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ホームページ制作に使える補助金・助成金を一挙紹介!要件や支給額も解説

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最終更新日: 2023年02月02日

「ホームページの制作を依頼したいが、費用が結構かかってしまう」とお悩みではありませんか。

そんなときに頼りになるのが補助金や助成金。制度によっては数百万円の補助を受けることも夢ではありません。

この記事ではホームページの制作に使える補助金や助成金を一挙紹介。対象者や金額について徹底解説します。

この記事を監修した税理士

風間公認会計士事務所 - 東京都品川区南品川

 

ホームページ制作の主な5つの補助金・助成金

ホームページ作成に利用できる助成金・補助金

ホームページ制作にあたって利用できる補助金や助成金は、数多くあります。中でも主な5つの補助金・助成金をご紹介しましょう。

種類 対象者 補助金の額
小規模事業者持続化補助金 一定以下の従業員数の小規模事業者 上限50万円
IT導入補助金 中小企業・小規模事業者 上限450万円
ものづくり補助金 中小企業・小規模事業者 上限1,000万円(一般型)
事業再構築補助金 中小企業者・中堅企業 上限8,000万円
自治体のホームページ制作の補助金 自治体にある中小企業等 制度により異なる

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金
公式HP:小規模事業者持続化補助金

ホームページの制作に対する補助金としてまず検討したいのが、小規模事業者持続化補助金です。

日本商工会議所が運営しており、比較的小規模の事業者を対象としています。

小規模事業者持続化補助金の対象となる事業者・業種

小規模事業者持続化補助金は小規模事業者を対象としており、その事業者の規模は従業員数によって判定されます。

業種ごとに小規模事業者に該当する従業員の人数が定められており、以下の通りです。

業種 常勤従業員数
商業・サービス業 5人以下
宿泊業・娯楽業 20人以下
製造業その他 20人以下

注意すべき点として「製造業その他」には建設業や運送業も含まれます。また会社の役員やオーナーは従業員ではないため、この人数に含まれません。

なお、以下のような法人は株式会社のような営利法人とは異なるため、小規模事業者持続化補助金の対象ではありません。

  • 医療法人
  • 学校法人
  • 社会福祉法人

このほか、一定の要件を満たした特定非営利活動法人は対象となりますが、多くの場合対象外とされます。

小規模事業者持続化補助金の金額

小規模事業者持続化補助金を利用して支給される補助金の額は、支給される補助金の種類によって異なります。

従来からある「一般型」のほか、新型コロナウイルス感染拡大の影響を軽減するために設けられた「低感染リスク型ビジネス枠」があるので、よく確認しましょう。

種類 補助率 上限額
一般型 2/3 50万円
低感染リスク型ビジネス枠 3/4 100万円

〈補助金の額の計算〉

例えば、ホームページ制作に全部で90万円かかったとします。この場合、一般型と低感染リスク型ビジネス枠では、支給される小規模事業者持続化補助金の額はそれぞれ以下の通りです。

<一般型>
90万円×2/3=60万円>50万円したがって、支給額は上限額である50万円となります。
<低感染リスク型ビジネス枠>

90万円×3/4=67.5万円<100万円

したがって、支給額は67.5万円となります

〈ホームページ制作費用の計算〉

もし自己負担できる金額が決まっているのであれば、そこから逆算してホームページ制作にかかる金額を計算できます。例えば手元の資金が20万円の場合、ホームページ制作費用は以下のようになります。

<一般型>

20万円÷(1-2/3)=60万円

60万円-20万円=40万円<50万円

したがって、ホームページ制作費用は60万円までとなります

<低感染リスク型ビジネス枠>

20万円÷(1-3/4)=80万円

80万円-20万円=60万円<100万円

したがって、ホームページ制作費用は80万円までとなります

なお、次の2つの小規模事業者は支給額が上乗せされます。

  • 「認定市区町村による特定創業支援等事業の支援」を受けた小規模事業者
  • 2021年1月1日以降に創業した小規模事業者

また小規模事業者が集まって、共同で申請することも可能です。この場合、補助金の額は最大で1,000万円まで支給され、各事業者で按分した額を受け取ります。

小規模事業者持続化補助金の申請の手順

小規模事業者持続化補助金を受け取るための申請方法は、一般型と低感染リスク型ビジネス枠で違いがあります。一般型では書面申請と電子申請のいずれも認められるのに対し、低感染リスク型ビジネス枠は電子申請しか認められません。

