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バミューダグラスはどんな芝生?特徴やその他の品種、管理方法を紹介

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最終更新日: 2023年03月03日

鮮やかに青い芝生が広がる庭に、憧れを抱く人は多いでしょう。しかし「どのような種類の芝を敷いたらよいか分からない」という声も耳にします。

そこでおすすめなのがバミューダグラスです。特徴や育て方、管理方法などについて解説します。

バミューダグラスは芝生の一種

バミューダグラスは芝生の一種

これから芝生の育成に取り組むならば「バミューダグラス」について理解しておくとよいでしょう。日本の気候にもマッチしているので、比較的育てやすい種類です。

バミューダグラスの特徴

バミューダグラスは特定の品種を表す固有名詞ではありません。「暖地型の西洋芝」を表す総称です。

まず芝の品種の多くは、寒地型の「西洋芝」と暖地型の「日本芝」に大別されます。西洋芝と日本芝の中間的な品種の芝がバミューダグラスに該当するといえるでしょう。

一般的な西洋芝と異なり比較的暖かい地方で育つため、暑さに強い性質を備えており、高温多湿な日本の気候に合う品種です。耐旱性(たいかんせい)乾にも優れています。

バミューダグラスの用途

バミューダグラスは先ほど説明したような、暑さや乾燥に強い性質のほかに、真上からの負荷に強い「踏圧(とうあつ)耐性」と「柔軟性」も持っています。踏まれても回復が早く、ソフトな感触も魅力です。

そのためゴルフコースやスポーツ競技場、校庭に使用されています。サッカーのピッチにはもってこいの種類といえるでしょう。

あまり手間をかけずに育成できるため、公共施設でも取り入れられています。公園や河川敷、堤防、道路脇の法面(のりめん)に植えられ活躍しているのです。

一般家庭の庭にも適しており、芝の栽培が初めての人でも扱いやすい点も魅力といえます。

バミューダグラスに該当する品種

バミューダグラスに該当する品種

バミューダグラスに該当する品種はいくつかありますが、代表的なものについて紹介します。品種によって成長のスピードやコストが変わるため、ニーズに合わせたものを選びましょう。

成長の早い「ティフトン」

短期間で美しい芝生に仕上げやすいのが、ティフトンという品種です。広く流通している品種なので、どれにしたらよいのか分からず悩んでいる人は、まずこれを選ぶのもよいかもしれません。

地面に対して横向きへと成長する性質がありますが、これは地を這(は)うように育つ「匍匐茎(ほふくけい)」を持っているためです。種子による繁殖はできません。

とても丈夫な点も、ティフトンの特徴でありメリットです。高温や高湿度、乾燥にも対応し、多少の損傷にも負けない頑丈さがあります。

耐踏圧性のよい「リビエラ」

西洋芝は元来寒地型で、暑さや湿度を好みません。しかし高温多湿な環境にも適応し、優れた耐旱性も備えているのがリビエラという品種です。

ティフトンとの大きな違いは、種を有している点にあります。世界の広いエリアに種が広まっており、切り芝やポット苗で流通させるよりも安価に芝生を育成できるのです。

耐衝撃性や回復力も、申し分ありません。芝の立ち上がりが早く、ハードな競技が展開される運動場にもよく採用されています。

種から成長させるには時間がかかりますが、コスト面を重視したい場合において魅力的で人気のある品種です。

バミューダグラスが適した環境とは?

バミューダグラスが適した環境とは?

すでに説明した通り、バミューダグラスは丈夫で育てやすい品種です。

しかしどのような環境においても同じくらい丈夫に育つかといえば、そうではありません。適した環境で育てたときにこそ最大限に発揮され、元気に育ちます。

ここからはバミューダグラスが好む環境について見ていきましょう。

水はけのよい場所

バミューダグラスは水はけのよい環境で育てることを心がけましょう。水が留まりやすい場所で芝生を栽培すると、根や草の腐食を引き起こしてしまいます。

また溜まった水気には、害虫が寄りやすいといわれています。知らぬ間に増殖し、芝生が食い荒らされたり病気になったりしてしまうかもしれません。

土壌が粘土質で水はけが悪いならば、排水性の高い山砂やバーミキュライトを混ぜて土壌環境を変えましょう。

地勢の変更や土壌改良は、芝を植えてからではより大きな手間がかかります。そのため栽培を始める前に下準備をしておくことが大切です。

日当たりと風通しも大切

1日のうち日光ができるだけ長い時間当たる環境が、バミューダグラスにとって理想的です。できれば1日あたり5時間ほど日に当たる場所がよいといわれています。

バミューダグラスを元気に育てて美しい芝生を作るには、芝の芽を密生させることが重要です。そして芽の数を増やすには、日光の働きが最も大切なのです。

日当たりが悪く芽数が少ないと、面積に対して芝の本数が少なく、まばらな芝生が出来上がってしまいます。成長しきっても土が見えてしまう状態が続くのであれば、日照不足が原因かもしれません。

風通しをよくしておくことも重要です。じめじめと湿気を帯びた状態が続くと、芝の間に病害虫が発生しやすくなります。塀や植栽が風の通りを阻害しないように、工夫しておきましょう。

