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【2024年】女性起業家が使える助成金・補助金・融資<条件や申請方法を解説>

ぴったりの融資・資金調達に強い税理士をさがす
最終更新日: 2024年02月19日

起業に向けて準備をスタートした女性が頭を悩ませる大きな問題として、起業に必要となる資金の調達があげられます。「自分でお金を集めるのは大変」「国や自治体からの支援制度はないのかな」そんな不安や悩みを持つ女性起業家が使える助成金や補助金、融資制度を紹介します。

助成金
補助金
融資
その他(クラファン・コンペティション)
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この記事を監修した税理士

安田亮公認会計士・税理士事務所 - 兵庫県神戸市中央区元町通

安田亮(公認会計士・税理士・1級FP技能士)1987年香川県生まれ、2008年公認会計士試験合格、2010年京都大学経済学部経営学科卒業。大学在学中に公認会計士試験に合格。大手監査法人に勤務し、その後、東証一部上場企業に転職。連結決算・連結納税・税務調査対応等を経験し、2018年に神戸市中央区で独立開業。

起業にあたって知っておきたい資金調達方法

起業したい女性におすすめの制度を紹介する前に、資金を調達する具体的な方法について紹介します。

  • 助成金
  • 補助金
  • 融資
  • ファクタリング
  • クラウドファンディング
  • コンペティション

助成金

主に厚生労働省が管轄している、企業や個人事業主などに交付される支援金です。申請期間は比較的長めで申請しやすいのですが、支給は後払いが大半で、事後の申請で助成金が支給される点に注意しましょう。

補助金

主に経済産業省管轄の中小企業庁が運営する支援金です。支給金額は100万円以上と大規模な資金を調達できますが、助成金と比べて受給ハードルが高く、条件を満たしていても事業計画の内容などによっては審査が通らないケースもあります。

融資

国や地方自治体、金融機関などから資金を借り入れる調達方法です。要件を満たせば支給されますが、一定期間内に返済しなければなりません。公的機関が主導する融資なら、事業をはじめたばかりの企業でも要件を満たせる可能性があり、資金が調達しやすいでしょう。

このほかにも、売掛債権を売却して資金を調達する「ファクタリング」や「クラウドファンディング」、「コンペティション」を使って資金を調達する方法があります。ただし返済能力や認知度が高くないと、資金繰りがうまくいかないこともあるので注意が必要です。

女性起業家におすすめの助成金制度

ここからは女性起業家におすすめの助成金制度を6つ紹介します。

【東京都】若手・女性リーダー応援プログラム助成事業

東京若手
公式HP:若手・女性リーダー応援プログラム助成事業(東京都)

都内にある商店街の活性化を目的とした東京都が運営する助成金です。商店街で店舗を開業したい人が対象で、女性であれば年齢に関係なく申請できます。

【若手・女性リーダー応援プログラム助成事業の概要】

条件
  • 「女性」または「申請時点で39歳以下の男性」であること
  • 「創業予定の個人」もしくは「個人事業主」であること(法人、法人代表者は申請対象外)
  • 申請予定店舗が都内の商店街にあること
  • 申請時点で都内に限らず、実店舗を持っていないこと
助成金額/助成率 最大730万円

事業所整備費・店舗賃借料: 助成対象と認められる経費の3/4以内

実務研修受講費:助成対象と認められる経費の2/3以内

申請方法 必要書類を提出
参考:若手・女性リーダー応援プログラム助成事業(東京都)

地域中小企業応援ファンド(スタートアップ応援型)

公式HP:地域中小企業応援ファンド(スタート・アップ応援型)|中小企業基盤機構

中小機構と各都道府県の公共団体・金融機関から組成される官民ファンドです。地域への貢献度が高い新事業を展開する中小企業は、ファンドの運用益から助成金の交付を受けられます。
制度内容は地域によって異なります。例として「ちば中小企業元気づくり基金(新商品・新技術開発)」の内容は以下の通りです。

【ちば中小企業元気づくり基金(新商品・新技術開発)の概要】

条件
  • 主たる事業を千葉県内で営む
  • 中小企業者・小規模事業者に該当する
助成金額/助成率 上限250万円、1/2以内(小規模事業者は2/3以内)
申請方法 必要書類を提出

