普段は使うことのない遺品整理業者。依頼したいと思っても、どこにお願いすればいいか分からないですよね。
「業者によって何が違うんだろう?」
「何を見て選べば良いの?」
「近場の所に適当に問い合わせたらいいかな?」
このように悩んでいる方も多いでしょう。しかし遺品整理業者の中には、自治体も注意喚起をするような悪徳業者が存在するため注意が必要です。
そこでこの記事では費用面と信頼性という2つの要素を重視し、安心して遺品整理を任せられる業者の選び方を解説します。
最初にチェック!遺品整理業者を選ぶ上で知っておくべきこと
遺品整理業者を選ぶ際に、ぜひ押さえてほしいポイントがあります。それは以下の2点です。
- 遺品整理業者の中には悪徳業者もいる
- 「遺品整理を専門に行う業者」とそれ以外の業者がある
いずれも「失敗しない業者選び」の根幹に関わる情報なので、しっかりとチェックしておきましょう。
業者選びの前提①:遺品整理業者の中には悪徳業者もいる!
残念なことに遺品整理の業界には「悪徳業者」が少なからずいます。実際に国や自治体も、遺品整理業者とのトラブルに巻き込まれないよう注意を呼びかけているのです。具体的には以下のようなトラブルや苦情が報告されています。
- 回収した遺品を不法投棄する業者がいる
- 当初の見積もりと異なる高額な追加請求をされた
- 処分してほしくなかった物を処分された
「不法投棄」はとりわけ注意すべき問題です。無許可の廃棄物処理には罰則があり、なんと依頼した消費者側が罪に問われることもあります。なお罰則の内容は、5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金。恐ろしいですね。
悪徳業者による被害に遭わないためには、悪徳業者の特徴を把握し正しい業者の選び方を知ることが第一です。まずは悪徳業者によくある特徴を頭に入れておきましょう。
- 専門の資格を持っていない
- ネット上での口コミが悪い
- 窓口の対応がずさん
- 見積もりが曖昧
悪徳業者の見分け方は非常に大事な部分なので、後の章で詳しく解説していきます。
業者選びの前提②:遺品整理専門ではない業者もいる
遺品整理を業者に任せる方法には、以下2つのパターンがあります。
- 遺品整理専門業者に全てを依頼するパターン
- 遺品整理専門以外の業者に、遺品整理工程の一部のみを依頼するパターン
パターン | メリット | デメリット |
遺品専門業者に全て任せる | ・基本的には全てお任せできる(大幅な時短にもなる)
・故人の物を全て「遺品」と見なし、丁寧に取り扱ってくれる ・残す物や廃棄する物を選別してくれる |
費用が高くなりやすい |
遺品整理専門業者以外に一部のみを依頼する | 費用が安くなりやすい | ・遺品整理の専門知識がない
・故人に配慮した作業をしてもらえない ・全て「不用品」として処分対象にされてしまうので、自分であらかじめ仕分けする必要がある |
ちなみに遺品整理専門以外とは、以下のような業者です。
依頼できる業者 | 対応可能な作業 |
不用品回収業者 | 遺品の回収・処分
遺品の買い取り |
リサイクル業者 | 遺品のリサイクル |
清掃業者 | 室内の清掃 |
一方遺品整理専門の業者であれば、基本的には以上の作業を全て行ってもらえます。また以下もお願いできます。
- 遺品の供養やお焚き上げ
- 相続に関する相談やアドバイス
- 家屋のリフォームや解体・不動産買い取りなど
※そのほかにも必要に応じてさまざまな対応をしてもらえます。
サービス内容を考えると、やはり専門業者にお願いするのがおすすめです。また表にもある通り、遺品整理専門以外の業者が行うのは「遺品整理」ではありません。そのため故人に配慮した作業をしてもらえなかったり、残す遺品と処分する遺品の仕分けをしてもらえなかったりします。
特別な事情がない限りは、遺品整理専門の業者に依頼する方が安心です。
【遺品整理専門の業者にお願いするのがおすすめの人】
- 遺品に思い入れがあり、丁寧に取り扱ってほしい
- 相続や不動産といった法律関係の手続きなどについて、専門的なアドバイスを受けたい
- 「故人宅が遠方」「忙しくて遺品整理の時間が取れない」等の理由で、頻繁に故人宅に行けない
- 体力に不安があり、遺品整理作業ができない
【専門外の業者にお願いするのがおすすめの人】
- 故人宅に頻繁に通える
- 自分で遺品整理をする時間や体力がある
- 遺品整理に関する手続きや作業に慣れている
- 遺品の選別が不要(全て廃棄しても問題ない)
遺品整理業者の選び方!5つのポイント解説【悪徳業者の見分け方も】
遺品整理業者選びに失敗しないために、以下5点のポイントを押さえておきましょう。
- 業者が保有している資格を確認する
- ネットで口コミ・実績を見る
- オプションサービスの幅が広い業者を選ぶ
- 費用相場から離れすぎていない(安すぎず高すぎない)業者を選ぶ
- 業者とコンタクトを取って対応の質を見る
悪徳業者の見分け方にもスポットを当て、遺品整理業者を上手に選ぶ方法を解説していきます。
【遺品整理業者の選び方1】「遺品整理士」等の保有資格をチェック!
