車の修理をするときの見積もりは、見積もり作成料金が発生することが一般的です。業者や作業内容によって異なるものの、修理費用の5%~10%が見積もり作成料金となることが多いです。


ただし無料で修理見積もりを取ることも可能です。無料見積もりの注意点や有料見積もりとの違いを含めた知識を知り、修理業者の選び方をチェックしましょう。
車の修理見積もりは無料で取れる?
車の修理を検討するときに気になるのが、見積もり作成にかかる費用です。見積もり費用が無料の業者もありますが、多くの場合は見積もり作成料金がかかることが一般的です。
しかしながら無料で修理の見積もりを取れるケースもあります。それぞれのケースについて、具体的なシチュエーションを確認してみましょう。
無料で修理見積もりを取れるケース
車の修理見積もりを無料で取れるケースは以下の通りです。
- ボディの軽いヘコミやキズなど軽微な損傷の場合
- 修理業者側のサービスとして見積もりを無料としている場合
- その場で修理まで行う場合
- 概算見積もりの場合
小さな擦り傷やへこみなどは、部品の分解を伴わずに修理内容と金額を算出できることが多いです。見積もり作成の手間が小さいので、見積もり作成料金が無料になることが多いです。
また、業者によっては「見積もり無料キャンペーン」などを実施していることもあります。ただし、無料見積もりはあくまで概算であり、詳細な点検後に金額が変わる可能性がある点に注意が必要です。
有料で修理見積もりを取るケース
事故に遭ったなど車の損傷が激しい場合や内部の故障が疑われるときは、見積もり作成が有料になることが多いです。正確な修理費用を算出するために、バンパーやエンジン部品などを分解して内部を詳しく調査したり、専用のコンピューター診断機を使用したりする必要があるためです。
分解などを伴う見積もり作成には専門的な技術と時間が必要になります。
また修理を依頼せずに詳細な見積書だけを発行してもらう場合も、料金が発生することが多いです。
車の修理見積もりはどこに頼む?
車の修理の見積もりを取るには、以下の4つの方法があります。依頼先ごとに特徴が異なるので、複数の業者に問い合わせて相見積もりを取りましょう。
見積もり依頼先 | メリット | デメリット | おすすめ |
---|---|---|---|
ディーラー | 信頼性と対応力が高い | 修理費用が高額 | 品質にこだわった修理がしたい人、保証期間内の人 |
民間整備工場 | 費用が比較的安い | 工場ごとに技術力が異なる | 安く車を修理したい人 |
カー用品店 | 料金体系が明瞭でアクセスしやすい | 大掛かりな修理は受け付けていない | ヘコミや擦り傷など軽微な修復をしたい人 |
一括見積もりサイト | 1回の情報入力で複数社からの見積もりが取れる | 概算見積もりであるため確定金額ではない | 手間なく見積もりを取りたい人 |
手軽に相見積もりを取るには一括見積もりサイトの利用をおすすめします。簡単な質問に答えるだけで複数業者からの概算見積もりが届くため、見積もりを比較して最もお得な業者を見つけられます。
修理見積もりだけを取ることはできる?
車の修理見積もりだけを取ることは可能です。ただし以下の点に気をつけて見積もりを取りましょう。
- 見積もりのみの利用であることを伝える
- 条件を統一しないと正確な見積もりが得られない
- 見積もり作成が有料のケースがある
- 保険を利用する場合は必ず伝える
車の修理見積もりを取るときは、見積もり作成が有料になるケースが多いです。見積もりを作成してもらう前に必ず、見積もり作成のみの利用ができるかを問い合わせるのがマナーです。
また見積もりのみの利用であると明確にすることで、見積もりを作成してそのまま修理作業に入られてしまったというトラブルを避けられます。
多くの業者は相見積もりを前提としているため、見積もりだけを取るのは業者に失礼ではないかと心配する必要はありません。丁寧な説明と詳細な見積もりを作成する業者に修理を依頼しましょう。
① ディーラー
ディーラーで修理を行うと、純正部品を使用した高品質な修理とメーカー保証が受けられる点がメリットです。
自社メーカーの車に関する知識や情報が豊富にあり、車の故障に対して的確な診断と修理が期待できます。
ただし部品代や工賃が他の業者に比べて高めに設定されており、修理費用が高額になる傾向があります。
② 民間の整備工場
民間の整備工場は、個人で開業している業者とカーコンビニ俱楽部などのフランチャイズの業者があります。
ディーラーに比べて工賃が安く、修理に中古部品や再生部品であるリビルト品を使用するなど、費用を抑えるための柔軟な対応を相談しやすいのが大きな特徴です。
ベテランの整備士がいることも多く、ディーラーでは対応が難しい旧式の車などにも強い場合があります。
ただし、工場によって技術力や得意な車種、設備の充実度に差があるため、信頼できる工場を見つけることが重要です。口コミや知人の紹介などを参考にすると良いでしょう。
③ 大手カー用品店
オートバックスやイエローハットなどのカー用品店でも車の修理見積もりを取れます。カー用品店では料金が明確にされており、修理にいくらかかるか分かりやすいのが特徴です。
- 全国に店舗があり気軽に来店できる
- 料金体系が明確
- オイル交換などのついでに気軽に相談できる
大手カー用品店に依頼するデメリット
- 対応できるのはバンパーの擦り傷など軽微な修理に限る
カー用品店ではエンジンやタイヤ、サスペンション、ブレーキなどのいわゆる足回りにあたる部分の修理や大規模な板金塗装には対応できないことが多いので注意してください。
④ 一括見積もりサイト
一括見積もりサイトを使えば、自宅にいながらにして複数の自動車修理業者からの修理見積もりを取得できます。
