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蛇口の水漏れを自分で修理する方法!業者に依頼すべきケースと費用相場も解説

最終更新日: 2024年06月28日

水道の蛇口(水栓)からポタポタと水漏れしてお困りではありませんか?

この記事では、水漏れが起こったらまずすべき応急処置から原因別の修理方法まで詳しく解説しています。業者に依頼すべきケースや費用相場についても紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

水漏れに気づいたら最初にすべき応急処置

「蛇口から水がポタポタと垂れてくる」「洗面台や床に水たまりができている」

キッチンや洗面所の蛇口付近で水漏れを発見したら、自分で修理するにしても業者に依頼するにしても、まずはじめに応急処置を行うことが肝心です。

最初にすべきことは、以下の表のように戸建てと賃貸で異なります。

戸建て
賃貸

【戸建ての場合】止水栓または元栓を閉める

キッチンの止水栓・配管

水漏れしている蛇口が特定できている場合、蛇口の手前についている止水栓を閉めましょう。止水栓を閉めると蛇口への給水が止まり、水漏れも一時的に止まります。止水栓はマイナスドライバーで開閉するタイプと、ハンドル付きのタイプがあります。時計回りに回せば止水栓が閉まります。

浴室、トイレ、洗面台の止水栓の位置

「水漏れしている蛇口がどこか分からない」「止水栓の場所が分からない」「止水栓を閉めても水漏れが治らない」これらのような場合は水道の元栓を閉めましょう。

敷地内にある水道メーター

元栓は一戸建ての場合、敷地内の地面に埋まっていることがほとんどです。「止水栓」「量水器」などと書かれた金属製かプラスチック製の四角いフタの中に、水道メーターと並んで設置されています。上の写真では青いカバーのついた円形のものが水道メーターで、右隣の六角形のねじが元栓です。

元栓のレバーを時計回りに90度回すと、家全体への給水が止められます

元栓を閉めると家全体の給水を止めることになります。家の全ての蛇口で水を使うことができなくなるので、注意してくださいね。

【水漏れしているかどうかを確かめたいときは水道メーターを確認】

「最近水道料金が高くなっている」このようなケースが見られたら、水漏れしている可能性があります。

水漏れが発生しているかどうかを確かめたいときは、まず元栓を止めて家全体の給水をストップしましょう。その状態で水道メーターを確認します。左側のパイロットマークが回っていたら、どこかの水道から水が出ているというサインです。

水道メーターは敷地内に元栓と一緒に設置されています。

【賃貸の場合】管理会社や大家さんに連絡する

賃貸マンションやアパート、借家に住んでいる方は、止水栓を閉めたらすぐに管理会社や大家さんへ水漏れの報告をしましょう。自分の判断で勝手に修理をしたり業者に修理依頼したりすると、トラブルのもとになる可能性があります

蛇口の経年劣化による水漏れの場合、一般的に修理料金は管理会社や大家さんの負担となります。

自力での修理が不安な人は迷わず業者に依頼しよう

自分で水漏れ修理をするのに不安を感じている場合は、無理せず業者に依頼しましょう。

修理方法はもちろん、部品の調達にもある程度の見極めが必要です。修理に失敗したら、被害が拡大するリスクも考えられます。

プロに修理を依頼する場合の費用は、だいたい6,000〜15,000円です。詳しい費用相場は、こちらで解説しています。

水漏れ修理を業者に依頼する

蛇口の水漏れが起きている箇所から原因を特定

応急処置で水を止めたら、蛇口のどの部分から水漏れが起こっているのかを特定します。水漏れの原因を特定するためには、「蛇口・水栓の形状」「水漏れが起きている場所」の2つを確認する必要があります。

以下の図表で、ご自身のケースがどれに当てはまるか確認してみましょう。

蛇口・水栓の形状 水漏れが起きている箇所
単水栓 単水栓の水漏れ箇所
ツーハンドル水栓 ツーハンドル水栓の水漏れ箇所
シングルレバー水栓 シングルレバー水栓の水漏れ箇所
水漏れの箇所 考えられる原因
①パイプの先端
  • スピンドル、ケレップ(水栓コマ)の劣化
  • バルブカートリッジの劣化
②ハンドルやレバーの下
  • 三角パッキンの劣化
  • ナットの緩み
③パイプと蛇口の接続部分
  • Uパッキンの劣化
  • ナットの緩み
④壁の設置面付近や蛇口の設置部分
  • (単水栓)シールテープの劣化
  • (ツーハンドル水栓)クランクパッキンの劣化
  • (シングルレバー水栓)OVパッキンの劣化

