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芝生のおすすめ種類と選び方!手入れが楽でガーデニングにピッタリの強い天然芝を紹介

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最終更新日: 2024年06月28日

我が家に天然芝を植えたい!そうは言っても、芝生には色々な種類があり、どれを選べば良いのか悩んでしまいますよね。

  • 芝生にはどんな種類があるの?
  • うちにピッタリな芝生を選ぶにはどうすればいいんだろう?
  • できるだけ手入れが楽なものがいいけれど、おすすめはある?

そういった疑問にお答えするため、ここでは芝生の種類と、それぞれの特徴や注意点などを紹介。どんな方にどの種類の芝生がおすすめなのかを解説していきます。この記事の選び方をもとに、自分にぴったりの芝生を見つけてくださいね。

※芝生には「天然芝」「人工芝」がありますが、この記事では天然芝について解説していきます。

芝生は種類が豊富!タイプ別に一覧で紹介

芝生

柔らかい肌触りや、自然の美しさを持つ天然芝。人工芝と違って環境に左右されやすいので、自分の地域にピッタリのものを選ばなくてはいけません

天然芝には次のような種類があります。

  • 「日本芝」と「西洋芝」
  • 日本芝の中に複数の品種
  • 西洋芝の中に複数の種類/品種

大きく日本芝と西洋芝に分かれ、そこからさらに細かい種類に枝分かれしているというイメージですね。

天然芝はグループが2つ!「日本芝」と「西洋芝」の違いを比較してみよう

日本芝と西洋芝には、主に次のような違いがあります。

  • 日本芝:冬には枯れて冬眠するが管理は簡単、コストが低い
  • 西洋芝:冬にも綺麗な緑が楽しめるが管理は難しい、コストが高い

特徴を比較すると以下のようになります。

日本芝 西洋芝
葉色 春から秋は緑
冬は褐色に枯れる
1年中緑色
病気への抵抗 病気に強い 病気になりやすい
気温や湿度への耐性 ほぼ全て暖地型(※1) 寒地型(※2)が多い
寿命 多年生 種類によるが概ね多年生
増やし方 植え付け 種をまく
コスト 比較的低い 比較的高い
その他メリット 踏圧に強いものが多い 半日陰でも育つ
その他デメリット 葉が硬い

※1 暖地型 … 高温多湿・乾燥に強い

※2 寒地型 … 寒さに強い

比較すると、「西洋芝の方が弱い」という印象を持たれるのではないでしょうか?西洋芝は高温多湿になる日本の夏に弱く、管理が大変というデメリットが目立ちます。このような理由から、日本芝のほうが育てやすく人気があります

ただし、西洋芝には西洋芝の良さがあるのも事実です。一番のメリットは、やはり1年中緑の芝を楽しめることですね。日本芝は冬になると枯れてしまうので、見た目を気にする方は西洋芝のほうが向いていると言えます。

日本芝と西洋芝の見分け方は、葉の違いを見ることです。一般的には、葉の幅が太く触るとチクチクするのが日本芝。柔らかくて緑色が濃いのが西洋芝となっています。

日本芝・西洋芝にはどんな種類がある?特徴や管理のしやすさ一覧

芝生の上のガーデニング道具

日本芝と西洋芝にはどんな種類があるのかを紹介します。

日本芝・西洋芝の種類一覧

現在日本の家庭で一般的に流通しているものは、以下の8つがあります。

グループ 種類 寒暖 生育地域 管理手間 耐踏圧性 価格相場
日本芝 野芝 暖地型 東北より南 簡単 強い 1束1,800円
高麗芝 暖地型 関東より南 普通 強い 1束2,000円
姫高麗芝 暖地型 関東より南 普通 強い 1束2,200円
TM9 暖地型 関東より南 非常に簡単 強い 1束3,000円
西洋芝 バミューダグラス類 暖地型 関東より南 難しい・刈込が多い 大変強い 種子1kgで4,000円以上
ベントグラス類 寒地型 北海道・東北 難しい・病害虫に弱い 弱い 種子1kgで6,000円以上
ブルーグラス類 寒地型 北海道・東北 普通 強い 種子1kgで4,000円
フェスク類 寒地型 北海道・東北 普通 普通 種子1kgで3,000円前後

※西洋芝はそれぞれの種類から、さらに複数の品種に分かれます。

このうち日本で最も人気の芝生は、日本芝の「高麗芝(こうらいしば)」。緑色の美しい芝生で、日本の風土に合っているため育てやすい種類です。一般家庭やゴルフ場などでよく使われています。

