勝手口は泥棒に侵入されやすい場所です。なぜ泥棒が入りやすい場所なのか、そして防犯対策に何が必要かを解説します。気軽に行える対策から専門の業者に依頼する本格的な対策まで幅広く紹介しますので、費用の相場とあわせて参考にしてみましょう。
勝手口に防犯対策が必要な理由
勝手口に防犯対策をする重要性について、侵入経路の観点や防犯意識の観点から解説していきます。
目につきにくいため不審者に狙われやすい
玄関口と比べると、勝手口は人目につきにくい場所にあることがほとんどです。人目につきにくいということは、泥棒などの不審者が狙いやすい侵入経路ということになります。
もし家に人がいなければ、簡単に侵入され物を盗まれてしまいますし、仮に人がいても、キッチン付近に人がいなければ不法侵入に気付かないリスクもあるでしょう。
ゴミ出しなどの時には、余計な経路を挟まず外へ出られるため便利な勝手口ですが、裏を返せばその便利さが仇となり、防犯対策の不充分な勝手口は泥棒に入られる危険性を高めてしまいます。
玄関に比べて防犯意識が甘くなりがち
玄関口は普段から出入りが多く、家を出る際にはしっかり鍵をかけるでしょう。しかし勝手口は、ちょっとゴミ出しに行くだけなどの場合に、つい鍵をかけずに外へ出てしまうことがあります。
短い時間でも泥棒は侵入することがあり、少しの間の外出でも鍵をかけることが大事です。
そもそも住宅の設計などが玄関口よりも勝手口の構造をシンプルにする傾向にあることも、防犯対策が必要な理由のひとつです。
玄関口が充分なセキュリティを確保していても、勝手口に同様のセキュリティが施されていなければ、家への侵入のしやすさは変わらないでしょう。
簡単にできる勝手口の防犯対策3選
勝手口がある家における、比較的簡単な防犯対策を紹介します。意識面での改善から、安価なグッズでできる対策までさまざまですが、すぐに対応できるためおすすめです。
毎回必ず鍵を掛ける
意識面で大切なのは、玄関口と同じように「必ず鍵をかける」ことを忘れないことです。短い時間だからといって、そのままにして出てしまうことがないよう、気を付けましょう。
これを徹底するためには、玄関口であろうと勝手口であろうと、毎回必ず鍵をかけるよう習慣付けることです。少しの気の緩みや「大丈夫だろう」という楽観視が危険を招きます。
短時間ですぐ戻ると分かっていても、人の行動パターンを泥棒が把握しており、その一瞬の隙を狙っていることも考えられるため、日頃から用心しておくことが大事です。
防犯用の砂利を敷く
泥棒が嫌うのは、盗みを働こうとしている時に音が鳴ることです。つまり音を発生させることが防犯につながります。
そのための仕かけとして、「砂利を敷く」という方法があります。勝手口の付近に音が鳴りやすい砂利を敷いておくことで、その場所を歩く際に音が発生する仕組みです。
砂利が敷かれていることで、泥棒側も「音がしそうだ」と侵入をためらうことが考えられます。この場合の砂利は、通常の砂利でも効果がゼロではありませんが、「防犯用の砂利」がホームセンターなどで売っています。防犯用はより大きな音が鳴るためおすすめです。
ガラス部分に防犯フィルムを貼る
勝手口は日当たりや風通しをよくする目的で、ガラス窓が付いているケースがあります。その場合は泥棒はガラス窓を割って内側から鍵を開け、侵入してくることが考えられるでしょう。
簡単にガラスを割られないためには、「防犯フィルムを貼る」ことがおすすめです。後ほど詳しく解説しますが、防犯ガラスに交換すると費用がかかるため、まずお手軽にできる対策としてフィルムが挙げられます。
市販のものが安価で手に入りますし、貼るだけなので手間もかかりません。ただし防犯フィルムだけでは泥棒対策が万全とはいいにくいため、ほかの対策とセットで行うのがよいでしょう。
ほかにもあるDIYできる防犯対策3選
砂利や防犯フィルム以外にも、DIYできる防犯対策はさまざまです。より本格的な対策について、紹介していきましょう。
補助鍵やチェーンを付ける
勝手口の種類にもよりますが、大抵の場合は玄関口の鍵よりも簡単な作りの鍵になっていることが多いでしょう。
そのため「補助鍵」を付けることが防犯対策になります。補助鍵を付けることで、泥棒は通常の倍は鍵を開けるための労力が必要となり、結果的に侵入を防ぎやすくなるからです。
また、補助鍵以外に「チェーン」などもおすすめです。泥棒は家に人がいない時ばかりを狙うわけではありません。訪問販売などを装い、押し入る強盗タイプの犯罪者もいます。その対策として、チェーンを付けておくと押し入り対策ができるのです。
サムターン回し対策をする
ドアの内側にあるつまみ部分を「サムターン」と呼び、通常これは内側からしかさわれません。しかし泥棒は、ガラスを割ったりドアに穴を開けたりなどして、強引に外側からサムターンを回し開錠してしまいます。
サムターン回しの対策として、「サムターンに取り付けるカバー」があります。カバーをすることで、簡単にサムターンを回されないようになるのでおすすめです。
