは欠かせません。
フィルターを交換するタイミング
エアコンを作動させるとフィルターには空気中の異物が付き、使い続けるほどに汚れがたまっていきます。フィルターの寿命を決めるのは年数と使用頻度です。
エアコンフィルターを交換する時期の目安は、使い始めてから1年経過した時点とされています。各フィルターメーカーが推奨する交換時期の目安も、多くの会社で1年です。
走行距離が平均より長い場合はエアコンの使用頻度も高いため、1年たっていなくても交換が必要になります。メーターを見て10,000kmを超えていたら、フィルター交換が必要と考えましょう。
ペットや毛布などホコリの原因になるものを車に乗せている人は、年数や走行距離が少なくても早めの対処がおすすめです。エアコンが正常に働いていないと感じたら点検や交換を検討します。
フィルター交換しないデメリット
汚れたフィルターをそのまま使っていると多くのデメリットがあります。どのような問題が起こるのかを把握すれば交換や掃除など、メンテナンスの必要性が分かるでしょう。
イヤな臭いの原因に
エアコンフィルターはゴミやホコリだけでなく、菌やカビも付着しやすいパーツです。風が送り出されるときにたまった菌やカビが空気に混ざると、悪臭の原因になります。
カビが生えたフィルターをそのままにしておくと、健康被害にもつながりかねません。エアコンの風に乗って拡散された胞子が人の体に入って、アレルギーやぜんそくを引き起こす危険もあります。
汚れたフィルターには微生物だけでなく、タバコや臭いの強い食べ物など人間が出した臭いの元が付いているのも問題です。悪臭の原因になる物質がたまったフィルターを使い続けると、さらに臭いがひどくなる可能性もあります。
エアコンの効果が下がる
フィルターが汚れたままだと目詰まりしてしまい、風の通り道が狭くなります。エアコンをつけても風の出が悪くなったり、適温になるまでに時間がかかったりするなどエアコンの効果を下げてしまうのです。
フィルターは車内へ送風する際に不純物が放出されないように防ぐだけでなく、エアコンの内部にホコリやゴミが入り込むのをブロックする役目も果たしています。フィルターに付いた汚れは放出されずにたまる一方です。
目詰まりを起こしてエアコンの効き目が下がると、燃費にも影響を及ぼします。車のエアコンはエンジンの動力によって動くため、エアコンの効率が下がるとその分だけ燃費が上がってしまうのです。
エアコンフィルターの交換方法
エアコンフィルターはどのように交換するのでしょうか？汚れたフィルターを新しいものに取り換える方法を紹介します。自力で交換する方法が難しいようであれば、カークリーニングの業者やディーラーといったプロに頼むのも選択肢です。
自分で交換する
フィルターはカーエアコンの内部にあるため、外からはみえません。車種によって違いはあるものの、グローブボックスの裏側に付いているのが一般的です。
エアコンフィルターを外すときはまず、グローブボックスを開けて取り外しましょう。内部にある箱に付いているツメを外し、カバーも取り払うとフィルターを引き抜けます。
上下の向きを確認して新しいフィルターを取り付ければ交換完了です。付け替え用のフィルターはホームセンターや車用品の専門店で入手できます。
臭いが気になる場合は掃除するのも効果的
フィルターに臭いの元が付いていて悪臭がある場合は、交換しなくても掃除だけで解決する可能性があります。交換のときと同じ手順でフィルターを外したら、たまった汚れを水洗いで落としましょう。
ただしフィルターによっては水洗いできないものもあります。掃除機で汚れを吸い込もうとするとフィルターが壊れることもあるため、吸い取って掃除する場合は扱いに加減が必要です。
業者やディーラーなどのプロに依頼
フィルターはエアコン内部のパーツで、取り外し方を間違えると故障につながりかねません。作業になれていなかったり不安を感じたりする場合には、専門知識のあるプロに頼むのが無難です。
自力の掃除では手が届かない部分も、プロなら高い技術できれいにできます。フィルター交換の依頼におすすめなのは、カークリーニングの業者かディーラーです。どちらも車の扱いに慣れているため、安心して任せられるでしょう。
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フィルター交換で清潔な車内環境を実現
エアコンのフィルターは車内の空気をきれいにしてくれます。しかし汚れがたまってしまうとエアコンの効果が下がるだけでなく、空気中の不純物が取り除かれずに車内を循環してしまいます。
1年に1回または走行距離10,000kmを目安に、定期的な交換が必要です。交換には自力で行う方法と業者やディーラーに頼む方法があります。想定外のトラブルを防ぐためにも、作業に自信がない場合はプロの力を借りましょう。
きれいなフィルターに取り換えれば気になる臭いも改善され、快適なドライビングを楽しめます。
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