基本的な手続きの流れは以下のようになります。

  1. 経営計画書と補助事業計画書を作成する
  2. 1で作成した書類を商工会議所窓口に提出し、事業支援計画書の交付を依頼する
  3. 商工会議所が発行した事業支援計画書を受け取ったら、必要な書類を補助金事務局に提出する

必ず商工会議所から書類を受け取る必要があるため、手順を間違えないようにしましょう。また電子申請を行なう事業者は、補助金申請システム(jGrants)のアカウントを取得しなければならないため、別途手続きを行ないます。

作成・提出しなければならない書類は、区分ごとに以下のように定められています。

<一般型・書面申請>

  • 小規模事業者持続化補助金事業に係る申請書(様式1-1)
  • 経営計画書兼補助事業計画書①(様式2-1)
  • 補助事業計画書②(様式3-1)
  • 事業支援計画書(様式4)
  • 補助金交付申請書(様式5)

これらの書類のうち、事業支援計画書以外のデータは、電子媒体(CD-RやUSBメモリ等)に保存して提出します

<一般型・電子申請>

  • 経営計画書兼補助事業計画書①(様式2-1)
  • 補助事業計画書②(様式3-1)
  • 事業支援計画書(様式4)
  • 補助金交付申請書(様式5)

これらのデータを電子申請で送信します

<低感染リスク型ビジネス枠>

  • 経営計画書
  • 補助事業計画書
  • 貸借対照表・損益計算書または確定申告書
  • 宣誓・同意書(代表者の署名が必要)

これらのデータを電子申請で送信します

小規模事業者持続化補助金のスケジュール

小規模事業者持続化補助金は、常にその申請を受け付けているわけではありません。公募受付開始時期が公表されるため、その期間内に申請を行なう必要があります。

2022年3月29日現在、低感染リスク型ビジネス枠の最終応募は終了しており、新たに再開される見通しもありません。

また一般型については、第8回の受付が2022年3月29日から始まっています。受付締め切りは2022年6月3日(消印有効)なので、ご注意ください。

一般型の受付開始時期は約4か月ごとに設けられてきたため、第9回は2022年8月、第10回は2022年12月ごろになると予想されます。受付が始まっていないか、よく確認するようにしましょう。

なお、小規模事業者持続化補助金の受給を申請すると、審査が行なわれます。審査は非常に厳格に行なわれ、採択結果が判明するのは受付が締め切られてから約2か月後となります。

参考:小規模事業者持続化補助金 受付スケジュール

小規模事業者持続化補助金の注意点

小規模事業者持続化補助金を受けるためには、非常に手間がかかります。特に下記の注意点は、審査の結果に直接関わってくるため、慎重に行なわなければなりません。

  • 経営計画書や事業計画書などの申請書類の作成が大変
  • 申請書類に商工会議所の発行した書類が必ず必要となる
  • 補助金の交付が決定した後に支出の内容を勝手に変更したり、中止してはいけない

IT導入補助金

IT導入補助金
公式HP:IT導入補助金

ITツールの活用による売上や顧客の増加、あるいは業務の効率化に利用できるのがIT導入補助金で、ホームページの作成にも利用できます。

従業員数などの支給要件が定められているものの、補助金の額が大きいのが特徴です。これからホームページを導入する場合は、積極的に検討するとよいでしょう。

IT導入補助金の対象となる事業者・業種

IT導入補助金を利用できる事業者は、業種ごとにその従業員数や資本金額が定められています。

〈営利法人である中小企業〉

  • 製造業・建設業・運輸業→常勤従業員数300人以下又は資本金額3億円以下
  • 卸売業→常勤従業員数100人以下又は資本金額1億円以下
  • サービス業→常勤従業員数100人以下又は資本金額5,000万円以下
  • 小売業→常勤従業員数50人以下又は資本金額5,000万円以下
  • ゴム製品製造業→常勤従業員数900人以下又は資本金額3億円以下
  • ソフトウェア業・情報処理サービス業→常勤従業員数300人以下又は資本金額3億円以下
  • 旅館業→常勤従業員数200人以下又は資本金額5,000万円以下
  • その他業種→常勤従業員数300人以下又は資本金額3億円以下
〈資本金額のない法人等〉

