きれいな芝生は魅力的ですが、芝生の環境が悪いとコケが生えてしまうことがあります。しかも、コケは雑草と違って地面にへばりつくように生えるので、除去するのも一苦労。
「芝生に生えたコケを何とかしたい!」「芝生にコケが生えてこないようにしたい!」そんな方のために、コケの効果的な除去方法や予防方法を徹底解説します。
コケに悩まない芝生を手に入れて、心安らぐ癒やしのひとときを送ってみませんか?
芝生の美観を損なうコケ
庭に芝生を敷いても、手入れを怠るとコケが生えてしまいます。見た目が悪くなるだけでなく、害虫発生の原因にもなるので注意が必要です。芝生にコケが生える要因とコケの種類を知り、繁殖する前に除去してしまいましょう。
コケが生える要因は芝生環境にある
芝生にコケが生える原因は、芝生の環境が整備されていないことがほとんどです。コケを生やさないためには、まず芝生の環境を見直してみましょう。コケが好む環境条件は以下の通りです。
- 水はけの悪い土で常に湿っている
- 芝の密度が弱く、地面に適度に日が当たる状態
- 肥料などの栄養が少ない
家庭の芝生でも、エアレーションをしたり、適量の肥料を与えたりしていればコケが発生しにくくなります。エアレーションは芝生の土壌に穴を開け、土中に空気を入れる作業のこと。この作業をすると、土壌の通気性や水はけが良くなります。
代表的なコケ「ゼニゴケ」「イシクラゲ」
芝生に生える代表的なコケの種類は、「ゼニゴケ」と「イシクラゲ」の2つです。
ゼニゴケ
「ゼニゴケ」は「ゼニゴケ科ゼニゴケ属」のコケです。湿った土壌に発生し、繁殖力が強いため季節に関係なく短期間であっという間に広がります。葉のような部分(葉状体)に、六角形の穴が開いているのが特徴です。
イシクラゲ
「イシクラゲ」は「ネンジュモ科ネンジュモ属」の藻で、強い生命力を持ち、寒さや乾燥では枯れません。水はけの悪い半日陰に発生します。水分を含むと膨らんでぬめりを出し、乾燥すると縮んで黒くなります。
放置すると害虫の発生や家屋の劣化の恐れも
芝生に生えたコケを放置すると庭の美観を損なうだけでなく、ダンゴムシやナメクジ、カタツムリなどの害虫が発生する原因となるので気を付けましょう。
害虫は庭に植えた他の植物も食害します。さらに、ダンゴムシやナメクジを捕食するために、他の虫も集まってくるのです。
またコケの胞子が家の外壁に付着して繁殖すると、家屋の劣化につながることも。水分を多く含むコケが外壁や屋根に繁殖すると、仕上げ材の塗膜が剥がれたり防水機能が低下したりするおそれがあります。
放置しているとコケが根を張り、外壁に損傷が出て雨水が入り込んで、最終的には家屋の腐食につながりかねません。コケは放置せず、繁殖する前に除去するようにしましょう。
芝生に生えたコケの取り方
芝生にコケが生えてしまったら、繁殖拡大する前に除去しましょう。除去方法としては次の3つが挙げられます。
- 手作業でコケをはがす
- 木酢液で土壌の性質を変える
- 除草剤でコケを枯らす
コケの生えている状況によって、適切な方法を使い分けましょう。
手作業でコケをはがす
芝生にコケがまだあまり生えていない状態の場合は、手作業ではがし取ってしまいましょう。軍手をはめてコケの生えている部分を直接めくりとってください。
しかし、地面に張り付いて繁殖するコケを手で処理するのは、なかなかの労力が必要です。また地下茎が土中深くまで伸びているため、手で抜こうとすると途中で切れてしまうことも。
コケの範囲が広かったりしっかりと根づいてしまっている場合は他の方法を検討しましょう。
木酢液を使う
ph2~3の強酸性の「木酢液」を使って土壌を強酸性に変えることで、コケを除去しましょう。酸性の土壌を好むコケも、強酸性の土壌では生きられません。木酢液はホームセンターやインターネットで手軽に購入できます。
