葬儀では祭壇に遺影を飾ることが一般的になっていますが、葬儀が終了してから遺影写真を自宅に持って帰った後に、どのような飾り方をすれば良いか悩むという人は多いです。
祭壇に飾る遺影のサイズは四切りサイズが一般的とされており、自宅に飾るにはかなり大きなサイズになってしまうので、どうしても飾り方に迷ってしまいます。
今回の記事では遺影写真の飾り方を理解できるように、遺影写真についての基本的な知識から遺影を飾る期間や飾り方、飾る際の注意点について解説していきたいと思います。
遺影写真とは?
遺影写真は葬儀に行くと必ずと言っていいほど見る写真なのですが、そもそも遺影写真とはどのような意味を持っている写真なのでしょうか?
何のために準備されるものであるかということを理解することで、遺影について正しく管理できるための行動につながります。
まずは遺伝写真についての基本的な知識について解説していきたいと思います。
遺影写真は故人の姿を写し出すもの
よく遺影写真にも位牌と同じように故人の魂が入っている大切なものであるという認識をしている人がいるのですがそれは間違いなのです。
もともと遺影は戦時中に戦死した人たちの顔を思い浮かべながら供養するために使用されるようになったというのが起源で、それ以前や写真がなかった時代はいえいえというものは存在しませんでした。
そのため遺影には宗教的な意味はなく、故人の生前の姿を写し出すアイテムとして使用されているのです。
故人に思いを馳せるため葬儀において使用する
遺影写真を祭壇に飾ることで、家族や親戚、来客たちが故人の姿をしっかりと思い浮かべながら偲ぶことができるようになります。
そのため遺影写真は故人の生前の姿を残された人たちの記憶にしっかりと残すための大切な写真です。
遺影には位牌と違って魂が入っているわけではないですので、必ずしも葬儀に必要なアイテムではありません。
よって、遺影があるかないかにどのような違いがあるかと言うと、故人を偲ぶ人たちが故人の姿をしっかりと思い浮かべることができるかどうかということになります。
遺影はいつまで?どこに飾るもの?
ここまではそもそも遺影写真とはどのような意味を持っている写真なのかということについて解説してきました。
葬儀で使用した遺影写真はほとんどの方が持ち帰ることになるのですが、遺影写真のサイズがかなり大きいので飾り方に困ったりどれくらいの期間飾れば良いのか疑問に思う人が多いです。
ここからは葬儀で使用した後の遺影写真の取り扱い方について解説するとともに、遺影写真を飾る期間や処分方法について説明していきたいと思います。
遺影写真は必ず飾らなければいけないものではない
先ほども述べたように遺影写真は位牌とは違って魂が入っているものではありません。
遺影写真には宗教上の意味はなく、葬儀社が利益を上げるために葬儀のアイテムの一つとして販売しているという目的もあるので、仏具の仲間というわけでもないのです。
そのため遺影写真は葬儀に使用するただのアイテムだという風に認識して問題ないのです。
持って帰った写真は故人の顔が写っているためどこかに飾らなければならないと考える人も多いのですが、遺影写真は必ずしもどこかに飾らなければいけないというものではありません。
他の一般的な写真と同様に家庭用のゴミとして処分しても良いですし、自宅で処分するのは気が引けるという人は、お寺や葬儀社に引き取って処分してもらうという方法をとっても良いです。
一般的には49日までは後飾り祭壇に飾る
それでも葬儀が終了してからすぐに遺影写真を破棄するというのは気が引けるという人もいると思います。
せっかく準備した写真なのでしばらくはどこかに飾っておきたいという人も多いのではないでしょうか。
葬儀で使用した遺影写真はどれくらいの期間飾っておけば良いのでしょうか?