日本芝は表を見て分かる通り、種類ごとの違いがあまり見られません。そのため、価格相場や見た目の美しさなどで決める方も多いです。

西洋芝では「ブルーグラス類」が人気。施設やゴルフ場、家庭でもよく見られます。芝生は踏まれる前提で植えられることが多いため、「耐踏圧性」が人気に大きな影響を与えています。バミューダグラス類は西洋芝の中では珍しい「暖地型」に分類されるので注意してください。

では、それぞれの芝生を簡単に紹介しましょう。

日本芝の種類とそれぞれのメリット

日本芝の仲間①:野芝(のしば)

メリット:低温に強い・手入れが比較的簡単

デメリット:密度が荒く見た目がそれほどきれいではない

日本で広く自生している種類。日本芝の中では最も低温に強く、寒い地域でも使用できます。成長が遅いため頻繁に刈り込む必要がなく、手入れは比較的簡単。しかし密度が少々荒く、ゴルフ場のラフのような場所によく使われています。

日本芝の仲間②:高麗芝(こうらいしば)

メリット:育てやすい・管理がしやすい

最もポピュラーな芝生で、おすすめの種類。一般家庭やゴルフ場のグリーンなどでよく使われています。育てやすく、肥料が少なくても大丈夫。芝刈りの頻度も、西洋芝よりは回数が少なく済みます。

日本芝の仲間③:姫高麗芝(ひめこうらいしば)

メリット:見た目が良い

デメリット:手入れ、管理に手間がかかる

高麗芝の一種。より葉幅が細くて密集しているため、大変美しい芝生です。ただし、成長期であれば刈込は最低でも週に1度と手間がかかりますので、きちんと手入れができる時間と情熱がある方に向いています。

日本芝の仲間④:TM9(ティーエムナイン)

メリット:緑が濃い・悪い環境でも育ちやすい・管理の手間がかからない

デメリット:値段が高い

自動車でお馴染みのトヨタが、高麗芝をベースに開発した芝生。管理手間が少なくなるように品種改良されています。

年に20回程度の芝刈りが必要な高麗芝に比べ、TM9は年に1回の芝刈りでOK。また日当たりが悪くても育ち、緑が濃いという長所があります。しかしその反面、価格は高め。商品にもよりますが、他の日本芝に比べて単価が約2~3倍になります。

西洋芝の種類とそれぞれのメリット

西洋芝の仲間①:バミューダグラス類

メリット:踏圧に強い・見た目がきれい・管理がしやすい

デメリット:施肥や芝刈りに手間がかかる

バミューダグラス類は日本芝に近い性質を持つ、暖地型の西洋芝です。踏みつけに非常に強いため、競技場にもよく使われています。

バミューダグラス類の中で人気なのが「ティフトン」という品種。高麗芝より色が鮮やかで、葉は細く柔らかいという特徴があります。成長が早く、春に種をまけば夏には芝生が完成。施肥や芝刈りが非常に頻繁で手間がかかりますが、踏圧に強くさまざまな場所で使われています。

西洋芝の仲間②:ベントグラス類

メリット:緻密な芝地を作れる

デメリット:乾燥や病害、害虫に弱い

ベントグラス類はゴルフ場のグリーンによく使われている種類です。葉が柔軟で細いので、緻密な芝地を作り出したければおすすめ。しかし根が浅く乾燥に弱いうえ、病害虫にも弱いというデメリットがあります。慎重に育成しなければならず、一般家庭にはあまり向きません。

西洋芝の仲間③:ブルーグラス類

メリット:寒さ、病害に強い・踏圧につよい

デメリット:高温乾燥に弱い

世界中で最も多く栽培されている芝生が、ブルーグラス類です。日本では北海道でよく使われています。病害には強いのですが、高温乾燥には弱く、東北以南では育ちません。こちらも踏圧に強いので、ゴルフ場のフェアウェイのような場所に利用されます。

ブルーグラス類の中で一番人気な品種が「ケンタッキーブルーグラス」です。寒さに強いのが何よりの特徴で、欧州のような寒い地域でよくに育成されています。青みががかった葉がとても美しいですよ。

西洋芝の仲間④:フェスク類

メリット:比較的高温乾燥にも強い・丈夫

寒地型の中では最も高温に強く、丈夫なのがフェスク類。葉が幅広い「トール・フェスク」、葉が細い「ハード・フェスク」があります。乾燥にも強く、扱いやすい種類です。

芝生の選び方!管理手間が楽で強い芝生の種類は?