遺品整理業者を選ぶ際には、以下の資格を保有しているかどうかをチェックしましょう。
資格・許可の種類 | 内容 | 資格・許可の窓口 |
遺品整理士
遺品査定士 |
・民間資格 | 一般社団法人 遺品整理士認定協会 |
古物商許可 | ・業者が遺品の買い取りをする場合、取得必須 | 各都道府県の公安委員会 |
一般廃棄物収集運搬業許可 | ・業者自らが遺品の収集運搬をする場合、取得必須
・収集運搬を外部に委託している場合は不要 ・事業用ゴミを取り扱う「産業廃棄物許可」とは異なるため注意 ・許可を受ける条件が厳しいため、許可番号を取得している遺品整理業者は少ない |
各都道府県自治体 |
一般貨物自動車運送事業
貨物軽自動車運送事業許可 |
・報酬を伴って遺品の輸送を行う場合に取得必須 | 国土交通省地方運輸局 |
事件現場特殊清掃士 | ・民間資格 | 一般社団法人 事件現場特殊清掃センター |
一番上の「遺品整理士」や「遺品査定士」の資格は、一般社団法人遺品整理士認定協会が遺品整理業者の品質向上のために作った民間資格です。取得必須な資格ではありませんが、資格があれば遺品整理業者として高い専門知識を持っていることが分かります。安心できる業者を見極める1つのポイントになるでしょう。
それ以外の各種許可については、遺品整理業者自身が取得していなくても、許可を受けている専門業者と提携していれば問題ありません。ただし提携業者が本当に正規の許可を受けているか、許可窓口への問い合わせてみた方が良いでしょう。
【遺品整理業者の選び方2】ネットで口コミや実績等を見て安心できる業者を見極める
全てが正しいとは言えないものの、ネットの情報も大きな判断材料になります。利用者の率直な口コミなどを知ることができるからです。
ネットの情報から悪徳業者を見極めるには、以下の観点でチェックしましょう。
- ホームページに会社や所有資格の情報が記載されているか
- ホームページや見積もりサイトに実績が記載されているか
- 見積もりサイト等の口コミ評価が低くないか
- Googleマップに事業所が登録されているか
情報が曖昧な業者は悪徳業者の可能性があり危険です。特に「資格や許可」「会社名、所在地」「口コミの内容」は注意して確認してみてください。ホームページの見栄えよりも、書かれている内容に着目することが大切です。
【遺品整理業者の選び方3】サービスの幅が広い業者を選ぶ
遺品整理を専門とする業者は、いろんなオプションサービスを用意しています。遺品整理を専門的に行っている業者であればあるほど、遺品整理に関わる業務全般をカバーできるからです。
専門的な遺品整理業者に見られる作業オプションの例を紹介します。
- 遺品の買い取り
- 遺品供養
- 特殊清掃
- 害虫駆除
- 相続関係の手続き代行
- 不動産関係の手続き代行
- 家屋のリフォームや解体
オプションを利用する場合、提携している事業者を確認できるとより安心です。供養はどの寺院で行うのか、相続関係の手続きはどの法律事務所と提携しているのかなどをチェックしましょう。
【遺品整理業者の選び方4】費用相場から離れすぎていない(安すぎず高すぎない)業者を選ぶこと
遺品整理専門業者の見積料金を確認する際は、以下の相場を参考にしてください。
部屋の広さ | 料金相場 |
1K | 3万~8万円 |
1DK | 5万~10万円 |
1LDK | 7万5,000~20万円 |
2DK | 6万~14万円 |
2LDK | 10万~25万円 |
3DK | 14万~35万円 |
3LDK | 16万~45万円 |
4DK | 18万~55万円 |
遺品整理専門業者を選ぶ時には、料金相場から大幅に安い業者は避けた方が無難です。高額な追加費用の請求や、不法投棄などによる無理な費用削減をしている可能性があるからです。
