ガマズミの花言葉は?
ガマズミには「結合」「愛は死よりも強し」「私を見て」といった花言葉があります。
ガマズミの実の効能は?
ガマズミの実にはポリフェノールが含まれているため、血液をサラサラにする効能が期待できます。詳しくは記事内で解説しています。
ガマズミには「結合」「愛は死よりも強し」「私を見て」といった花言葉があります。
ガマズミの実にはポリフェノールが含まれているため、血液をサラサラにする効能が期待できます。詳しくは記事内で解説しています。
ガマズミは春になると白い花を咲かせ、秋になると赤い実をつける落葉低木です。山野で自生しますが、見た目の華やかさや手入れが簡単なことからガーデニングでも高い人気を誇ります。
植物名 | ガマズミ |
学名 | Viburnum dilatatum |
科名 / 属名 | レンプクソウ科 / ガマズミ属 |
別名 | アラゲガマズミ、ヨウヅメ |
和名 | 莢蒾 |
原産地 | 日本、朝鮮半島、中国 |
開花期 | 5月~6月 |
花の色 | 白 |
花言葉 | 結合 |
樹高 | 2~5m |
特性 | 落葉性、耐寒性、育てやすい |
ガマズミの栽培カレンダー
ガマズミはレンプクソウ科ガマズミ属に分類される、落葉性の低木です。漢字では「莢蒾」と書き、英語名は「Viburnum」です。
桜が終わった5月〜6月ごろに開花し、枝先に白い小花を密集させて咲きます。秋になると真っ赤な実をつけ、そのかわいらしい見た目が人気の植物です。また秋から冬にかけて紅葉が楽しめます。
年間を通じて様々な表情を見せてくれるガマズミは、剪定や水やりなどの手入れの必要が少なく育てやすいこともあり、庭植えにもおすすめの低木です。
ガマズミは5月~6月ごろになると、直径5~8mmほどの小さな白い花を咲かせます。枝先に密集してたくさんの花を咲かせるのが大きな特徴で、春の訪れを感じさせる優雅さが魅力的です。花は5枚の花びらに分かれており、雄しべと雌しべが花冠から突出します。
またガマズミは花が咲いていた部分に真っ赤な実をたくさんつけます。実がなる時期は9~11月頃です。大きさは6~8mmと小さく、花のように実を枝先に集中させるので、鮮やかな色彩を楽しむことができるでしょう。
ガマズミの花言葉は「結合」です。また他にも「愛は死よりも強し」「私を見て」といった意味もあります。少し怖い印象を覚える言葉が並んでいますね。
これらの花言葉が付けられている理由は、ガマズミの育ち方に由来しています。ガマズミの実は非常に小さいですが、小さいながらも目を引くような鮮やかさがあります。
小さく儚げな花や実も、集合(結合)することで可憐な様子になるということを表しているのかもしれません。
ガマズミ属にはさまざまな種類の花木があります。花や実のつけ方など、好みに合った種類のものを見つけてみてはいかがでしょうか。
植物名 | ミヤマガマズミ |
科名 / 属名 | レンプクソウ科 / ガマズミ属 |
開花期 | 5月~6月 |
特性 | 落葉低木 |
ミヤマガマズミは、ガマズミに非常によく似た花や実をつける落葉低木です。ガマズミのような白い花と赤い実をつけますが、6~9mmほどの少し大きい実をつけるのが特徴です。
またミヤマガマズミの葉は、葉先が鋭く尖っており、葉と茎のつなぎ目の葉柄部分に細長い絹毛をぱらぱらとつけます。一方でガマズミは、葉先がそこまで尖っておらず、葉柄に細長い毛や四方に広がる星状毛をびっしりとつけるのが確認できます。
植物名 | トキワガマズミ |
科名 / 属名 | レンプクソウ科 / ガマズミ属 |
別名 | ビバーナム・ティヌス |
開花期 | 3月~4月 |
特性 | 常緑低木 |
トキワガマズミは観賞用の栽培種です。別名「ビバーナム・ティヌス」と呼ばれています。トキワガマズミの一番の特徴は、常緑種であることです。他のガマズミ属の品種とは違い、1年を通じて葉をつけます。
またガマズミは秋になると赤い実をつけますが、トキワガマズミはブルーベリーのような深い紫色の実をつけます。印象的な姿の果実は、生け花や切り花にも人気が高いです。