  • 医療法人・社会福祉法人・学校法人→常勤従業員数300人以下
  • 事業協同組合・商工組合等→常勤従業員数100人以下
〈小規模事業者〉

  • 商業・サービス業→常勤従業員数5人以下
  • 宿泊業・娯楽業→常勤従業員数20人以下
  • 製造業その他→常勤従業員数20人以下

小規模事業者持続化補助金と比較すると業種は幅広く、より大きな規模の会社や事業者も利用できます。

IT導入補助金の金額

種類 補助率 上限額
A類型 1/2 30万円~150万円
B類型 1/2 150万円~450万円
C-1類型 2/3 30万円~450万円
C-2類型 2/3 300万円~450万円
D類型 1/2 30万円~150万円

IT導入補助金として受給できる金額は、その類型ごとに5段階に設定されています。

このうちホームページ制作の際に利用できるのは、A類型またはB類型です。

例えばホームページ制作費用が100万円かかり、A類型のIT導入補助金の支給を受ける場合、その支給額は最大で100万円×1/2=50万円となります。ただし、上限額が50万円未満となる場合に該当する際は、その上限額が実際の支給額となります。

また、ホームページ制作費用が200万円かかり、B類型のIT導入補助金の支給を受ける場合、その支給額は200万円×1/2=100万円となります。この場合、上限額は少なくとも150万円とされているため、100万円の補助金は満額支給されます。

IT導入補助金の申請の手順

IT導入補助金を利用するための手順を、順番に解説していきます。

①IT導入支援事業者とITツールを選定する

対象となるITツールを導入して初めて、IT導入補助金を受けられます。そこでIT導入支援事業者を選定し、その事業者との話し合いにより導入するITツールを決定します。

②「gBizIDプライム」アカウントを取得する

IT導入補助金の申請を行なうために必要となるため、必ず事前に「gBizIDプライム」アカウントを取得しておきます。

なお、アカウントの取得には申請から2週間程度かかります。そのため、IT導入補助金の利用を検討しているのであれば、早めにアカウントを取得しておきましょう。

③SECURITY ACTIONを宣言する

SECURITY ACTIONとは、中小企業や小規模事業者が自ら情報セキュリティ対策に取り組んでいると宣言する制度です。

IT導入補助金の交付申請を行なう際に、SECURITY ACTION宣言済の「gBizIDプライム」アカウントが必要とされるため、必ず忘れずに実施しなければなりません。

④事業計画の作成と申請

IT導入補助金を申請するために申請マイページに入るには、IT導入支援事業者から招待を受けなければなりません。また導入するITツールの情報入力や事業計画の作成は、IT導入支援事業者が中心となって行ないます。

すべての情報を入力し必要な書類もすべて添付したら、事務局宛てに送信します。

IT導入補助金のスケジュール

IT導入補助金の申請期間は、1年間に10回程度設けられます。

ただ、2022年のIT導入補助金の申請スケジュールはまだ決まっていないため、今後正式に公表されるスケジュールに注意しなければなりません。

なおIT導入補助金の申請を行なうと、その締め切りからおよそ1か月後に交付が決定されます。

IT導入補助金の注意点

IT導入補助金を受ける際には、次の3つの点に注意しましょう。

  • 必ずIT導入支援事業者に相談のうえ申請しなければならない
  • ITツールを導入した結果、売上の増加や業務の効率化など業績が直接的に向上するような効果がなければならない
  • IT導入補助金の交付決定があるまでは、ITツールの発注や契約・支払いなどを行なってはならない

