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外壁塗装の流れ・工程をまるっと解説!余裕のあるスケジュールを立てよう

最終更新日: 2023年03月31日

外壁塗装を依頼するとき、工事終了までの流れや工程を知っておきたい方も多いのではないでしょうか?

「どの工程にどのくらいの時間が必要で、どれくらい重要な作業なのか」を知っておくことで、スケジュールを立てやすくなったり、納得して工事を進めやすくなったりします。

この記事では、塗装工事の流れや工程を日数とともに解説。また依頼までの流れについても紹介するので、「これから外壁塗装を依頼する」という方はぜひ参考にしてみてください。

外壁塗装の工程・流れの全体感を把握しよう

外壁塗装を終えて玄関の前で微笑む若い男性ペンキ職人

「はじめての外壁塗装で、どんな流れなのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。まずは外壁塗装のときに必要な工程・流れの全体を見てみましょう。

  1. 着工前の挨拶回り
  2. 足場仮設、飛散防止シートの設置
  3. 高圧洗浄
  4. 下地処理
  5. 窓・玄関などの養生
  6. 塗装工事(外壁、屋根、付帯部分)
  7. 養生の取り外し、確認作業
  8. 足場の解体、清掃
  9. 引き渡し
  10. 工事完了の挨拶回り

塗装工事は足場設置から始まり、足場の解体・引き渡しをもって終了します。大きく分けて10個の工程があり、工事期間の目安は戸建てで10日~14日程度です。親切な塗装業者なら、工程表も作成してくれます。

ただし外壁が大きく劣化していたり、天候が荒れたりすると、必ずしもスケジュール通りに進むわけではないので注意しましょう。あらかじめ、延期も予想しておくのがオススメです。

着工の1週間前:挨拶回り

御挨拶と書かれた熨斗(のし)、粗品

外壁塗装の作業中は、足場を組む際に大きな音が出たり、塗装中にシンナーや建材の臭いが発生したりする可能性があります。

近隣住民から苦情が入るパターンも多いので、工期が確定したら近隣住民に挨拶回りをしておきましょう。

施工店によっては業者が挨拶回りを代行してくれることもありますが、ご近所トラブルのリスクを少しでも減らすためには、家主がみずから挨拶しておくほうが無難です。その際、タオルなどの粗品や菓子折りなど、1,000円前後の品を渡すとより丁寧です。

1日目:足場設置、飛散防止シートの設置

工事の足場が組まれた家

2階建て以上の建物に外壁塗装をするときや、屋根塗装をするとき、足場の仮設が必要です。自宅の外周をぐるりと覆うようにして、単管などを使って足場を組み立てます。

この時点では本格的な作業を行わないため、窓も自由に開けられますが、組み立てには大きな音が出ることを知っておきましょう。

また塗料や洗浄液が周囲に飛び散らないように、飛散防止シートを張ります。

2日目:高圧洗浄

高圧洗浄機で掃除する男性

塗装の前に高圧洗浄機を使って、外壁や屋根についた汚れを落とします。汚れが残ったままだと塗膜の密着性が落ち、色ムラや剥がれなどに原因になってしまうので、必須の工程です。

洗浄中は水が建物の中に入るため、窓や玄関を開けたり、洗濯物を干したりはできません。

また次のステップに進むためには完全に乾燥するまで待つ必要があります。短くても1日~2日ほどは乾燥の時間を取ることになるということを覚えておきましょう。

乾燥させきらないまま次の工程に移ると、外壁に水分が残ったまま塗装することになります。その場合、下地に残った水分が悪影響を与え、塗膜の膨れや気泡が起こってしまうのです。

3日目①:下地処理

サイディングコーキング打ち替え

下地処理の工程では、既存の外壁にある劣化箇所を補修します。サビを取るケレン作業や、コーキング(目地)の打ち替え・打ち増し、崩れている箇所のパテ埋めなどがあります。

下地処理もかなり大切な作業です。劣化箇所を補修しないまま上塗りすると、内部で侵食が進んでしまったり、塗膜表面に悪影響を与えたりします。

3日目②:窓・玄関などの養生

外壁塗装 養生

下地処理が終わったら、塗装しない部分に塗料が跳ねないよう、養生(ようじょう)をします。

おもに窓や玄関ドア、玄関タイル、庭木などの場所に養生をすることが多いです。養生するときにはマスキングテープやビニールシート、養生シートなどを使います。

養生をし終わると、窓の開閉や換気扇の使用などが制限されることになるので注意しましょう。

4~7日目:塗装工事(外壁、屋根、付帯部分)

