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芝生の植え方は下地が大事!必要な道具から転着方法まで解説

最終更新日: 2023年03月03日

庭をきれいに見せてくれる芝生の植え方を中心に解説していきます。実際に植える際に必要な道具や準備、植え方について紹介しますので、今までガーデニングをしたことがない人も内容を参考に準備を進めてみましょう。

芝生を植えるのに適した時期や土を確認

芝生

庭の印象をガラリと変えてくれる芝生は、難しく感じるかもしれませんが自分で植えられます。

まずはこれから芝生を植える前に知っておきたい、基本情報を確認しましょう。

芝生に適した環境の要素は3つ

  • 日当たりが良いこと
  • 風通しが良いこと
  • 土壌の水はけがよいこと

3点目の土壌に関しては、自分の手で改良することができるので、後述します。

春もしくは秋に植える

ホームセンターなどで手に入るマット状の天然の芝生を植えるなら、春か秋のどちらかの季節に合わせます。「春植え」「秋植え」といわれており育成に適しているとされます。

夏は気温が高く乾燥しやすく、根を張る前に枯れてしまうリスクがあり、冬は芝生の成長が止まってしまうためです。

特に3〜5月の春は植えた芝生が成長する絶好の季節です。また9〜10月初旬の時期も、気温が下がって芝生にとっては快適な季節のため、春に植えられなかった場合は夏を避けて、秋植えを検討しましょう。

しかし地面が15℃を下回る10月下旬以降は、芝生の成長が止まってしまいマットを張っても根が定着せずに枯れてしまう恐れがあります。秋植えは寒くなり過ぎない時期にしましょう。

芝生を張る土壌は水はけがよいか

芝生が根を伸ばせるためには、地面の環境が重要です。相性の悪い土の上にマットを張っても、期待通りに根を伸ばせず、徐々に葉や根が弱まってしまうためです。

芝生に適した地面の環境は、水はけがよいことです。水はけをよくするためにどのような工夫をするといいでしょうか?

<工夫1>地面を一方向に傾ける

芝生を貼り付ける地面をわずかに一方向に傾けるだけでも、排水の効果があります。これは「表面排水」と呼ばれ、大雨が降っても余分な雨水が排水されやすいつくりです。

<工夫2>パイプで排水する

「透水管」という小さな穴が空いたパイプを地面に埋める「暗渠(あんきょ)排水」も代表的な排水方法です。透水管は外からの水を取り込み、管を通って排水口へと流れる仕組みになっています。

<工夫3>土質を改良する

土質によって水はけのよさが変わっています。砂土や腐葉土は水はけがよく、反対に粘土質の土壌は水を含みやすく、排水が悪いため芝生の土壌としては不向きです。

庭の土壌環境によっては、天然ではなく人工芝生を採用するのもひとつの手段といえるでしょう。

植えた後は定期的な手入れが必要

青々として芝生を保つためには、植えた後の手入れも必要不可欠です。芝生の手入れとしては主に以下の4点が挙げられます。

  • 水やり
  • 芝刈り
  • 施肥
  • 除草

<水やり>

水やりは季節によって頻度を変えるのがポイントです。春・秋は表面の乾燥具合を見ながら2〜3日程度に1回が目安となります。

夏の日差しによる乾燥は枯らす原因になるので、毎日欠かさずにたっぷり水を与えましょう。冬は芝生の成長が止まるため、基本的に水やりは不要です。

<芝刈り>

芝刈りは月1回ほどが目安です。気温の高い時期は伸びやすいので、目視で長さをチェックして、都度芝刈りの判断をしましょう。

<施肥・除草>

施肥・除草も芝生をきれいな状態に保つためには大切です。市販されている芝生の専用の肥料や定期的な手による除草を心掛けましょう。

芝生を植えるために必要なもの

土とスコップ

ここからは、芝生を植えるために必要な道具を紹介します。

市販されているマット状の芝生を貼り付けるだけでもさまざまな道具が必要です。

メインの芝生

一口に芝生といってもその種類はさまざまで、特徴も異なるので見比べてみることをおすすめします。

<天然芝> 特徴 メリット デメリット
日本芝 暑さに強い メンテナンスが簡単 冬に茶色く枯れる
西洋芝 寒さに強い 生育が早く、年中緑を保つ メンテナンスが難しい

日本芝の代表は「高麗芝(こうらいしば)」と「野芝」です。

中でも「高麗芝」が家庭用の芝生として最もポピュラーです。踏みつけられても弱ることが少なく、乾燥に強いため初心者にも安心といえるでしょう。

「野芝」は寒さに強く踏みつけや乾燥にも比較的強い種類です。芝生のキメは粗めですが丈夫で管理しやすいのがメリットです。

天然芝はロール状になっているものがあります。ロール状の芝生は貼り付けの作業時間を短縮できるだけでなく、つなぎ目が少ないためはびこる雑草が生えにくいのも特徴です。仕上がりがきれいですので、購入する芝生に悩んでいる方はロール状の高麗芝を検討してみましょう。

仕上げや調整を行うための目土

「目土(めつち)」とは、芝生の育成管理には欠かせない作業です。芝生の上に砂や土を被せるだけですが、土温のキープや土壌の調整、表面の凸凹を整えてくれるなど、さまざまな効果があります。