ものづくり補助金

ものづくり補助金
公式HP:ものづくり補助金

ものづくり補助金は、中小企業や小規模事業者が、生産性向上を目的とした設備投資や生産性プロセスの改善などを行なう際に利用できる補助金です。

ホームページ制作の際にも、ものづくり補助金を利用できる場合があります。

ただ、ホームページは単なる会社の広告として作成するだけではなく、システムを構築したといえるような革新的なサービスを盛り込んだものでなければなりません。

ものづくり補助金の対象となる事業者・業種

ものづくり補助金の対象となる事業者は、次の通りです。

〈営利法人である中小企業〉

  • 製造業・建設業・運輸業→常勤従業員数300人以下又は資本金額3億円以下
  • 卸売業→常勤従業員数100人以下又は資本金額1億円以下
  • サービス業→常勤従業員数100人以下又は資本金額5,000万円以下
  • 小売業→常勤従業員数50人以下又は資本金額5,000万円以下
  • ゴム製品製造業→常勤従業員数900人以下又は資本金額3億円以下
  • ソフトウェア業・情報処理サービス業→常勤従業員数300人以下又は資本金額3億円以下
  • 旅館業→常勤従業員数200人以下又は資本金額5,000万円以下
  • その他業種→常勤従業員数300人以下又は資本金額3億円以下
〈資本金額のない法人等〉

  • 医療法人・社会福祉法人・学校法人→常勤従業員数300人以下
  • 事業協同組合・商工組合等→常勤従業員数100人以下
〈小規模事業者〉

  • 商業・サービス業→常勤従業員数5人以下
  • 宿泊業・娯楽業→常勤従業員数20人以下
  • 製造業その他→常勤従業員数20人以下

ものづくり補助金の種類と金額

ものづくり補助金には、一般型とグローバル展開型の2つの種類があります。

また、一般型には通常枠と低感染リスク型ビジネス枠があり、それぞれ支給される補助金の補助率などが異なります。

なお、いずれも1単位当たり50万円以上の設備投資が必要とされます。

種類 補助率 補助金額
一般型・通常枠 1/2(小規模事業者・小規模企業者は2/3) 100万円~1,000万円
一般型・低感染リスク型ビジネス枠 2/3 100万円~1,000万円
グローバル展開型 1/2(小規模事業者・小規模企業者は2/3) 1,000万円~3,000万円

ものづくり補助金の申請の手順

ものづくり補助金を受けるための申請の手順は、以下のようになります。

①申請の受付

ものづくり補助金の申請は応募期間が定められているため、その期間内に申請を行ないます。申請する際には公募要領をよく読んで理解し、手続きの方法や書類に誤りのないようにしなければなりません。

なお、書類申請は認められず、すべて電子申請で行なわなければなりません。電子申請を行なうためには「gBizID」の取得を事前に行なう必要があります。

②採択通知

申請後1か月半~2か月ほどで、採択結果が公表されます。採択が決定が個別に通知されるほか、ものづくり補助金のホームページに採択事業者の一覧が掲載されます。

③交付申請

ものづくり補助金の対象事業者に採択されたら、引き続き補助金の交付申請を行ないます。事業に必要な経費の額を明らかにする見積書などを準備し、その内容も含めて事務局の確認を得る作業となります。

なお、交付申請を行ない交付決定通知を受けなければ、事業を進められません。交付申請を行なってはじめて、正式な契約や発注ができるのです。

④補助事業の実施

交付決定通知を受けたら、実際に補助金の対象となった事業を実施していきます。単に設備投資を行なうための契約を締結したり購入したりするだけでなく、その設備を用いて事業を行なった結果を確認できる状態でなければなりません。

補助事業の実施は、交付決定から10か月以内とする期限が設けられています。この期限内に補助事業を実施しなければ、交付決定されていた補助金も受け取れなくなってしまうため注意しましょう。

⑤中間監査・実績報告

補助事業が終了すると、事務局に実績報告書を提出します。この実績報告書により、実際に受け取る補助金の額が決定されます。

実績報告までに時間がかかる場合には、事務局の要請により中間監査が行なわれる場合があります。この中間監査は、補助事業の進捗状況を事務局が確認するために行なわれるものです。

⑥確定検査

実績報告書を受領した事務局はその内容を精査し、交付する補助金の金額を決定します。書面の確認だけでなく、補助事業の実施を確認するために実地調査が行なわれる場合もあります。

⑦補助金の支払い

確定検査を経て、補助金を受け取ります。ただ、この段階でも補助金が自動的に振り込まれるわけではなく、補助金の交付を申請しなければなりません。

補助金が交付された後も、5年間にわたり1年に1度、事業化の状況を事務局に報告する必要があります。

ものづくり補助金のスケジュール

ものづくり補助金の応募期間は、事務局のホームページで公表されます。

2022年3月29日現在、ものづくり補助金では第10次の応募を行なっています。締め切りは2022年5月11日なので、遅れないように注意してください。また2022年度分のスケジュールについてはまだ公表されていないため、随時確認する必要があります。