遺影写真は一般的には49日までは後飾り祭壇に飾るようになっています。
後飾りというのは葬儀が終了してから自宅の仏壇に祭壇を設置して、お供え物や仮の位牌、遺骨や香炉を飾ることを言います。
故人が49日の法要で次の世界に行くまでの仮の魂の安置所となるわけです。
法要が終わり遺骨がお墓に埋葬されると後飾りはしまわれるので、そのタイミングで遺影写真を飾るのも終了することになります。
49日後はお焚き上げで処分するか飾り続ける
49日が終了した遺影はどのように処分するのかと言うと、やはり他の写真と同じような扱いで、家庭ごみとして自宅で破棄しても良いですし、自宅で破棄するのはご先祖様に対して心苦しいという人は葬儀社やお寺でお焚き上げしてもらうことがおすすめです。
お寺によっては魂抜きをしてからお焚き上げをしてくれるところもあり、あなたや家族の写真に対する思い入れによって処分方法を決めていくと良いです。
もちろん自宅の庭で自分でお焚き上げしてもよいですので、家族で相談しながら適切な方法で処分するようにしていきましょう。
そもそも遺影写真を処分せずに飾り続けたいという人は、自宅に飾り続けていても全く問題ありません。
遺影写真は生前の故人との記憶を鮮やかに思い出しながら偲ぶための大切なアイテムですので、 部屋の見えやすい場所や床の間に飾るなどして、いつでも個人を思い出せるような状態にしておくというのも良いです。
ただ、葬儀で祭壇に飾っていた遺影写真は四切サイズとなっており比較的大きなサイズになっているため、部屋や仏壇のスペースが限られているという人は写真を縮小したりするなどサイズを変更することで、限られたスペースを有効活用しながら飾っていくようになります。
遺影写真の飾り方と注意点
遺影写真を49日の後も部屋に飾ることのは問題ないのですが、遺影写真を飾り続ける場合は飾り方に注意しておく必要があります。
飾り方や飾る場所を間違えると、宗教上間違った飾り方になってしまったり、正しく故人をお参りすることができないような飾り方になってしまうという可能性もあるからです。
ここからは遺影写真の飾り方と注意点について述べていきます。
仏壇の近くに飾る
仏壇は仏様をお祀りする小さなお寺とされています。
そのため仏壇の中には本尊があり、宗教によって違いはあるのですが仏壇に遺影写真を飾ることで本尊が隠れてしまうことになりかねません。
本尊を遮ってしまうと適切にお参りすることができなくなってしまうので、遺影写真は仏壇の近くに配置するようにしましょう。
仏間や床の間に飾る
遺影写真を飾る際の注意点として、仏間や床の間に飾るということもあります。
仏壇は仏間や床の間に飾るという人が多いです。
故人をお参りする際にしっかりと故人を思い浮かべながらお参りするためにも、やはり仏壇の近くに遺影写真を配置する方が良いです。
また、仏間や床の間は家の中でも最も高い位置になるように設計されているため、故人の写真を少しでも高い位置に配置してあげることで故人への畏敬の思いが伝わるようにしましょう。
もともと床の間に代々のご先祖様の遺影を飾っているという人も多いです。
その際は仏壇に向かって右側が上座になるとされているので、右から順番に古いご先祖様の遺影から飾って行くようにしておきましょう。
遺影写真を飾る際の注意点
遺影写真を飾る際の注意点としては、とにかく見やすい場所に飾るようにするということです。
遺影写真を部屋に飾ったとしても、家族や来客の目につかないような場所に飾っていると故人を思いを浮かべることは出来にくくなってしまいます。
遺影写真のサイズが大きすぎて飾りにくいという人は写真を縮小して、よく見える場所に配置するようにすると良いです。
また、遺影写真を仏壇の真上に置かないようにするというのも注意点の1つです。
仏壇の真上に遺影写真を配置してしまうと、ご先祖様を見下しているとみなされるようになるため、代々のご先祖様に対して失礼に値するようになってしまうからです。
かといって仏壇の中に遺影写真を飾ってしまうと位牌と遺影という二つの魂が仏壇の中に入ってしまい、故人の霊が迷ってしまうという考え方もあるので、先ほど述べたような本尊を妨げないという意味も合わせて仏壇の近くに飾るようにしておくように注意しておきましょう。
おしゃれ・コンパクトに飾る!新しい遺影の飾り方
ここまでは遺影の飾り方と注意点について説明しました。確かに、遺影の飾り方には気をつけるべきところがあります。
しかし、最近では「故人を思う気持ち」が一番大切になっており、従来の遺影の飾り方にとらわれない、新しく自由な遺影の飾り方も現れており、多様になっています。
ここではそのいくつかを紹介します。
家のインテリアにマッチするおしゃれな仏壇の近くに飾る
マンションや新築に住んでいる方は仏壇があまりインテリアと合わないことがあるかもしれません。「遺影を飾りたいけど今ある仏壇は家とあまりマッチしない。どうしよう」と悩んだこともある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
最近では家具やフローリングと合わせても違和感ないテイストの仏壇や可愛らしいデザインで作られた仏壇もあります。
自分の家のインテリアと調和しながらも遺影を近くに飾ることが出来る。そんな仏壇も選択肢の1つとして生まれています。他にもユニークな形をしている仏壇や、側から見るとドレッサーにしか見えない仏壇もあるため、仏壇の購入を検討している方は一度みて見ることをおすすめします。
場所を取らないコンパクトなミニ仏壇の近くに飾る
「仏壇を置きたいけど大きくてスペースがない」という悩みをもつ方もいるのではないでしょうか?