塗装道具

外壁や屋根の塗装工事は、3日以上に分けて行うことが一般的です。塗装の工程は「下塗り→中塗り→上塗り」という3回あり、1回塗り終わるごとに4時間~1日以上の乾燥時間が必要になります。

乾ききらないまま中塗り・上塗りをしていくと、下地に含まれた水分によって施工不良が起こるので、乾燥時間は大切です。

【下塗り】

最初に行う下塗りは、この後に行う「中塗り」や「上塗り」の準備のために実施する工程。「シーラー」「フィラー」「プライマー」など専用の下塗り剤を塗布します。これにより接着剤のような効果が生まれ、塗膜との密着性が高まるのです。

【中塗り】

下塗りが完全に乾くまで待ってから中塗りを行います。中塗りと上塗りには同じ種類の塗料が使われることが一般的です。

悪徳業者の場合、中塗り材と上塗り材が一緒なのをいいことに、工程を省くことがあります。しっかり中塗りと上塗りの2回に分けて施工しているかどうかを判断しましょう。

判断するためには、「中塗りに1日、上塗りに1日」としっかり時間を取って施工しているかどうかを確認する必要があります。

ちなみにスレート屋根を塗装する際には、中塗りの前に「縁切り」もしくは「タスペーサーの設置」をします。屋根材同士のあいだに隙間を作ることで、通気性を高める作業です。

【上塗り】

仕上げとも言える塗装が上塗りです。この結果が出来栄えを左右します。

前述したように、基本的には中塗りで使用した塗料と同じものが使われますが、あえて少しだけ色が違う塗料を使うのが一般的。上塗りした場所が色で判断できるので、塗り残しが生じないようにすることができます。

ちなみに中塗り材と同じ塗料ではなく、透明の「クリヤー塗装」をすることもあります。クリヤー塗装は下地の凹凸や模様を活かすことができるので、デザイン性を高める場合に採用されることが多いでしょう。

【付帯部分の塗装】

雨どい、軒天などの付帯部

「雨戸」「雨どい」「軒天」「破風板」といった付帯部分も、あわせて塗装工事が必要です。

屋根だけ、または外壁だけしっかり塗装しても、これらの付帯部分が劣化していると、隙間から雨水が侵入するなどの不調につながります。

また全体の色調を統一するという意味合いもあり、外観を良くするという点でも欠かせない工程です。

融通が利く施工業者の場合、雨戸などの取り外しができる部品は取り外し、自社工場に持ち帰って塗装してくれることもあります。

8日目:養生の取り外し、確認作業

養生

塗料の3回塗りが終わり、完全に乾いたら養生を取り外します。

そして仕上がりの点検。家主も一緒に確認することで、塗り残しがある部分や、雑に感じる部分を指摘して修正を依頼しましょう。

  • 塗り残し、塗りムラがないか
  • 依頼していない部分まで塗装されていないか
  • 塗料が跳ねて汚れている箇所がないか
  • 養生テープのベタベタが残っていないか

この先10年以上にわたって家を守るための塗装工事。気が済むまで、至るところを確認しておきましょう。このとき不具合に気づかないと、再度足場を組み立てるための別途料金が発生するケースがあります。

9日目:足場の解体、清掃

足場の解体

作業内容に不備がないことを確認・同意すると、足場が解体されます。

家全体の外観を見られるようになるので、もう一度、気になる部分がないか点検しましょう。昼と夜とでは光の当たり方が違うので、時間を分けて2回ほど点検するのがオススメです。

また塗料缶や養生道具など、使用した道具の清掃・撤去も始まります。このとき、空き缶の数を確認すると手抜き工事かどうか分かります。

塗料メーカーのホームページなどで、面積あたりの必要な缶数が記載されているので、実際の施工面積と比べてみてください。明らかに塗料缶の数が少なければ、塗装の工程を省いている可能性があります。

10日目①:引き渡し

白い外壁の一軒家

ここまでで、塗装工事の工程はすべて終わっています。あとは施工主が仕上がりに納得し、正式に引き渡しをするだけです。

アフターケアや定期点検などのサービスがついている場合、その後の予定についても確認しておきましょう。

10日目②:工事完了の挨拶回り

工事完了後、近隣住民に改めて挨拶します。この際、塗料の飛散などの問題が起きていないかといった点を念のために確認しましょう。

万が一トラブルが発生していた場合は、早急に施工業者と連絡を取り、その後の対応について協議してください。

業者との契約・依頼までの流れは?