※助成事業計画書、女性起業内容説明書などの作成も必要

起業によって地域経済の活性化に貢献したいという女性起業家におすすめできる制度です。その他の自治体については、下記ページの下部にある「ファンド概要」から詳細を確認ください。

参考:地域中小企業応援ファンド(スタート・アップ応援型)|中小企業基盤機構

両立支援等助成金

両立支援助成金
公式HP:両立支援等助成金|厚生労働省

仕事と家庭の両立支援に取り組み、働きやすい環境を作りたいと考えている女性起業家におすすめの助成金制度です両立支援等助成金には複数のコースがありますが、そのうち従業員の育休取得や復帰をしやすくする取り組みを対象とした「育児休業等支援コース」の例を紹介します。

【両立支援等助成金(育児休業等支援コース)の概要】

条件 育児休業の円滑な取得・職場復帰のための取り組みを実施した事業主

(育休復帰支援プランの導入や保育サービス費用補助制度の導入など)

助成金額/助成率 取り組み内容によって異なる

育休取得に関する取り組みは28.5万円(生産性要件を満たせば36万円)

申請方法 必要書類を提出

その他のコースについては、厚生労働省が公開しているWebサイトをご覧ください。

参考:両立支援等助成金|厚生労働省

キャリアアップ助成金

キャリアアップ助成金
公式HP:キャリアアップ助成金|厚生労働省

非正規雇用労働者のキャリアアップ促進に関する取り組みを実施した事業主が受けられる助成金制度です。

【キャリアアップ助成金のコース】

  • 正社員化コース
  • 障害者正社員化コース
  • 賃金規定等改定コース
  • 賃金規定等共通化コース
  • 賞与・退職金制度導入コース
  • 選択的適用拡大導入時処遇改善コース
  • 短時間労働者労働時間延長コース
  • 社会保険適用時処遇改善コース

コースによって受給の条件や金額が異なります。今回は例として「正社員化コース」について紹介します。

【キャリアアップ助成金(正社員化コース)の概要】

条件 非正規雇用労働者を正規雇用労働者に転換または直接雇用する
助成金額/助成率
  • 有期から正規の場合:一人あたり80万円
  • 無期から正規の場合:一人あたり40万円
申請方法
  1. キャリアアップ計画を作成、労働局へ提出
  2. 正社員への転換規定がない場合、就業規則などを改定する
  3. 非正規労働者を正社員へ転換する
  4. 転換後6か月にわたり正社員としての賃金を支払う
  5. 取組後6か月の賃金を支払った日の翌日から起算して2か月以内に申請を行う

従業員の待遇や福利厚生制度を充実させたいと考える女性起業家におすすめです。コースによって制度内容が異なるため、詳しい内容はWebサイトをご確認ください。

参考:キャリアアップ助成金|厚生労働省

地域雇用関係助成金(地域雇用開発コース)

地域雇用開発
公式HP:地域雇用開発助成金|厚生労働省

雇用機会が不足している地域の事業主が、雇用機会を増やすことなどを目的に取り組んだ際に受けられる助成金制度です。3回まで支給を受けられますが、1回目と2回目以降で条件が異なります。ここでは1回目の支給に関する詳細を解説します。

【地域雇用関係助成金(地域雇用開発コース)の概要】

条件 雇用機会が不足している地域で事業を営み、かつ、以下の要件すべてを満たす

  • 事業所の整備や求職者の雇い入れに関する計画書を提出する
  • 既定の期間内に事業の用に供する施設や設備を設置・整備する
  • ハローワークなどの紹介により3人(創業の場合は2人)以上雇い入れる
  • 事業所における労働者数が、計画日の前日と比較して3人(創業の場合は2人)以上増加している
助成金額/助成率 50万円~800万円