また、ものづくり補助金は2020年度から3年間の予定で始まりました。そして2022年度がその3年目にあたるため、今年度が最後となる可能性もあります。2023年度以降は実施されるかどうか不透明なため、確実に利用できる間に補助金を受け取れるようにしましょう。

参考:ものづくり補助金 スケジュール

ものづくり補助金の注意点

ものづくり補助金を受け取った場合、以下のような点に注意しなければなりません。

  • 補助金は後払いであり、設備投資を行なう際にはいったん自己資金を準備しなければならない
  • 採択を受けた場合は、事業計画を適正に実行しなければならない
  • 補助金は事業者の所得に含まれるため、法人税や所得税の金額が増える

事業再構築補助金

事業再構築補助金
公式HP:事業再構築補助金

事業再構築補助金とは中小企業が新事業に乗り出したり、業態を転換したりするために利用できるものです。

事業再構築補助金もホームページ制作のために利用することができる可能性があります。

補助率や補助金額が高いので、利用できるかどうかぜひ確認してましょう。

事業再構築補助金の対象となる事業者・業種

事業再構築補助金の対象となる事業者は、以下のように定められています。

①中小企業者等

職種 要件
製造業・建設業・運輸業 常勤従業員数300人以下又は資本金額3億円以下
卸売業 常勤従業員数100人以下又は資本金額1億円以下
サービス業 常勤従業員数100人以下又は資本金額5,000万円以下
小売業 常勤従業員数50人以下又は資本金額5,000万円以下
ゴム製品製造業 常勤従業員数900人以下又は資本金額3億円以下
ソフトウェア業・情報処理サービス業 常勤従業員数300人以下又は資本金額3億円以下
旅館業 常勤従業員数200人以下又は資本金額5,000万円以下
その他業種 常勤従業員数300人以下又は資本金額3億円以下
医療法人・社会福祉法人・学校法人等 常勤従業員数300人以下

②中堅企業等

  • 中小企業者等に該当しない会社または個人事業主
  • 資本金がある場合はその額が10億円未満
  • 資本金がない場合は常勤従業員数が2,000人以下である

事業再構築補助金の金額

事業再構築補助金として支給される金額や補助率は、事業者の区分ごとに定められています。

(中小企業者の場合)

従業員数 補助率 補助金額
20人以下 2/3(6,000万円超は1/2) 100万円~4,000万円
21~50人 2/3(6,000万円超は1/2) 100万円~6,000万円
51人以上 2/3(6,000万円超は1/2) 100万円~8,000万円

(中堅企業の場合)

従業員数 補助率 補助金額
20人以下 1/2(6,000万円超は1/3) 100万円~4,000万円
21~50人 1/2(6,000万円超は1/3) 100万円~6,000万円
51人以上 1/2(6,000万円超は1/3) 100万円~8,000万円

例えばホームページ制作に300万円をかけた場合、支給される事業再構築補助金の額は以下のようになります。

(中小企業者の場合)

300万円×2/3=200万円

(中堅企業の場合)

300万円×1/2=150万円

事業再構築補助金の申請の手順

①申請準備を行なう

事業再構築補助金の書類作成や申請は、認定支援機関とともに行ないます。まずは認定支援機関を探し、事業計画書などの書類を作成します。また事業計画書以外の必要書類も、順番に取得しておきましょう。

注意として、申請は電子申請のみとされており、申請の前に「gBizプライムアカウント」を取得しておく必要があります。

②電子申請を行なう

申請期間が決められているため、あらかじめ確認しておきます。公募受付が開始されたら、取得した「gBizプライムアカウント」でログインし、必要項目を入力した後申請を行ないます。

③審査結果の通知

申請した事業者に対して、事務局から個別に採択・不採択が個別に通知されます。また採択された案件について、その事業者や認定経営革新等支援機関の名称などが公表されます。