蛇口の水漏れ修理に必要な部品と工具

水漏れしている箇所がわかったら、次は修理のための用具を集めましょう。

修理する箇所ごとに必要になる部品や工具と、その用途・使い方を表にまとめました。

水漏れしている箇所 必要な部品・工具
パイプの先端
ハンドルやレバーの下
パイプと蛇口の接続部分
壁の接地面付近や蛇口の設置部分
工具名 用途・使い方

モンキーレンチ

 

  • ナットやボルトを回す
  • 下あごを動かすとサイズを調整できる

ウォーターポンププライヤー

 

  • 水道管の修理に特化したプライヤー
  • 先端の角度とつかむ部分の溝で水道管をつかみやすい
  • レンチでは対応できない大きなナットや蛇口本体もつかめる

ドライバー(+/-)

 

  • 止水栓のネジを回したり、ハンドルのネジを取り外したりする
  • +の2番と-の6番は多くのビスに採用されており万能
水栓レンチ

 

  • 固着して取り外しにくくなった水栓を無理なく外せる

ケレップ

  • パイプへ流れる水をせき止めている部品
  • 単水栓・ツーハンドル水栓の内部にある

バルブカートリッジ

 

  • 温水・冷水の切り替え、水量の調節をしている部品
  • シングルレバー水栓の内部にある

三角パッキン

 

  • ハンドルと蛇口本体を接続する役割
  • 単水栓に使われている部品

Uパッキン

 

  • 蛇口本体とスパウトの隙間を埋める役割
  • 単水栓に使われている部品
  • 一般的には直径13mmと19mmの2種類

シールテープ

 

  • 配管の接続部分の隙間を埋めるため、巻き付けて使用する
  • 単水栓に使われている部品

クランクパッキン

 

  • 水栓とクランクの間を埋める役割
  • ツーハンドル水栓に使われている部品

OVパッキン

 

  • 左右に動くスパウトの水漏れを防ぐ役割
  • シングルレバー水栓に使われている部品

【箇所別】蛇口の水漏れを自分で修理する方法

水漏れが発生した箇所別に、蛇口の修理手順を解説します。

①パイプの先端からの水漏れ

【単水栓・ツーハンドル水栓を使用している場合】

ケレップの位置

必要な部品・工具
  • ケレップ
  • モンキーレンチ
交換手順
  1. ハンドルの上部にあるハンドルビス(ネジ)を回して取り外す
  2. 上から順番にハンドル、ナット、三角パッキンを外す(必要であればモンキーレンチを使う)
  3. ケレップを取り外して新品と交換する
  4. 取り外した部品を逆の手順で元に戻す
  5. 止水栓・元栓を開き、水漏れがないか確認する

まずはハンドル上部のカラービスという固定具を外します。単水栓なら青色のものが一般的です。手でも外すことができますが、難しいときはモンキーレンチなどを使いましょう。ビスが外れると、ハンドルを引き抜くことができます。その下にあるキャップナット、三角パッキンと一緒に取り外しましょう。

すると蛇口内部からスピンドルが取り外せます。その下に水栓コマケレップ(水栓コマ)があるので、手やピンセットで取り外し交換します。最後に逆順でハンドルを取り付ければ、修理完了です。

ツーハンドル水栓の場合は温水・冷水2つのハンドルがあり、どちらにも1つずつケレップが入っています。修理するときには、両方を新品と交換しておきましょう。(※片方だけ水漏れしていても、同時期に寿命を過ぎている可能性があります)

【シングルレバー水栓を使用している場合】

バルブカートリッジの位置

必要な部品・工具
  • バルブカートリッジ
  • プライヤー
  • +ドライバー(もしくは六角レンチ)
交換手順
  1. レバーハンドルを固定しているネジを+ドライバー(六角レンチ)を使って緩め、レバーハンドルを取り外す
  2. 蛇口の根元を手で押さえ、プライヤーでひねりながらカートリッジの押さえを外す
  3. 新しいカートリッジと交換する
  4. 取り外したカートリッジの押さえとレバーハンドルを元に戻す
  5. 止水栓・元栓を開き、水漏れがないか確認する

