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仏壇写真の飾り方|宗教的意味と一般的なマナーで知っておくべきこと

最終更新日: 2019年12月26日

「親族に不幸があり、葬儀で遺影を使用したのだけれども、仏壇に飾って良いのか分からない」

「仏壇に写真を飾ると良くないと噂で聞いたのだけれども、それって本当なのだろうか」

このように遺影に関して疑問に思ったり、正しいしきたりや風習が分からなくて困ったという経験はありませんか?

実は仏壇に写真を飾ってよいか良くないのかということや、一般的なマナーは決まっているのです。

今回の記事では仏壇や遺影についての知識を解説するとともに、正しい仏壇写真の飾り方について解説していきたいと思います。

そもそも仏壇とは

そもそも仏壇とは
そもそも仏壇とは

日常的に仏壇について知識を得る機会や、仏壇についての話題が上がることはめったにないでしょう。

そのような方にとっては仏壇がそもそもどのような意味を持っているのか、宗教的な意味も考えて理解しているという人は少ないです。

仏壇とはどのようなものかということについて理解しておくことで、仏壇写真を正しく飾るための基礎的な知識を得ることが可能です。

ここからは仏壇についての基本的な知識を解説していきたいと思います。

仏壇とはどのようなものか

仏壇は自宅に安置してあるという人もいれば、親戚の集まりで本家に行くときに安置してあるという人もいるでしょう。

知り合いの家や仕事で家庭に訪問した時に見かけるという人もいるでしょう。

しかし、なぜ仏壇が家に安置してあるかを知っているという人はあまり多くありません。

そもそも仏壇とは、お寺の本堂を小さくしたもので、小さな本堂を自宅に飾ることができるサイズに縮小したものなのです。地域や宗派によって仏壇の種類や大きさ、デザインは異なっているので、様々な種類の仏壇を見かけたという人もいるでしょう。

以前は地域ごとの宗派に従って決められた仏壇を設置してたという家庭も多かったようですが、近年では宗派にとらわれず家族や故人の好みのデザインや大きさの仏壇を設置しているという家庭も増えてきています。

故人の生きてきた人生を象徴するような仏壇の飾り方や部屋や家に合うようなデザインの仏壇が選べるようになったため、より故人や家族の意思が尊重されるようになってきました。

仏壇の基本的な飾り方

故人や家族の意思が尊重されるような仏壇のデザインや大きさは選べるようになったとは言っても、基本的にはどのような飾り方が通常とされているのでしょうか?

仏壇の基本的な飾り方を知っておけば、写真の飾り方についても理解できるようになりますし、親戚や友人などの来客があった時も自信をもって仏壇を見せることができるようになります。

地域や親戚によっては仏壇の飾り方が間違っていることで不快に思ったり違和感を訴える人もいるかもしれません。

仏壇の飾り方を見られて恥ずかしい思いをしないように、基本的な知識を身に着けていきましょう。

先ほども述べたように、仏壇の飾り方は宗派や地域によって違いがあります。よって仏壇の飾り方の基本はそれぞれになります。

例えば本尊を中央に寄せるのかそうでないかや、左右に配置する仏像が定められていたり、位牌を置くのか置かないのかという違いがあったりという違いがあります。

宗派ごとの取り決めを正しく守って飾りたいのであれば、お寺に聞いてみるなどして確認してみると良いでしょう。

また、仏壇は位牌を安置する場所であるととらえられがちですが、仏壇は基本的には本尊を安置する場所なのです。

そのため、位牌を中央に置くのではなく基本的には本尊を中央に置き、その近くに位牌を安置するという飾り方をするのが通常です。

しかし位牌を安置するスペースが限られていたりする場合は、無理に取り決め通りに設置する必要はないので、部屋のスペースに合わせて安置しやすい場所に配置しましょう。

仏壇を安置する場所や向きに決まりはあるの?