※設置・設備費用、労働者の増加人数などにより異なる

申請方法 必要書類を提出

地方での雇用促進に向けた取り組みを実施する女性起業家の方が利用できます。詳細な内容や2回目以降の支給要件については、公式サイトをご覧ください。

参考:地域雇用関係助成金(地域雇用開発コース)|厚生労働省

雇用関係助成金

雇用関係助成金
公式HP:雇用関係助成金|厚生労働省

厚生労働省が管轄する雇用関係助成金は8つの分野に分かれており、個々の制度ごとに助成金額や助成率が定められています。

【雇用関係助成金の概要】

条件 各助成金制度によって条件が異なる
助成金額/助成率 各助成金制度によって条件が異なる
申請方法 必要書類を提出

起業に際して従業員の雇用を検討している女性起業家は、これらの助成金をチェックしておきましょう。

参考:雇用関係助成金|厚生労働省

女性起業家におすすめの補助金制度

女性起業家におすすめの補助金制度を以下の4つ紹介します。

支給される金額は大きいですが、審査が厳しく応募時期も限定されているので注意が必要です。

ものづくり補助金

ものづくり補助金
公式HP:ものづくり補助金|ものづくり補助金総合サイト

個人事業主や中小企業の革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行なうための、設備投資などの一部を支援する制度です。

「省力(オーダーメイド)枠」と「製品・サービス高付加価値化枠」、「グローバル枠」の3種類があり、補助金額上限・補助率はそれぞれ以下のとおりです。

補助額 補助率
省力(オーダーメイド)枠 750万円~1億円 1/2以内
製品・サービス高付加価値化枠 750万円~3,500万円
グローバル枠 3,100万円~4,000万円

条件・申請方法について、「一般型」の「通常枠」を例に紹介します。

【ものづくり補助金/一般型/通常枠の概要】

条件 以下の要件すべてを満たす事業計画を策定する

  • 事業計画期間(3~5年)で、給与支給総額を年率平均1.5%以上増加させる
  • 事業計画期間において、事業場内でもっとも低い賃金をを地域別最低賃金の+30円以上の水準にする
  • 事業者全体の付加価値額を年率平均3%以上増加させる
申請方法 電子申請システムで申請する

※事前にgBizIDプライムの取得が必要

幅広い事業・業種で申請できるため、多くの女性起業家におすすめです。詳細および他の枠については、ものづくり補助金の公式サイトをご覧ください。

参考:ものづくり補助金総合サイト|ものづくり補助事業公式ホームページ

IT導入補助金

IT導入補助金
公式HP:IT導入補助金(独立行政法人中小企業基盤整備機構)

中小企業・小規模事業者のITツール導入に要した経費の一部を補助する制度です。「通常枠-A類型・B類型」や「インボイス枠」、「セキュリティ対策推進枠」、「複数社連携IT導入枠」があり、制度によって条件や補助金額が異なります。ここでは通常枠-A類型を紹介します。

【IT導入基金(通常枠‐A類型)の概要】

条件 業務効率化や売上アップなど、自社の課題・ニーズに合ったITツールを導入している
補助金額/補助率 30万~150万円未満、経費の1/2以内
申請方法 事前準備(IT導入支援事業者の選定・導入するITツールの選択など)を実施し、電子申請システムで申請する

※事前にgBizIDプライムの取得が必須

ITツールの導入を検討している女性起業家の方は、本制度の活用によって負担を小さくできる可能性が高いです。他の型における詳細は、以下の公式サイトをご覧ください。

参考:IT導入補助金(独立行政法人中小企業基盤整備機構)

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者
公式HP:小規模事業者持続化補助金❘日本商工会議所

従業員数が一定以下の小規模事業者に対し、持続的な事業の支援を目的とした制度です。枠は複数ありますが、今回は「通常枠」について詳しい内容を紹介します。

【小規模事業者持続化補助金(通常枠)の概要】

条件 卸売業・小売業・サービス業・製造業などを営む小規模事業者である

※小売業やサービス業は5人以下、宿泊業・娯楽業、製造業などの場合は20人以下の従業員を持つ

補助金額 50万円 2/3
申請方法 必要書類を電子申請または郵送で提出

※提出前に商工会・商工会議所窓口に計画書の提出が必要

小規模での事業展開を行う女性起業家の方におすすめの制度です。その他の枠については中小企業庁による案内をご覧ください。

参考:小規模事業者持続化補助金❘日本商工会議所

事業承継・引継ぎ補助金

事業承継
公式HP:事業承継・引継ぎ補助金❘中小企業庁

事業承継をきっかけに経営革新などを実施する中小企業者に対して、その経費の一部を補助する制度です。枠は「経営革新枠」や「専門家活用枠」、「廃業・再チャレンジ枠」の3種類ですが、今回は「経営革新枠」について詳細を解説します。

