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【台風被害のとき】屋根修理の費用相場は?火災保険の確認と業者依頼の注意点

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最終更新日: 2023年01月13日

台風で屋根の修理が必要になった時の費用は?

屋根の修理が必要になった場合、部分補修の費用相場は22万~25万円ほどです。全面張替えする場合はカバー工法での修理は80万~90万円、葺き替え工法は100万~180万円ほどかかるでしょう。また台風などの災害で屋根の修理が必要になったときは火災保険が適用できる可能性があります。

火災保険は適用できる?

台風などの自然災害による破損の場合は「火災保険」が適用できます。火災保険の申請には①被害にあってから3年以内②工事費用が20万円以上の場合の2つの条件があります。加入している保険や、破損が経年劣化とみなされた場合には保険適用外となってしまうケースもあるため注意しましょう。

台風で屋根修理が必要になったら、費用は?

屋根

「台風で屋根の修理が必要になったけど、費用はいくらかかるんだろう……」

こんな状況に陥ったら、だれでも悩んでしまいますよね。

しかし、災害などが原因で家屋の修理をするときには、「火災保険」が適用されて費用が浮くケースがあります!

さらに屋根の修理だけでなく、家具家電や金属品に対して適用されることも。

火災保険とは、その名の通り「火災」が起きたときに保険金が支払われるものですが、雷が落ちたときや台風、洪水や盗難なども補償の対象となります。

慌てて業者に依頼する前に、まずは保険会社に「保険でまかなえるのかどうか」を確認して確認しましょう。

火災保険の申請方法

台風の屋根修理で申請できる災害保険について

台風などの被害と認められたとき、火災保険が適用される例を以下に紹介します。屋根以外にも、自然災害による破損だと証明ができる場合は保険金を受け取れます。

  • 強風で棟板金などの屋根材が飛んだ
  • 屋根瓦やスレートが破損した
  • 雨樋(あまどい)が壊れた
  • カーポート(車庫)の屋根が破損した
  • 飛来物により屋根が割れた
  • アンテナなどが倒れて傷がついた

これらの場合には火災保険で費用をまかなえる場合があります。

主な条件としては以下。

  • 被害から3年以内の申請であること
  • 工事費用が20万円を超える場合(保険の内容によって異なる場合もあります)

「屋根の修理にすごくお金がかかりそうだな……」と悩む前に、まずは保険会社に確認してみましょう。

ただし加入している保険内容によって、また災害による被害ではなく経年劣化による被害だとみられる場合には、保険の適用外になるケースもあるので注意が必要です。

台風などの災害時、屋根の修理を依頼するまでの流れは以下の手順で行います。

  1. 屋根の修理業者に連絡
  2. 保険会社に連絡
  3. 屋根の修理を依頼、見積もりや被災写真をもらう
  4. 保険会社に火災保険の申請をする
  5. 屋根の修繕工事
  6. 保険会社に施工完了の連絡

修理費用のための保険金を申請するためには、修理に伴う見積書、災害証明書、被害箇所の写真など各種資料を提出する必要があります。

保険会社に連絡するときには、申請に必要なものをすべて聞き取り、メモしておくようにしましょう。

大規模災害の融資制度と助成金について

お金の計算

台風など大規模災害による被害を受けてしまった場合、融資金や助成金を受けることができるケースもあります。

まずは自治体に確認する必要がありますが、もし融資金などを受け取ることができるときには罹災証明書(りさいしょうめいしょ)の発行が必要です。

罹災証明書とは、大規模災害を受けた場合の被害状況を「全壊」「大規模半壊」「半壊」「一部損懐」に分類し認定・発行される証明書です。

申請用紙の入手、申請、融資詳細は各自治体のホームページから入手可能です。

屋根の部分修理の費用は?

台風で被害を受けた屋根を修理する

台風被害などで屋根の修理が必要になったとき、補修方法や費用相場がどれくらいなのかを紹介しておきます。

ちなみに災害による屋根の破損は仕方ありませんが、万が一に備えて日ごろから点検・メンテナンスをしておくことも忘れないようにしましょう。

  • 足場仮設:20万円前後
  • 高圧洗浄:3~5万円
  • 防水シート交換:6万円前後
  • 野地板交換:20万円前後
  • ケレン(錆取り):3万円前後

ちなみに屋根部分の補修以外には、上記のような作業も併せて必要となります。

以下の関連記事では、雨漏りの修理にかかる費用を各工程ごとに詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