④補助金の交付審査申請を行なう

事業再構築補助金に採択された後、補助金の交付審査申請を行ないます。これは補助対象となる事業の経費を精査し、対象として認められない経費が含まれていないかを確認するものです。この段階で対象外の経費があると、補助金の額が当初の想定より減額されます。

⑤補助事業を実施する

補助対象として認められた経費を実際に支出し、事業を進めていきます。

⑥補助金を請求し受領する

補助事業の実施期間が終了し、その後の確定検査で適切に経費が使用されたと確認されます。すると、補助金の支払いが確定し、所定の時期に補助金が振り込まれるのです。

⑦年次報告

補助事業期間終了後も、経営状況などの報告を5年間にわたって毎年1回行なう必要があります。また補助金を使って導入された設備については、厳格に管理しなければなりません。

事業再構築補助金のスケジュール

事業再構築補助金の公募時期はホームページで公表されています。第6回公募が2022年3月28日からスタートしており、5月下旬~6月上旬に受付が行なわれます。

事業類型や要件については大幅に変更されると公表されていますので、よく確認するようにしましょう。

参考:事業再構築補助金 スケジュール

地方自治体のホームページ作成の補助金

地方自治体の助成金・補助金

地方自治体が事業者を支援するため、様々な補助金を実施しています。

ホームページ制作にあたっても地方自治体の補助金が利用できるケースがあるため、補助金の種類などを確認していきましょう。

今回は東京都や大阪府、福岡県についてご紹介します。

なお、地方自治体の補助金を受けられるのは、その自治体に本社や事業所がある事業者に限られるため、情報収集する際は間違えないようにしなければなりません。

また今年度の補助金制度が始まっていない自治体もあるので、公式HPなどをよく確認するようにしましょう。

東京都の場合

東京都内の市区町村で、ホームページ制作に関する補助金を実施している自治体は数多くあります。ここでは、その制度の一例をご紹介します。

自治体 名称 助成率・上限金額
江戸川区 販路拡大支援事業助成金 対象経費の1/2(製造業は上限50万円、製造業以外は上限10万円)
葛飾区 ホームページ作成費補助金 上限10万円
江東区 ホームページ作成費補助 対象経費総額の1/2(事業者の区分により上限5万円~30万円)
台東区 新ビジネスチャレンジ支援事業助成金 対象経費総額の2/3(類型により上限20万円~100万円)
中央区 中小企業ホームページ作成費補助金 一般枠:対象経費総額の1/2(上限5万円)

創業枠:対象経費総額の2/3(上限6万円)

豊島区 ホームページ作成支援 対象経費の1/2(上限5万円)
港区 ホームページ作成支援事業補助金 中小企業の場合、対象経費の1/2(上限10万円)

大阪府の場合

大阪府内で、ホームページ制作について補助金や助成金の制度を設けている自治体の一例です。

自治体 名称 助成率・上限金額
岸和田市 展示会等販路拡大補助金 対象経費の1/2(上限20万円)
堺市 中小企業デジタル化促進補助金 対象経費の3/4(上限100万円)
吹田市 中小企業ホームページ等作成事業補助金 対象経費の1/2(上限20万円)
豊中市 売上アップ応援金 対象経費の全額(上限50万円)
守口市 商業振興事業支援補助金 対象経費の1/2(上限25万円)

福岡県の場合

福岡県で、ホームページ制作に対する補助金や助成金の制度を設けている主な市町村は以下のとおりです。

自治体 名称 助成率・上限金額
大牟田市 中小企業IT導入支援事業費補助金 対象経費の1/2(上限50万円)
北九州市 中小企業のDX推進成長支援モデル事業補助金 対象経費の2/3(上限200万円)
久留米市 中小企業DX促進補助金 対象経費の2/3(上限20万円)
福岡市 中小企業等デジタルトランスフォーメーション促進モデル事業補助金 対象経費の2/3(上限700万円)

なお、各自治体の補助金や助成金は、いずれも年度ごとに予算を確保して実施されるものです。

年度が変わると、その制度の内容が変更になったり、中には制度自体が終了してしまいます。そのため、ホームページなどで最新の情報を確認しておきましょう。

その他のホームページ制作の補助金・助成金

その他のホームページ制作の補助金・助成金

今まで紹介してきたもの以外にも、ホームページを制作する際に利用できる補助金や助成金を調べる方法があります。

ここでは代表的なサイトをいくつか紹介し、その活用法なども解説していきます。

J-Net21

J-Net21
公式HP:J-net21

J-Net21は中小企業基盤整備機構が運営するサイトです。中小企業が円滑に経営できるよう支援するために設立された機関であり、補助金・助成金以外にも様々な情報が掲載されています。