【事業承継・引継ぎ補助金(経営革新枠)の概要】

条件 規定の期間に新たな事業転換を行うと同時に、取引先や雇用創出によって地域に貢献する中小企業である
補助金額/補助率 800万円以内、2/3
※600万円超の部分は1/2
申請方法 認定経営革新等支援機関へ相談し、電子申請システムで申請

※事前にgBizIDプライムの取得が必要

事業承継により事業主となる女性起業家の方におすすめの制度です。ほかの枠については公式サイトで確認してください。

参考:事業承継・引継ぎ補助金❘中小企業庁

女性起業家が利用できる融資制度

助成金や補助金だけでなく、国や地方自治体による女性の起業を支援する制度も整えています。今回は例として6つの制度を紹介します。

事業を展開する地域に支援制度があるか確認してから、開業の準備をするとよいでしょう。

【日本政策金融公庫】女性、若者/シニア起業家支援資金

公式HP:女性、若者/シニア起業家支援資金❘日本政策金融公庫

女性や若者、シニアの起業支援を目的とした融資制度です。女性や35歳未満の若者、55歳以上のシニア層で新たに事業をはじめるか、事業開始後おおむね7年以内の場合、低金利で融資を受けられます。

【女性、若者/シニア起業家支援資金(国民生活事業)の概要】

申請資格 女性、または35歳未満か55歳以上の人で、新たに事業をはじめる人または事業開始後約7年以内の人
融資限度額 7,200万円(うち運転資金4,800万円)
貸付利率 返済期間等によって年利0.3%~1.12%で変動
参考:女性、若者/シニア起業家支援資金❘日本政策金融公庫

【東京都】女性・若者・シニア創業サポート

公式HP:女性・若者・シニア創業サポート❘東京都

東京都内で地域に根ざした事業を行なう女性・若者・シニア向けに、地域に根ざした創業を支援する融資および経営のサポートをする低金利・無担保の融資制度です。信用金庫や信用組合、地域創業アドバイザーと連携して経営を支えます。

【女性・若者・シニア創業サポートの概要】

申請資格 以下すべてに該当する

  • 女性もしくは39歳以下または55歳以上の男性
  • 都内で創業予定もしくは創業から5年未満
  • 本店または主たる事業所が東京都内にある
  • 地域の需要や雇用を支える事業である
融資限度額 1,500万円以内(運転資金のみは750万円以内)
貸付利率 固定金利1%以内
参考:女性・若者・シニア創業サポート❘東京都

【埼玉県】女性・若者経営者支援資金/女性・若者起業家支援貸付

公式HP:女性・若者経営者支援資金(女性・若者起業家支援貸付)❘深谷商工会議所

埼玉県内で起業したい女性または35歳未満の若者を対象にした融資制度です。低金利かつ無担保で設備資金や運転資金のサポートを受けられます。

【女性・若者経営者支援資金/女性・若者起業家支援貸付の概要】

申請資格 以下すべてに該当する

  • 事業を営んでいない女性または35歳未満の人
  • 融資実行日から1か月以内に埼玉県内で新たな事業を開業する
  • 融資実行日から2か月以内に埼玉県内で新たな会社を設立する
融資限度額 1,500万円以内
貸付利率 年0.7%~0.9%
参考:女性・若者経営者支援資金(女性・若者起業家支援貸付)❘深谷商工会議所

【茨城県】女性・若者・障害者創業支援融資制度

公式HP:女性・若者・障害者創業支援融資❘茨城県

茨城県内で新たに事業を開始する女性・若者・障害者の支援を目的とした低金利の融資制度です。3,500万円を上限に起業前または起業後5年以内なら、設備資金や運転資金の融資を受けられます。