目土用の土は大きく3種類ほどあり、きめ細かく排水性に優れた「川砂」、元肥や黒土などを合わせた「混合土」、ピートモスやパーライトなどを配合した土壌改良用の「粒状」などです。通常は肥料が入っていない目土でよいですが、芝の状況に応じて使い分けましょう。

基本のガーデニング道具

基本的な道具とは、

  • スコップ
  • シャベル
  • 軍手
  • ハサミ

です。

マット状・ロール状の芝生を張る場合、庭の広さに合わせた細かな調整には芝生バサミを使うのがおすすめです。しかし、剪定バサミでも代用できるので、ガーデニングなど庭木を植えている方は新しく購入する必要はないでしょう。

次に先述した目土と芝、竹ぼうきなどがあれば広範囲に渡る芝の手入れができます。

芝生を植える準備をする

土

ここからは、芝生を植える前の準備方法として以下2つを紹介します。

下地をならして整える

しっかりと芝生の根を張れるよう、植える予定の場所の下地をならし整えておきましょう。仮に下地を整えずに芝生を植えると、地面の凹凸によって水はけが悪くなり、均一に芝生が育たなくなってしまいます。

理想としては、深さ7〜15cmほどを目安に土を掘り、成長の妨げとなる小石などの不純物を取り除くなどの作業をすることです。

粘度の高い土壌の場合は、砂土を入れることで水はけをよくし、芝生の生育を助けてくれます。市販されている培養土や畑の土を、土の上に敷き詰めるのも効果的です。水を保有してくれるため、芝生が枯れるのを軽減してくれます。

仕上げにスコップなどで表面をならし、足で土を踏み固めれば下地の準備は完了です。凸凹や段差がでないように、少しずつ作業を進めるのがコツです。

並べ方を決める

マット状の芝生を張る方法は主に以下の種類があります。

  • 目地張り
  • 平張り

目地張りは3cmほどの間隔を空けて植える方法で、最もポピュラーな芝生の植え方です。少ない芝生でも広い面積に植えられるのがメリットですが、隙間から雑草が生えるのがデメリットといえます。

平張りは隙間を空けずに芝生を植える方法で、継ぎ目がないためきれいな仕上がりになるのが特徴です。また雑草が生えにくいので、芝の購入費用に余裕があれば平張りも検討しましょう。

実際に芝生を敷く際は、レンガ積みのように目地を十字にはしません。十字にしてしまうと、雨によって隙間から地や砂が流れてしまう可能性があります。

いよいよ芝生を植える

芝のアップ

実際に芝生を植える際の、大まかな手順です。

下地の準備が重要な芝生ですが、きれいな仕上がりにするためには芝生を植える作業を正しく行う必要があります。

芝植の手順

  1. 整えた土壌の上に、芝生を並べる
  2. 芝生同士の隙間を埋める
  3. 転圧と散水を行う

【手順1】隙間を空け過ぎないよう、きれいに並べる

整えた下地の上に、目地張りや平張りなど決めた張り方で芝生を並べていきます。

並べる際は間隔を空け過ぎないように注意し、目地張りの場合は空ける間隔が均一になるように意識するのも大切です。太めの縄や定規など、目安となるものがあるとミスが少なく、きれいな仕上がりになります。

【手順2】目土をして隙間を埋める

芝生を敷き詰めたら砂や土の目土をかけ、隙間をきれいに埋めていきます。目地張りは比較的芝生同士の間隔が広くなるので、目土の高さが均一になるように意識しましょう。ここで竹ぼうきがあれば、広範囲の目土をならすのに便利です。

目土は隙間だけはなく、芝生全体にかけるのも重要です。目土は芝生全体の凸凹を整える目的と栄養を与える目的があります。そのため植えた後も定期的に目土をかけることが、芝生をよい状態に保つためには重要になってきます。

【手順3】板やローラーを使って転圧し、散水

仕上げに板や専用のローラーを活用して転圧(圧着)しましょう。転圧とは芝生や土の中の通気を抜く作業で、土に芝生を密着させて根付きをよくします。

均一に転圧をしないと表面が凸凹してしまうので、板やローラーを使うのが確実です。足で直接踏み固めることはムラができる可能性があります。芝生専用の転圧ローラーもありますが、高額なため板きれを代用するのも一般的です。

最後に散水することで土や砂が締まり、わずかに残った凸凹もならされます。与える水は表面だけではなく、根まで行き届くようにたっぷり与えるようにしましょう。ただし目土が流れるほどには、やらないように気を付けます。

芝が根付くまで1カ月ほどはたっぷりと水をあげましょう。

芝生を植えて美しく気持ちよい庭に

広い芝生の庭のある一軒家

芝生を植えるのは大変な作業ですが、植えれば庭の印象をよくしてくれます。芝の育成には下地の準備が重要なので、芝生を検討している方はまず庭の土質から確認してみるといいでしょう。

また、広範囲に芝を植える際は人手や日数が必要なこともあるため、計画的に行いましょう。ガーデニング道具をそろえて土壌づくりからはじめるのは一手間かかる作業かもしれませんが、自然と向き合ってじっくり取り組んでみてはいかがでしょうか。

関連記事:芝生の上手な張り方!適した時期から張り方の種類、手入れ方法も紹介|ミツモア

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