まずはレバーを固定しているネジを外します。たいていカバーに隠れている場合が多いので、ピンセットやマイナスドライバーを使ってカバーを開けましょう。

シングルレバー混合水栓 取り付け・取り外し

ネジを緩めるとレバーを引き抜くことができます。つぎは、レバーの下にある円柱状のカバーを取り外しましょう。レンチなどで反時計回り(左向き)に回転させると、カバーが外れてバルブカートリッジが露出します。

カバーを外したらピンセットなどでカートリッジを取り外し、新品と交換します。前後が指定されているタイプがあるので、設置する向きに気を付けましょう最後に逆順にレバーを取り付けていけば、修理完了です。元に戻すときには、新品のネジを使って固定するようにしましょう。

②ハンドルやレバーの下からの水漏れ

三角パッキンの位置

必要な部品・工具
  • 三角パッキン
  • ウォーターポンププライヤー
  • +ドライバー
  • -ドライバー
交換手順
  1. ハンドルの上部にあるビスを-ドライバーで引っかけて取り外す
  2. ビスの下にある、ハンドルを固定しているネジを+ドライバーで外す
  3. プライヤーでハンドルの下にあるナットを緩め、取り外す
  4. 新しい三角パッキンと交換する
  5. ナットをプライヤーで締め、ハンドルとカラービスを元に戻す
  6. 止水栓・元栓を開き、水漏れがないか確認する

大まかな流れは、ケレップを交換する時と同じです。カラービスを外すとハンドル、キャップナットを引き抜けるので、その下にある三角パッキンを交換して修理できます。

ツーハンドル水栓であれば、温水・冷水それぞれのハンドルに三角パッキンがついているので、どちらも交換しておきましょう

③パイプと蛇口の接続部分からの水漏れ

Uパッキン

必要な部品・工具
  • Uパッキン
  • モンキーレンチ
交換手順
  1. パイプと蛇口をつなぐナットをモンキーレンチでゆるめ、取り外す
  2. パイプと蛇口の間に入っているUパッキンを取り外す
  3. 新品のUパッキンを、溝のある側を蛇口本体に向けて差し込む
  4. パイプを元通りに取り付け、ナットを締める
  5. 止水栓・元栓を開き、水漏れがないか確認する

スパウトと蛇口とを固定しているナットを緩めて、スパウトを取り外します。モンキーレンチなどを使うとラクに作業できるでしょう。スパウトを取り外すと、Uパッキンと座金(ワッシャー/鉄製のリング)が出てきます。Uパッキンを新品に交換して、再び取り付ければ修理完了です。

④壁の設置面付近や蛇口の設置部分から水漏れしている場合

【単水栓を使用している場合】

シールテープの位置

シールテープ

必要な部品・工具
  • シールテープ
  • ウォーターポンププライヤー
  • モンキーレンチ
  • ブラシ(古い歯ブラシなど)
  • ハサミもしくはカッター
  • 水栓取り外しレンチ(必要に応じて)
交換手順
  1. 壁付けの単水栓全体を、反時計回りに回して取り外す
  2. 給水管内にブラシを挿入して汚れを落とす
  3. ネジ山(ネジのギザギザ部分が当たる箇所)の汚れをタオルで拭き取る
  4. シールテープの先端をハサミやカッターで切って整える
  5. ネジ先端から数えて2つ目のネジ山から、シールテープを8〜10回ほど時計回りに巻く
  6. 親指と人差し指で全周を強くつまみ、シールテープとネジ山をなじませる
  7. 取り外していた水栓本体を取り付け直す
  8. 止水栓・元栓を開き、水漏れがないか確認する

【ツーハンドル水栓を使用している場合】

クランクパッキンの位置

必要な部品・工具
  • クランクパッキン
  • モンキーレンチ
  • +ドライバー
交換手順
  1. クランク管と水栓本体をつなぐナットをモンキーレンチで緩めて外す
  2. 水栓本体を手前に引いて取り外す
  3. クランク管の中にあるクランクパッキンを新品と交換する
  4. 水栓本体を取り付け直し、ナットを締める
  5. 止水栓・元栓を開き、水漏れがないか確認する

