比喩表現でも使われる「働き蜂」。この記事ではそんな働き蜂の役割や生態を紹介します。働き蜂を見かけた時の対処法や駆除する場合の費用、比喩表現としても意味なども説明しているので参考にしてください。
働き蜂とは
働き蜂とはどのような蜂なのでしょうか。ここでは働き蜂の役割や寿命、産卵の有無や比喩表現での意味などを解説します。
働き蜂の役割
働き蜂は巣の掃除や室温調整、エサの採集など、さまざまな労働を担います。外敵から攻撃された際に毒針で攻撃し、巣を守るのも働き蜂の役割です。
ミツバチの働き蜂が集めてきた蜜や花粉は、幼虫やオス蜂のエサになります。スズメバチやアシナガバチは肉食の蜂なので、幼虫のエサは昆虫を捕まえて噛み砕いたものです。
働き蜂の寿命と一生
働き蜂の寿命はおよそ1カ月です。スズメバチやアシナガバチの働き蜂は越冬ができないので、11月ごろになると死んでしまいます。
それに対しミツバチの働き蜂は越冬することができます。越冬時期の働き蜂は通常より活動量が少ないので、半年くらい生きることがあるのです。
働き蜂の仕事内容は日齢によって変わります。外敵に遭遇しやすい蜜の採集などの外の仕事はお年寄りが、巣の中の仕事は若者が担当。種を残すための工夫が凝らされていますね。
日齢 | 仕事内容 |
羽化~3日目 | 巣の掃除 |
4~15日目 | 子育て |
15~20日目 | 巣作り、門番 |
20日目~ | 蜜や花粉、昆虫採集 |
働き蜂が産卵することもある
働き蜂は全てメスですが、女王蜂がいる限りは産卵をしません。女王蜂がフェロモンを出し、働き蜂の産卵を阻止しているのです。
女王蜂が何らかの理由で居なくなってしまった場合は、働き蜂が産卵を始めます。しかし交尾なしで産むのでオス蜂しか生まれず、女王蜂が居なくなった巣は崩壊してしまいます。
比喩表現での意味は?英語ではなんて言う?
働き蜂が比喩表現として使われたときの意味は「ひたすら働き続けるサラリーマンなどのたとえ」です。英語ではworker beeやbusy beeと言います。
働き蜂と他の蜂の違いは?
蜂は女王蜂、働き蜂、オス蜂の3種類に分けられます。それぞれの役割の生態や見分け方について解説しているので参考にしてください。。
蜂の役割別の生態|性別、寿命、役割、エサ
女王蜂 | 働き蜂 | オス蜂 | |
性別 | メス | メス | オス |
役割 | 産卵 | 労働 | 交尾 |
数 | 1匹 | 3万~6万匹 | 100~2,500匹 |
寿命 | 1~8年 | 1~6ヵ月 | 最大60日 |
広い部屋に産み付けられ、特別なエサを与えられた蜂は女王蜂になります。ミツバチの場合はこの部屋を「王台」、エサを「ローヤルゼリー」と言います。女王蜂の役割は産卵。スズメバチやアシナガバチは女王蜂のみが越冬し、春先に単独で営巣します。
働き蜂の性別は全てメスです。巣の掃除や室温調整、エサの採集作業など、さまざまな労働を担当します。春には女王蜂が産んだ働き蜂の卵がふ化し、大量発生。ミツバチの働き蜂は蜜や花粉を、スズメバチやアシナガバチの働き蜂は幼虫から出る分泌液をエサとしています。
因みに幼虫のエサも蜂の種類によって異なります。ミツバチの幼虫は成虫と同様に蜜や花粉をエサにする一方、スズメバチやアシナガバチは肉食の蜂なので、昆虫の肉団子が幼虫のエサです。
女王蜂との交尾を仕事とするオス蜂は交尾をすると体内の生殖器が爆発して死んでしまいます。交尾以外のことをしないので、越冬準備をするころには巣から追い出されてしまう悲しい蜂です。
働き蜂と女王蜂を分けるのは何?
働き蜂と女王蜂を分けるのは、部屋とエサの種類です。広い部屋に産み付けられ、特別なエサを与えられた幼虫が女王蜂になります。
ミツバチの場合は女王蜂の部屋を「王台」と呼び、特別なエサは「ローヤルゼリー」で市場でも手に入れられます。スズメバチやアシナガバチの女王蜂も同様に特別なエサを与えられていますが、ローヤルゼリーは生成できないそうです。
スズメバチの働き蜂と女王蜂を見分ける方法は?