整備された芝生

芝生を選ぶ際には「住んでいる地域」と「手入れのしやすさ」を考えるのがおすすめです。これらを踏まえたうえで、葉質や色などの好みを考えてみましょう。

選び方①:住んでいる地域(気候・温度)を考える

どんな気候のもとで元気に育つかは、芝生の種類によって違います。基本的に寒い地域では寒地型の種類を、暖かい地域では暖地型の種類を選びましょう。

ざっくりと、お住まいの地域別におすすめの種類を紹介します。

【北海道~東北北部】: ケンタッキーブルーグラス

寒さに強い西洋芝のブルーグラス類「ケンタッキーブルーグラス」がおすすめ。西洋芝の中ではトップクラスに良質で管理がしやすいですよ。

【東北南部~中部地方の高地】: 野芝 / ケンタッキーブルーグラス 

この地域は暖地型でも寒地型でも育ちますが、より適しているのは寒地型です。西洋芝のブルーグラス類「ケンタッキーブルーグラス」がおすすめ。日本芝を植えたい場合には、比較的耐寒性が強い「野芝」がおすすめですよ。

【関東・近畿・中国地方】: 高麗芝 / ウィンターオーバーシード

夏は暑く冬は寒いため、芝生の選択に悩む地域。しかしながら、どちらかといえば暖地型が良いでしょう。常緑を諦めるなら「高麗芝」や「TM9」・「バミューダグラス類のティフトン」がおすすめ。

ちなみに、年中緑を楽しみたいなら「ウィンターオーバーシード」という方法があります。ウィンターオーバーシードとは、春から秋までの暖かい時期は日本芝を敷いて楽しみ、秋以降の寒い時期にはその上から西洋芝の種を蒔く方法。冬も緑を楽しむことがでます。

【四国・九州・沖縄地方】: 高麗芝

年中温かいので暖地型が最適。おすすめは「高麗芝」「野芝」「TM9」「バミューダグラス類のティフトン」。費用や見た目の好みから選んでみましょう。

選び方②:手入れが楽かどうかを考える

とにかく手間をかけたくない!と考える方におすすめの種類を、グループごとに紹介します。

【日本芝・暖地型】

1位:TM9

2位:野芝

3位:高麗芝

1位の「TM9」は一番人気の「高麗芝」を改良して作られたもの。芝刈りが年に1度か2度で良いため、管理の手間がかからない芝生です。ただし費用がかなり高く、高麗芝の1.5倍近くかかります。たっぷり予算があり、手間を省きたいという方におすすめです。

2位の「野芝」は成長速度が遅いため、他の品種に比べて芝刈りが少なく済む芝生。もとから日本で自生している種類なので、TM9に次いで育てやすいです。価格相場は日本芝の中でもトップレベルに安いというメリットがあります。

3位の「高麗芝」は西洋芝に比べると芝刈りの頻度が少なく、施肥回数も少ない芝生。手入れが簡単なうえ価格相場は安いというメリットがあります。見た目も良いため、日本では一番の人気者。ただし成長速度が比較的早いという難点があります。

【西洋芝・寒地型】

ブルーグラス類「ケンタッキーブルーグラス」

西洋芝は日本芝より、管理手間がかかることが多いです。そんな中でも比較的丈夫で、楽に管理できる種類がブルーグラス類。簡単さ重視で西洋芝を選びたいなら、コレ一択と言えます。ブルーグラス類の中でも「ケンタッキーブルーグラス」は美しく濃い緑色で、とても人気の芝です。

おすすめの芝生(商品)は?人気の4つを紹介!

芝生

芝生の種類ごとにおすすめの商品を紹介していきます。

「千草園芸」の『野芝 張芝』

値段は10束18,700円。千草園芸はあまり草丈が伸びない新鮮な野芝を販売しているお店です。少量から売っていますので、自宅の庭の広さにちょうど良い分量を注文可能です。