植物名 | キミノガマズミ |
科名 / 属名 | レンプクソウ科 / ガマズミ属 |
開花期 | 5月~6月 |
特性 | 落葉低木 |
キミノガマズミはその名の通り、黄色い実をつける品種です。実の大きさは6~8mmほどで、通常のガマズミよりも少し大きなサイズの実をつけます。
華やかな黄色い実をつける姿から、園芸品種としても人気の高いガマズミです。
植物名 | オトコヨウゾメ |
科名 / 属名 | レンプクソウ科 / ガマズミ属 |
開花期 | 4月~5月 |
特性 | 落葉低木 |
オトコヨウヅメの一番の特徴は、実を生で食べられないことです。「オトコ」という名前がつく植物は「食べられない」「苦い」という意味を持ちます。
他のガマズミとは異なり、実がなる期間が長いです。
ガマズミの実に似た木として有名な「ノイバラ」「アロニア」「ヨウシュカンボク」を紹介します。ガマズミとの見分け方も一緒に解説します。
植物名 | ノイバラ |
科名 / 属名 | バラ科 / バラ属 |
開花期 | 5月~6月 |
実がなる時期 | 11月~12月 |
日本各地で見られるノイバラは、秋に実が赤くなります。ガマズミとの違いは、実がなる時期と実の大きさです。
ガマズミは9~11月に7mm前後の赤い実がなりますが、ノイバラは11月以降の晩秋に9mm前後のやや大きい実がなります。
植物名 | アロニア |
科名 / 属名 | バラ科 / アロニア属 |
開花期 | 5月~6月 |
実がなる時期 | 10月~12月 |
アロニアには黒い実がなる木と赤い実がなる木があります。黒い実が食用で、赤い実が観賞用です。赤い実がなるアロニアとガマズミの見分け方は、花の色と香りです。
ガマズミは白色の花が咲き、甘い香りがするのに対し、アロニアは淡いピンク色の花が咲き、特徴的な香りはしません。
植物名 | ヨウシュカンボク(セイヨウカンボク) |
科名 / 属名 | レンプクソウ科 / ガマズミ属 |
開花期 | 4月~5月 |
実がなる時期 | 9月~11月 |
ガマズミと全く同じ時期に、同じ見た目の花と実がなるヨウシュカンボク(セイヨウカンボク)の見分け方は、樹林の高さです。
ガマズミの木が約1.5mであるのに対し、ヨウシュカンボクの木は約4mと非常に高いです。
秋になるとガマズミがつける赤い実は、食べられることをご存知でしょうか。冬が近づくにつれて甘くなっていき、これまで東北地方では「神の実」として大切にされてきました。
また、実を食べることによる健康効果も確認されています。実を収穫して食べてみるのもよいかもしれませんね。
ガマズミの実には、ポリフェノールの一種であるアントシアニンが数種類含まれています。ポリフェノールには活性酸素など有害物質のはたらきを抑え、血液をサラサラにする効果があります。そのためガマズミの実を食べると、高血圧や動脈硬化など生活習慣病の予防効果が期待できるのです。
またほかにもリンゴ酸やビタミンCなどの成分も含んでおり、そのまま食べるだけでなく染料としても使用されてきました。
ガマズミはそのまま食べられますが、料理をして楽しむこともできます。ガマズミを使った料理の例は以下の通りです。
青森では「ジョミ」という名前のジュースが特産品として販売されています。もし青森に行く機会があるならば、購入して飲んでみてはどうでしょうか。
「ガマズミをガーデニングに取り入れたい!」そんな方のために、ここからはガマズミの育て方について解説します。
ガマズミは耐寒性や耐暑性に優れていたり、成長スピードが遅かったりするため、比較的育てやすい植物です。植える場所や肥料の与え方などを適切に行うことで、より丈夫に育てられるでしょう。
ガマズミは日差しを好む植物です。そのため、育てる際は日陰ではなく、きちんと日の光が当たる場所を選びましょう。
土に関しては、鉢植えの場合、赤玉土7割に対して腐葉土3割の割合で混ぜます。市販の腐葉土を使っても問題ありません。