疑問を抱く男性

塗装業者に依頼するまでの流れを解説します。外壁や屋根の劣化に気づいたタイミングや、塗装から10~15年ほど経ったタイミングには、以下の手順で進めていきましょう。

  1. 複数の業者から見積もりをもらう
  2. 現地調査、正式な見積もり
  3. 料金、実績、口コミなどを比較して依頼先を決める

また業者を選ぶときに着目したいのが、アフターケアがあるかどうかです。塗装の施工不良はすぐに起こるのでなく、2~3年後に現れ始めます。そのため定期点検や、施工不良による劣化の無償補修がついていると安心です。

複数の業者から見積もりをもらう

外壁・屋根の塗装を検討するとき、もっとも大事なのは相見積もりをとることです。相見積もりとは、複数の業者からいっせいに見積もりを取ることを言います。

1つの業者にこだわって契約すると、相場を上回る費用を請求されるなど、足元を見られる可能性があります。

逆に3社以上を比較できれば、ある程度適正な相場を知ることができ、対応の丁寧さなども比較可能です。

自分で業者をピックアップして問い合わせるのは大変なので、「一括見積もりサイト」を利用するのがオススメ。自動で複数件の業者から見積もりが届きます。

現地調査、正式な見積もり

オンライン上の見積もりはあくまでも家の広さなどから推測したもので、正式な見積もり額とは異なります。

誤差を埋めるために現地調査を受け、詳しい見積もりを依頼しましょう。この際にかかる時間は30分~1時間前後です。

また基本的には、この段階で費用が発生することはありません。「劣化状況の把握」や「塗装面積の算出」、「立地の確認」などをしてもらいます。

料金、実績、口コミなどを比較して依頼先を決める

現地調査が終了すると、業者のスタッフが正式な見積もりを出してくれます。この金額を確認して、納得ができれば契約しましょう。

相見積もりの際に出た金額とあまりにも大きな誤差が出ている場合、悪徳業者の可能性もあるため、他社の現地調査を受けることをおすすめします。

依頼先を決める時には、料金だけでなく実績や口コミを確認しましょう。業者のホームページを確認して施工例の写真を見たり、口コミを確認して対応の良し悪しを見定めましょう。

また依頼先が決まったら、外壁や屋根の色など、細かな打ち合わせを行います。「依頼した色と違う」などのトラブルを予防するために、打ち合わせで決めた内容は必ず書面で残しておきましょう。

打ち合わせは、作業開始の1週間ほど前に終えることが一般的です。

【施工後】定期点検を受ける

業者によってはアフターケアを実施しており、作業完了から数ヶ月後・半年後・1年後などに定期点検を受けられます。このようなサービスを実施する施工業者には優良業者が多いため、業者選びの際は参考にしましょう。

外壁塗装をスムーズに進めるための2つのポイント

ポイント

外壁塗装をスムーズに進めるためには、以下の2つのポイントに注目することが大切です。ほんのひと手間をかけるだけでも正確に現状を把握でき、問題の早期発見ができます。

工事が工程通りに進んでいるか逐一確認する

業者にもよりますが、工事の日程を細かく記載した「工程表」を作成してくれることがあります。基本的には工程表に沿って作業が進みますが、天候不良や何らかのトラブルで工期が延びることは珍しくありません。

現場で行っている作業の中身と工程表を照らし合わせて、予定と異なっている場合は、順調に作業が進んでいるかどうかを確認しましょう。

ただし、外壁塗装は早ければ早いほど良いわけではありません。先ほどの工程でもお伝えしたように、天候に恵まれて順調に進んでも作業開始から完了までに10日程度は必要です。

極端に早く作業が進んでいる場合は、手抜き工事の可能性を考えましょう。

塗装状況は明るい時間帯に確認する

予定したとおりの色合いで塗装が行われているかどうか、あるいは余計な部分にまで塗装が施されていないかといった点を逐一チェックしましょう。

もしも問題が発生していた場合は、早く指摘すればするほど修正も早くなり、予定通りの工期内に収まります。

この場合、塗装状況の確認は明るい時間帯に行うことが鉄則です。暗くなってからでは正確な色合いを判断できず、跳ね返りによる汚れも見つけられません。

業者が1日の作業を終えて帰宅した後や、出勤する前の早朝に塗装状況をチェックしましょう。

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外壁塗装の流れや工程について解説してきました。塗装工事にかかる工事期間は戸建て住宅で10日~14日以上かかることが普通です。

工事は少しでも早く終わってほしいものですが、工期が早すぎる場合にも手抜き工事が疑われるため注意しましょう。

優良な外壁塗装業者を探す際は、ぜひミツモアをご活用ください。無料で最大5件の見積もりを比較できるので、評判が良く実績が豊富な業者を選ぶことができます。

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