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整地とは?造成や更地との違いや仕上げ別の費用相場、メリットを解説

最終更新日: 2024年06月28日

家の解体や庭のDIYを考えている場合には、整地が欠かせません。整地の概要や仕上げの種類、造成・更地との違いも解説します。工事内容や規模ごとの費用相場、業者を選ぶときに知っておきたいポイントも見ていきましょう。

整地とは?造成や更地と違うの?

土地の状態を整えることを整地と呼びます。具体的にどのような作業や工事を指すのかに加え、造成や更地など似た言葉との違いも解説しましょう。

整地とは土地を平らにならす施工のこと

「整地工事」は字の通り、土地をきれいに整える作業を指します。凹凸をならし、邪魔な草木を撤去した状態が「整地された土地」です。

家の建設前や解体後、庭の整備など、様々な場面で整地工事は必要になります。石や草木を取り除き、土をきれいに固め、整えた後に砂利を敷き詰めるなど作業内容は多岐に渡り、地形によっても内容は変わります。

また整地の後にどのような使い方をするかによっても、工事内容が変わるでしょう。宅地を売却するなら土をきれいにならすだけで問題ありませんが、庭を美しく整えるなら舗装が必要です。

造成との違い

「造成工事」は、住宅建設の目的で土地を整える工事です。農地や森林を宅地に変えるため、必要な作業をします。

宅地として利用できるようにするために地盤の調査・改良が必要なケースもあり、業者による判断が欠かせません。工事が専門的になり、個人で行う簡単な整地とは異なります。

大規模なものは土木業者が請け負い、場合によっては重機を使用して作業を進めます。解体業者や外構業者が参加する場合もありますが、規模や作業内容によって異なるので一概には言えません。

なお「宅地造成等規制法」により、災害のおそれがある特定地域での工事は規制されている点も覚えておきましょう。対象とされているエリアでは、各都道府県の許可が必要です。

更地との違い

「更地」は「住宅を解体した跡地」です。住宅地に何もない状態を指し、整地されているかどうかは重視されません。しかし「宅地」でなければならず、別の用途で使われる土地は更地に該当しない点に注意しましょう。

家を解体して土地の上に建物がなければ、その時点で「更地」と判断されます。石や草木、土の中に建物の破片があっても更地です。

家の解体後、不要なものを除去して整えると整地済の土地になります。売却を考えている場合、すぐに建設が始められない更地よりも、整地済の土地の方がニーズが高く、売れやすい傾向です。

整地の仕上げの種類

整地後には仕上げを行います。細かい指定がない場合は粗仕上げが一般的ですが、用途が決まっているときは舗装も必要になるでしょう。

それぞれの作業内容や、特徴を解説します。

粗仕上げ

整地を業者に依頼すると、「粗仕上げ(粗整地)」または「荒整地」と呼ばれる項目があります。作業内容は厳密には固定されておらず、石・草木・がれきを除去し、ローラーなどの重機や道具で、土をならすのが一般的な作業です。

状況や業者によっては、表面を整える作業や清掃も含まれます。整地工事の中でも簡単にでき、コストや手間もそれほどかかりません。

使い道が決まっていない土地や、舗装が必要ない土地は粗仕上げを行います。整地の基本的な施工は粗仕上げまでで、舗装が必要な場合は別途費用がかかると考えておきましょう。