補助金・助成金の情報は「メニュー」から「支援情報」を選択します。

そして「支援情報ヘッドライン」の「補助金・助成金・融資」から地域、種類、分野などの条件で様々な制度を検索できるのです。

ミラサポplus

ミラサポplus
公式HP:ミラサポplus

ミラサポplusは中小企業庁が運営するサイトです。中小企業の経営に役立つ情報や、実際に困った時の支援制度や専門家を探すページが充実しています。

トップページに「よく見られている補助金・助成金」の表示があり、簡単に補助金や助成金を検索することが可能です。

また「支援制度を探す」としたページにも、トップページからすぐにアクセスでき、分かりやすく使いやすいサイトといえます。

みんなの助成金

みんなの助成金
公式HP:みんなの助成金

みんなの助成金は民間の企業により運営されているサイトです。その特徴は、助成金を受給できるかの診断ができ、実際に助成金の申請をする際にも受給までの手続きを一貫してサポートしてくれます。

助成金の申請には、士業専門家の力添えが必要なケースがあります。このサイトは専門家とのマッチングに強みを持つため、専門家を必要とするケースは特におすすめです。

補助金・助成金を申請する際の注意点

補助金・助成金を申請する際の注意点

補助金・助成金を申請する際は次の3つのことに注意しましょう。

  • 申請しても補助金の対象として選ばれるとは限らない
  • 申請書が採用では最も重視される
  • 補助金は採用された直後にもらえるわけではない

申請しても採用されるとは限らない

補助金や助成金の申請をしても、採用されるとは限りません。

金額が大きく、要件が緩やかな補助金などは申請する事業者も多くなるため、かなり激しい競争となります。

採用されやすくなる施策や条件があるので、税理士やコンサルティング会社のようなプロに申請をサポートしてもらいましょう。

申請書を事前にしっかりと準備しよう

補助金や助成金を申請して採択されるかどうかを判断する一番のポイントは、申請書類です。申請に必要な書類はホームページなどで事前に入手し、丁寧に作成する必要があります。

毎回補助金の要項に沿い、より具体的で数値化された実現可能な事業案の作成が必要です。

また、事業が申請書通りに進められるように社内の環境整備、スケジュール管理も大切になります。

より高い確率で採択されるように事前準備をして申請書を作成しましょう。

補助金は実績報告後に支給される

補助金や助成金を受給できると決定しても、すぐにそのお金を受け取れるわけではありません。補助金や助成金の対象となった事業を実施し、その実績報告を行なった後に補助金や助成金を受け取る流れとなります。

そのため、補助金・助成金を受け取っていない段階では資金が足りずに事業を実施できない場合もあります。補助金や助成金を受け取る前に資金不足とならないよう、金融機関から融資を受ける、あるいは資金を貯めておくなどの準備が必要となるのです。

ホームページ制作の費用の相場

ホームページ制作の費用の相場

ホームページ制作を制作会社に依頼する場合、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。

実は最低でも50万円、最大で500万円以上もかかってしまいます。

クオリティの高いホームページを作成すればその費用も高くなるため、目的に合わせたホームページを作成するようにしましょう。

ホームページ製作費【目的別にチェック】

一口にホームページを作成するといっても、その費用の金額によって内容は様々です。どれくらいの製作費をかけると、どのようなホームページができるのか、確認しておきましょう。

<50万円~150万円>
一般的なホームページを作成できますが、テンプレートに会社名や事業内容などをはめ込んだだけのものとなるケースが多いです。オリジナリティのあるホームページは作成できず、どこかで見たことのあるようなホームページになってしまうかもしれません。

<150万円~500万円>
ホームページ制作会社の担当者と打ち合わせを行ない、どのような内容にしてほしいかの要望を織り込んだホームページにできます。また、デザインにも工夫を凝らしたホームページとなるでしょう。