【女性・若者・障害者創業支援融資制度の概要】

条件 茨城県内に住所または居所を有する場合、以下いずれかに該当が必要

  • 1か月以内の事業開始に関する具体的な計画を有する
  • 2か月以内の会社設立に関する具体的な計画を有する
融資額 3,500万円以内
貸付利率 年1.2%~1.5%
参考:女性・若者・障害者創業支援融資|茨城県

【横浜市】創業おうえん資金

公式HP:創業おうえん資金❘横浜市

創業直前・直後の事業者を対象に、運転資金および設備資金として使える資金を低金利・無担保で融資する制度です3,500万円を上限に年利1.9%以内で融資を受けられますが、細かく条件が定められているので、注意しましょう。

【創業おうえん資金の概要】

条件 以下いずれかの条件に該当する

  • 1か月以内に横浜市内で個人事業を開始する、もしくは2か月以内に横浜市内で会社設立・事業を開始する
  • 個人事業開始または会社設立から5年未満、もしくは一定要件を満たす
  • 分社化された会社で設立から5年未満
融資額 3,500万円以内
貸付利率 固定金利:1.9%以内
参考:創業おうえん資金|横浜市

【日本政策金融公庫】新創業融資制度

公式HP:新創業融資制度❘日本政策金融公庫

新たに事業をはじめる人や事業を開始して間もない人が無担保・無保証人で利用可能な融資制度です。融資限度額は3,000万円ですが、創業資金の総額が1/10以上の自己資金がないと利用できないので、注意しましょう。

【新創業融資制度の概要】

申請資格
  • 新たに事業をはじめる人、または事業開始後税務申告を2期終えていない人
  • 創業資金総額の1/10以上の自己資金を確保できている人
融資限度額 3,000万円(うち運転資金1,500万円)
貸付利率 担保の有無等の諸条件で年利2.40%~3.50%で変動
参考:新創業融資制度❘日本政策金融公庫

女性起業家が利用できるその他資金調達法【融資・クラファン・コンペ】

その他資金調達法

助成金や補助金、融資のほかにも資金を調達できる方法があります。クラウドファンディングやコンペティションへの応募です。

クラウドファンディングで資金を集める

インターネットを通して起業家が事業計画を公表し、不特定多数の支援者から少しずつ資金を集める方法です。多くの支援者から資金を集められれば、目標金額を大幅に超える資金を調達できます。その中で代表するクラウドファンディングサイトが「CAMPFIRE」です。発案者のプロジェクトに対して支援者からお金をいただき、そのリターンとしてモノやサービスを提供します。魅力的なプロジェクトを提案すると、目標金額を超えた資金が集まるので、ぜひ利用してみましょう。

参考:CAMPFIRE|クラウドファンディング

ビジネスコンペティションへの参加

複数の参加者から提案したアイデアの中から、開催者が気に入ったアイデアを選んで報酬を支払う方法です。採用すると資金とともに実績が手に入ります。女性起業家が参加するなら、女性経営者による今後の発展性が期待できる事業を対象にした「DBJ女性新ビジネスコンペティション」がおすすめです。

【女性新ビジネスコンペティションの概要】

条件 以下すべての条件を満たす女性経営者

  • 2016年4月以降の創業
  • 個人または中小企業(中小企業に準ずる企業)
  • 日本経済・社会への貢献が期待できる発展性のある事業
表彰内容 大賞獲得者には最大1,000万円の事業奨励金
※ほか表彰者への事業サポートあり
参考:DBJ女性新ビジネスプランコンペティション|女性起業サポートセンター

女性起業チャレンジ大賞への参加

一般社団法人「日本起業アイディア実現プロジェクト」が提供するビジネスコンテストに参加するのもおすすめです。女性ならではの事業かどうかなどをポイントに審査が行われ、グランプリに選ばれると、200万円の支援金がもらえます。

【女性起業チャレンジ制度の概要】

条件 以下すべての条件を満たす女性

  • 18歳以上
  • 起業・事業拡大を目指しており、大会が掲げる指針に同意する
  • 応募者本人が事業の代表者
支援内容 グランプリ最大5名に支援金200万円、若干名に特別優秀賞として50万円を支給
参考:起業PROJECT|一般社団法人 日本起業アイデア実現プロジェクト