カバーはホームセンターやネット通販などですぐに入手できるため、手に入れる難易度が低く、すぐに対策できることもメリットです。
センサーライトや防犯カメラの設置
泥棒が嫌う要素として、明かりなどの目立つものがあります。そのため、人が近付くと反応して光る「センサーライト」を、勝手口の近くに置いておくことも立派な対策です。
ほかにも「防犯カメラ」を設置することも対策となります。防犯カメラはコストがかかるため気になるという場合でも、ダミーの防犯カメラを置くだけでリスクは軽減されます。
見ただけでは本物かダミーかが分からないため、「見られている」という意識を泥棒側が持つため有効なのです。
業者に依頼が必要な防犯対策3選
より強固な防犯対策をするのであれば、業者に依頼することで、より専門的な工事をする方法もあります。どのような対策があるか解説しましょう。
防犯性の高い鍵に付け替える
鍵には、構造が簡易なものと複雑なものの2種類があります。ピンシリンダー錠などが前者で、ディンプルキー(ディンプルシリンダー錠)が後者です。
ピンシリンダー錠などは泥棒がピッキングをしてすぐに開けられてしまうリスクを抱えています。そのため、防犯性の高いディンプルキーに付け替えるとピッキング対策になります。
なお同じディンプルキーでも防犯性に差がありますので、付け替えの際は事前にどのランクを求めるかしっかり検討しておきましょう。
ガラス部分を防犯ガラスに交換
鍵の防犯性能が高いのであればガラスを割ってサムターン回しをしよう、と考える泥棒もいます。防犯フィルムも有効ではありますが、より防犯性能を高めるのであれば、「防犯ガラス」への交換がおすすめです。
通常のガラスより頑丈なタイプや、数枚のガラスが重ねられているタイプなど種類も多くあり、予算や状況に合わせて選べます。
ただし注意点として、勝手口の種類次第ではガラスだけの交換ができず、ドアごとの交換となるケースがあります。その場合は交換費用が上がりますので、事前に業者に確認しましょう。
防犯性に優れたドアにリフォームする
鍵やガラスだけでなく、ドアそのものをリフォームするのも手です。例えば格子が付いているドアは防犯性が高く、一見して突破が難しいと分かるため泥棒も侵入を避けやすいでしょう。
商品によっては格子付きで、さらに鍵が2ロックになっており防犯ガラス仕様のドアもあります。
外側に鍵がない「シリンダーレス」というタイプや、内側のサムターンが取り外しできるタイプもあるため、カスタマイズ次第では防犯性能がとても高いドアにリフォームすることも可能です。
防犯対策を業者に依頼する場合の費用相場
業者に取り替え工事を依頼する場合、どの程度費用がかかるのでしょうか。リフォームの種類ごとに解説しましょう。
防犯性の高い鍵へ交換する場合
ディンプルキーなど防犯性能が高い鍵に交換してもらう場合は、おおよその相場は15,000〜25,000円ほどです。
また近年は鍵穴のない電子錠タイプも増えてきました。一例として、生体認証で開錠するタイプやカードタイプの鍵です。
電子錠への交換は種類によって相場が大きく変わり、安価なものであれば30,000円以下、高額なものでは100,000円ほどのものまで幅広くあります。費用はかかりますが、電子錠タイプはより防犯性が高く、泥棒に入られにくいというメリットがあります。
勝手口のドアをリフォームする場合
ドアごとリフォームする場合は、どの程度防犯性が高いドアにするかによって相場は変わります。一般的なものであれば50,000〜100,000円ほどでしょう。
ガラス付きのドアにする場合は、ここにガラス代とガラスをはめ込む工事費が上乗せされます。費用はそれぞれ10,000円ほどです。
防犯性が高くなればなるほど高価になっていき、格子付きや二重ロックなどのドアにリフォームしたい場合は、安くて100,000円、高価なものなら300,000円ほど費用がかかるケースもあります。
また材質によっても違い、木製や鉄製のドアからアルミ製のドアに交換したい場合には、木製からの変更は50,000円前後、鉄製からの変更は100,000円以上は必要です。
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勝手口の防犯対策を強化しよう
玄関口と比べて、勝手口はつい防犯意識が低くなりがちで、泥棒に侵入されるリスクが高い場所です。
まずはホームセンターなどで購入しやすく、手軽にできる防犯対策を試してみるのもよいでしょう。安心したい場合は業者に依頼して、鍵やドアのリフォームをするのもよい対策です。
どのグレードのリフォームをするかによって必要な金額も変わってくるため、しっかり相談し、見積もりを検討してから依頼するようにしましょう。
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