関連記事:【場所別】雨漏り修理の費用相場・工事内容!依頼~完了までの流れや業者の選び方も|ミツモア

【スレート】修理方法と費用

スレート屋根

被害状況 修理方法 単位目安 費用相場
ひび割れ コーキング埋め 5カ所(半日作業) 2万円前後
欠け 部分交換 1カ所 4万円前後
めくれ、浮き 止め直し 5カ所(半日作業) 2万円前後

※別途、足場仮設などの費用がかかります。

スレートとは、現在日本で普及している屋根材と言われています。セメントで出来ている屋根材で、成形後に焼き固められています。

スレートの特徴は、部分修理がしやすい屋根材だということです。台風被害を受けた数カ所のみ交換したい場合に便利です。

参考:スレート屋根とは?

【瓦】修理方法と費用

瓦屋根 s型
S型の瓦
被害状況 修理方法 単位目安 費用相場
ひび割れ コーキング埋め 5カ所(半日作業) 2万円前後
欠け 部分交換 1カ所 5万円前後
ズレ 止め直し 5カ所(半日作業) 2万円前後
漆喰剥がれ 漆喰埋め 5カ所(半日作業) 5万円前後
※別途、足場仮設などの費用がかかります。

瓦は非常に耐久性が高い屋根材ですが、台風などで飛来物のぶつかる衝撃で割れてしまったりすることがあります。

また他の屋根材に比べ工事が複雑で、瓦の修理には高い技術が必要に。

※別途、足場仮設などの費用がかかります。

【ガルバリウム銅板】修理方法と費用

ガルバリウム 屋根

被害状況 修理方法 単位目安 費用相場
穴空き コーキング埋め 5カ所(半日作業) 2万円前後
めくれ、浮き 止め直し 5カ所(半日作業) 2万円前後

※別途、足場仮設などの費用がかかります。

ガルバリウム鋼鈑とは、アルミニウム・亜鉛・シリコンで構成されている金属屋根です。

金属ではありますがサビに強く耐久性も高い屋根材ですが、飛来物によって凹みができたりしやすいという特徴があります。

参考:ガルバリウム鋼板とは?

【トタン】修理方法と費用

赤さびの屋根 錆びたトタン屋根

被害状況 修理方法 単位目安 費用相場
穴空き コーキング埋め 5カ所(半日作業) 2万円前後
めくれ、浮き 止め直し 5カ所(半日作業) 2万円前後

※別途、足場仮設などの費用がかかります。

トタン屋根は築年数の古い住宅で主に使用されている屋根材です。

低コストながら、実は雨漏れがしにくい屋根材です。一方でサビやすく遮熱性や遮音性が低いという特徴があります。

屋根の葺き替え、カバー工法(重ね葺き)の費用は?

台風などの災害による被害があまりに大きい場合、部分的な修理では対応できず、屋根の全面張り替えが必要になる場合があります。

補修方法は、既存の屋根材を残して上から新しい屋根材を被せる「カバー工法」と、やねを丸ごと新しい屋根材と入れ替える「葺き替え(ふきかえ)」があります。

葺き替えとカバー工法は、足場代なども含めると30坪程度の家屋で100~200万円くらいが相場です。

カバー工法(重ね葺き)修理の費用

【工法別】屋根の葺き替え、重ね葺きの費用

カバー工法とは、既存の屋根材の上から新しい屋根材を葺くという工法です。

既存屋根材撤去・処分と、比較的費用が掛かる工程が不要になるため、葺き替えよりはメリットは費用が抑えられます。

また屋根材が二重になる為、遮熱性、遮音性の向上にも効果があります。

デメリットは屋根材の重量が増えるため、耐震性が下がることが懸念される点です。

またカバー工法は既存の屋根材によっては追加工事・追加費用が必要な場合があります。

まずは施工が可能か相談することをおすすめします。

使用屋根材 費用※60㎡目安
スレート 80万円前後
施工不可
ガルバリウム鋼板 90万円前後
トタン 70万円前後

※別途、足場仮設などの費用がかかります。

葺き替え(ふきかえ)修理の費用台風で被害を受けた屋根を修理する

葺き替え(ふきかえ)とは、既存の屋根材を全て下ろし、新しい屋根材に交換する工法です。

屋根がまるごと全て新しくなるため、下地に使われている野地板、防水シートなどの建材も新品になります。

デメリットは既存屋根撤去・処分の費用が掛かるという点です。

また屋根材にアスベストが使用されている場合には特殊な廃棄処分が必要となり、別途費用が掛かる場合があります。

新しい屋根材 費用※60㎡目安
スレート 120万円前後
180万円前後
ガルバリウム鋼鈑 120万円前後
トタン 100万円前後

※別途、足場仮設などの費用がかかります。

台風被害を受ける前に!塗装でメンテナンス

スレート屋根 塗装

台風や大雨などの災害によってダメージを受けてしまう家屋。雨漏りなどの致命的な被害にしないためにも、普段から屋根をメンテナンスして耐久性を上げておく必要があります。