ガマズミは人間の手入れがなくても自生できるほど生命力の強い植物ですが、蒸れに弱いため、土の管理が大切です。肥沃な土を好むので、庭に植える場合には、たっぷりと腐葉土を混ぜてあげるとよいでしょう。
ガマズミの種まきは10〜11月に行います。ただし注意したいのが、種の入手方法が一般的な植物と少し異なる点です。
一般的なガーデニングの場合、花屋やホームセンターで種を買いますが、ガマズミの種は市販で販売されていません。そのため、すでにあるガマズミの熟した実から種を取り出します。
もしすぐ植えないのであれば、そのまま放置せずに、湿らせておいたバーミキュライトとまとめてポリ袋に入れて保存しましょう。
苗植えに関しては、2月下旬〜3月上旬か11〜12月がベストタイミングです。鉢に植える際は、苗よりも1〜2回り大きいものを選びましょう。
地植えのガマズミは、日常的な水やりは基本的に必要ありません。暑さの厳しい夏や、乾燥が続くような場合は適宜たっぷりと水をあげるようにしましょう。根が張るまでの期間やは、土の表面が乾いたタイミングで水を与えます。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いてきたら鉢底から水が出てくるくらいに水を与えましょう。
肥料は5月~6月にお礼肥として与えるか、11月~12月に寒肥として与えてください。どちらもガマズミが体力を消耗している時期であり、しっかりとした栄養を求めています。肥料を与えて、ガマズミの健康的な生長を促しましょう。
ガマズミがある程度の大きさまで育ったら、手入れをしてあげましょう。剪定などをしっかり行うことで、見た目にも美しく、庭を鮮やかに彩ってくれます。
ガマズミの剪定は落葉後の12月~3月に行いましょう。そのまま放置しても十分ガマズミの美しさが感じられますが、枝が密集している場所を少し剪定してあげることにより、風通しを良くして生育を促せます。
剪定は花がつかない枝や伸びすぎた枝の根元から切り取って、全体のバランスを整えていきます。高さを抑えたい場合は芽の1cmほど上の部分で切るようにしましょう。
ここで注意したいのは剪定のしすぎです。冬に樹形を整えるための大きな剪定をすると、翌春の花芽を落としてしまいかねません。不要な枝を取り除く程度の剪定に抑えるようにしましょう。
不要な枝の見極め方は、以下の図解を参考にしてください。
もしガマズミを増やしたいと思ったのであれば、挿し木してみましょう。挿し木とは、植物の一部を土に植えて増やす方法です。ガマズミの挿し木は6月〜7月が適期です。
【挿し木の手順】
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ガマズミは他の植物と比べて病気や虫に強く、病害虫の心配はほとんどありません。しかし、風通しが悪い環境で育てていると、うどんこ病やカイガラムシの被害に合うおそれがあります。
うどんこ病は白っぽい粉状のカビが葉の表面につく病気です。放っておくと葉が枯れるだけでなく、他の植物に症状が移ってしまうことも考えられます。殺菌剤を使用して消毒するか、葉を取り除いて感染を食い止めましょう。
カイガラムシは時間が経つと貝殻のように硬くなります。柔らかいようであれば、歯ブラシを使ってはらい落としましょう。硬くなっている場合は薬剤を散布するか、スコップを使って削り落としてください。
病害虫の被害を防ぐためにも、日当たりと風通しの良い場所で育てことが大切です。
ちなみに、ヒヨドリはガマズミの種を運ぶ役割があるため、ガマズミの周りを飛んでいても追い払う必要はありません。
ガマズミは春の白い花や秋口にかけての真っ赤な果実、そして紅葉も楽しめるなど、1年を通じて移り行く姿を見せてくれる花木です。
必要な手入れも少なくて育てやすいため、ガーデニング初心者でもトライしやすい植物でしょう。また簡単な手入れで育てられる植栽を探している方には「宿根草」の栽培もおすすめです。
花と実のコントラストが魅力的なガマズミを庭木に取り入れて、庭を鮮やかに彩ってみてはいかがでしょうか。