洗車はもちろん、外壁やベランダ掃除にも大活躍する高圧洗浄機。
しかし、片手で持てるコンパクトなものから業務用の大きなものまで、高圧洗浄機にはさまざまな製品があるため、どの高圧洗浄機を選ぶか迷っている方も多いのではないでしょうか。
高圧洗浄機選びは、電源の取り方や給水方式、付属品の種類などをチェックして、用途に合う商品を選ぶことが重要です。
この記事では、高圧洗浄機の選び方とおすすめの商品を紹介するので、ぜひ役立ててください。
高圧洗浄機の選び方
高圧洗浄機には様々な種類があるため、用途に合わせた洗浄機選びが大変需要になってきます。あなたにピッタリな洗浄機選びにぜひ役立ててください。
用途に合わせて選ぼう
【用途】 | 【高圧洗浄機の種類】 |
洗車に使いたい人 | ポータブルタイプ |
外壁掃除に使いたい人 | 据え置きタイプ |
時間をかけて徹底的に掃除したい人 | 水道接続式 |
ベランダ掃除に使いたい人 | タンク式(コードレス) |
水道代を節約したい人 | 自吸式 |
耐久性が高く、音の静かさを重視する人 | インダクションモーター |
転勤族など引越しが多い人 | ユニバーサルモーター |
パワーで本格的な掃除をしたい人 | ガソリンエンジン |
電源も水道もない場所で使いたい人 | 充電式 |
自身が重視する項目に合わせて、適切な機能が付いた高圧洗浄機を選ぶことがポイントです。
以下の記事では、上記で説明した高圧洗浄機の種類について詳しく説明します。
洗車・外壁掃除におすすめのタイプ
ひと口に高圧洗浄機といっても、本体の大きさや重さ、洗浄能力はさまざまです。
ベランダの床掃除やガレージでの洗車と、大きな家の外壁掃除では選ぶポイントも変わってきます。用途に合わせた高圧洗浄機の選び方を見ていきましょう。
洗車には「ポータブルタイプ」
メリット |
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デメリット |
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メリットはポータブルタイプは片手で手軽に持ち運べることです。小さくて取り回しやすいため、ガレージでの洗車や狭い場所の掃除に向いています。
長いホースを付けられるタイプを選べば、高い壁や大型の車にも対応可能です。洗浄力は控えめですが、塗装剥がれや破損の心配がなく、網戸のような壊れやすいものにも安心して使えます。
パワーが弱い分反動も少ないので、力の弱い女性や高齢者でも気軽に扱えるでしょう。
家の外壁には「据え置きタイプ」
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デメリット |
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家の外壁全体や庭石・ブロック塀などの掃除には、大型の据え置きタイプがおすすめです。パワーが強く広範囲に水が届くため、2階の窓や長い石畳の道も簡単に洗浄できます。
ただし洗浄能力が高い分、ポータブルタイプに比べて水の使用量は多くなります。雨水やお風呂の残り湯を再利用できる製品もあるので、水道代が心配な人はチェックしておきましょう。
また据え置きタイプは重くて大きいのがデメリットです。移動が楽なキャスター付きやコンパクトに片付けられるタイプの製品もあるので、収納場所や使う場所の状況を考慮して選びましょう。
給水方法の種類もチェック
高圧洗浄機は水道の蛇口から直に給水するのが基本ですが、水道がない場所でも使えるように、タンクやポンプを備えている製品もたくさんあります。
家の外に蛇口が付いていない人や、畑などの水も電気もない場所で作業したい人は、給水方法も忘れずにチェックしましょう。
給水方法の種類とそれぞれの特徴を解説します。
直接給水できる「水道接続式」
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デメリット |
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直接給水できる「水道接続式」は途中で水が切れる心配をせずに済むので、掃除に集中でき、時間がかかる外壁の洗浄もストレスなく終えられます。
水道がある場所で使うなら、水道接続式だけで十分でしょう。
ほとんどの高圧洗浄機は水道に接続できるようになっているため、他の場所で使う予定がない場合はそれほど気にする必要はありません。
ただし蛇口につなぐホースは別売のケースが多いので、注意が必要です。家の広さや蛇口までの距離を計算して、適切な長さのホースを購入しましょう。
移動しやすい「タンク式」
メリット |