屋根の塗装は7~10年に1度くらい行うのが目安です。

塗装は塗料により費用や耐久性が異なります。一般的に使用される塗料は、ウレタン・シリコン・フッ素の3種類です。

使用塗料 耐久年数 費用※60㎡目安
ウレタン 8年 20万円前後
シリコン 10年 30万円前後
フッ素 15年 50万円前後

※別途、足場仮設などの費用がかかります。

雨漏りの調査費用

雨漏り雨漏りの調査にかかる費用

雨漏りが発生した場合、まずはどこから浸水しているのかを調査する必要があります。

雨漏りの仕組みは複雑で、室内に雨染みが発生した付近から浸水しているとは限らず、外壁の割れや水道管などが原因である可能性も。

その為、様々な調査が必要になる場合があります。

散水調査:2~5万円

外部の破損個所に散水しながら雨漏れ個所を調査する方法です。低予算で行えますが、雨漏れ個所の特定に時間が掛かる場合があります。

特殊検査液調査:10~20万円

「全国雨漏検査協会」の特許工法「発光投射調査」という方法です。

特殊な発光液を屋根や外壁に投射し、赤外線で発光液の進路を調査するという方法です。

雨漏れ個所の早期発見だけでなく、ピンポイントに不具合個所を特定できる為、必要最低限の工事で修理を行うことができます。

赤外線サーモグラフィー調査:10~15万円

赤外線サーモグラフィーによる雨漏り診断です。

サーモグラフィ-カメラで撮影し温度を測ることにより、雨水の侵入経路や、建物内に溜まっている雨水の存在を調査するという方法。

屋根修理業者の選び方と見積もりのポイント

屋根修理業者の選び方と見積もりのポイント
屋根修理業者の選び方と見積もりのポイント

相見積もりは必ず取り、詳細を確認する

工事の前に見積もりを取るのは当然ですが、ポイントは複数社に見積もり依頼をし、相見積もりを取ることです。

工法を省いていないか、より詳しく説明してくれる業者はどこか、各社を比較しながら選定しましょう。

屋根材にかんする専門性・実績を確認する

板金や瓦などの素材の違い、葺き替えや塗装などの工法の違いにより求められる技術は全く異なります。

自宅の屋根材にかんする専門性や実績を確認しましょう。

焦っていても、悪徳業者には注意

悪徳業者に騙されないために知っておくべきこと
(画像提供:PIXTA)

屋根修理などの建築工事と切っても切れないのは悪徳業者とのトラブルです。

工事後に見積もり以上の金額を請求されたり、契約内容の工事を行わないなどトラブルに発展することも。

とくに台風などの災害後は。「すぐにでも修理してほしい」と焦ってしまう心理に付け込まれてしまうので注意しましょう。

そんな屋根修理業者とトラブルにならないためのポイントはこちらです。

  • 被害箇所の写真を撮ってくれるか
  • 屋根工事に対する知識・実績があるか
  • 保険対応などのアドバイスがあるか
  • 施工に関する説明が十分か
  • 支店が近くにあるか

リフォーム工事の点検商法、あおり契約について

点検商法やあおり契約という言葉を聞いたことはありますでしょうか。

点検商法とは「無料で点検を行います。」という謳い文句から不具合を指摘し、必要のない工事を勧めてくる悪徳商法です。

あおり契約とは「今すぐ契約すると割引します」や「今すぐ修理しないと不具合が生じる」と早期契約をあおる悪徳商法です。

優良企業はこのような商法は行いません。悪徳業者の悪徳商法には十分に注意しましょう。

ミツモアで屋根のプロに見積もりを依頼しよう!

今回は、台風などの被害を受けたときの屋根修理について解説しました。

まずは保険会社に連絡を取りながら、業者への依頼を進めていきましょう。

またその際、悪徳業者にダマされないように、費用相場などを調べておくことが重要です。合い見積もりを取って、しっかり比較してみましょう。

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