「相馬グリーン」の『高麗芝』

値段は10束15,000円。1束10枚セットで、1枚のサイズは縦35cm×横25cm。芝質はきめ細やかです。

「プロジェクト鹿児島」の『TM9』

値段は10束16,000円。プロジェクト鹿児島はTM9の正規品販売店です。良質なTM9が買えると好評。高密度で濃緑の芝生が簡単に作れますよ。

「バロネスダイレクト」の『ケンタッキーブルーグラス ヌーブループラス1kg』

値段は1kg1,300円。広域適応性寒地型の商品で、暑さや病気にも強いという特徴があります。緑が濃くて大変美しい芝生ができますよ。

芝生を植える(張る)方法!購入後の手順を解説

少し荒れた芝生

日本芝はロール状になったものを買ってくるか、正方形に近い形に切られたものが複数枚セットになったものを買いましょう。用意ができたら、土の上に芝を張っていきます。手順は以下の通りです。

  1. 小石や小枝などを取り除いて雑草を排除し、床土を作る
  2. 土が不足しているようなら芝生用の土や山砂を買い足す
  3. 土が痩せていたら肥料をまいたり土壌改良剤を入れたりする
  4. マット芝を敷き、芝を植えていく
  5. 芝生がしっかり床土に定着するように目土を入れる
  6. たっぷりと水やりをする

日本芝を植える(張る)時期は、春が最適です。3月~5月の間に張って梅雨を迎えると、しっかりと育ちますよ。

より詳しい方法は、以下の記事を参照してください。

関連記事:芝生の植え方は下地が大事!必要な道具から転着方法まで解説|ミツモア

上記を見て「芝張りは結構大変そうだ…」と感じた方も多いのではないでしょうか?芝生は張り方に工夫が必要になるうえ、下準備もかなり大変です。特に広い範囲に芝を張るとなると、かなりの重労働になることも。

もし難しいと感じたら、芝張り専門の業者に依頼するのがおすすめですよ。

芝張り業者に依頼する際は、ぜひミツモアの無料見積もりをご利用してみてください。あなたの地域・予算・依頼内容にピッタリの業者(複数)が見積もりを出してくれます。最適な条件のところが見つかるはずですよ。

庭に芝生を自力で張る(DIYで行う)ときに、できるだけ費用を抑える方法

芝生を張るときに少しでも費用を抑えたい方もいるでしょう。費用を抑えるには、張り方を工夫してみてください。

一面ぴったりと引っ付けて張ると、数が必要になるので当然コストがかかります。費用を抑えるためには芝生の間を広くとる張り方がおすすめ。たとえば「五目張り」や「市松張り」などですね。ぜひ実践してみてください。

ただしDIYで広い場所に植え付けるときは、かなりの重労働になります。しゃがんだ体勢での作業なので、腰や膝にくることも。注意して作業してくださいね。

初心者でも正しい手順で行えば綺麗な仕上がりになりますが、心配な方は業者に頼むのがおすすめです。

芝生の管理にはどんな作業が必要?

芝生の上のホース

芝生の管理そのものは難しくありませんが、年間を通してコツコツやり続ける必要があります。管理内容は以下の4つです。

  • 芝刈り
  • 水やり
  • 除草
  • 施肥

芝刈り

芝生があまりに伸びると、雑草と変わりなくなってしまいます。芝高30㎜程度を目安に、はさみや芝刈り機などを使って短く刈り込みましょう。芝刈りの頻度は次の通りです。

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
日本芝 週1~2回
西洋芝 週1回 週2回 週1回 週2回 週1回

生育期には、上記の通り週1回以上行うのが理想です。種類によっても違うので、伸びに応じて刈ってくださいね。

水やり

芝生が乾燥しないようにするため、定期的な水やりが必要です。日本芝・西洋芝ともに夏場は水やりの頻度を上げてください。

除草

雑草が成長してしまう前、早めに草取りをしましょう。芝生には影響を与えず雑草にだけ効果がある除草剤も販売されています。面積が広い場合には、検討してみましょう。

施肥

芝の生育を助けるため、定期的な施肥が必要です。以下の表は、1平米あたりの施肥量の目安です。

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
日本芝 40g 50g 20g 50g 40g
西洋芝 20g 30g 20g 10g 30g 20g

いずれも肥料を与えたあとはしっかりと水やりをしましょう。     

大変だと感じたら業者へ依頼する

天然芝は人工芝に比べると管理手間がかかり、天然芝の中では日本芝より西洋芝の方が管理手間がかかります。

西洋芝を植える方は最初から管理手間がそれなりにかかることを覚悟しなければいけませんが、もし無理だと感じたら業者へ依頼する方法もあります。年間の手入れを請け負ってくれるところが多く、美しい状態を保つように作業をしてくれますよ。

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