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デメリット |
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「タンク式」はホースが邪魔にならず、移動しやすいのがメリットです。水道から遠いベランダやガレージ、庭など、どこにでも持ち運んで作業できます。
充電式のコードレスタイプを選べば、タンク式のメリットをさらに生かせるでしょう。ただし1回の作業時間が限られてしまうため、広い場所の洗浄には不向きです。
またタンクが付いている分大きくて収納に場所を取ります。物置が狭い人はタンクが小さなタイプや、タンクに本体や部品を収納できるタイプを選びましょう。
水道代が節約できる「自吸式」
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水道接続式は便利な反面、何度も使用する場合は水道代が気になります。使用頻度が高い人や広範囲を洗浄したい人は「自吸式」を検討してみましょう。
自吸式は溜めた水を吸い上げる給水方式のことで、お風呂の残り湯やポリタンクに溜めた雨水を再利用できます。
池や用水路から直接汲み上げられるタイプもあり、水道がない畑や墓地などでも活躍します。
ただし水を吸い上げるには、本体と水面との高低差が必要です。使える場所が限られるため、水道やタンクと併用するのが一般的です。
モーターの種類で使い勝手が変わる
高圧洗浄機を動かすモーターには、電動タイプとガソリンで動くエンジンタイプがあります。
さらに、電動モーターには「インダクションモーター」「ユニバーサルモーター」の2種類があり、それぞれ異なる特徴を持つので用途によって使い分けましょう。
モーターの種類によって使い勝手がどのように変わるのか紹介します。
耐久性の高い「インダクションモーター」
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デメリット |
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東日本と西日本とでは、電気の周波数が異なります。インダクションモーターはそれぞれの周波数に合わせて設計されているため、構造に無駄がなく耐久性が高いのが特徴です。
長持ちする上に音も静かなので使い勝手がよく、家庭用のハイエンドモデルや業務用に広く採用されています。
ただしインダクションモーター搭載の製品は、周波数が異なる地域では使えません。転勤が多い人や引越しの予定がある人は注意が必要です。
全国どこでも使える「ユニバーサルモーター」
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デメリット |
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一方のユニバーサルモーターは、周波数に関係なく使えるように設計されています。
インダクションモーターに比べると耐久性が低く運転音も大きめですが、価格が安く全国どこでも使える点がメリットです。
転勤族など引越しが多い人は、ユニバーサルモータータイプを選んでおけば間違いありません。
電源のいらない「ガソリンエンジン」
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屋外や広い倉庫などの、電源が取れない場所の掃除にはガソリンエンジンが活躍します。パワフルで耐久性も高いことから、業務用の製品によく使われています。
ただし、ガソリンエンジンは運転音が大きく、本体も高価です。ガソリンを買いに行く手間もかかるため、一般的な家庭では使いにくいでしょう。
パワーがあるので本格的な掃除に使いたい人にはぴったりといえます。
電源式か充電式か選ぼう
電動モーターには電気をコンセントから取る「電源式」とバッテリーで動く「充電式」があります。
また同じ電源式でも家庭用と業務用では対応可能な電源が異なるため、購入時は注意が必要です。高圧洗浄機の電源について見ていきましょう。
単相100V電源式と三相200V電源式
電気製品に電気を送る方式には「単相」と「三相」があり、単相は電圧によってさらに「100V」「200V」の2種類に分けられます。三相は200V1種類ですので、全部で3種類の電源方式が存在することになります。
もちろん電気製品も、それぞれの電源方式に対応したものを使わないと正常に作動しません。
家庭やオフィスにある電源は、ほとんどが単相100Vか200Vです。
このうち単相200Vはエアコンなどの大型電気製品に使う電源なので、高圧洗浄機を含めほとんどの家電製品は単相100V用と考えて問題ありません。