<500万円以上>
500万円以上の費用をかければ、1からすべてを見直したホームページを作成できます。単にホームページを作成するだけでなく、会社のコーポレートアイデンティティの見直しや新たなキャッチフレーズの作成などに着手するケースもあるでしょう。

ホームページを開設するための費用と比較

ホームページを作成するだけでは、そのホームページを公開することはできません。

ホームページにアクセスできるようにするためには、サーバーやドメインを準備しておく必要があるのです。

<サーバー>
サーバーはホームページのデータを保管しておき、ホームページを見る人がアクセスする場所です。通常はレンタルサーバーを利用し、毎月利用料を支払います。料金は業者ごとに異なっているほか、容量などによっても変わるので注意が必要です。

エックスサーバー ロリポップ ミックスホスト
初期費用 3,300円 1,650円 0円
月額利用料(12か月) 1,100円~ 132円~ 1,078円~

<ドメイン>
ドメインはホームページのインターネット上の住所(アドレス)であり、ドメインを取得しなければホームページのアドレスは決まりません。そのため、ホームページを作成した場合には、必ずドメインを取得する必要があります。

ドメインの種類によって価格が異なるので、よく確認しましょう。同じアドレスを複数のホームページで使えないため、アドレスの取得は早い者勝ちとなります。

.com .jp .co.jp
登録料金(2年以降) 1,408円 3,124円 4,158円
ドメインの意味 商用サービス

企業向け

日本国内 日本の会社
参考:お名前.com

<管理費>
ホームページを運用していくにあたっては、毎月管理費が発生します。ホームページの内容を随時更新したり、セキュリティ対応を行なったり、サーバーの更新に対応したりと、様々な維持・管理を行なわなければならないのです。

基本的にホームページの管理は外部の専門業者に依頼します。業者ごとに管理費の金額は異なるため、できるだけ安くするためには多くの情報を得て、比較検討するしかありません。

おすすめのホームページ制作会社3選【目的別】

おすすめのホームページ制作会社3選【目的別】

ホームページの作成を依頼する時に、どのように制作会社を選んだらいいか分からない方が多いと思います。

そこで、初めてホームページを作成しようとしている方におすすめの制作会社を目的別で3つご紹介します。

キノトロープ【大手志向の事業者向け】

キノトロープ
公式HP:キノトロープ

キノトロープは1993年に創業した老舗のホームページ制作会社です。

JTや大塚製薬のような大手企業を担当した実績があります。

クオリティの高いサービスを提供してくれるので、安心できますね。

ハイファクトリ【格安でホームページを制作したい事業者向け】

ハイファクトリ
公式HP:ハイファクトリ

ハイファクトリは、39,800円から高品質なホームページを制作します。

また月額の保守費用も4,800円と非常にリーズナブルです。

しかも製作期間は最短2週間なので、はやくホームページが欲しい方におすすめといえます。

クオートワークス【どこにしようか悩んでいる事業者向け】

クオートワークス
公式HP:クオートワークス

クオートワークスは「AWWWARDS」などの世界的に有名なWebデザイン賞も受賞している制作会社です。

デザイン性や使いやすさを兼ね備えているだけでなく、SEO対策などのwebコンサルティング業も行なっています。

クオートワークスであれば対応できる範囲が広いため、どんな事業でもピッタリのホームページを作成してくれるでしょう。

監修税理士からのコメント

風間公認会計士事務所 - 東京都品川区南品川

現在、企業のPR活動に、ホームページは欠かせない存在です。特に内容や見栄えが凝ったものを作成依頼する場合には、高いコストがかかる可能性も高いでしょう。 そのような場合に、補助金などを利用していただければと思いますが、自社で進めると想定以上の時間がかかったり、補助を得ること自体ができなかったりするため、申請を専門としている業者に依頼することも検討してみましょう。

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この記事の監修税理士

風間公認会計士事務所 - 東京都品川区南品川

風間優作(かざまゆうさく) 1985年千葉県銚子市出身。兵庫県立大学大院卒業。 上場会社経理部にて一般経理実務を経験した後、Big4監査法人及び税理士法人にて、公認会計士・税理士としての実務を経験し独立開業を果たす。現在は会計監査やIPO実務だけではなく、個人・法人税務からM&Aや事業承継に係る税務業務まで幅広く対応している。