スズメバチの働き蜂と女王蜂は、大きさの違いで見分けることができます。女王蜂は働き蜂に比べてひと回り大きいです。
また女王蜂は基本的に巣の中にいるので、外にいる蜂はだいたい働き蜂です。ただし春先は女王蜂が単独で巣を作ります。春先に大きな蜂を1匹だけ見かけたら女王蜂かもしれません。
蜂の巣を駆除したいと思ったときは女王蜂を駆除しましょう。そうすれば巣で新たな女王蜂や働き蜂が生まれることはなく、繁殖を防げるからです。
働き蜂なのに働かない?働き蜂の法則
沢山活動する働き蜂ですが、全員が全員一生懸命働くわけではありません。その状態を表したのが「働き蜂の法則」です。
働き蜂の法則とは、「集団の25%はよく働き、50%は働くが全力を出さず、25%は怠ける」という法則です。働き蜂を100匹集めてくると、上記のような結果になります。面白いことに、怠け者を100匹集めてきても、25匹は全力で働くようになったとか。
この面白い法則は「働きアリの法則」としても知られています。
自宅周りで働き蜂を見かけた場合
働き蜂を見かけた場合、その場所の近くに蜂の巣が作られている可能性が高いです。ここでは働き蜂を自宅周りで見かけた場合の注意点や対処法を紹介します。
蜂に遭遇したときの対処法
蜂に遭遇した時は蜂を刺激しないようにしましょう。大声を出したり手で振り払ったりするのは厳禁です。蜂が出す警戒フェロモンに仲間が呼び寄せられ、大群で襲ってくる可能性があります。
蜂を見たらゆっくりその場を立ち去りましょう。蜂が家の中に入ってきた場合は、窓を開けて部屋を暗くし、静かに出ていくのを待ちましょう。
万が一刺された場合はその場を離れ、流水で洗い流してください。口で毒を吸い出すのは逆効果です。
刺されてから1時間程度は安静にして様子を見ましょう。万が一具合が悪くなったら、すぐに病院を受診してください。
巣を見つけたときの注意点
蜂の巣を見つけたらむやみに近づかないようにしましょう。特にスズメバチの巣であればかなり危険です。自力でなんとかしようとするのではなく、まずは地域の役所に相談してみましょう。
自宅の屋根裏などに巣ができていた場合は業者に駆除を依頼すると安全です。巣が小さいうちは自力でも取り除ける可能性はありますが、防護服などの準備がないと刺される可能性があります。
また蜂は巣に近づいたものに対しアゴをカチカチならしたり、周囲を飛び回ったりして威嚇する習性があります。このような行動をし始めたら、蜂の巣に近づいているという証拠です。巣に誤って近づいてしまった場合は、ゆっくり後退して逃げましょう。
蜂駆除の費用相場と業者の選び方
業者に依頼する場合は料金だけでなくサービス内容も確認しましょう。蜂駆除業者の選び方を紹介します。
蜂駆除の費用相場
蜂の巣駆除を業者に依頼したときの費用相場は以下の通りです。
基本料金の目安 | |
ミツバチ | 10,000円~ |
アシナガバチ | 6,000円~ |
スズメバチ | 10,000円~ |
オオスズメバチ | 20,000円~ |
これらの基本料金に加えて、大きさや巣の場所、数に応じた追加費用が発生します。作り始めの小さな巣なら自力で駆除することも可能ですが、安全面を考えると小さくても業者に依頼するのがおすすめです。
追加費用など、蜂の巣駆除の費用について詳しく知りたい方は関連記事をご覧ください。自力で駆除する方法を解説している記事もありますよ。
コツ①:駆除後の保証がある業者を選ぶ
蜂の巣を駆除してもらった後に長期の保証がつく業者を選びましょう。
蜂は一度駆除しても生き残った蜂が巣があった場所に戻ってくることがあります。このような戻り蜂が再度同じ場所に巣を作ることがあるので、巣の再発に対する保証が重要なのです。
業者によって保証期間はまちまちで、「保証なし」から「ワンシーズン保証」までさまざまです。
蜂の巣問題を根本から解決してもらいたい方はなるべく保証期間が長い業者を選びましょう。
コツ②:駆除の方法も確認しよう
業者によって蜂駆除の方法は大きく異なります。場合によっては驚くほどリスクがかかる方法で駆除する業者もいるため、金額だけでなく駆除する方法もしっかり確認してください。
例えば安易に建物を傷つけたり壊したりする可能性が高い方法であれば、修繕費などが発生することがあります。
蜂を興奮させるような刺激的なやり方は近隣住民に迷惑をかける場合があるでしょう。
これらのリスクが高い方法を説明されたのであれば、別の方法で依頼するか業者を変えた方が無難です。
コツ③:複数の業者に見積もりをもらう
蜂駆除の料金は巣の大きさや季節によって異なります。そのため正確な相場を確認するためには複数の業者から見積もりを取得する相見積もりが有効です。
ほとんどの場合業者に見積もり依頼すると、まずは現地調査の日程調整からはじまるでしょう。
1社であれば手間はあまりかかりませんが、複数の業者と日程を合わせて見積もりを取得していては時間がかかってしまいます。
ミツモアのサービスを利用すればひとつの見積もり依頼で、複数の業者から素早く見積もりを取得できます。積極的に使用してみてはいかがでしょうか。
蜂の巣駆除はミツモアがおすすめ!
働き蜂は全部メス蜂であり巣にいる蜂の中で9割を占めています。種類によっても異なりますが寿命は1~3カ月程度です。
働き蜂は巣を大きく形成し、数も増えてきます。刺される危険性も高くなるので早めに業者へ相談したほうがよいでしょう。
業者に依頼する際はミツモアを使うと簡単に相見積もりが取得できます。ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。