ただし工場などの多くの電力が必要な場所では三相200V電源が使われています。このため業務用の電気製品には三相200V用のものが多く、家庭に持ち込んでも動かせません。
業務用の高圧洗浄機にも単相100Vと三相200Vのものがあるので、家庭で業務用を使う場合は電源方式を必ず確かめましょう。
場所に関係なく使える充電式
充電式は給水タンクや自吸機能を備えた製品が多く、電源も水道もない場所で使いたいときに便利です。
ただし電源式に比べるとパワーが控えめで、作業時間も制限されます。このため広い場所の掃除や、落とすのに時間がかかるしつこい汚れには向いていません。
バッテリーが重いので本体サイズも大きく、価格も高めです。
高圧洗浄機を選ぶポイント
高圧洗浄機を選ぶポイントは、他にもいくつかあります。特に重視したい「水圧」「静音性」「付属品」について詳しく見ていきましょう。
用途に合わせた水圧
高圧洗浄機の洗浄力は水圧に比例します。水圧が高いほど汚れを吹き飛ばす力が強く、水が届く範囲も広くなります。
ただし、水圧が強過ぎると洗っているものが壊れたり、塗装が剥げたりすることがあるので注意しましょう。
高圧洗浄機の水圧には「常用吐出圧力」と「最大吐出圧力」の2種類があり「Mpa」という単位で表示されます。このうち汚れ落ちに影響するのは使用中の水圧を示す常用吐出圧力です。
一般的な家庭で使う場合は、常用吐出圧力が2~7Mpaあれば十分です。
2MPa程度なら網戸や自動車の塗装を傷付けずに洗浄できますし、7Mpa近くになると外壁や石・コンクリートにこびりついた汚れを難なく落とせます。
水圧を切り替えられるタイプを選べば、1台でさまざまな用途に対応可能です。
近所迷惑にならない静音性
住宅密集地やマンションで使う場合は、静音性も見逃せません。高圧洗浄機の運転音は意外に大きいため、可能な限り静かなモデルを選ぶようにしましょう。
最も静音性に優れているのが「水冷式」のインダクションモータータイプです。本体内部の音が漏れにくく、狭いマンションでもそれほど音を気にせずに使えます。
とはいえ他のタイプに比べて静かというだけで、近所迷惑にならない保証はありません。トラブル防止のためにも夜間の使用や長時間の作業は控えた方がよいでしょう。
付属のノズルもチェック
高圧洗浄機はノズルで水の威力や噴射範囲を調節します。ノズルの種類によって使える場所が決まるため、洗浄したい場所に合うノズルが付いているかどうかを、必ずチェックしましょう。
例えば、車用の洗剤を拭き付けられる「フォームノズル」があれば、わざわざ洗剤を泡立てたり塗り広げたり必要がなく、洗車が楽になります。
他にも強い水圧で頑固な汚れを剥がすジェットノズル、広い場所に散水できる平面型ノズル、床掃除に便利なデッキブラシなど、持っていると便利な付属品はたくさんあります。
また付属ノズルが少ないモデルでも、別売品が豊富に用意されているメーカーなら、後で買い足したり、壊れたときに買い換えたりできて便利です。
どのノズルをそろえればよいのか分からない場合は、買い足せるメーカーから選ぶと失敗がありません。
高圧洗浄機のおすすめメーカー
高圧洗浄機を製造・販売しているメーカーは、国内外に多く存在します。初めて購入する人はメーカーを選ぶ時点で迷ってしまうかもしれません。
使いやすいさに定評のある、おすすめメーカーを紹介します。
世界的にも有名な「ケルヒャー」
ケルヒャーは業務用製品で大きなシェアを占める、世界的にも有名な清掃機器メーカーです。世界で初めて高圧洗浄機を開発したメーカーで、家庭用から業務用まで幅広い製品ラインアップを誇ります。
付属のノズルやブラシ類も豊富に用意されており、用途に合うモデルが見つかりやすいでしょう。
リーズナブルな「アイリスオーヤマ」
アイリスオーヤマは家電・家具・収納用品・食品などさまざまなジャンルの製品を製造・販売している日本のメーカーです。リーズナブルな価格の割に高品質の製品が多く、コスパの高いメーカーとしても知られています。
アイリスオーヤマの高圧洗浄機はコンパクトで扱いやすく、別売ノズルも豊富にそろいます。他のメーカー製品に比べて低価格なので、試しに使ってみたい人や手頃な製品を探している人におすすめです。
ケルヒャーのおすすめ高圧洗浄機
ケルヒャーの家庭用高圧洗浄機はサイズや洗浄能力によってシリーズ分けされており、用途に合わせて無駄なく選べるのが魅力です。
手軽なコンパクトタイプからハイエンドタイプまで、おすすめのモデルを紹介します。
K2 サイレント
静かでコンパクトな割に最大吐出圧力が10MPaとパワフルで、車から苔の生えた石畳まで、さまざまな場所の洗浄に使えます。
ノズルやホースをまとめて本体背面に収納でき、後片付けもスムーズです。本体が5.8kgと軽く片手で楽に持てるので、女性や高齢者でも使いやすいでしょう。