【シングルレバー水栓を使用している場合】

OVパッキンの位置

必要な部品・工具
  • OVパッキン
  • ウォーターポンププライヤー
  • +ドライバー(もしくは六角レンチ)
交換手順
  1. レバーハンドルを固定しているネジを+ドライバーで緩め、レバーハンドルを取り外す
  2. .蛇口の根元を手で押さえ、プライヤーでひねりながらカートリッジの押さえを外す
  3. 内部にあるバルブカートリッジを取り外す
  4. パイプを根元部分から引き抜き、その下にあるOVパッキンを2つとも取り外す
  5. 2つのパッキンを、溝が向かい合う向きで取り付ける
  6. 逆の手順でパイプ・バルブカートリッジを取り付け、ナットをレンチで締める
  7. 取り外したレバーを元に戻す
  8. 止水栓・元栓を開き、水漏れがないか確認する

水漏れ修理を業者に依頼すべきケース

DIYで蛇口を修理する男性

蛇口まわりの水漏れが発生した時、自分で修理すべきか業者に頼むべきか悩んでしまいますよね。

以下の表で、ご自身がどのケースに当てはまるか確認してみましょう。

自分で修理を行いやすいケース
  • ポタポタとしたたる程度の、小規模の水漏れ
  • 水漏れ箇所と原因が確実に特定できている
  • 修理したい部分が自前の工具で取り外せる
  • 交換する部品が入手できる
業者に依頼した方がいいケース
  • 蛇口を設置してから10年以上経っている
  • センサー式蛇口(タッチレス水栓)を使用している
  • 修理に不安を抱いている
  • 水漏れの量が多く、すぐに修理する必要がある
  • 水漏れの原因が特定できない
  • 部品選びや修理の説明を呼んでもわからない
  • 自分で修理してみたが水漏れが治らなかった

蛇口の寿命は約10年とされています。そのため設置後10年以上経っている蛇口を使用している場合、業者に依頼して本体を交換してもらう方が確実です。古い蛇口では本体が傷みやすくなっているため、パーツだけを交換しても、他の箇所から水漏れが発生する可能性があります。

センサー式蛇口(タッチレス水栓)を使用している場合も、業者への依頼がおすすめです。精密機器のセンサーが内蔵されているため、自力で分解すると故障のリスクが考えられます。

いずれにせよ、水漏れはなるべく早く、正しい方法で対処することが大切です。失敗や悪化のリスクも考えると、最初から業者に依頼した方が時間もお金もかからなくて済みます。少しでも不安に思った方は、業者に依頼することを検討しましょう。

水漏れ修理を業者に依頼する

業者に水漏れ修理を依頼する費用相場

水漏れをチェックする水漏れ修理業者

「水漏れ修理は難しそう」と感じた場合、すぐに業者に修理の依頼をしましょう。蛇口の水漏れなど、一般家庭の水漏れトラブルは「水漏れ修理業者」が対応してくれます。

大まかな費用相場は以下の通りです

水漏れ修理の内容 料金相場
蛇口の調整作業(ナットの緩みの調整など) 6,000円〜
水栓、蛇口の部品交換(パッキンなど) 8,000円〜(+部品代)
水栓、蛇口の本体交換(単水栓) 1万2,000円〜(+部品代)
水栓、蛇口の本体交換(混合水栓) 1万5,000円〜(+部品代)

修理費用が高くなる4つのケース

以下のようなケースでは修理費用が高くなる場合があるので、注意が必要です。

  • 即日修理を依頼する
  • 夜間や週末に修理を依頼する
  • 蛇口本体ではなく水道管に問題がある
  • 特殊な蛇口が採用されている

勢いよく水が漏れているケースでは、今すぐ修理してくれる業者に頼みたいと考える方も多いでしょう。夜間や週末に修理をしてほしいという場合、24時間対応や週末対応が可能な業者に依頼することになります。通常の営業時間外での修理依頼になるため、特別料金が発生し、費用が高くなる可能性があります。

また輸入品やアンティークなど特殊な蛇口の場合、一般的に流通しているパーツでは修理が難しいことが多いです。パーツ自体の入手が困難なケースも多く、使えるパーツを探したり規格のパーツに手を加えたりと手間がかかるため、修理費用がかさみます。

複数の業者を比較して、納得のいく業者に依頼しよう

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突然の水漏れに焦って適当に見つけた業者に依頼してしまうと、高額な作業代を請求される、作業の質が悪いなどのトラブルが起きるかもしれません。止水栓や元栓を閉める応急処置をすれば、一時的に水漏れを止められます。複数の見積もりを取って料金やサービス内容を見比べたうえで、納得のいく業者に修理依頼するのがおすすめです。

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