バミューダグラスを育てる方法は2種類

バミューダグラスを育てる方法

まだ何も手を付けていない状態から、芝生を育成するにはどのような方法があるのでしょうか?主な二つのやり方について紹介します。

種まきで育てる

種まきで育てる場合は、4~5月、8~9月が適した時期です。暖地型の芝はたいてい20度以上で発芽し、25~35度が育成適温になります。

  1. まず草取りです。芝の間から余計な草が生えないように、しっかりと刈っておきましょう。ヨモギなど根から再生する雑草は、根ごと取り除きます。
  2. 次に地面を平らにならす作業です。熊手を使って、地面を深さ5cm程耕すようにします。小石や草の根をしっかりと、丁寧に取り除きましょう。
  3. きれいにならしたら、次は水はけのよい環境を作りましょう。必要に応じて、地勢に傾斜を付けたり、土壌を改良したりします。
  4. 環境が整備できたら、種まきをしましょう。熊手で土に深さ1cm程の溝を作り、種をムラなくまきます。均等に生えるように、縦・横・斜めの3方向からまくことがコツです。
  5. 種まきが終わったら、その上に5mmの厚さで土をかぶせます。鳥に種を食べられないように、不織布で全体を覆い、四隅を固定したら終了です。

芝張りをする

芝張りをするなら、適した時期は3~5月です。寒すぎても暑すぎても根の付きは悪くなります。15~35度の気温のときに行いましょう。

  1. 種まきで芝を育てる場合と1〜3までは同様の手順です。バミューダグラスが育ちやすい環境作りをします。
  2. 整地できたら、芝を張りましょう。間隔を開けずに隙間なく張るのが一般的ですが、「目地張り」「市松張り」「すじ張り」といった、あえて間隔を開けるやり方もあります。好みの仕上がりに合わせて張りましょう。
  3. 予定した範囲に全て張り終えたら、作業は終了です。種まきのように、不織布でカバーする必要はありません。

バミューダグラスの管理方法

芝生に水を撒くスプリンクラー

育ち始めたバミューダグラスは、どのように管理したらよいのでしょうか?手入れの方法について紹介します。

水やりは季節で頻度を変える

水やりは「土の表面が乾燥したらあげる程度」でOKです。たくさん水をあげたら喜ぶだろうと思う人もいるようですが、あげすぎもよくありません。

土の乾燥具合によって水やりをするので、頻度は季節によって変える必要があります。春先や秋口では、3~4日に1度程度で十分です。

夏場はできるだけ毎日水やりをしましょう。残暑には強くないので、西日が強い日は朝・夕の2回行うのがおすすめです。

冬を迎えると芝は休眠期に入ります。この時期に水やりの必要はありません。

芝刈りは適度に

芝を刈る際は「刈り高」を意識して行いましょう。高さによって仕上がりの見た目や、踏み心地が変わります。

また刈り高は芝の成長に大きな影響を及ぼします。刈り高を10mmに決め、刈るときの芝の高さが30mmの場合、一気に20mm刈ることはしません。1度目は10mm、しばらく日にちをおいて2度目は6mmと、少しずつ刈っていきます。

1回で長く刈ってしまうと、芝の状態が急変してしまいます。急に短く刈って、もしもその後に天候不良が続くと、光合成ができず、栄養不足を起こす可能性があるのです。最悪の場合、芝が枯れるおそれもあるため、徐々に行いましょう。

芝刈り後はサッチング

芝刈り後には「サッチング」をします。刈った芝を熊手で取り除く作業のことです。

刈り取った葉が芝の上に残り、そのままにしておくと通気性や水はけを悪くしてしまいます。すると、根の方から腐食が進んでしまったり、害虫が寄ってきたりしてしまうのです。

そのため、芝刈り後はきちんと刈った葉を始末して、きれいな状態にしておかなければなりません。

サッチング後は目土入れ

「目土入れ(めつちいれ、めづちいれ)」も大切な手入れの一つです。芝を敷いたエリア全体を見渡して、地面がくぼんでいる部分に目土を入れて埋めていきます。

表面のでこぼこをなくしてきれいにできるだけでなく、芝生の活性化にも効果的です。

年間を通していつ行っても大丈夫な作業ですが、春に行うと芝生の成長を促進しやすいといわれています。少なくとも、1年に1度は目土入れをして、土壌の状態を整えましょう。

エアレーションで土壌環境の改善

固くなってしまった土をほぐして、排水性や通気性を取り戻す作業が「エアレーション」です。芝生の上で人が過ごして踏み固められたときなど、負荷によって固くなった状態を改善し、根を活性化させます。

ローンパンチ、ガーデンスパイクなどで、芝生に穴を開けていきます。スパイクの付いた靴で代用することも可能です。キャンプで使用するペグでもかまいません。

またエアレーションを行うと穴の周辺の芝が一時的に枯れる場合がありますが、芝が成長すれば元通りになり、穴も塞がります。できれば春と秋の、年2回ほど実施しましょう。

芝が剥げているところに種を追いまきする

栽培しているうちに、ところどころ芝が育ちにくい場所ができ、剥げてムラができた状態に陥る場合があります。

そのようなときは、薄い場所の土をほぐし、種を「追いまき」しましょう。栽培している芝と同種の種を使用するのがベストですが、どうしても入手できない場合には同系統の種でもOKです。

真逆の性質を持つ芝の種をまいてしまうと、そこだけ色が変わってしまったり、うまく成長しなかったりする可能性があります。

まき終えたら土をかぶせ、軽く踏み固めます。土が乾燥しないように、適度に水やりをしたら完了です。

成長が早いのでこまめな管理が大切

芝生に寝転ぶ人

バミューダグラスは「暑さ」や「乾燥」に強く、日本の気候に適しています。また真上からの負荷に強いため、人の立ち入る頻度が高い場所にも適したものが多めです。

またバミューダグラスにはいくつかの種類があり、品種によって適した生育環境や成長の仕方に違いがあるため、好みのものを選びましょう。

育てる際には土の状態を整えてから、種をまくか、苗を植えます。比較的育てやすいため、自宅の庭などでも取り入れやすい点もバミューダグラスの魅力です。

成長スピードが速いのでこまめに手入れをして、美しい芝生を作りましょう。

関連記事:芝生の上手な張り方!適した時期から張り方の種類、手入れ方法も紹介|ミツモア

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