複数の業者からの見積もりを取れるので、修理業者が一番安い業者も簡単に見つけられます。ただし、一括見積もりサイトを使うときには以下の点に注意すると効率的に見積もりを取れます。
- なるべく詳細な情報を入力する
- 3~5社を目安に見積もりを取る
- 費用が安すぎる業者には依頼しない
車の修理費用を安くするコツ
車の修理費用を安くするには2つのコツがあります。
① 相見積もりを取る
相見積もりを取ることで車の修理費用の相場観が分かるだけでなく、最も安い修理業者を見つけられます。
3~5社を目安に見積もりを取り、複数の見積もりを取ることで価格交渉ができ、品質の高い修理を安価に受けられるようになります。
② 保証・保険を利用して修理する
新車購入時の保証や自動車保険を利用して修理する場合は、修理費用の一部または全額が補助されます。
ただし保険を利用して修理をすると等級が下がり、次の年から払う保険料が高額になってしまいます。軽微な修理であれば保険利用ではなく、全額自腹で修理をした方がトータルコストは安くなることがあります。
車の修理費用が高くなる原因
車の修理費用が高くなる原因は4つあります。高くなる原因をチェックして、見積もり価格が妥当か否かを判断しましょう。
① 見積もり段階で判別できない部分が破損していた
見積もりは主に目視できる範囲の損傷をもとに算出されます。しかし実際に修理する際に部品を取り外さないと分からない部分に損傷があると、その分の修理費用も発生します。
分解してみないと分からない部分に損傷がある場合は、修理業者からも見積もり時に説明があることが一般的です。また見積もり時と大幅に修理費用が異なる場合は即時修理作業を行うのではなく、説明の上修理を行うか確認することが多いです。
② 車の内部の損傷が発覚した
事故の衝撃などにより外装だけでなく、エンジンやサスペンション、フレームといった車の骨格部分にまでダメージが及んでいる場合、修理費用は大幅に高くなります。
これらの部分は車の走行性能や安全性に直結する重要な箇所です。修理には高度な技術と専用の設備が必要です。
特にフレームの歪みを修正する作業は非常に大掛かりな修理作業となり、修理費用も数十万円から場合によっては100万円を超えることもあります。
③ 使用する部品の価格が高い
修理に使用する部品の価格も総工費に大きく影響します。近年では各パーツのひとつひとつが高額になっており、LEDヘッドライトユニットなどは片側のみで10万円を超えるケースがあります。
民間の整備工場では比較的安価なリビルド品や中古部品を使って修理費用を節約できる提案をしてくれることがあります。
④ 希少車や年式の古い車を修理する
希少な輸入車や生産が終了してから年数が経っている旧車は修理費用が高くなります。交換用の部品の流通量が少なく、入手が困難なためです。
国内に在庫がなく海外から取り寄せる場合、輸送費や関税が上乗せされて部品代が高騰します。
また部品がすでに製造中止になっている場合は、他の部品を加工して流用したり、1から部品を生産したりする必要があり、そのための特別な技術料や加工費が発生します。
車の修理費用の相場
車の修理費用は、修理するパーツや修理内容によって変動します。
パーツ | 擦り傷(塗装のみ) | ヘコミ・交換 |
---|---|---|
バンパー | 30,000円 | 40,000円~100,000円 |
ドア | 40,000円 | 20,000円~60,000円 |
サイドミラー | 5,000円 | 15,000円~30,000円 |
フェンダー | 40,000円 | 30,000円~60,000円 |
ルーフ | 30,000円 | 50,000円~100,000円 |
ボンネット | 30,000円 | 20,000円~50,000円 |
フレーム | – | 100,000円~1,000,000円 |
※ミツモア調べ(2025年7月時点)
車の修理見積もりにかかる所要時間
車の修理見積もりを出すには一定の時間がかかります。チェックする部分によって見積もり作成の所要時間が異なります。目安となる所要時間を表にまとめました。
外装のチェックは数十分~1時間ほど
バンパーやドアの擦り傷、小さなへこみなど、損傷が車の外装パネルに限られており、目視で確認できる範囲であれば、見積もりにかかる時間はそれほど長くありません。
担当者が損傷部分の確認をし、修理方法を判断して見積もり費用を算出します。
この場合、数十分から1時間程度で見積書が作成されることが多いです。店舗が混雑していなければ、その日のうちに結果を知り、修理することも可能です。
内部チェックは数時間~数日ほど
損傷が外装だけでなく、エンジンやブレーキなど内部機構にまで及んでいる場合は詳細な点検が必要になり、見積もり作成にも時間がかかります。
内部チェックを行う場合はリフトで車を持ち上げて車の下側を確認したり、分解してチェックしたりなどの作業が発生します。
車を数時間から数日間預けて調査をし、見積書を作成します。この場合は見積書作成に費用が発生することが多いです。
事故の場合は数日~数週間
事故に遭った車の修理費用の見積もり作成には数日から数週間かかります。
損傷が広範囲に及んでいるため、全ての損傷箇所を洗い出し、フレーム部分に歪みがないかなどを専用の機器で計測する必要があります。
また修理費用が高額になるため、保険会社との交渉なども発生することが多いです。
車の修理をするときは一括見積もりがおすすめ
車の修理を考えているのであれば、相見積もりを取って修理費用の節約をしましょう。
業者ごとに部品代や工賃の設定価格が異なるため、相見積もりを取って比較することで最安値の修理業者を見つけられます。
相見積もりを取るときは一括見積もりサイト「ミツモア」をご利用ください。簡単な入力で最大5社から見積もりが届き、料金と評判を比較できます。