手元で圧力を調整できる「広角ノズル」、頑固な汚れも一気に吹き飛ばす「サイクロンジェットノズル」、洗剤を泡立てて噴射する「フォームノズル」が標準で付いています。
K3 サイレント ベランダ
水冷式モーターは耐久性が高く、長持ちするのもポイントです。標準でデッキクリーナーが付属しており、広いベランダや庭の石畳もかがまずに掃除できます。
収納スペースを取らない伸縮式ハンドルと大きなキャスターが付いていて、ベランダへの移動も楽です。
K5 サイレント カー&ホームキット
長さ12mの高圧ホースに圧力調整可能なテラスクリーナー・多目的洗剤・フォームノズル・回転ブラシがセットされており、1台でさまざまな場所を掃除できます。
本体には高圧ホースを巻き取るリールやノズル・電源コード用のホルダーがあるので、収納や後片付けも簡単です。
アイリスオーヤマのおすすめ
アイリスオーヤマではタンク式やコンパクトタイプなど、使う場所を選ばない製品が多くそろいます。
大きさや価格がネックとなって高圧洗浄機を諦めていた人も、手に入れやすいメーカーといえるでしょう。アイリスオーヤマのおすすめモデルを紹介します。
タンク式高圧洗浄機 SBT-512
タンクは水がこぼれないフタ付きで、本体から取り外して持ち運べます。口が広くバケツのように浴槽などからも水を汲めるので、水道代を節約できます。
使用後は本体・ノズル・ホース類をタンクの中にスッキリと収納でき、物置の中でも邪魔になりません。
高圧洗浄機 FBN-604
折りたたみ式の取っ手やノズル類を片付けるためのフックが付いていて、場所を取らず簡単に収納可能です。
コンパクト・軽量 FBN-401
小型ながらも常用吐出圧力は6.0MPaと、家周りの掃除には十分な性能を発揮します。防振ゴムを使って振動音を軽減しており、隣や階下への騒音が気になるアパートでも使いやすいでしょう。
その他メーカーのポータブルタイプおすすめ
ケルヒャーやアイリスオーヤマ以外のメーカーから、軽量タイプや充電式のおすすめ製品を紹介します。
リョービ AJP-1210
掃除する場所に合わせてノズルを付け替える必要がなく、汚れの程度に最適なパワーで噴射できるのがメリットです。
操作がしやすい大きなダイヤル式電源スイッチや、ノズルとホースをスッキリと収納できる本体など、シンプルながらも必要な機能はしっかりと備えた、使い勝手の良い製品です。
HiKOKI AW18DBL
8lの給水タンクが付いているので、自宅から離れた駐車場など、電源や水道がない場所に適しています。別売の部品を購入すれば、水道接続や浴槽からの自吸も可能です。
最大吐出圧力は2.0MPaと弱めですが、洗車や網戸の掃除には十分対応できます。ノズルが短いので取り回しやすく、トイレや玄関など家の中の掃除にも便利です。
マキタ MHW080D
充電式ながら電源式と同等のパワーを誇る、高性能な高圧洗浄機です。水道直結式・自吸式どちらにも対応しており、収納ケースを自吸用のタンクとして使えます。
1回の充電で約15分連続運転可能で、タンク容量は最大50lです。ミニバンや農機具、墓石の洗浄、畑の水まきなど電源・水道から離れた場所での長時間作業に威力を発揮するでしょう。
タンクには本体やノズルを丸ごと収納でき、ハンドルとキャスターが付いているので持ち運びも楽です。
低圧と高圧を手元で切り替える「バリオスプレーランス」、パワフルな「サイクロンジェットノズル」の他にサッシ用洗浄ブラシや泡ノズルが標準で付属しています。
その他メーカーの据え置きタイプおすすめ
大きな一軒家に住んでいる人や、倉庫・車庫を所有している人は据え置きタイプが1台あると便利です。パワフルで長く使えるおすすめ製品を紹介します。
日高産業 HK-1890
別売が基本の水道接続用ホースが標準で付いている上に、ワンタッチで着脱できる「水道カップリング」もセットになっています。
延長ホースや各種ノズル、自吸機能もあらかじめセットされており、後から買い足すものはほとんどありません。届いたらすぐに使える、頼れる製品です。
マキタ MHW0800
付属のノズルは10種類以上あり、1台で洗車から外壁掃除までさまざまな用途に使えます。付属品は本体の背面に収納できるので紛失したり、物置の中で散らかったりする心配もありません。
ボッシュ UA125
1本で「ロータリージェット」「扇状ジェット」「1点集中ジェット」を切り替えられる「3in1ノズル」が付いているので、ノズルを付け替えずに作業を終えることも可能です。
他にも雨どいや窓枠、車の下などを洗いやすい「90度変換ノズル」、洗剤を使える「フォームノズル」がセットされています。
段差も軽々乗り越える大型のキャスターと持ちやすいハンドル、ノズルホルダー付きで、移動や収納がしやすいのもポイントです。