確かに仏壇は場所を取るため、広さに余裕がなければなかなか置くことができません。そのため、タンスなどの家具の上に置くことが出来るような仏壇も出てきており、場所をそこまで取らずに仏壇を置き、遺影をその近くに飾ることができます。
従来の仏壇に比べて圧倒的にコンパクトであるため、スペースの面で心配な方に非常におすすめな仏壇であると言えます。
写真ではなく、デジタル遺影として飾る
他には「遺影をデジタル化して飾る」という選択肢もあります。もともとある写真データを使用して作成することも、遺影などの実際の写真をデータ化して作成することも出来ます。
デジタルフォトフレームやタブレットに写真をスライドショー形式で表示をし、それを飾るという方法もあります。飾るにはサイズが少し大きいような遺影もデータ化をすることでコンパクトに表示をすることが出来ます。
データ化することでよりカラフルに表示することが出来たり、複数枚の写真を順番に表示をすることも出来ることがメリットです。
自分の納得いく遺影写真を用意するために
ここまでの記事の内容で遺影写真の飾り方について理解できたのではないでしょうか。
適切な遺影写真の飾り方が分かったとして、やはり遺影として飾る写真は誰が見ても納得いくような写真を準備したいものです。
終活という言葉が普及してきたように、最近では自分で遺影写真を撮影することも増えています。
ここからは納得いく遺影を葬儀の祭壇や仏壇に飾ってもらうようにするためにおすすめな方法を紹介していきたいと思います。
自分で前もって遺影写真を準備する人が増えています
先ほども述べたように「終活」という言葉が普及してきており、人生の最期を穏やかに締めくくるために事前にできる準備は自分でしておくという人が増えてきています。
終活の準備は遺影だけではありませんが、遺影を準備しておくことは残された家族が落ち着いて葬儀の準備を進めていくために重要な内容です。
遺影がいつ必要になるのかということは誰にも予測することはできません。
あなたが写真を撮られる機会がめったにないという場合や、遺影として使えそうな写真に心当たりがないという場合は、前もって遺影写真を準備しておく方が良いです。
遺影写真はその人らしさが表れていることが大切
遺影写真を準備するとはいってもどのような写真が遺影として適切なのかどうかわからないという人は多いです。
以前は堅苦しい表情で喪服を着て撮影した写真が遺影写真として一般的だったのですが、最近では故人の趣味や志向を取り入れた写真を使うという人も増えてきています。
表情も固まった表情ではなく笑顔で穏やかな印象を与える写真が選ばれるようになってきており、よりその人らしさが表現されているような写真が良いとされるようになってきました。
遺影写真は故人との記憶を鮮やかに思い起こすための大切な一枚ですから、できるだけ多くの人たちにあなたの顔や記憶を思い出しながら偲んでもらうためにも、写真を見ただけではっきりと記憶が蘇るような写真にしたいものですね。
納得の一枚を用意するには
遺影写真として適切な写真がどのようなものであるかということが分かってくると、今度は納得できる遺影写真を準備するための方法が気になってくるのではないでしょうか?
最近は写真の加工技術も優れており、自分や友人・家族が撮影した写真を加工することで遺影写真として使用することもできるようになってきました。
しかし、写真を加工するためには遺影として使用できそうな写真を撮影したり探したりする必要が出てきます。
また、個人で写真を加工したりサイズを変更したりするということは簡単ではありません。
そのような時におすすめな方法がプロのカメラマンに遺影撮影をお願いするということです。
プロのカメラマンは遺影撮影に慣れており、遺影として適した撮影方法や衣装の準備、写真の加工やサイズの変更と言ったことをまとめて作業してくれます。
また、遺影写真としてあなたが求める姿を事前にプロのカメラマンと打ち合わせをしておくことで、よりあなたのイメージに合わせた写真を撮影してくれることもプロのカメラマンに遺影撮影をお願いすることのメリットです。
少しでも良い遺影写真を撮影してもらい、多くの人にあなたとの記憶を鮮明に思い出しながら偲んでもらうためにも、遺影撮影はプロのカメラマンにお願いするようにしましょう。
ミツモアでプロカメラマンに生前・遺影写真を依頼
この記事では遺影写真の選び方、生前に撮影しておくことの大切さ、そして納得のいく遺影を用意するためにはプロのカメラマンに撮影を依頼することがおすすめだということをご紹介しました。
では実際にどのようにしてプロのカメラマンを探したら良いのでしょうか?
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