仏壇の飾り方は厳密に言うと宗派ごとの決まりがあることが分かりました。

また、部屋のスペースや故人や家族の希望があれば希望通りに飾りつけしても問題ないこともわかりました。

以前と比較して、居住する部屋のスペースが限られていたり、そもそも仏壇を飾るための仏間が無いという家庭も増えてきたので、時代の変化に合わせて柔軟に対応できることが分かると安心しますよね。

それでは、仏壇を安置する場所や向きに決まりはあるのでしょうか。

仏壇を安置する場所に関しては、家族が最も仏様をお参りしやすい位置に安置することが望ましいとされています。

また、仏壇をきれいな状態に保つためにも、直射日光が当たらないような場所に安置するようにしたり、湿気がたまりにくい場所に安置するような配慮も必要です。

冷暖房の風が直接当たったり、汚れがや水が飛びやすい場所も避けた方が良く、良好な場所に仏壇を安置することで仏壇のメンテナンスもしやすくなります。

仏壇を安置する上で、仏壇の向きにも配慮が必要です。

仏壇の向きによって良い悪いという基準は無いようですが、一般的には北向きに仏壇を安置することは避けられる傾向があります。

しかし、部屋のスペースの都合でどうしても北向きになってしまうという場合は北向きで仏壇を安置しても全く問題ありません。仏壇の向きにこだわり過ぎて部屋が使いづらくなってしまっては、家族も生活しにくくなってしまいます。

そして本尊を安置する位置ですが、どこに安置するかというのはお参りする姿勢によって大きく変わってきます。

お参りする姿勢が立った状態が多いのでであれば、本尊はお参りする人の胸の位置よりもやや上の高さで安置します。お参りする姿勢が座った状態が多いのであれば、本尊はお参りする人の目線の高さよりもやや上に安置するようにするということが目安となっています。

仏壇の中に写真を飾るのは良くないこと?

仏壇の中に写真を飾るのは良くないこと?
仏壇の中に写真を飾るのは良くないこと?

ここまでの記事の内容で仏壇は基本的には本尊を安置する場所であることが理解できたと思います。

しかし、仏壇をお参りする際に故人の顔を思い浮かべながらお参りするために、仏壇に写真を飾りたいという人もいます。

ここまでの記事を見てみると仏壇に写真を飾るということについて触れていなかったのですが、仏壇に写真を飾るのは良くないことなのでしょうか?

ここからは仏壇に写真を飾ることの是非について解説していきたいと思います。

仏壇に写真を飾ることは正式にはNG

結論から言うと、仏壇の中に写真を飾ることは正式にはNGとされています。

しかし、仏壇の中に写真を飾ることの是非は宗派や地域にもよるようです。

特に多い意見としては「仏壇の中の写真を飾ることは本来良くない、飾るなら仏壇以外の場所に」というものや「仏壇の中に飾ることには特に問題はない」というものもあり、正式には仏壇に写真を飾らないことにはなっているものの、故人を思い浮かべながら偲ぶためにも写真を飾るようにしている場合もあるようです。

供養をする側の気持ちが大切、という声も

仏壇に写真を飾ることの是非については様々な意見があるものの、故人の魂を供養する方の気持ちが大切といった声もあります。

仏壇や位牌のの安置方法や仏壇の向き、写真を飾るかどうかということについては様々な考え方があるようですが、最も大切なのはやはりお参りする人の気持ちです。

お参りする人がしっかりと故人を思い浮かべながら供養することが出来さえすれば、写真が飾ってあろうとなかろうと大きな問題ではないのです。

仏壇に写真を飾るのであれば、置く場所に注意

本来は仏壇に写真を飾ることはNGであっても、写真を飾ることで故人を思い浮かべながらお参りすることができるのであれば、写真を飾っても良いということがわかったのですが、実際に写真を飾るとなるとどの位置に飾ればよいのでしょうか?