グリーンを基調にしたシックな色合いが自然の風景によく馴染み、掃除中もおしゃれな雰囲気を演出してくれます。
家庭用と業務用の違い
家庭用 | 業務用 | |
価格 | お手頃 | 高い(数十万するものも) |
重量 | 比較的軽い | 重い |
洗浄力 | 弱い | 強い |
耐久力 | 買い替えが必要 | 長く使える |
高圧洗浄機には業務用の製品もたくさんあります。家庭用製品とはどのような点が違うのでしょうか。具体的な違いについて見ていきましょう。
価格と本体の重量
家庭用高圧洗浄機の主な使用目的は、車や住宅の外壁などを洗浄することです。掃除が簡単にできるように、本体はできるだけ軽くコンパクトに作られています。
掃除場所に合わせたノズルやブラシ類が豊富にそろい、収納や片付けもしやすい他、価格も業務用に比べると手頃です。
一方の業務用製品は洗浄する対象に合わせて最適なパフォーマンスを出せるように設計されており、汎用性は期待できません。大型で高価なものが多く、中には数十万円する高性能モデルもあります。
洗浄力の強さ
業務用と家庭用では、洗浄力も大きく変わります。業務用は水圧が高くより多くの水を噴射できるので、家庭用では手に負えない汚れも簡単に落とせるでしょう。
コンクリートが削れるほどのパワーを持つ製品もあり、使い方を誤ると塗装が剥がれたり、破損したりすることもあります。
また水圧が高いと噴射時の反動も大きくなるため、握力・腕力が弱い人は取扱いに注意が必要です。
一般家庭の掃除においては、家庭用の高圧洗浄機の方が、取り回しが楽で安全に使用できるでしょう。
業務用は耐久力が高い
家庭用高圧洗浄機のモーターは週に1回・1時間程度の使用を想定して設計されています。想定を超える頻度で使用するとそれだけ寿命が短くなり、頻繁な修理や買い換えが必要です。
一方の業務用モーターは毎日長時間使う前提で設計され、部品類も頑丈に作られています。家庭用に比べて長持ちするので、修理や買い換えのコストがかかりにくい設計です。
使用頻度が高い人や大きな建物を一気に掃除したい人は、耐久性が高い業務用製品を選択してもよいでしょう。
業務用のおすすめ
業務用にも工事現場や農場向きの大きなものから、個人でも使えるコンパクトなものまで、さまざまなタイプがあります。利用シーン別のおすすめモデルを紹介します。
ケルヒャー HD 4/8 P
スリムな形状ながら吐出圧力は8MPaと強力な洗浄能力を誇ります。縦置きでも横置きでも使える設計で、洗浄時も保管時も場所を選ばず便利です。
手元のハンドルで水量や圧力を調節できる他、使用後は本体のリールにホースを巻き取るだけと後片付けも簡単です。
工進 JCE-1408UDX
高低差のある用水路からも難なく給水できる自吸ポンプが付いており、畑での農機具洗浄や墓石の洗浄にもおすすめです。
大型キャスターと安定感のあるハンドルが付いた手押し車のようなスタイルで、土や砂利の地面も楽に移動できます。
リョービ AJP-4210GQ
常用吐出圧力は7.5MPaと家庭用モデルに比べて強力で、ホースも潰れにくいプロ仕様のものが使われています。
モーター音や振動音を抑える静音設計になっており、体感音は従来モデルの約半分です。伸縮式のハンドルと大型キャスターが付いているので段差のある場所も軽々と移動でき、女性でも扱いやすいでしょう。
高圧洗浄機の魅力とは
高圧洗浄機は水の力で汚れを落とす掃除機器です。工業用重機や農機具の洗浄に使う業務用がメインでしたが、近年は家庭用の小型製品が多く開発され、人気を集めています。
外壁・ブロック塀・ベランダなどの外装部分の洗浄や、洗車に便利な家庭用高圧洗浄機について、どのようなメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。
水や洗剤の節約になる
高圧洗浄機はしつこい汚れも一瞬で吹き飛ばすパワーが魅力です。また、手洗いするときに比べて短時間で作業が終わるので、水の使用量が少なくて済みます。
水の勢いだけで多くの汚れが落ち、洗剤の出番が少ないのもポイントです。油汚れなどの特殊な汚れには洗剤を使う場合もありますが、すすぎに使用する水も少量でよく、時間もかかりません。
汚れた水や洗剤を地面に流さずに洗浄できるのは、高圧洗浄機を使う大きなメリットといえます。
手軽によごれが落とせる
手の届かない場所の汚れや、すき間にはまり込んだ細かい汚れは落としにくく、普通に掃除すると非常に手間がかかります。
苦労した割にきれいにならずに、掃除がいやになってしまう人も少なくありません。高圧洗浄機なら高い場所や遠い場所にも水が届きますし、細かい汚れもこすらずに落とせます。
作業が苦にならないのでこまめに掃除でき、きれいな状態を保てるでしょう。