ただし強酸性の土壌に変えることで、他の植物にも悪影響を与える可能性があります。使用前には他の植物への影響を確認するようにしましょう。
除草剤をまく
手軽にコケを除去したい人には、除草剤をおすすめします。なるべくコケに効くと明記された除草剤を選ぶとよいでしょう。
コケと通常の植物との大きな違いは、根がない点です。そのため雑草用の除去剤では、コケは枯死しないことが多いのです。
除草剤はおもに錠剤と液体の2つのタイプがあります。液体タイプは、決められた分量の水で希釈して使います。錠剤タイプはそのまま対象範囲にまく使い方が多いです。
芝生のコケ予防に効果的な方法
コケを生やさずにきれいな芝生を維持するためには、予防が大切です。コケ予防には、どのような方法が効果的なのでしょうか?芝生のコケ予防に有効な方法を二つ紹介します。
芝生用の肥料をまく
青々とした芝生を育てるためには、肥料が欠かせません。芝生用の肥料には、土に栄養分を与えて、芝の成長を促す役割があります。
ゼニゴケやイシクラゲは栄養分が苦手です。肥料をまくことでコケの生えにくい環境を作りましょう。肥料には粒状タイプと液体タイプがあります。粒状タイプの方が豊富に栄養素が含まれているため、より効果的です。
以下の記事ではおすすめの芝生の肥料を紹介しています。コケ対策で肥料を撒く際の参考にしてみてくださいね。
石灰で土壌をアルカリ性にする
苦土石灰(くどせっかい) | マグネシウムを含んだ石灰 |
消石灰(しょうせっかい) | 生石灰を加水して消化、熟成させたもの |
有機石灰 | 貝殻を焼いて砕いたもの |
これらの石灰はいずれもアルカリ性です。中でも消石灰はアルカリ度が高く、すばやく土壌をアルカリ性にできますが持続性はありません。目に入ると失明する可能性もあるため、取り扱いには注意が必要です。
持続性を求める人は苦土石灰や有機石灰を使用しましょう。
コケに効く除草剤・防止剤
コケが生えている場合には、除草剤を使ってすぐに除去しましょう。また除去後の芝生には防止剤をまいて、再発生を予防することも忘れてはいけません。
芝生に使えるコケ対策に有効な製品を3つ紹介します。
アグロ カネショウ「キレダー(水和剤)」
粉末タイプの薬剤で、規定の水量で希釈したものをじょうろや噴射器で散布します。イシクラゲを除去する場合は、乾燥時ではなく水分を吸収して膨らんだ状態で使用しましょう。
レインボー薬品「シバキープエース液剤」
コケ専用の製品ではありませんが、コケ駆除にも一定の効果があるといわれています。イネ科の雑草をはじめとする多くの雑草に効果のある除草剤なので、コケ以外の雑草にも悩まされている場合は試してみてはいかがでしょうか。
同シリーズには「シバキーププラスα」という錠剤タイプの製品もあります。錠剤タイプはまいてから効果を発揮するまでしばらく時間がかかるので、即効性を求める場合は液剤がおすすめです。
日本漢方研究所「木酢原液」
熟成後に上澄み液を、さらに濾過したものが木酢原液です。有機酸類・フェノール類・アルコール類といった200以上の有機成分が含まれています。
木酢液は、ph3前後の強酸性です。50~100倍に水で希釈したものを散布すれば、土壌改良ができ、コケ予防に効果を発揮するでしょう。
コケ対策を知って芝生を美しく保とう
芝生の手入れを怠ると、ゼニゴケやイシクラゲなどのコケ類や藻類が生えやすくなるので注意が必要です。放置していると家屋にまで繁殖して、建材を傷める原因にもなります。
生命力や繁殖力が非常に強いため、発生したら早めに専用の除去剤を使用して取り除きましょう。
除去後には、土壌をアルカリ性にして肥料を与えるなど、コケ発生の予防対策も大切です。日頃から手入れをして、コケの生えていない美しい芝生をキープしましょう。
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