砕石舗装

「砕石舗装」は整地後に、石を敷き詰める工事です。砕石は「天然の石を砕いて選別したもの」で、角張っています。

庭や駐車場に敷き詰めるときに使用され、石と石の角が重なって地盤が固めやすいのが特徴です。

砕石ではなく、角が丸い「砂利」を使うケースもあります。砕石と比べて形が様々で、かみ合わせが少なく、歩くと音が出るため防犯面でも有利です。

石を敷き詰めた後、機械を使用して空気を抜く「転圧」も行われます。石同士を密着させ、表面を整える作業です。

真砂土舗装

真砂土舗装は「土舗装」とも呼ばれ、整地後の土地に土を敷き詰める工事です。一般的に花崗岩から作られる「真砂土」が使われます。

真砂土は公園や学校の舗装にも使われる、身近な存在です。石やアスファルトと比べ水分を取り込みやすく、草木の生育にも支障がありません。

工事の際は整地後の土地に土を撒き、他の舗装と同じく機械で転圧します。地盤が固まり、土地の景観も良くなるでしょう。

庭の整地を土で仕上げたいときは、真砂土舗装が候補になります。土の種類によっては、上から芝生を張っても生育しやすい土壌が作れるでしょう。

土間コンクリート、アスファルト舗装

駐車場など耐久性を必要とする場所では、土間コンクリートやアスファルトの舗装を行います。

状況によっては舗装の前に整地後の地面を固め、砕石で地盤を強化する作業も必要です。準備が整ってから舗装に入るため、コストや手間がかかりやすい点に注意しましょう。

アスファルトやコンクリートは、柔らかい状態で地面に敷いていきます。アスファルトは数時間、コンクリートは数日程度、固める時間が必要です。

住宅地ではコンクリート舗装が多く、屋外の駐車場ではアスファルト舗装が目立ちます。また私有地と道路の区別をつけるために舗装するケースもあります。

整地するメリット

整地には様々なメリットがあります。整えないまま置いている土地があるなら、検討しましょう。何かの用途で使うにも、整地してからの方が使いやすくなります。

また土地の売却時にも、売れ行きや価格を決定する重要な要素になるのです。

土地活用の幅が広がる

土地を整地すれば、土地を何かの目的のために使用できます。更地のままでは凹凸や不要なものが散乱し、土地があっても使えません。

家を解体して駐車場にする場合、整地は必須です。解体後に別の家を建築するときも、いったん整地をして地面をきれいにします。

庭も整地をすると不要な草木や凹凸がなくなり、活用しやすくなるでしょう。芝生を敷いて景観を良くするなど、個人でも整地と舗装はできます。

所有している土地の使い方を変えたいときは、まず整地を検討しましょう。

土地が高く売れやすい

土地を売る場合、買い手の気持ちになって考えましょう。整地をして土地がきれいになっていると、すぐに建設や駐車場として活用できます。

買い手が別途工事をする必要がなく、手間やコストがかかりません。見た目が良くなり、購入意欲も高まるでしょう。

最低限の整地をしておくと、売却価格も高くなる可能性があります。ただし舗装は状況によって検討が必要です。

たとえばコンクリート舗装の土地は、活用の幅が限定されます。購入層がハッキリしているときはメリットになりえますが、状況によって整地の方向性を考えましょう。

整地にかかる費用について

費用を計算
(画像提供:PIXTA)

整地をプロの業者に頼むと、費用がかかります。人件費や材料費、技術料などが発生するのです。ここからは業者に整地を依頼したときの、一般的な費用相場を紹介します。

土地の規模別、整地の費用相場

整地は規模によって費用が変わります。業者に依頼すると、「1平方メートルあたり500円前後」が一般的です。しかしこれは相場であり、業者や立地により数百円の差がある点に注意しましょう。

1坪は約3.3平方メートルです。50坪の土地で計算すると、82,500円かかります。10坪の狭い土地なら16,500円です。

基本のコストは簡単な整地を目安にしたもので、特別な作業はさらに費用がかかります。雑草・木・廃棄物の処理が多い場合には、さらに数万円程度かかることも考えておきましょう。

特に庭木の伐採や根の除去には、1本あたり数千円がかかります。また平地以外での整地工事は技術が必要となり、一般的な料金から上乗せされる場合がある点も把握しておきましょう。

仕上げ別、整地の費用相場

一般的な「整地工事」の費用は、粗仕上げまでです。舗装が含まれると、費用はかさみます。舗装に使われる石やコンクリートの値段に加えて、技術料・人件費が加算されると考えましょう。

1平方メートルあたりの粗仕上げの相場は500円前後です。大規模な工事になるほど、1平方メートルあたりの費用は安くなります。

砂利舗装の場合は、砂利の費用として1平方メートルあたり1, 000〜2,000円が加算されます。砕石は種類によって金額に差があり、2,000〜7,000円です。真砂土もいくつかの種類があり、1,000〜10,000円程度になるでしょう。

アスファルト・コンクリート舗装は5,000〜10,000円程度が一般的です。路盤工事や整地を含むと料金は上がります。

整地を頼む業者の選び方

整地を依頼する業者は、複数を比較すると判断しやすくなります。まずは公式サイトや店舗を見て、誠実な運営をしている業者を見つけましょう。見積もりの出し方や、サイトの会社情報にもヒントがあります。

明確な見積もりを出すかどうか

整地工事は業者によって、見積もりや金額が変わります。見積もりの段階で料金の内訳がハッキリしている業者だと、追加料金が工事後に発生するリスクは低いでしょう。

経費や重機の使用による追加料金も、注意したいポイントです。工期の延長や予想外のトラブルで加算される可能性はありますが、細かい見積りがあれば予測できます。

1平方メートルあたりの単価や基本料金を公開している会社も、利用しやすいでしょう。単価を公開するのは、基本的な工事は表記している料金内でできるという自信の表れです。

企業情報や実績を確認する

これまでの施工実績や企業情報も、会社を選ぶ上で役立ちます。大手企業のグループ会社や、地元で実績のある会社なら安心して任せられるでしょう。

公式サイトで、施工実績を公開しているケースもあります。画像付きでの公開なら、会社の技術を知る機会にもなるでしょう。どんな種類の工事が得意な業者なのか、施工実績から分かります。

公式サイトで確認できる情報では、創業年度や社員数など会社概要も重要な要素です。会社情報や沿革を見ると、どのような会社なのか判断できます。

整地して有効活用しよう

住宅地や庭を整地すると、地面が美しく整います。整地の後に舗装すれば、景観がさらに良くなるでしょう。

業者に整地を依頼する場合、工事の種類や規模によって費用相場が変わります。簡単な粗仕上げは安価で済むものの、舗装には追加料金が必要です。

納得のいく予算で作業を依頼するためにも、業者選びは慎重に行いましょう。

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