助成金・補助金・融資などの検索におすすめのサイト

女性起業 助成金・補助金の検索に役立つサイト

女性起業家が事業をはじめる際に役立つサイトを3つ紹介します。助成金・補助金を検索するものだけでなく、女性の起業をサポートするプラットフォームもあるので、資金調達の際に有効活用しましょう。

ミラサポplus

公式HP:ミラサポplus❘中小企業庁

中小企業庁から委託を受けた民間企業が運営する中小企業向け情報提供サイトです。助成金や補助金など、テーマ別に豊富な情報が紹介されており、条件に合った資金調達に関する情報を収集できます。

参考:ミラサポplus❘中小企業庁

J-Net 21

公式HP:J-Net21❘中小企業基盤整備機構

中小企業基盤整備機構(中小機構)が運営する中小企業向けの情報提供サイトで、中小企業の経営に役立つ情報が豊富に掲載されています。またサイト内に助成制度の検索システムが用意されており、地域・利用目的・支援制度から絞り込んで検索も可能です。

参考:J-Net21❘中小企業基盤整備機構

わたしの起業応援団

公式HP:わたしの起業応援団❘経済産業省

わたしの起業応援団は、経済産業省が運営するサイトです。起業したい女性向けの全国ネットワークで、女性の起業をサポートしてくれる人とつなげてくれます入会費無料で、活動に関する報告義務もありません。「起業を応援したい」と考える支援者によるサポートを受けられれば、効率的な起業・事業展開が期待できます。

参考:わたしの起業応援団❘経済産業省

女性起業家が資金調達を考えるうえで気をつけたいこと

女性起業家 知っておくべきポイント

女性の起業や会社設立に向けて後押しする制度やサービスは充実しており、うまく活用すれば資金面で負担を減らせる可能性があります。しかし、それらを利用するにあたって注意点を知っておくのも大切です。

無理な事業計画を立てない

助成金や補助金などの支援を受けたいからといって、無理な事業計画を立てるのはやめましょう。仮に審査が通っても計画通りに事業がいかないと、採択そのものが取り消しになる可能性があります。また助成金や補助金などの多くは、生産効率や賃金などの目標を設定しており、客観的に目標が達成できることを証明しないと審査が通りません。取り組み後にどんな事業を行っているのか、明確に説明できるような事業計画を作りましょう。

必ずしも受給できるわけではない

必ずしも国や地方自治体による助成金や補助金、融資を受けられるわけではありません。要件を満たしたうえで審査に通る必要があります。提出書類がしっかり整っていれば基本的に支給されますが、審査が厳しいケースもあるため、準備を怠らないようにしましょう。

受給までに時間がかかる

国や自治体、金融機関に助成金や補助金、融資を申請した後、審査から受給されるまで数か月から1年以上かかります。申請期限までに必要な書類を提出できるように計画を立てて準備しましょう。またすぐに支援を受けられるわけではありません。十分な資金を持って運用するようにしましょう。

助成金・補助金の申請に困ったら税理士に相談を

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女性が起業する際に利用できる補助金や助成金には多くの種類があり、申請に必要な書類などの準備が相当に煩雑で採択されにくいものもあります。申請できずに資金調達の機会を逃さないよう、困ったら税理士に気軽に相談してみましょう。税理士は補助金や助成金に関する豊富な知識とノウハウを持っています。

ミツモアなら完全無料、すべてWeb完結のシステムで、税理士と直接チャットでやり取りできます。気になることを確認してから、直接会ったり、仕事を依頼できる簡単で便利なプラットフォームです。

また、チャット開始の際には、見積もり金額を含めたメッセージが届きますので、料金やサービス内容の問い合わせまで自然に行うことができます。隙間時間にスマホで税理士探しをしてみてください。

監修税理士からのコメント

安田亮公認会計士・税理士事務所 - 兵庫県神戸市中央区元町通

補助金や助成金の申請はかなり専門的であり、自力で進めることはなかなか難しいものもあります。分からない方は専門家に助言を仰ぐようにしましょう。

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