仏壇に写真を飾る場合は、飾る場所に注意が必要です。

最も注意しなければならないのが「写真を本尊の前に飾らない」ということです。

なぜなら本尊の前に写真を飾ってしまうと、お坊さんがお経を唱える際に本尊が見えない状態でお経を読むことになってしまうからです。

また、先ほども述べたように仏壇は本尊をお参りするためのものであることから、お坊さんのみでなく家族がお参りする際も本尊が見えない状態だときちんとお参りできないということにもなってしまいます。

仏壇の中では写真は仏具ではなくただの物としてみなされるので、本尊や位牌、香炉や燭台、花立よりも下になるように配置した方が良いということになります。

くれぐれもこれらの仏具を妨げることの内容に写真を配置するようにしていきましょう。

遺影写真はご自身の納得のいく一枚を

遺影はご自身の納得のいく一枚を
遺影はご自身の納得のいく一枚を

ここまで解説してきたように、仏壇に写真を飾ることには是非があり、最終的にはお参りする人が故人を供養する気持ちが大切であることを述べてきました。

写真を飾るとなった場合は本尊や位牌などの仏具の妨げにならない位置に飾ることも重要なポイントであることについても解説しました。

もしも仏壇に写真を飾る場合は、できれば故人や家族が納得いく写真を用意しておきたいものですよね。

ここからは、納得いく遺影を準備しておくために、生前に遺影を撮影することの必要性について解説していきたいと思います。

ご自身で生前に遺影撮影を行う方が増えています

終活という言葉が普及してきたように、まだ元気なうちに自身の人生の締めくくりの事を視野に入れた準備をしておくという方が増えてきています。

それによりご自身で生前に遺影撮影を行う方も増えてくるようになりました。

自分がどのように人生を締めくくるかということは予想することができないため、突然のことにも備えて準備を進めていくといった考え方が普及してきたようです。

急遽遺影が必要になったという場合は残された家族や親戚が慌てて準備しなければならなくなるので、そのような事態は避けてできるだけ穏やかに見送ってもらいたいものですよね。

写真を撮る機会がめったに無いという人や、葬儀で使用する写真を持っていないという人は特に生前に写真撮影をしておくことがおすすめです。

遺影はその人らしさが表れた素敵な一枚を

葬儀で使用したり、仏壇や部屋に写真を飾られるとなると、できるだけ自分らしい写真を飾ってほしいと思う人が多いです。葬儀の種類によっては多くの来客があるわけですから、生前の自分のことをできるだけはっきりと思い浮かべながら見送ってもらいたいものです。

そのためにはやはり生前に遺影を撮影しておくことが良いと言えます。

遺影として準備する写真は堅苦しい表情の写真であることが多かったのですが、最近では笑顔の写真を遺影にしたり、故人の趣味などを取り入れた写真を選択されることも多いです。

故人らしさが最も表れるような写真を準備しておくと、より故人の歩んできた人生とともに偲んでもらうことができやすくなるでしょう。

納得いく一枚を撮影するために

それではどのようにすれば自分の納得いく遺影写真を準備することができるのでしょうか。

生前に遺影を準備する上で最もおすすめな方法が、プロのカメラマンにお願いするということです。

最近ではスナップ写真を引き伸ばしたり加工することで遺影を作成することも可能にはなってきているのですが、写真を加工するとどうしても違和感が出てしまうことが多いです。

そこでプロのカメラマンに遺影写真の撮影をしてもらうように依頼し、どのような遺影に仕上げたいかということを事前に説明しておくことで、あなたの納得いく遺影を準備できるようになるのです。

プロのカメラマンであればあなたの細かい要望まできちんと聞いたうえで、それらを盛り込んだ特別な一枚を撮影してくれます。

遺影・生前撮影はミツモアのプロにおまかせ!

この記事では仏壇に写真を飾る時の飾り方やマナーなどについて紹介しました。

仏壇に写真を飾る時は故人らしさがあらわれた素敵な一枚が望ましく、そのためにはプロのカメラマンに撮影をお願いすることがおすすめです。

ミツモアには多くの凄腕カメラマンが登録しており、選択の幅が広いところが魅力的です。きっとピッタリのカメラマンが見つかるでしょう。

 

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