ただし作業料金は遺品の量や、大型家具・家電の数などによっても大きく上下します。正確な金額は遺品整理専門業者に見積もりを取って確認しましょう。
「適正価格であることを重視したい!」「複数の業者から見積もりをもらって、中間くらいのところを選びたい」と考える方は、ぜひミツモアを利用してみてください。
ミツモアは郵便番号や求める条件を入力するだけで、複数の遺品整理業者から見積もりをもらえるサービスです。各社の口コミ・費用・サービス内容などを簡単に比較し、信頼できるところに適正価格で依頼できるというメリットがあります。見積もり比較は無料なので、ぜひ一度利用してみてください。
ちなみに遺品買い取りで高く売れるものが多かった場合は、支払い料金が大幅に下がる可能性もあります。
【遺品整理業者の選び方5】遺品整理業者にコンタクトを取り実際の対応をチェック
悪徳業者を見極めるためには、実際に業者に問い合わせてみるのも有効な方法です。以下のポイントをチェックしましょう。
- 業者に電話や問い合わせメールをした時に、窓口の応対は丁寧で親身か
- 訪問見積もりをしてもらえるか
- 質問した時に、明快かつ誠実に回答してもらえるか
- 「できること」「できないこと」を明確に提示してくれるか
- 追加料金の発生条件について明確に答えてもらえるか
【安すぎ注意】遺品整理専門業者の見積書の見方!内訳や記載内容を知っておこう
適正価格で引き受けてくれる遺品整理業者に依頼するには、見積書の見方もある程度覚えておく必要があります。
見積もりの見方を知っておけば、作業に対して「安すぎる」「高すぎる」が判断できるため、悪徳業者を除外するのに役立ちますよ。
【内訳明細に記載される項目】
内訳項目 | 内容 | 備考 |
基本作業費用 | 通常は以下3要素によって基本料金が決定される
・部屋の大きさ ・遺品の量 ・作業人員数 |
業者により、基本料金に含まれる内容が異なることがある |
梱包作業費用 | 遺品を梱包する時に別途かかる可能性がある | |
家電・家財処理作業費用 | 大型遺品の廃棄や運搬、リサイクル料を合わせた費用 | 「エアコン」「タンス」など、処分する物ごとの内訳が記載される |
出張費用 | トラック手配や高速道路等使用時にかかる費用 | 「諸経費」として記載されることも多い |
買い取り | 遺品の買い取りによって払い戻される料金 | サービス料金と相殺される |
特殊清掃、遺品供養などのオプション費用 | オプションを依頼した場合に記載される |
遺品整理業者の見積もりには決まった形式がないため、上記はあくまでも一例。業者によって項目の内容が異なる場合もあります。しかし見積もりの内訳は、安全な業者であればあるほど手間を惜しまず細かく記載してくれます。
見積もりは内訳明細に至るまで目を通し、追加料金の有無や抜けている項目がないかをチェックしましょう。疑問点はその場で担当者に質問することも大切です。その時に明確かつ誠実な回答をもらえるかもチェックできると良いですね。
【その他見積もりに記載されるべき情報】
内訳に加えて、以下の内容が記載されているかを必ず確認してください。
- 会社名、所在地、会社の印鑑
- 担当者(責任者)のサインや印鑑
責任の所在や、トラブルがあった時の証明になるのが見積書や契約書。印鑑付きの「書面」でもらうことが大前提です。
できる限り安く信頼できる遺品整理専門業者を選びたいなら、見積もり比較をしよう
信頼できて、かつ安い遺品整理業者を選ぶには以下の3点を満たすことが重要です。
- 複数社の相見積もりを取得すること
- できる限り信頼できる業者から見積もりを取ること
- なるべく地元に拠点がある業者に依頼すること
上記3点を満たす業者選びをするには「ミツモア」を利用するのが一番です。
- 見積もり比較が無料でできる
- 信頼できる業者のみ登録されている
- 利用者の口コミが確認できる
- 疑問点はチャットで質問できる
お気軽に利用してみてください。